症例・経過 | 原 因 | 部 位 | 観察期間 | 備 考 |
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46歳M | 長時間の座位 | 外果 | 前医のエキザルベ、フィブラスト治療で深い潰瘍に。受傷から3週間後に受診 | |
46歳F | 蚊に刺されて掻き壊した | 下腿 | 蜂窩織炎に。ゲーベンクリームが処方されて深い潰瘍に。ネットで調べて自力でラップで治したが、治癒した患部を見た医者は「直ちに皮膚移植しないと足が腐って切断だ」と脅された | |
46歳F | SLE | 下腿 | 100日 | |
48歳F | 不明 | 下腿 | 596日 | リウマチ治療中。前医はゲーベンクリームなどで治療。発症から5ヶ月後に受診 |
50歳M | 血友病 | 内果~アキレス腱部 | 1057日 | 大学病院皮膚科でゲーベンクリームで治療。悪化する一方だったため、発症から3年後に受診。上皮化が得られたが、その後も時々潰瘍再発 |
51歳M | 静脈鬱滞性潰瘍 | 下腿 | 357日 | 15年前に発症。7年前に静脈瘤の手術を受けたが潰瘍再発。血管外科での精査で静脈瘤残存が見つかり手術 |
51歳M | 受傷機転不明 | アキレス腱部 | 534日 | 〇〇病院形成外科で石鹸洗浄+ゲーベンクリームで治療。これで悪化した。発症から3か月後に受診 |
53歳M | 静脈鬱滞性潰瘍 | 外果 | 309日 | 静脈血栓で弾性ストッキングで治療。静脈瘤手術が必要と説明したが手術は拒否 |
53歳F | 静脈鬱滞性潰瘍 | 下腿 | 前医は湿潤治療をしたが改善せず。皮膚色から血管外科に紹介 | |
53歳M | 静脈鬱滞性潰瘍 | 下腿 | 343日 | 発症から5年目に受診。理髪店で立って仕事をしている。静脈瘤治療病院の受診を勧めたが仕事が忙しいと受診せず |
54歳M | 静脈鬱滞性潰瘍 | 内果 | 4ヶ月 | 湿潤療法でも肉芽が上がらず、静脈鬱滞性潰瘍を疑い血管外科に紹介。静脈瘤手術で治癒 |
54歳M | 静脈鬱滞性潰瘍 | 下腿 | 皮膚色から静脈うっ滞性潰瘍と診断し、専門クリニックの検索方法を説明 | |
54歳F | 皮膚型結節性多発動脈炎 | 下腿 | 1162日 | 大学病院皮膚科ではアクトシン軟膏、ゲーベンクリームで治療して難治化。発症から13か月後に受診 |
54歳M | 術後創離開 | 下腿 | 224日 | 5歳時の交通事故。その後、慢性骨髄炎で手術などを何度か受けている。脛骨露出の状態で受診。骨髄炎でないことを説明し保存的治療 |
56歳M | 静脈鬱滞性潰瘍 | アキレス腱部 | 5ヶ月 | 難治性潰瘍として皮膚科などで軟膏治療を受けたが、傷は拡大。発症から3か月後に受診。静脈うっ滞性潰瘍と診断し、心臓血管外科で手術 |
58歳M | 術後創離開 | 外果部 | 15年前に足関節脱臼で手術を受けたが、それ以来、傷が治らない。大学病院皮膚科ではゲーベンクリームなどで治療。患者が通院できる湿潤治療のクリニックに紹介 | |
60歳M | 静脈鬱滞性潰瘍 | 下腿 | 擦り傷が難治化。皮膚の色調から静脈うっ滞性潰瘍と診断し、静脈瘤の治療をしなければ潰瘍が治らないことを説明 | |
60歳M | 静脈鬱滞性潰瘍 | 下腿 | 320日 | 皮膚色から静脈うっ滞性潰瘍と診断し、専門機関に紹介 |
60歳M | 靴擦れ | 下腿 | 1172日 | 前医はゲーベンクリーム®とユーパスタを1年間処方。皮膚移植が必要と説明され脱走 |
61歳M | 静脈鬱滞性潰瘍 | 下腿 | 150日 | 皮膚科に1年間通院。発症から1年後に受診 |
61歳M | 靴擦れ | 外果 | 皮膚科の軟膏治療で治らず、大学病院形成外科に紹介され、最先端のPRP治療+ゲーベンクリーム、フィブラストスプレーで治療。さらに潰瘍は深くなり、主治医は「血小板異常のためにPRP治療の効果がない。もう打つ手がないので通院しなくていい」と説明して放り出した。発症から8ヶ月後に受診 | |
62歳M | 静脈鬱滞性潰瘍 | 下腿 | 湿潤治療でも治らず当院紹介 | |
62歳F | 擦過傷(?)が治療で悪化 | 両側下腿 | イソジンゲル、フィブラストスプレーの治療で両側とも広く深い潰瘍に。発症から10年後に福島県から受診 | |
63歳M | 静脈鬱滞性潰瘍 | 下腿 | 〇〇大学病院皮膚科で軟膏治療を受けたが治らない。TVで静脈鬱滞性潰瘍についての番組を見て、自分もそうでないかと思い△△大学病院血管外科に紹介状を書いてもらったが、診察した医師は「傷が治らないと検査も治療もできない」と説明して追い返された。元の大学病院に戻ったが「治療法がないので通院しても無駄」と治療拒否された | |
63歳F | リベド血管炎 | 下腿 | 156日 | 前医はゲーベンクリーム、ユーパスタで治療。発症7ヶ月後に受診し、4ヶ月後に治癒 |
63歳M | 結節性多発動脈炎 | 下腿 | 147日 | 大学病院皮膚科ではゲーベンクリームで治療。痛みで歩けなくなり当院受診 |
63歳M | 原因不明 | 下腿広範囲 | 1834日 | 大学病院で様々な検査が行われたが原因不明。骨髄炎で右大腿切断。その後、左下腿にも潰瘍出現。大学病院皮膚科より「当大学が総力を上げても切断以外の治療方法を患者さんに提案できない。なんとか左足を残せないか」と当科紹介となる。保存的治療で創感染なく経過 |
64歳F | 静脈鬱滞性潰瘍 | 下腿 | ||
65歳M | 静脈鬱滞性潰瘍 | 下腿 | 183日 | |
66歳F | 擦過傷+医原性 | 下腿 | 191日 | 近医では擦過創をフィブラストスプレーと軟膏ガーゼで治療。2ヶ月通院しても治らないため当院に脱走 |
66歳F | 湿布による皮膚炎 | 下腿 | 前医のユーパスタで潰瘍が一気に悪化。3ヶ月後に当院受診 | |
67歳F | 静脈鬱滞性潰瘍 | 下腿 | 259日 | 掻き壊しの傷に対し、前医は石鹸洗浄+フィブラストゲーベンクリーム+アクトシン軟膏で治療し、深い潰瘍となった。1年間通院して治らず、痛みで歩けないため当科に脱走 |
71歳F | 擦過傷+医原性 | 下腿 | 448日 | 擦りむき傷がゲーベンクリームで難治化。痛みで歩けなくなり、受傷1ヶ月後に受診 |
71歳F | ? | 下腿 | 近医に1ヶ月通院したが治らず、当院へ。高周波兵器による攻撃を受けたと主張 | |
73歳F | 静脈鬱滞性潰瘍 | 下腿 | 138日 | 発症から5年目に受診。静脈瘤手術で完治 |
74歳F | 強皮症 | 下腿 | 大学病院皮膚科では石鹸洗浄+ゲーベンクリームで治療。痛みで歩けなくなり、ゲーベンを中止して欲しいと主治医に言ったが聞く耳持たず。受傷4ヶ月後に受診。穴開きポリ袋で痛みがなくなって熟睡できた | |
74歳F | 静脈鬱滞性潰瘍 | 両側下腿 | 1412日後 | 近医で静脈瘤手術を受けたが潰瘍は拡大。発症から2年後に受診。なかなか改善しないため心臓血管外科に紹介。静脈瘤の残存があり、治療により潰瘍は完治。 |
74歳F | 原因不明 | 足関節部 | 大学病院皮膚科で高圧酸素療法を受けたが全く効果なし。発症から5ヶ月後に受診 | |
75歳F | 低温熱傷から難治化? | 下腿 | 2318日 | 大学病院皮膚科に3年通院したが治らず。その間の治療内容は不明 |
75歳F | 静脈鬱滞性潰瘍 | 下腿 | 124日 | 静脈瘤の治療で潰瘍縮小 |
75歳F | 静脈鬱滞性潰瘍+医原性難治性潰瘍 | 下腿 | 青森県。前医は石鹸洗浄+ゲーベンクリームで治療。痛みで歩けなくなった | |
75歳M | 原因不明 | 下腿 | 854日 | 青森県。発症から3ヶ月後に受診。前医は両側下腿切断をしないと死ぬと説明。無理に潰瘍を治そうとしない/潰瘍と共存する生き方について説明 |
79歳F | 膿瘍切開後膝蓋骨露出 | 大腿 | 整形外科では大腿部での切断をしないと死ぬと説明。 | |
79歳F | 原因不明・経過不明 | 下腿 | 半年ほど放置。穴開きポリ袋で改善。 | |
81歳M | ゲーベンクリーム潰瘍 | 外果 | 擦過傷から難治化。1ヶ月で上皮化した | |
81歳F | 下肢静脈瘤 | 下腿 | 3ヶ月 | 難治性潰瘍で紹介されたが、静脈瘤であった。 |
81歳F | 擦過傷が難治化 | 下腿 | 336日 | 前医は軟膏ガーゼ治療。痛みが強く、受傷から3ヶ月後に受診 |
82歳F | ゲーベンクリーム | 下腿広範 | 大学病院形成外科ではゲーベンクリーム治療。下肢切断を進められ脱走 | |
82歳F | 浮腫+裂傷 | 下腿 | 363日 | 浮腫が原因なので治らない、というメカニズムを主治医に説明。 |
85歳F | 医原性 | 下腿遠位 | 前医はゲーベンクリームで治療。受傷数日後に受診 | |
85歳F | 医原性 | 下腿 | 117日 | 大学病院では石鹸洗浄+ゲーベンクリーム®+メロリンガーゼ®+で治療 |
85歳F | ゲーベンクリーム | 下腿 | 1641日 | 都立病院では蜂窩織炎の傷を石鹸洗浄+ゲーベンクリーム®で治療。下腿切断しか治療法がないと説明されて脱走 |
89歳F | 入院中に褥瘡 | 外果 | 509日 | 発症から1年後 ? に受診 |
89歳F | ゲーベンクリーム | 下腿 | 大学病院皮膚科では「静脈瘤も合併しているが、傷があるので治療できない」と説明。同院内科主治医が「この大学病院では治療できる医者がいません」と当院に紹介状を書いてくれた | |
89歳F | 浮腫 | 下腿 | 皮膚科医院から「うっ滞性皮膚潰瘍」の診断で当院を紹介されたが、うっ滞性皮膚潰瘍ではなかった |