新しい創傷治療：更新履歴

2019/10/30

　［3162例の治療例］を更新。
- 36歳女：下腿低温熱傷
- 71歳男：足褥瘡の1243日後
この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1030-1

　『患者よ、医者から逃げろその手術、本当に必要ですか?』(光文社新書)の感想メールです。

　先生の新刊、一気に読ませていただきました。
　先生のサイトに１５年ほど前に出会い、医療上の一つのっ導きの糸としてフォローしてきた私から見て、これは先生の集大成ともいえる傑作だと思います。
　この決定打に対して、熱傷学会や、なんちゃて湿潤療法の先生方は、沈黙するしかないと思います。

　今回、新たな知見は、骨髄が造血機能を担うようになった生物学史摘過程についての洞察でした。当方、透析医療を主に仕事をしているものですが、腎臓がなぜエリスロポエチンを分泌しているのか、謎でした。さらに、透析になっても、貧血が生じない方が時折おられて、そうした方は肝臓の一部にエリスロポエチンを分泌する細胞がある（出典は忘れました）、という話と符合し、驚きました。先生が推察された通り、肝臓は、「社史に残っていない造血本社跡」なのでしょう。

　ＣＤＣ-感染対策委員会の話も痛快でした。最近はまたぞろ、ＥＳＢＬに対してそれを新たなターゲットとし、アンドロメダ病原菌対策並みの体制を要求してきています。一般スタッフは。かつてのＭＲＳＡの時のような労働強化を強いられています。

この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1030-3

　いろいろな情報や小ネタ。
- 【ワールドシリーズで如実に表れた米国の“野球離れ”。メディアも非情の無視…国民の興味が希薄になるワケ】
  
  　試合に時間がかかり過ぎ，これに尽きます。
- 【「人類の起源は20万年前のアフリカ南部に広がる湿地にあった」という研究報告】
  
  　ホモ・サピエンスの誕生時期は20万年前でほぼ確定とされていますが，今回の研究で誕生の地も特定され，湿原で誕生したようです。
- 【「緑のダム」はムダ？　それとも……最新科学から考える森林の治水機能】
  
  　「緑のダム」についてのさまざまな俗説を俎上に上げてその間違いを指摘し，同時に，「土壌」の本質について説明する記事です。結論は「土壌は極めて有用な資源だが，人間がそれをコントロールしようと考えるのは笑止千万！」ということのようです。
- 【「お酒で脳が萎縮する」のではなく「脳が小さいとお酒を飲む」という可能性が示される】
  
  　そうか，私も鳥谷部師匠も江部師匠も，灰白質が小さかったんだ。
この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1030-2

2019/10/29

　［3161例の治療例］を更新。
- 1歳8ヶ月女：顔面，頸部，上肢3度熱傷
この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1029-1

　いろいろな情報や小ネタ。
- 【｢入場料を取る書店｣がまさかの大流行した理由　お客はいったい何にお金を払うのか？】
  
  　面白いことを考えますね。ちょっと行ってみたいかも。
- 【神父の独身制見直し：公会議「既婚男性の聖職叙階」を提言】
  
  　なぜカトリックの神父は独身制になったのか，という経緯がわかりやすくまとめられていて，とても参考になります。結果から言うと，独身制は慣習・伝統に過ぎなかったようです。
- 【新宿の肉バルで「フェイクミート・フェア」　大豆由来、新たな可能性探る】
  
  　新宿のジビエ料理といえばこの「パンとサーカス」で，私が以前よく行った高田馬場の「米とサーカス」はその姉妹店になりますが，昆虫食では「米とサーカス」が一歩先んじています。
  　ちなみに，「パンとサーカス」という店名の出典はこれです。
- 【数百万人の子どもの目と命を救ったはずの遺伝子組み換え作物「ゴールデンライス」は規制が原因で広まっていない】
  
  　グリーンピース，ろくでもないな。
この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1029-2

2019/10/28

　［3160例の治療例］を更新。
- 41歳女：下腿低温熱傷
この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1028-1

　『患者よ、医者から逃げろその手術、本当に必要ですか?』(光文社新書)の感想メールです。

　まず、これだけ生々しい具体的な症例がカラーで載っている一般書は貴重です。
　正直「実例写真でひいてしまう読者」も大勢いるでしょうから、新書として出版するのは結構冒険だったのではと思います。
　日々患者さんに接している医療関係者にとっては普通の写真でしょうが、一般の方にとっては衝撃的ではないでしょうか。
　まさに夏井さんの情熱と草薙さんの決断という事になるのかなと思いました。

　さすがにこれだけ症例を載せれば、熱傷湿潤治療に反論することはほぼ不可能でしょう。
　いくら画像処理の技術が進んだと言っても、さすがに掲載されている写真がすべてフェイクとかいう人もいないでしょうし。
　反論するなら、この症例以上の成果を「具体的な症例写真」として示せる新たな治療法を提案する他ない。
　数値でなく視覚で直接示せる治療というのは、こういう時にやはり圧倒的な説得力がありますね。

　ただ、これまで激しい熱傷を経験してない人にとってはピンとこない内容かもしれません。
　熱傷はある日に予告なくいきなり生じるものですから、起こってみないと実感できないという事はありそうです。
　だから、熱傷経験前にこの本を読んでみようという人は、何らかの形で夏井さんの事を既に知っている人が多いかと思います。
　そこは万人が徐々に経験してゆく疾患や悩み（肥満・高血圧・腰痛・老眼など）と熱傷とでは特性が違うので、致し方ない所。

　やはり一番届いてほしいのは今現在、熱傷で入院されてる患者さん（およびそのご家族）でしょうか。
　まさに今日、大火傷してしまったという人は、本を買って読んでいる場合ではないでしょうし。

　夏井さんが書いているように、今は入院中でもスマホで調べものができます。
　夏井さんのサイトを見る事も大事なんですが、やはり体系的に納得できる本があった方が良い。
　この新書が目に留まれば、そういった需要にも応えられるようになった訳で、出版した意義は大変大きいと思います。

　ともあれ、夏井さんの半生の集大成のようなこの新書を一言で表すなら

「熱傷治療の十戒を石板に刻み付けるモーセ」

といった所でしょう。
一神教の登場人物に例えられるのは夏井さんとしては不本意かもしれませんが、本書の構成がモーセの生涯と重なるところもあるので。
　例えば、「マナがプラスモイストみたい」とか「預言者でない事を試す三つの印（杖が蛇になる、皮膚が白くなる、ナイル川の水が血になる）が消毒薬とガーゼみたい」とか。
　あくまで私の連想です。

　個人的な趣味の話にはなりますが、アルベニスでなくフランクを冒頭に持ってくるのは渋いですね。
　まあ、エピローグにつなげるにはやはりアルベニスでは様にならないということだったのでしょうか。
　というか西洋音楽史を知らないと文意を実感しにくい内容ですね(笑）。

この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1028-3

　いろいろな情報や小ネタ。
- 【患者よ、医者から逃げろ～その手術、本当に必要ですか？】
  
  　Kindle版の発売も始まりました。
- 【ファミマのビニール傘，最強伝説】
  
  　ファミリーマートに「強風でも壊れない耐風傘」というビニール傘がありますが、謳い文句通りのツワモノでした。
  　10月12日の台風の強風、そして10月19日の強風と土砂降りという最悪コンディションで使いましたが、骨が柔軟なプラスチック製のため、風で裏返っても何事もなく元に戻り、壊れる気配はありません。これで500円ちょい，ってすごいです。
- 【Xperia 8，買っちゃいました】
  
  　3年ぶりに新しいスマホを買い替えました。Xperia 8 です。当初はXperia 1 の予定でしたが，12万円というお値段に躊躇しているうちに，似たようなスペックのXperia 8が約半値＋αで数日前に販売開始となったため，躊躇わずに購入（衝動買いと言う噂もあるけど・・・）。ちなみに，Xperia 1 は有機ELのハイエンドの11万円超え，Xperia 5 はサイズがちょっと小さいハイエンド機，Xperia 8 はXperia 5 をベースにした液晶画面のミドルレンジ。
  　Xperia 1 は21：9という縦長画面で表示面積が広いため，文章書き，本の原稿書きにピッタリではないかと考えて狙っていましたが，実際に使ってみると，IMEの設定次第ではデフォルトのフォントサイズでも「22字×25行」を表示できるので（つまり，最大550字），全体の流れを見ながら文章を書くのに便利です。
  　OSはandoroid 9なので2画面表示に対応していますが，Xperia 8の縦長画面では2つのアプリが余裕で表示されるので，2画面表示もようやく実用的になったな，という感じです。
  
  　因みに購入したのは10月19日の昼，つまり江東区を暴風雨が吹き荒れている真っ最中でした。こんな日に呑気にスマホを買いに外に出るアホは私くらいだろうと考えての行動（愚行とも暴挙とも言うけど）でしたが，読みどおりにスマホショップの客は私一人で，暇を持て余していたであろう店員さんがテキパキと対応してくれたため，15分ほどで手続きが終了しました。ちなみにショップからの帰りも強風と大雨でしたが，ファミマのビニール傘が大活躍してくれました。
- 【ポルノへの興味・関心は宗教的に厳しくて保守的な地域の方が高い】
  
  　神への信仰で性欲は抑えられないようです。
- 【「世界の都市の監視カメラの数ランキング」1位は…】
  
  　やはりそうか，というランキング。
- 【ハリケーンに似た暴風雨、地中海東部諸国に迫る　まれな現象】
  
  　なんと，地中海にもハリケーン類似の巨大低気圧が発生したようです。地球全体のあちこちで気候がムチャクチャ。
  　これが急速な地球温暖化の結果かどうかはわかりませんが，いずれにしても，一昔前の「100年に一度の災害」は21世紀に入って「10年に一度の災害」になり，さらにここ数年では「毎年のように襲ってくる災害」にまでなっています。
- 【なぜ「3本足の生物」は存在しないのか？】
  
  　動物の運動様式と左右対称性の起源について深く踏み込む，とても面白い記事です。
- 【鳩山元首相「共和党棟梁」に就任へ】
  
  　どっからツッコんだらいいのかわからないニュースです。私も大慌てで共和主義について泥縄的に勉強しているところですが，なぜ今「共和主義」なのかは意味不明。「棟梁」って名称もすごすぎ。さすがはルーピー＆ポッポちゃん。
- 【巨大海底火山が船を飲み込む「魔の海域」の恐ろしさ】
  
  　静かな大海原を航行する船が突然姿を消す・・・という海洋ミステリーの謎解きはこれかも，という記事。なるほどね。
- 【人間の軟骨はサンショウウオのように“再生”できる？医療への応用につながる研究結果】
  
  　確かに，変形性膝関節症はよく見るけど，変形性足関節症は少ないですね。
- 【噴出する消費増税への不満。「便乗値上げがひどい」「給与が上がらず購買意欲が湧かない」】
  
  　自宅近くの居酒屋さんも微妙に値上げした模様。
- 【北海道鈴木知事「東京五輪のマラソンの札幌開催が決まってもウチは一切経費負担しない」】
  
  　だから，オリンピック期間だけ北海道を「東京都北海道区」とすればいいんだよ。そうすれば，オリンピックは都内での開催となり，東京都もお金を出せます。
この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1028-2

2019/10/26

　［3159例の治療例］を更新。
- 20歳男：顔面・手背熱傷
- 2歳0ヶ月男：足底熱傷の2114日後
この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1026-1

　『患者よ、医者から逃げろその手術、本当に必要ですか?』(光文社新書)の感想メールです。

　『患者よ、…』読了しました！治りつつあるのに他院で下肢切断になってしまった患者さんの例、涙しました。それも「善意」のゆえなのでしょうか…恐ろし過ぎます…
　そして最後の文章にも涙です。無い方がいいけれど、もしも自分に、家族に、ヤケドなどの事故があったら迷わず先生のところに行きます！！
　サイトを拝見しました。
　タイトルの由来について早速ご教示いただきありがとうございました。

　その後、数時間で読了いたしました。
　話の進め方や言葉の選び方のうまさに圧倒されつつ、時折垣間見る医療への皮肉やブラックジョークに、同業者として笑みをこぼしながら、楽しく読み進めてまいりました。
　特にすばらしいなあと思ったのは、以下の3点です。
- 「合成界面活性剤の闇」で、公害の話から石けんや化粧品の害の話につなげる発想に恐れ入りました。
- 第3章のおわりで、こどもの熱傷の傷跡を気にする両親への説明を読んで目頭が熱くなりました。
- あとがきの、最後の三行で鳥肌が立ちました。あれもしない、これもしないというたたみかけからつながる三行が特にみごとでした。
　サイトで以前紹介されていた内容もあり、拝見していたはずですが、それでも読了後に強く感動しました。
　編集作業の多くも先生がなさっていたということですので、この感動はすべて1ページ目からの緻密な構成、計算によってなりたっていたものなのですね。
　月並みな表現で恐縮ですが、映画の大作のような一冊だと思いました。

　すばらしいご著書のご出版、本当におめでとうございます。
　私が夏井先生の湿潤療法のサイトを見始めたのは2012年11月末頃からで、傷の湿潤療法の圧倒的な素晴らしさを私自身が身をもって体験し、火傷の場合も速やかに治癒する症例をサイトで拝見していますので、家族にも湿潤療法を勧めています。

　ただ、私は火傷の湿潤療法と植皮の臨床現場を知らない素人ですので、夏井先生のサイトの症例の更新情報を見続けていたのですが、両者の能力の対比(つまり植皮の余りのひどさ・酷さ)が良く分からない状態が続いていました。しかし、今回の夏井先生の新著で明確に理解でき、日本熱傷学会の酷さにぞっとしました。

　改めて夏井先生のサイトのトップページを拝見しましたところ、医療関係者ではない一般の素人のための火傷の湿潤療法と植皮の対比をした記事へのリンクがないことに気がつきました。

　医療関係者にとっては、「治療法・治療例」http://www.wound-treatment.jp/tiryou-a.htm の【熱傷】を見れば良いのでしょうが、素人には2つの方法の対比をすぐには理解しにくいと思われます。

　火傷の湿潤療法の素晴らしさを素人である家族や知人に説明するために、素人にも一目で簡単に理解できる症例写真による2つの比較ページを作成して、ホームページの目次にリンクを作っていただけませんでしょうか?

　タイトルは、例えば『火傷の湿潤療法と植皮の比較、植皮はこんなに酷い、初心者用』はいかがでしょうか?
　それがあれば、そのアドレスをメールするだけで誰にでも簡単に情報提供して説明できますし、夏井先生の湿潤療法のサイトやクリニックのサイトを初めて見る多くの素人の一般の方にも役立つと思われます。

　夏井先生の湿潤療法とクリニックのサイトのトップページに、2つの方法の差、つまり日本熱傷学会が役立たずの嘘つきのクズの拷問マニアであることを証明する衝撃的な症例写真をでかでかと掲載しておくのも一つの方法だと思います。

　日本熱傷学会のアホな連中は怒り狂うかもしれませんが、素人の一般の方には強いインパクトを与え、一目で火傷の湿潤療法の価値がわかると思います。
　『新しい創傷治療』サイトはあくまでも湿潤療法の治療の原理，治療法，治療結果を開示するためのものです。熱傷はあくまでも湿潤療法の一分野に過ぎません。
　また，熱傷を受傷する前に「熱傷標準治療と湿潤治療の違い」を知っておく必要はありません。
　大学病院に入院するようなヤケドを受傷し，主治医から「皮膚移植しか助かる道はありません」と説明され，その説明に疑問を持った人は必ずスマホで検索します。そして私のサイトにヒットしますが，そこで「自分より重症熱傷なのに手術せずに治っている症例」を多数発見します。それで，自分が受けている治療がおかしいことに気が付きます。これは，湿潤療法での熱傷治療例を1例見ただけで，自分が受けている治療との違いがわかります。
　あるいは，湿潤治療を知っている知人からのアドバイス，というのも大きいです。
　要するに，大学病院などで治療を受けている熱傷患者は「熱傷標準治療」と「湿潤療法」を比較して前者を選んでいるわけではないのです。救急車で搬送される先は前者しかないので，否応なしに熱傷標準治療を受けているのです。
この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1026-3

　いろいろな情報や小ネタ。
- 【中国の仰天「監視社会」事情、人々は行動規範の再構築や規制とどう付き合うか】
  
  　監視されているから安全，という人もいるだろうし，監視されているから危険，という人もいます。だから中国共産党は，前者を信じる人を優遇し，後者を徹底的に弾圧します。そして，中国共産党の理想郷が誕生します。
- 【日本S・屈辱4連敗で終戦の巨人、「乱獲」の限界】
  
  　今年もまた，有力FA選手を金で買い集めて下さい。何なら，FA宣言した選手全員を買い集めたっていいと思います。それがジャイアンツのお家芸，伝統芸だからです。
- 【毎年賞金75億ウォン、ノーベル賞超える科学賞作る】
  
  　ノーベル賞が取れないなら，自前でノーベル賞（みたいなもの）を作ればいいんじゃないか，そして賞金はノーベル賞超え！何という素晴らしい発想でしょうか。あと，ネーミングは「真・ノーベル賞」とか「超ノーベル賞」とか「ノーベル賞の起源は韓国であるノーベル賞」でいいと思います。
この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1026-2

2019/10/25

　［3158例の治療例］を更新。
- 16歳女：爪郭炎で抜爪
- 51歳女：上腕3度熱傷の397日後
この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1025-1

　「生命とエントロピー増大とオイラーの公式」というメールです。

　生命現象って、エントロピー増大の流れを受けつつも、必死にその流れに抵抗するシステムのように思います。
　オイラーの公式ってあるじゃないですか、「e^iθ=cosθ + i sinθ」という数学史上最も美しい公式と言われるもの。細かいところは抜きにして、その意味するところは、単調増加性関数(=一方向の流れ)が周期性関数である三角関数の合成で表せる、というマジックのような公式。
　別の言い方をしてみます。
　e^θ=r (rは原点からある座標点までの線分の長さ、θはx軸とその線分がなす角度)を考えると、θ=0のときの座標点(1,0)をスタートして、rの先端にある座標点は「単調増加らせん」を描くことになります。感覚的な印象ではありますが、θは「時の流れ」、座標点の動きは「エントロピー増大法則に押し流される物質」のように受け取れます。
　しかし、ここに「 i 」という虚数単位を持ち出しθに掛け合わせると、「単調増加性らせん」が途端に「周期性らせん」を描き始めるのです。まるで、「 i 」のマジックでエントロピー増大法則から免れているかのように。
　数学上、「 i 」はあくまで現実には存在しないもの意味のないもの、ということになってますが、そもそも生命の誕生は奇跡のようなものですから、生物学的には何か意味があるのかなと思ったりもします。
　個人的な考えとしては、生物学における「 i 」は、「自律的な破壊と創造」なのかなと思っています。
　地球に生命が誕生して以来、生命は個体レベルでも種レベルでも、破壊と創造を繰り返しながら、エントロピー増大法則に逆らい、現在に至っているのかと。
　複素数平面における「実軸」が「物理軸」なら、「虚軸」は「生物軸」に相当し、地球上の現実は、その複素数平面全体に散らばっているのかなと。
　まとめると、生命とは、「絶え間ない流れの中で、自律的な破壊と創造を繰り返すシステム」と考える次第です。さらに言えば、インスリン分泌は脂肪酸合成促進、オートファジー抑制などで「破壊」を止めてしまい、一方で細胞増殖(「創造」)を促進し、自らエントロピー増大法則に押し流されるようにしているのではないかと。マジックの「 i 」を殺しているのではないかと。

　取り止めもない感覚的概念的な意見になってしまい、申し訳ありませんです。

　オイラーの公式（e^iπ＋ 1 = 0）については，以前，この本を読んだことがあります。難しかったです。
　　　　

この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1025-3

　『患者よ、医者から逃げろその手術、本当に必要ですか?』(光文社新書)の感想メールです。

　夏井先生の書かれる文章って、「面白い」とか「ためになる」とかも、もちろんあるのですが、読んでいて「疲れない」というか「心地良い」というか、「いつまでも読んでいたい」と思わせる文章だと感じます。多くの人が、そう感じているのではないでしょうか。
　なぜなんだろうと考えたとき、そこに「綺麗な流れ」があるからだと思いました。そして、既存の概念に対する「破壊」的要素と、他の誰もが気がつかないような「創造/想像」的要素があり、しかも畳み掛けるように、「破壊」と「創造／想像」の連続になっているのです。もちろん、科学的客観的事実に基づいての思考なので、「綺麗な流れ」になるんでしょうね。「流れ」に変なジャンプするところがないと言いますか。
　まさに、文章そのものに「生命」が宿っている、そう思います。
　こんな文章に出会えば、みんなワクワクするのも当然ですね。
　きっと、何年経っても、今という時代を象徴するエポックメイキング的な著書として、後世に語り継がれていくのではないでしょうか。

　「患者よ、医者から逃げろ」をいままさに読ませていただいており、あっという間に第1章まで読み終わったところです。
　まえがきから読者を引き込む先生の文体は、いつもながら流石としかいいようがありません。
　全体の流れ、論理の一貫性だけでなく、個々の部分にも韻を踏むようなリズムのよい言葉やみごとなたとえが散りばめられており、細部に気配りがされていると感じます。

　なお、各項のタイトルの元ネタですが、眠れないほどではないながらも気にはなるので、よろしければご教示いただけますでしょうか(知的なタイトルであったり、ユーモアのあるタイトルであったり、秀逸なセンスに敬服いたしております)。

　というわけで，創作秘話とタイトルのネタばらしです。

　光文社の担当編集者，草薙さんに「今度，熱傷治療について書いてみたい」とメールを出したのは2018年6月中旬のことだった。ちょうど，股関節痛で歩けなかった頃である。
　現在も大学病院で行われている熱傷標準治療（消毒と軟膏ガーゼで治療し，2週間で皮膚移植）の問題点を指摘しつつ，湿潤療法の優位性について説明する内容をメインにして，多数の症例写真と「他院で手術しないと治らない」と宣告された症例のその後について書く，という構想だった。
　そして，プロローグの原型（熱傷標準治療の一般的な流れ）を数日で書き上げ，それを元に章立てし，本文を思いつくまま書いていくことにした。

　実は，今回の執筆では文章は全てをAndoroidスマホで書いたものだ。以前はクラムシェル型の超小型パソコンで書いていたが，いくら小型と言っても椅子とテーブルがないと入力できないという欠点があり，どうしても執筆場所が限られるため「いつでもどこでも執筆」には程遠いものだった。
　しかし，スマホは入力速度はパソコンのタッチタイピングには劣るが，いつでもどこでも書けるというメリットがある。つまり，散歩中でも道端に立ち止まればそこが書斎になるし，通勤電車でも座れればすぐに執筆開始できる。
　　　　　　　［入力文字数］＝［文字入力速度］×［入力時間］
　つまり，入力文字数ではスマホの圧勝なのだ。このため，最初の構想から1年4ヶ月での出版と，これまでの著書とは比べ物にならないスピードで上梓できた。

　また，以前は編集者との原稿のやり取りはメールだったが，今回からは原稿は全てHTMLファイルにして，写真や表などは文中に直接埋め込み，ブラウザ上で閲覧できるようにした。実際の手順は次の通りである。

原稿をアップロードする専用秘密サイトを作り，アドレスを編集者に通知。
章立て（のプロトタイプ）をリストタグで作る。
スマホで項目ごとの文章を書いては，自分宛てにメールで送る。
パソコンで読み込んでHTMLファイルに変換（と言っても改行タグを入れる程度だが）。画像ファイルを文中に挿入し。HTMLはスマホで読みやすいフォーマットで統一。
ファイルを専用サイトにアップロードし，編集者に連絡して読んでもらい，感想を聞く。
ある程度，文章が溜まったところで章立てを修正しつつ，全体を見ながら細部を修正（この作業もスマホで行う）。
完成したところで編集者に連絡。編集者はブラウザで表示される文章をコピーしてWordにペースト。写真もブラウザでダウンロード。
ゲラ刷り校正作業が完了したら製本・販売。

　原稿をHTMLにしたことはメリットだらけで，文章と画像・表をひとまとめに管理できるようになり，写真や図の差し替えも容易になり，作業効率は格段にアップした。

　本文は，本サイトに書いている記事の延長みたいなものなので文章作りは非常にスムーズだったが，例によって「あとがき」で難渋した。「まえがき」はセザール・フランクをメインに据えることで早期に構想が決まったが，「あとがき」は10パターンくらい作ってみたが（例：ゴヤとベートーヴェンのことを書いてみたり，科学と宗教の話を書いてみたり，マンガ『Blue Giant』のことを書いてみたり，人類文明史について書いてみたり・・・），どれも満足できず，ここで数週間筆が止まってしまった。
　そんなある日，たまたま思い出したのが『重版出来』の中の「才能の奴隷」というセリフだった。これで一気に「まえがきとあとがきをセザール・フランクで結びつけて全体に大きなアーチを掛ける」というすごいアイデアが浮かび，最後の「締めの三行」までの構成が一気に完成。
　もしも，『重版出来』のあの一節を思い出さなかったら，出版は11月か12月にずれ込んだと思う。科学書だろうが文芸書だろうが漫画だろうが手あたり次第に乱読する，という読書習慣に助けられた形である。アイデアが煮詰まった時，何気ない一言や一つの単語で問題が一気に解決することが珍しくないのである。

　ちなみに，いつものように，本のタイトルは光文社に一任し，私は一切ノータッチだ。本のタイトルと値段を決めることは出版社の仕事であり，「本を売るプロ集団」に任せるが最善だからだ。

　各項目タイトルの元ネタばらし。

熱傷（ヤケド）の湿潤治療は，なかなか始まらない	椎名誠『哀愁の街に霧が降るのだ』
犯人はこの水疱の中にいる	青山剛昌『名探偵コナン』
理想の治療材料は，大坂弁の翼に乗って舞い降りた	メンデルスゾーン『歌の翼に』／ヒギンズ『鷲は舞い降りた』
誰も気が付いてはならぬ	プッチーニ『誰も寝てはならぬ』
ただ痛みを知るものだけが	チャイコフスキー『ただ憧れを知る者のみが』
弱き者，汝の名を名乗れ	中島みゆき『愛だけを残せ』
あるいは拷問者という名の医者	フランス映画『あるいは裏切りという名の犬』
生類泡まみれの刑	江戸幕府『生類憐れみの令』
闇は広いな大きいな	井上武士『海』
逃げるは勝ちで役に立つ	海野つなみ『逃げるは恥だが役に立つ』
残念な治療のテーゼ	高橋洋子『残酷な天使のテーゼ』
カレンダー王子の診断物語	リムスキー=コルサコフ交響組曲『シェーラザード』
大脱走でショーシャンクへ	映画『大脱走』／『ショーシャンクの空に』
知覚がありて想ふもの	室生犀星『小景異情』
安静の大獄	江戸時代『安政の大獄』
カノッサの苦痛続	11世紀ローマ『カノッサの屈辱』
尿素クリームは惜しみなく奪う	有島武郎『惜みなく愛は奪ふ』

　ピアノの先生は私より15歳ほど年上のはずで，今年77歳になられるはずだが，お元気だろうか。先生は有名なピアノ教師ではなかった（と思う）が，私にとっては最高の先生だった。
　医学部受験のため高校2年でピアノのレッスンは終了となったが，残りあと2ヶ月というところで，最後の曲は君が一番弾きたい曲にしなさいと言われ，無謀にもラヴェルの『水の戯れ』をレッスン最後の曲と申し出た。その頃ようやく楽譜を手に入れたばかりの憧れの名曲であり難曲だ（当時は海外から楽譜を取り寄せるには船便しかなく，注文してから手元に届くまでに3ヶ月くらいかかったことを今でも覚えている）。よくも，この無謀な挑戦を許してくれたものだと思う（ちなみに，先生はこの曲を弾いたことがなかったそうだ）。
　そして1ヶ月後，他のレスナーの前で演奏する機会を作ってくれ，ショパンの『バラード第1番』と『木枯らしのエチュード』，そして『水の戯れ』を弾かせてもらった。
　そして，最後のレッスンが終わった時，次のように仰られた。

　君はこれから医学の道に進むが，ずっとピアノを弾いてほしい。でも，アマチュアだから難しい曲は弾けなくていい，とか，難しい部分は音を飛ばして弾いていい，というようなピアノ愛好家にはならないで欲しい。音符の前ではアマチュアもプロもないからです。これからもどんどん難しい曲に真正面から取り組みなさい。

　もしも，もう一度先生に会えたら，「先生の45年前の教えを今でも守ってピアノの練習を続けています。先生の言葉がなければ，超絶技巧ピアノサイトを作ることはなく，湿潤療法のサイトを作ることもなかったかもしれません」と伝え，先生にホロヴィッツの『星条旗よ永遠なれ』の演奏を聴いて欲しい・・・願いが叶うなら・・・。

この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1025-4

　「石鹸で体を洗わない」についてのメールです。
- ウォシュレットは普通になりましたが石鹸入れてる人を知りません
- カミソリですが、セスキ液を使っています　よく滑ってグッドです
この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1025-5

　いろいろな情報や小ネタ。
- 【化粧水は"肌の奥まで浸透しない"科学的理由】
  
  　美肌系のインチキ広告を一刀両断しています。
- 【インド民主主義を揺るがすカシミール弾圧】
  
  　中国とインドは中が悪いけど，やっていることは同じ。人権弾圧に関してはうり二つで，どちらも民族浄化を目指して突っ走っています。
- 【豆から卵。緑豆を使った植物由来の液体卵「JUST Egg」は味も栄養面もニワトリの卵レベル（アメリカ）】
  
  　とりあえず，栄養価が卵と同じならありかも。
- 【野球は動きが少なくて退屈】
  
  　一昨日，居酒屋のテレビで日本シリーズ最終戦を放送していました。私は野球に興味がないのでお酒を飲む合間に眺めていたのですが，野球って間延びしているなぁ，選手が何もしてない時間が多すぎるなぁ，って思った次第です。何しろ，数分間，テレビを見なくても，試合が全く動いていないのですから・・・。
  　プレー中と言っても，多くの時間はピッチャーとキャッチャーでのボールの投げっこをしているだけだし，その間，守備側は動かずに立っているだけだし，攻撃側に至ってはベンチに座っているだけ。しかも，守備側と攻撃側の交代にこれまたやたらと時間がかかります（・・・だから，テレビ局にとってはコマーシャルが入れられるので都合がいいのでしょうが）。投手戦で1対0・・・という試合では，双方のピッチャーとキャッチャー以外はほとんど仕事をしていません。
  　その数日前，ラグビーのド迫力の試合を見てしまっただけに，野球の圧倒的なダラダラ感，迫力の無さ，無駄な時間の多さが余計に目立つんですね。だから，見ていてツマラナイし，病院勤務医時代の，ダラダラと無駄な会議をしていた様子を思い出したりするんですよ。
  
  　で，ちょっと思ったこと。
  　どうせなら野球もサッカーJリーグみたいに一部6チーム，二部6チーム制にして，最終戦終了後に一部下位2チームと二部上位2チームで入れ替え戦をすればいいんじゃないでしょうか。そうなったら，ペナントレースは最後まで白熱するし，消化試合もなくなります。
- 【シャトレーゼ有能すぎる。　糖質83％カットなのに「想像以上に美味しい」プリン発見！】
  
  　そう言えば，クリニック近くのイトーヨーカドー木場店にもシャトレーゼができたばかりです。
- 【竹中平蔵「90歳まで働くことになる」発言に悲痛な声相次ぐ「90歳はヨボヨボ。心身ともに元気な高齢者は一握りだよ」】
  
  　クリニックはマンションの2階にありますが，85歳以上の患者さんで自力で2階まで階段を登って受診される方は数名程度であって，それが現実の姿だと思います。そういう，自力で階段も上れない人たちでも「自分で働かないと生活できない」と提言（恫喝？）するのが平蔵流経済学？
この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1025-2

2019/10/23

　［3157例の治療例］を更新。
- 9歳女：手背熱傷
この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1023-1

　「石鹸で体を洗わない」についての質問メールです。
　先生は「石鹸で体を洗わない・シャンプーで頭皮を洗わない」派ということですが、
1. 股間（陰部・肛門）や腋窩を洗う時も、石鹸を全然使用されない、ということでしょうか。
2. ひげをそる時も、シェービングフォームやジェルの類は使用されないのでしょうか。
  当方は肌が弱いので、安全カミソリのみ使用。それでも多くの場合、どこかから出血します。
　回答ですが，第1点目については「股間も腋窩もお湯洗いのみ」です。それで十分，臭いなどは取れているようです。
　第2点目ですが，電気シェーバーなのでジェルもフォームも使っていません。肌が弱い人は安全カミソリでなく電気シェーバーの方がいいと思います。
この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1023-3

　「モイスキンパッド vs ズイコウパッド」についてのメールです。

　以前、先生にメールしたことがあったかもしれませんが、普通の熱傷や、低温熱傷や、少し深めの挫創などは断然ズイコウパッドに軍配があがります。
　モイスキンパットは、吸水しすぎる印象です。
　そして先生のおっしゃるとおり、モイスキンパットのフィルムがきずに張り付く感じが痛みを誘発していそうです。

　私は仙骨部の褥瘡には両方使いますが、使い分けます。
　穴あきポリとオムツを使った開放性湿潤療法（鳥谷部式）で、白癬を併発してしまったときなどは、モイスキンパットに替えると、褥瘡潰瘍は、湿潤療法ができて、治癒が進み、周囲の皮膚は、抗真菌クリームが効いてくれて、乾燥してきます。
　同じような状況の時に、ズイコウパッドを使うと、周囲の皮膚のじくじく感は今一すっきりは、治ってきません。

　また、今朝の症例写真、4歳の子供の熱傷に先生は、ズイコウパッドをつかっていますが、潰瘍周囲の湿疹がかゆそうです。
　幼児～小学生だと、被覆材で湿潤療法をすると、結構な確率で汗疹や湿疹で、周囲のトラブルが起こりますね。
　毎日しっかり洗ってもらっても、できちゃいますね。
　この、湿疹（汗疹）を作らずに傷をなおしてあげたいといつも思います。
　弱いステロイド軟膏を同時に使ってもらうことも、してみています。

　ちなみに、私はいつも、先生の提示されている症例写真の、キズの周囲の皮膚の様子を気にしています。
　先生が写真を撮るのは、被覆材を剥した瞬間ですよね？
　年単位で診ている足部と、下腿潰瘍の方、いつも、周囲の皮膚が接触性皮膚炎を起こしているように見えたりして、「この人はお風呂入っているのかしら・・・」などと、思ったりしてます。

この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1023-4

　いろいろな情報や小ネタ。
- 【米国で広がる『大統領の精神状態』論議とその波紋】
  
  　読めば読むほど，絶望的な気分になる記事です。何しろ，自分だけが絶対に正しい，という信念しか持たない男が大統領なんですから。
- 【ジュリアーニの手榴弾で万事休すか　ウクライナゲート疑惑巡り米議会は「公開」聴聞会へ】
  
  　頼むぞ，ジュリアーニ。
  　それにしても「中長期的な戦略などない、大声で怒鳴り散らすだけの思いつき外交の繰り返し」というのをわかりやすく言えば，自己愛しかない耄碌ジジイが大声で口からでまかせの嘘を言って相手国を恫喝しまわる，ということになるかな？
- 【流れを止めるな】
  
  　先日，「多孔性セラミック，土壌，吸水性ポリマー」についてちょっと書いたが，その続きである。
  
  　吸水性ポリマーは大量の水を含むが植物を育てることはできない。吸水性ポリマーは植物の根に水を与えないからだ。その点が多孔性セラミックや土壌との違いである。
  　植物の側からすると，多孔性セラミックと土壌は「蓄えた水をいつでも提供してくれる」存在であり，いわば「水の通路」として機能している。その点，吸水性ポリマーは水を吸収するのみで水の移動はポリマーで止まってしまい，ポリマーの外に出ることはない。つまり，吸水性ポリマーは水の通路ではなく終着点だ。だから，植物は吸水性ポリマーで育てられないのだ。
  
  　なぜこんなことを書くかというと，「水」を「情報」に置き換えても同様のことが成立すると思われるからだ。
  　私は以前，『超絶技巧的ピアノ編曲の世界』というサイトを運営していたが，この頃，数年で私は世界に知られたピアノ楽譜のコレクターになってしまった。珍しい楽譜や採譜で作った楽譜が手に入ると，その楽譜を欲しがっているピアニストや楽譜コレクターに無料で分け与えったが，そうすると更に珍しい楽譜が誰かから送られて来るからだ。その繰り返しでまたたく間に蔵書が増え，気が付いたら「欲しい楽譜があったら，とりあえずNatsuiという日本人にメールすると何とかしてくれる」と評判になっていた。
  　私はこの時，「楽譜の通り道」に徹していて，楽譜をしまい込んで人に見せないという発想は浮かばなかった。
  　ピアノサイトを作っていた当時，実はピアノが手元にない生活で，数ヶ月に一度くらい楽器店のレンタルピアノを弾く程度だったのだ。そこに大量の楽譜が押し寄せてきたのだ。毎日一曲ずつ弾いたとしても，生きているうちに全て弾くことは絶対に不可能な量の楽譜が集まったのだ。このままでは楽譜の大半は死蔵状態である。
  　そこで，1ギガバイトという当時としては大容量の有料サーバーと契約してそこに楽譜PDFファイルを置き，アドレスを知る人は誰でも自由にダウンロードできるシステムを構築した。私設の「デジタル楽譜図書館」である。そして，この図書館アドレスを知る人は日毎に増えていった。そのため，楽譜が集まるスピードはさらにアップし，1ギガバイトはあっという間に一杯になったのが唯一の誤算だった。
  　私は元々，何かを収集するという趣味がなく，それは楽譜でも同じだった。次々集まってくる楽譜を死蔵状態にしないため，世界中のピアニストやコレクターと楽譜を共有した訳だ。そうすれば楽譜は誰かに演奏され，ピアノ音楽史の研究に役立つはずだ。私にとっては価値のない楽譜でも，世界の何処かにはその楽譜を必要とするピアニストがいるかもしれないからだ。
  　その結果，楽譜は常にインタネット上を流れることになった。
  
  　これは恐らく，情報全般に当てはまることではないだろうか。私蔵された情報はやがて死蔵となる。私蔵情報を秘蔵することで情報に値段を付ければ商売になるだろうが，そのような私蔵情報は他の情報を呼び寄せることはないと思う。
  　同様の理由から，湿潤療法の情報や治療上のTipsは全てネット上で公開した。当初，「治療上の秘密を残しておけば有料セミナーを開けますよ」と持ちかけてきた人もいたが，私が目指していたのは金儲けでなく治療法の普及だったので，その路線は一顧だにしなかった。その結果，治療上のトラブルを皆で共有し，誰かが解決法を提案するというシステムができ，湿潤療法は短時間で完成したと思う。
  
  　「金は天下の回りもの」という言葉があるが，水も情報も「天下の周りもの」であり，流れを止めてはいけないものなのだろうと思う。
  　これは，地表面が吸水性ポリマーで覆われている世界を考えるとよく分かる。吸水性ポリマーは限界ギリギリまで水を吸い込むが，外に水を出すことはない。つまり，大地と大気と海水を巡る水循環は停止し，生態系は破綻する。
  　流れが止まった時，生命現象は停止する。生命現象の本質は「流れ」だからだ。
- 【モイスキンパッド^®】
  
  　先日，モイスキンパッド^® vs ズイコウパッド^®についてちょっと書きましたが，その続報です。
  　いろいろ調べてみると，モイスキンパッド^®の表面材は「ポリエステル」のようです。つまり，メロリンガーゼ^®と同じです。メロリンの表面材はラップに比べると硬くて柔軟性に欠けていますが，モイスキンパッド^®の表面材も触ってみるとメロリン^®に極めてよく似た肌触りです。この「硬さ」が痛みの原因になったのでしょう。
  　また，モイスキンパッド^®の吸収体は吸水性ポリマーです。つまり，「水を吸い込んだら離さない」物質であり，傷表面の水分を吸収するだけ吸収するため，創面を乾燥させます。つまり，物理的に考えると，モイスキンパッド^®は湿潤環境を維持する治療材料でなく，創面を乾燥させる旧世代の治療材料と同じ，いうことになります。
  
  　一方，ズイコウパッド^®の吸収体はモイスキンパッド^®と同様，吸水性ポリマーで共通していますが，ズイコウパッドの表面材は3次元立体構造のメッシュであるため，ここに水が一時的にトラップされ，そこから溢れた分が吸水性ポリマーに吸収されるようです。つまり，表面材のメッシュは常に水を含んでいて，創面の乾燥を防いでいるようです。これが，モイスキンパッド^®の表面材であるポリエステルのフィルム（＝水分保持能力なし）との違いと思われます。だから，吸収層が同じポリマーであっても，ズイコウパッド^®は創面の乾燥を防げるのに対し，モイスキンパッド^®は創面を乾燥させてしまうのでしょう。
  
  　また，プラスモイスト^®の場合は，表面材は「機能性透過膜」という3次元構造体で，ここに一時的に水が保持され，溢れた部分が吸収体（ポリマーではない）に移行する，という構造をしているため，創面が乾燥してしまうことはないようです。
- 【ペルム紀末の大量絶滅に新説、宇宙塵が原因か　東大などの研究】
  
  　ペルム紀末，P-T境界（約2億5100万年前）に地球生命史上最悪の大量絶滅が起こり，海生生物の96%、が絶滅したと考えられています。多細胞生物の全てが絶滅しなかったのが奇跡とすら考えられています。
  　原因としては様々な説がありますが，シベリア・トラップを作った「スーパープルーム」という巨大なマントルの上昇流が引き起こした超巨大火山噴火が連続したため，というが定説ですが，新たな仮説が提案されたようです。
- 【バングラのロヒンギャ難民、20年前に出現した島への移住に一部が同意】
  
  　バングラデシュはインド亜大陸の東にあり，ガンジス川とその支流がベンガル湾に注ぐ巨大三角州_{（扇状地）}が国土の半分を占めています。ガンジス川の豊かな水の恵みで緑の多い国土ですが，扇状地のために洪水が頻発し，しかもベンガル湾に発生するサイクロンが直撃するため水害の絶えない土地です。
  　そのベンガル湾に出現した島への移住ですが，これは絶対にヤバいです。多分，水没するんじゃないでしょうか。
- 【なぜ、未来を思い出すことはできないのか？　『時間は存在しない』がいざなう、未知の世界】
  
  　相対性理論の提唱以後，「空間と時間は等価であり，この世は4次元だ」というのが常識になりました。しかし，3次元軸と時間軸には明確な違いがあります。3次元軸は前後に動けるのに，時間軸は一方向にしか流れないからです。
  　これに対する私の考えは「時間の経過とは熱力学第2法則（エントロピー増大則）の結果」というものです。エントロピー増大が一方向に起こる物理現象だから，それを「流れ」として感知した時，「時間」という概念が生まれます。
  　エントロピー増大則が成立していれば時間は逆方向に進みません。
  　
- 【「食べ物を加熱調理したかどうか」で腸内細菌は根本的に変わってしまう】
  　何だかいろいろ書いていますが，要するに
  1. タンパク質は加熱してもタンパク質
  2. デンプンは加熱前は消化・吸収できない食物繊維だが，加熱後は消化・吸収できるαデンプン
  ということです。だから，加熱デンプンを食べると糖質過多となり，それに応じで腸内細菌叢は変化します。そして糖質過多のため，さまざまな健康被害が発生します。
  　つまり，「腸内細菌の変化」は「原因」でなく「結果」です。
この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1023-2

2019/10/21

　［3156例の治療例］を更新。
- 4歳2ヶ月女：大腿熱傷
- 70歳男：下腿広範皮膚壊死の311日後
この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1021-1

　『患者よ、医者から逃げろその手術、本当に必要ですか?』(光文社新書)の感想メールです。

　昨日の京都新聞（地元地方紙）の朝刊には、「死亡１８人から多剤耐性菌、大阪院内感染、１人「因果関係高い」」の記事が掲載されてて、先生の著書を読了してから夕食の時に再度新聞を読み返して記事の裏側が見えたような気がします。

「大半は感染確認から2か月以内に死亡」　これだけ読むと多剤耐性菌が原因で入院患者の多数が短期間に死亡したように見える。
「死亡との因果関係があった可能性が高い」→死亡原因でもなく、因果関係が「あった」との結論でもないのに可能性が高いという言葉で不安をあおっている。

　おそらくこの新聞記者は、ろくな取材もせずに記者発表そのままを記事にまとめただけのようですね。
　先生の著書を読んでなかったら、多剤耐性菌がものすごく恐ろしいもの、難治なものと更に刷り込まれていたような気がします。(業界の思うがまま！？）
　タイムリーに届いて、一気に読み込める内容で感謝しています。

新聞記事の抜粋

「死亡１８人から多剤耐性菌、大阪院内感染、１人「因果関係高い」」
　「大阪府大東市の阪奈病院は１７日、２０１７年から今年にかけて死亡した結核の入院患者のうち１８人が、抗菌剤が効きにくい「多剤耐性アシネトバクター」に院内感染していたと明らかにした。うち男性＝当時（７１）＝について「死亡との因果関係があった可能性が高い」とした。大半は感染確認から２カ月以内に死亡していた。
　　川瀬一郎院長は院内での報道陣の取材に「院内感染が続いているとの認識を持てなかった。深く反省している」と陳謝した。
　　病院は多剤耐性菌によって男性の肺炎が悪化し、今年１月に亡くなったことを約７カ月間保健所へ届け出なかった。

　小児科開業医です。
　「合成界面活性剤の闇」に反応しました。

　湿疹が治らないという訴えで来院される赤ちゃんが後を断ちません。
　ぼくはそのたびに、「全ての洗剤をやめてください」「洗わないことが大事です」「湯船に浸かってあとは流すだけで十分清潔です」とお話ししますが、もちろん理由をつけてですが、2：6：2の法則よろしく、8割がた、いや9割くらいのお母様方にキョトンとされるか、疑いの眼差しで見られているように思います。
　慌てて、「だって、想像してみてください！洗剤が目に入ったら死ぬほど痛いでしょ！」って弁明(？)しますが、「はぁ」っていう反応で、なかなか響かない。もしかしたら、このお母さん、もううちのクリニックには来ないかもって、思いながら、経営度外視(？)で「洗剤やめろ！」を連呼する毎日です。
　糖質摂取同様、小さい頃からの習慣って簡単には変えられないですね。
　多くのお母様方の発想は、湿疹は何かのアレルギーで起こっているだろう、です。
　ですから、湿疹が長引くと、「アレルギーの検査をしてください」って断れないような形相で訴えてきます。アレルゲンが見つかったとしても、それは「原因」ではなく、毎日毎日洗剤で洗った「結果」なんですよ、って心の中で思うのですが。(これを言葉にしてお母様方に言えば、「じゃぁ、悪いのはわたしっていうわけですか」ってキレられるのがオチ)
　そこで思うのですが、「アトピー性皮膚炎」って言う病名がいけないのではないかって。
　この病名があるから、「湿疹はアレルギーによるもの」という発想になるのではないかと。

　個人的な提案ですが、「アトピー性皮膚炎」をやめて、

Detergent-induced	洗剤誘発性
Staphylococcal	黄色ブドウ球菌性
Dermatitis	皮膚炎
Syndrome	症候群

　略してDSDS ですが、いかがでしょうか。
　もうはっきり、洗剤が引き金になってますよ～って言うべきではないかって、うーん、でも洗剤メーカーから訴えられそうで難しいですかね。

この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1021-3

　いろいろな情報や小ネタ。
- 【習近平の娘が米国に“逃亡”？「外国の自由な空気に慣れすぎて……」】
  
  　台湾メディアの情報のようです。国民は制圧できても，自分の娘は制圧できなかった模様。
- 【人は健康に150歳まで生きられる？ハエの寿命を1.5倍に伸ばした新研究】
  
  　この研究の「健康」に「脳の活動が正常に保たれていること」が含まれているかどうかで，150歳まで健康に生きられる意味は違ってくるような気がします。
  　知的活動が維持できないのであれば，私は150歳まで生きたくはないな。
- 【米大使公邸に親北大学生団体が乱入、韓国警察は傍観】
  
  　国際法であるウィーン条約では次のように明記しています。
  
  大使館を含む在外公館（総領事館、領事館も含む）は、国際法（外交関係に関するウィーン条約）において外交特権を有し、その敷地は不可侵であり、設置された国家（受け入れ国：接受国）の官憲は特命全権大使の同意無しに立ち入ることが出来ない
  
  　ウィーン条約を無視する唯一の先進国であり，国際法より国民感情を優先させる反法治主義です。
- 【釣りエサの定番「オキアミ」が食料危機を救う？】
  
  　すると，「可愛いくて頭のいいクジラさんの食料を奪うな！」って反対活動が起こるんじゃないでしょうか。
- 【食べログ頼みから卒業！ヤバい店を事前に見分ける方法が話題】
  
  　そうだよね，あるある，というとても有用な判断基準。
- 【「からだ、何で洗う？」アンケートが衝撃の結果に　→6人に1人が「そもそも洗わない」】
  
  　私は「石鹸で体を洗わない・シャンプーで頭皮を洗わない」派です。
- 【小さなチョコバーの製造には21リットルの水が必要、それぞれの食品を製造するのに必要な水の量とは？】
  
  　人類文明はエネルギーと淡水の大量消費で成り立っている，ってことらしい。
- 【日本を放射能まみれと吹聴した韓国「東京五輪の成功を願ってます。ボイコットなんてしません！」】
  
  　つい2週間前まで「福島の食材は放射能まみれなので，東京五輪に参加すると選手が癌になる」って世界中に宣伝していたのですから，韓国選手の健康を守るため東京五輪はボイコットすべきです。
- 【「野菜の値段の9割は中間マージン」の衝撃】
  
  　文中に「野菜はすぐに腐って売り物にならなくなる」とありますが，冷蔵庫が普及する戦後高度経済成長期以前（1955年以前）の日本では「肉も魚もすぐに腐って売り物にならない」のが当たり前でした。だから，その地域で取れる食材以外に食物を得る手段はありません。地産地消と言うより，腐らない食材を手に入れる手段はそれしかなかった，といえます。
  　唯一の例外が穀物でした。穀物は種実が高濃度のデンプンを含むため加熱すれば食物となり，しかも種なので長期保存ができます。冷蔵庫がない時代でも穀物だけは特殊な設備なしに長期保存できた唯一の食品となったわけです。
  　穀物は実に不思議な植物です。
この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1021-2

2019/10/19

　［3155例の治療例］を更新。
- 30歳男：下腿低温熱傷
- 2歳9ヶ月男：上下肢3度熱傷の324日後
この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1019-1

　『患者よ、医者から逃げろその手術、本当に必要ですか?』(光文社新書)の感想メールです。

　圧巻のあとがき。
　夏井先生は立派な作家です。

　一度お目にかかっただけですが、いつも先生の活動を応援し、書かれるものを楽しみにしています。
　湿潤療法と糖質制限は全く私の生活を変えてしまいました。
　基礎ができているので生活はシンプルです。

　感染症分野で十年ほど前からやたら騒がれ出してたくさんの予算がつき始めて、感染症じゃないと予算が取れない、という状況に国際保健分野（一応、世間でいう、専門）では言われてきました。
　いまもDRCでエボラ、ウガンダでエボラ、と騒いではいるものの、限定的です。
　エイズも制御可能になるつつある。
　これじゃお金が取れないと数年前から Universal Health Coverage といって世界のひとりのこらず「医者から逃げられない」システムにすることにお金がつき始めましたが、研究として何の面白みもないため、あっという間に下火になりつつあります。

　まったく医療の分野って、「マッチポンプ」という言葉そのもの、というのが多すぎますよね。

　私の周囲のお母さんたちの何人もがこどものやけどで夏井先生の方法に救われております。
　彼女たちを代表してお礼申し上げます。
　なんとたくさんの子供たちが先生に救われたことでしょう。

　獣医師です
　早速「患者よ、医者から逃げろ」拝読させていただいております
　症例1の写真を拝見したとき、3年前にかみさんを通じて(二人はいわゆるママ友)とある女性から相談を受けたことを思い出しました

　実は彼女、とある総合病院の医療事務で「え？病院で診てもらったら？」っつうたら，「うちの病院の事、信用できなくって」だそうです(笑)
　おっきな病院の看護師さんも、自分の熱傷、獣医師に相談を持ちかける時代です(*_*;

この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1019-3

　いろいろな情報や小ネタ。
- 【地形でわかる､二子玉川駅付近が浸水した理由】
  
  　地形から読み解く堤防決壊と大水害の背景，というとてもわかり易い解説記事です。やはり，河川の氾濫原は危ないのです。
- 【マラソン開催地変更は「かぶる傘」「打ち水」が引き金？　建築エコノミスト・森山高至氏が裏話暴露】
  
  　ネットでいう残当（残念ながら当然）ってやつだな。
  　IOCにしてみたら，もしも東京でマラソンを強行してランナーが熱中症で死亡した場合，「なんでこんなクソ暑い熱帯みたいな東京でオリンピックなんだよ。もっと涼しい時期にやればよかったのに」と言う声が上がり，そうなると，そもそも8月にオリンピックをゴリ押ししたのは誰なんだよ，となってしまい，IOCの責任問題になりかねません。それを是が非でも避けたいのでしょうね。
- 【マラソン・競歩には暑すぎるというなら･･･自転車、テニス、ゴルフ、馬がヘバりそうな馬術はどうする!?】
  
  　オリンピック期間だけ北海道を東京都と改称し，小池百合子さんを北海道都知事という肩書にすれば問題解決するんじゃね？
- 【もともと真夏の東京は無理……IOCのマラソン場所変え案、海外から批判の声】
  
  　だから，8月にオリンピックを開催すること自体がおかしいの。現在の東京は最高気温20℃くらいなので，オリンピックの最高の気候です。つまり，「東京で10月10日オリンピック開幕」にしとけば問題なかったのです。
- 【日本人に合うラグビーのフェアさと、南米在住サッカー記者の深い羨望。】
  
  　何も付け加えることがありません，という記事。
- 【韓国選手団の入国手続きに3時間…韓国統一部「開発途上国だと1日かかる」】
  【平壌のサッカーに「堪忍袋の緒が切れた」】
  
  　3000万円もの放映料を払って，選手の顔も判別できないクズ画像が送られてきた模様。それでも文句を言わず北朝鮮を擁護するのが文政権。
- 【ハイタッチ！】
  
  　毎朝クリニックの近くで，登校中の小学生の男子二人に「おはよう」と挨拶したあとにハイタッチしています。さあ，今日も頑張るぞ。
この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1019-2

2019/10/18

　［3154例の治療例］を更新。
- 36歳女：上肢熱傷
- 4歳11ヶ月女：スポーク外傷の858日後
この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1018-1

　『患者よ、医者から逃げろその手術、本当に必要ですか?』(光文社新書)の感想メールです。

　実に面白く、一気読みしました。内容はヤケドの治療についてのものなのですが、それだけにとどまらず、実に深い、広い情報満載でした。
　夏井先生の本は新しいのが出るたびにグレードアップしていますね。

　文章も私のような稚拙な文章とは違い、壮大な物語の小説のように引き込まれます。
　膨大な知識と情報、遊び心満点のユニークな表現の数々に圧倒されます。

　熱傷の治療も糖尿病の治療も問題は同じですね。専門医とガイドラインが諸悪の根源です。
　ガイドライン通りに治療すれば、病院は儲かるし、訴えられることはありませんが、患者のQOLは非常に悪くなります。
　確かに「善意」の医師たちが患者を苦しめています。

　以前にいた病院では植皮をいっぱい行っていました。
　こんなもんなのかな？と思っていましたが、矛盾も感じていました。
　形成外科医は傷をきれいに治すスペシャリストと思っていたのですが、植皮の傷は非常に見た目で醜く、採皮した部位も痛々しい状態で、ずっと痕が残ってしまっていたからです。
　一方では傷をきれいにし、一方では非常に見た目が悪い外観を作ってしまっているのは非常に疑問を感じます。

　私の専門のペインクリニックでもガイドラインは役に立たないと考えています。
　慢性の疼痛の治療のガイドラインは脳を鎮静させるだけの薬を第1選択にして、全く原因を改善しようとしていません。
　患者は副作用との戦いを強いられ、長期に薬漬け人された脳は、薬からなかなか離脱できない状況も生まれることもあります。

　また、この本のサブタイトルにあるように、本当に必要かどうか疑う手術が本当にいっぱい行われているのを散々見てきています。
　医師の言われたまま手術を受けることが本当にいいことなのかどうかを真剣に検討すべきですね。

　いくつも気付きもありました。それをペインクリニックに生かせないか？といろいろと考えています。
　夏井先生に負けないように、私も頑張りたいと思います。

　夜通し夢中で読み込んで1日で読了致しました。
　読者の楽しみはわずか1日で終わりますが、先生がこの作品を作り上げるためにかけた時間と工夫の数々を想像すると、1日で読み上げたのが勿体ないような、でも読みやすく工夫がされているからこそ早く読み終えることかできたから必然的なような、なんだか複雑な想いが致しました。

　今回の作品は、夏井先生が人生をかけて明らかにしてきた真実とそこにたどり着くための苦難の道筋を記した自伝のように感じられました。
　熱傷の標準的治療が患者やその家族にとって悲惨な経過を辿らせるということは私も実際の医療現場の中で確かに感じてきたことでした。形成外科医やWOCナースとの衝突も多少なりとも経験してきました。今でもそうした標準的治療の傷跡に対してなつい式湿潤療法^®を施してもきれいに治しきれなかった患者さんのことを思うと心が傷みます。

　残念ながらどの世界も権威から変わっていくことは期待できません。いくら理不尽でもそれが世の中の真理です。そうであるならば権威を変えようとする行為には早々に見切りをつけて変えられる現場から変えていく方が得策だと考えます。たとえ時間がかかろうとも、その間にも被害者が増え続けてしまうとしても、それが事態を改善に向かわせるための最も近い道筋ではないかと思います。私も私なりの方法で現場から変えるアプローチにこだわり続けたいと思います。

　私が夏井先生の本の中で最も尊敬する部分は、科学的な根拠に裏付けられたその圧倒的な説得力です。これが本当の科学の使い方だというお手本だと私は感じています。未知の領域へ踏み込むには不確実性がつきものですが、そんな中でもより確実性を高めるために、夏井先生、そして夏井先生が師匠と仰ぐ鳥谷部先生は科学的な揺るがしようのない事実を実に見事に利用されています。その結果、誰も歩んだことのない世界を開拓され、それが周りからも科学と称される所まで高めることができたのだと思います。前作のドーパミンの本来の役割なども同様のアプローチで誰も気づかなかった事実にたどり着いた経緯などはまさに圧巻というより他にありませんでした。以後私も未解明で不確かな領域に踏み込む際に大いに参考にさせて頂いているスタンスです。

　夏井先生の「新しい創傷治療」のサイトのファンにとっては今までの総復習的な要素も多分にあったと思いますが、合成洗剤と食物アレルギーの関連の可能性など新仮説も披露されていて実際的な対処へもつながりうるとい意味で非常にためになりました。最後の方での「実は人類には未承諾の大量人体実験が知らない間に行われ続けている」という辺りの下りは、この個人情報や倫理審査などに厳しくなってきた状況の中で、全く意識されずに行われていることの怖さを突きつけられ、身の毛もよだつ思いがいたしました。

　そんな中で今回の本の中で私が一番印象に残ったのは、夏井先生も最初は大勢に逆らえず後ろからついていくタイプの人間だという趣旨の記載があったことです。「2:6:2の法則」の2割になるかどうかは先天的に決まっている印象がありましたが、はじめは夏井先生も8割に属するタイプだったと。それならば夏井先生を8割から2割の世界へと引き込んだファクターは何なのか、それは現象に対する好奇心、あくなき探究心だったのではないかと感じました。「なぜ？」と思うところから主体性は始まるのだと。それならば才能だからと諦めるのではなく、私達にもまだできることはあるのではないかと感じた次第です。

　その他の感想に関しましては拙ブログの方でも順次述べさせて頂きたいと思います。
　素晴らしい作品を世に残して頂き心より感謝申し上げます。
　今考えると，39歳まで私は「自分が主導できる分野」に出会っていなかったのかもしれません。だから，いつも［上位2割］の人達を仰ぎ見るだけで，その後をついていくことしか考えつかなかったのでしょう。
　そして39歳の時に，趣味のピアノサイト『超絶技巧的ピアノ編曲の世界』を開設しますが，秋田と仙台しか知らない田舎者のピアノ愛好家が，ネットを通じて世界中のピアノマニア，ピアニストと知り合いになり，短時間で世界有数の楽譜コレクターになりました。この成功体験が私に，自分が［上位2割］になれることを教えてくれました。私はピアノ弾きとしては「中の中」くらいの腕前ですが，楽譜コレクターや編曲物マニア同士を結びつけて連絡網を作り，楽譜を共有するシステムを作ることに関しては世界トップだったんですね。
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　先日の「中野ダイエットグルメフェス」で福島先生と対談（？）しましたが，福島先生からのメールです。

　先生との対談の動画がユーチューブでアップされています。もしよければ先生のホームページでリンクを張って頂ければと思います。

　TVの企画では糖質制限のアンチを設定しないと両論併記のルールから外れるのかもしれませんが、アンチを設定するして論破するより今回の師弟対談のような設定の方が先生の良さが出るのかなと思いました。
　また機会があれば対談宜しくお願いします。

この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1018-4

　いろいろな情報や小ネタ。
- 【格好いいレザースニーカー，買っちゃった】
  
  　アマゾンでレザースニーカーを探していたら格好いいのを見つけちゃった。4色ありますが，買ったのはもちろん，ちょい派手目な「レッド×ブラック」です。還暦を過ぎたので赤いちゃんちゃんこに合うかな，と思ってさ。
  　　　　　　
- 【「歩くのが遅い人は脳や体が老けるのが速い」ことが判明】
  
  　というわけで，セカセカ歩きましょう。
- 【道路や橋など社会資本の老朽化は大きな問題だ　災害に強い設備にするには更新費用も莫大に】
  
  　戦後の高度経済成長期（1955～1972年ころ）に作られたさまざまな社会インフラが，超高齢化・人口減少期に一斉に壊れ始める，という構図だと思います。しかも，建設時にはメインテナンスのことを考えずにとりあえず作られることが多いのも困りもの。
- 【「人間は人の肉を食べるべき」学者が気候変動対策として驚愕の提案。8%の聴衆が試食を希望】
  
  　科学的に言えば，人間は死んでしまえば単なる蛋白質と脂質の塊となり，そのまま放置すると生ゴミになって腐敗していきます。
- 【チョ・グク法相の電撃辞任に慌てふためく韓国各紙】
  
  　そうか，ハングルでは「鎮痛」も「陣痛」も同じ発音，同じ表記になってしまうのか。つまり，文脈から鎮痛なのか陣痛なのかを読み取らないといけないわけね。うわぁ，面倒くさい言語！日本語を全てひらがなだけで表記しているようなもんでしょうか。
  　そう言えば，数年前に「幼稚園児にとってはひらがなより漢字のほうが圧倒的に覚えやすく，意味を理解しやすいと書いたことを思い出しました。
- 【小池知事「突然の会場変更に驚き」と不快感】
  
  　東京都は，午前5時にスタートして，打ち水をして，風鈴と朝顔を道端に並べる，という十分な暑さ対策を考えているのに，なんで今さらこんなことを・・・って言いたそうな都知事殿。
- 【「昔はよかった」は本当か？過去200年分の文献を分析した新研究】
  
  　こういう研究方法もあるのか，という面白い記事です。
- 【鼻水などの粘液が「有害になり得る微生物を飼い慣らす」機能を持っていることが判明】
  
  　粘液についての新しい知見のようです。この記事を読むと，人間は「人体と細菌の相互作用」について実は知らないことばかりなんじゃないか，って思いますね。
- 【タワーマンションが「欠点だらけ」なことに庶民は気づかない】
  
  　エレベーターが止まった時，8階以上は地獄です。15階になると両手にペットボトルを持って階段を駆け上がることはほぼ不可能です。私はこれまで2回，震度7の地震を経験しましたが，10階以上には住みたくありません。
- 【靖国神社、激震おさまらぬ「内紛状態」の全内幕】
  
  　神社と言うと，門前仲町の富岡八幡宮の宮司殺害事件を思い出しますね。地元民は「正月三が日だけで3億円以上のお布施が集まり，しかも非課税で，宮司は世襲制となったら，まともな子どもが育つわけがない」と言っています。
- 【苦戦している日高屋への“刺客”!?　増殖を続ける「中華食堂一番館」の実力に迫る】
  
  　クリニックに一番近いのは東陽町店，高田馬場店も東西線の途中駅です。これは行くしかないよなぁ。
- 【「夢の印税生活」の真実…不労所得の実態とは】
  
  　本を書いています，というと「印税生活ですね。羨ましい」と言ってくる人が必ずいますが，ちょっと計算するとそれは不可能なことがわかります。本を書いた印税で生活できている人って出せばベストセラーの超有名作家くらいだと思います。
- 【「給食のカレーやめます」教員いじめで保護者説明会】
  
  　あーあ，カレーに責任を押し付けちゃった。
この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1018-2

2019/10/16

　［3153例の治療例］を更新。
- 7歳男：顔面熱傷
- 41歳男：下腿難治性潰瘍の725日後
この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1016-1

　コトバ表現研究所からのメールです。

　コトバ表現研究所の渡辺知明です。
　わたしが30年来発行している「はなしがい通信」で、貴著『炭水化物が人類を滅ぼす～糖質制限からみた生命の科学～』を取り上げましたので、そのコピーのファイルをお送りいたします。
　通信に書きましたとおり、たいへん感動しております。
　　　　　⇒PDF file

この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1016-3

　「吸水性ポリマー」について，瑞光メディカルからのメールです。

　『多孔性セラミック・土壌・親水性ポリマー』で吸水性ポリマーについて触れられていましたね。
　夏井先生は、吸水性ポリマーは、吸水した水を放水しないので、植物の育成には不向きである旨、明快に説明されていましたが、逆に、紙おむつ等は、吸収後、尿が逆戻りする事なく表面をドライにしてサラサラに保つ事ができます。
　ということは、創傷被覆材にこの吸水性ポリマーをそのまま適用すると、浸出液をよく吸うけど、表面は全部吸収して乾燥してしまう事になる訳です。
　ということで、コテコテの関西人が、そうならないよに考えた訳でおます。（笑）
　これも，プラスモイスト誕生秘話ですね。
この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1016-4

　『患者よ、医者から逃げろその手術、本当に必要ですか?』(光文社新書)の感想メールです。

　これまでの膨大な先生の治療の経過が、ギュッとまとまっていて、また、先生の文章表現もあり、とても読みやすく、一気に読ませていただきました。

　パラダイムシフトはおこっていると思いますが、まだまだの部分はたしかにありますね。
　石鹸でよく洗ってください、、って、逃げてきた患者さんが前の先生によく言われている言葉ですね。
　あとは、濡らさないように、、って。

　やけどの湿潤治療の初期の段階、とても懐かしいです。
　これからの創傷治療、という本に出会い、ホームページで論議もして、また相澤病院へ見学にいかせていただいていただきましたし、傷とやけどの治療にＺＮＣが使えたことは、瑞光メディカルさんにとても感謝してます。

　当時は、小児の熱傷へのラップ療法の応用による湿潤療法では発熱する経過でなかなかに難渋したのも過去の記憶としてあります。ラップからＺＮＣへの切り替えで発熱はずいぶん減りました。

　この本にもありますが、ネットの発展によって、簡単に物事を調べることができるようになりました。
　実際には、大学病院や熱傷専門医でなくても、まだまだ消毒していて、大量のゲーベンクリームやユーパスタ軟膏をやけどに処方されている先生が少なからずいます。
　調べで、この先生ではダメだ、と判断できる患者さんがこれからも増えることが幸せになると思います。

　石鹸、シャンプー、界面活性剤については、先生も記載されていますが、生活において、すでに入り込んでいること、置き換わる何かがないと、なかなか淘汰もまた難しいかと思いますし、重篤な疾患にも確かになりそうにはない、というところでしょうか。

　カラーも多くて、とっても読みやすく、わかりやすい一冊と思います。
　この本によって、痛くない治療、早くよくなる治療が、よりすすむことを期待したいです。

この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1016-5

　いろいろな情報や小ネタ。
- 【60～70年代の音楽レコードのジャケット写真はなぜ「アーティストが巨大な椅子に座りがち」なのか？】
  
  　籐椅子にこんな歴史があったんですね。
- 【5歳未満の子ども、3人に1人が栄養不良か過体重ユニセフ】
  
  　「発展途上の国々では過去30年間にわたり、子どもの新たな栄養障害である過体重が急増」とのことです。恐らく原因は，極端に糖質に偏った食事でしょう。
- 【｢おにぎり2個とジュース｣が最悪ランチな理由】
  
  　ちなみに，私のランチはファミマのチキンステーキ1個と青汁豆乳。
- 【栄養と料理 2019年11月号　「血糖値が高い人」の食事と運動】
  
  　
この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1016-2

2019/10/15

　［3152例の治療例］を更新。
- 11歳女：胸腹部熱傷
- 10ヶ月女：前腕3度熱傷の912日後
この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1015-1

　『患者よ、医者から逃げろその手術、本当に必要ですか?』(光文社新書)を何人かの方々に献本しましたが，一足先に読まれた方々から感想をいただきました。
　早速拝読しました。盛りだくさんな内容で圧倒されました。本にするための文章をつくるのは大変なのでしょうね。個人宛の手紙などとは違っていい加減なことは書けないから、常識的なことでもエビデンスを再確認する必要もあるでしょうし、特に一般読者を対象とすると、わかり易さにも気を配らなければならないのでしょう。ご苦労も大きかったと思いますが大傑作だと思います。個人的には鳥谷部先生との関係性がよく理解できて面白かったです。

　熱傷と川崎病の記載がありましたが、少し思うところがあります。DDB以上の深さの熱傷では、壊死した皮膚が脱落するタイミングで高熱を出すことはよく経験します。これは水疱膜は除去しても、壊死組織が感染源となりサイトカインの反応の場になるからでしょう。私も熱傷後の発熱で川崎病を3例経験しています。開業後17年で川崎病は19例診断していますが、そのうちの3例ですので、単なる偶然というには高頻度な気がします。少し調べてみたところ、両者に共通して関連するサイトカインにTNF‐αがあります。ちょっと話がずれますが川崎病ではBCGの接種部位に発赤が出ることが知られています。日本人に川崎病が多く欧米で少ないのはBCG接種の影響という推察もあるのですが、BCGにもTNF‐αを活性化する作用があるようです。そんな訳で熱傷の感染がサイトカインの反応を刺激して川崎病の症状を惹起することもあるのかなあと考えていますがどうでしょう。

　アトピー性皮膚炎の成因も触れておられましたが、経皮的に食物アレルゲンに曝露されると感作が成立し、適切に経口的に摂取された食物には免疫寛容が誘導されるという二重抗原曝露仮説は、もう定説といっていいようです。石鹸で痛めた皮膚から感作がおこってしまうということは全く同感で、自院でも体の洗いすぎに注意することと、しっかり口の中に入れて食べさせるよう指導しています。

　読了しました。
　先生の情熱と才能に改めて感服いたしました。
　プロローグからぐいぐい引き込まれ、全くその通りのことが今もどこかで行われているかと思うと、体が震えました。
　ZNC開発に至る過程は、先生を追っかけ、ほぼリアルタイムで創傷被覆剤を模索していたことが、懐かしく思い返されます。たき火を踏んだ子に、カルトスタットはまだ院内になく、バンドエイドクイックヘルプをドラッグストアに買いに走り、ほぐして、オプサイトで閉鎖したことが思い返されます。

　私の熱傷の最初の症例は、フライパンによる500円硬貨くらいの大きさの熱傷でした。途中これでいいのかと思い、近所の病院の整形外科にみてもらったところ、日赤の形成外科に紹介され「こんなことしているから深いやけどになった。」と言われ、移植されました。今から思うと治りかけの熱傷にです。親にずいぶん恨まれたものです。それ以来、講演などで絶対に熱傷専門医に紹介すべきではないと言っています。

　熱傷の合併症が高サイトカイン血症であるとの論理的かつ生化学的な説明は熱傷専門医に聞かせてやりたいです（聞く耳は持たないでしょうが）。CDCに喧嘩を売った章も痛快で、感染症専門医に読ませてやりたいです。（読まんでしょうが）
　合成界面活性剤が皮膚のトラブルの原因であることも、今の私には自明ですが、先生に出会わなければ気づかなかったとおもいます。
　アトピー性皮膚炎、食物アレルギーの原因が皮膚から入ったアレルゲンによる感作であることは、仰る通りです。
　私たちの仲間の小児科医西村龍夫医師が研究会や学会で発表しています。
　さらにアレルゲンを早期に経口負荷することにより、食物アレルギーを予防することに取り組んでいます

この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1015-3

　「系外惑星への移住はない」についてのメールです。

　昨日のノーベル物理学賞マイヨール氏についてです。
　系外惑星移住なんて氏も言ってるように、時間的に無理があるっていうことがなぜわからないんでしょうか。
　近くて数十光年！仮に光速がだせたとしても数十年、狭い宇宙船に閉じ込められてまともでいられるわけがない。
　またその惑星が全く地球と同じだとしても、機材も資材も限られたものしか持っていけないのにどうやって開拓しろと。
　できることは石器時代からの文明の進化を再現して暮らせってことになります。

　でもやっぱり宇宙船内で殺し合いが始まり結局死体だけが惑星に到着するのでしょう。（星新一にそんな話が有ったような）
　そんなことにお金使うなら氏の言うように地球を大切にすることに使うべきだと思います。
　ノーベル賞受賞者がはっきり言ってくれるのはとても説得力があります。

この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1015-4

　スウェーデンの食品庁が「コメの摂取制限」を勧告，というメールです。

　年前の記事ですが、スウェーデンの食品庁が「コメの摂取制限」を勧告しています。
　精米に含まれる無機ヒ素が危険という内容ですね。
　日本の米はもっと危ないという記述があります。

この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1015-5

　いろいろな情報や小ネタ。
- 【QRコードは時代遅れ？顔認証決済が拡大中国】
  
  　買い物した瞬間に，反政府活動家とかウイグルなどの少数民族は逮捕されるんだろうなぁ。
- 【「そごう徳島店」閉店発表　県内に衝撃　全国唯一、百貨店ゼロに】
  【駅前スーパー撤退困る　集客力低下懸念、ザ・ガーデン閉店へ】
  【西武福井店の新館閉鎖に若者衝撃　「欲しい物の店が集まっている」】
  
  　生まれ故郷の秋田は，行くたびに衰退していることがわかります。何しろ，秋田駅前なのに人があまり歩いていません。これじゃ，大型スーパーやデパートの経営が維持できるわけがありません。他の多くの地方都市も大同小異でしょう。
- 【誕生日祝う義理の息子のドッキリ訪問誤解し射殺、米】
  
  　この悲劇は，アメリカに入国する人が全て銃で武装していれば防げたものだ・・・というのがアメリカライフル協会の見解だよね。
- 【キプチョゲ、世界初のフルマラソン2時間切りを達成】
  
  　「非公式ながら1時間59分40秒2」って，時速21.15km/hrです。100mに換算すると17秒ちょうど。これって，小学6年制男子の100m走平均タイムと同じなんですよ。それを42km続けるのか。スゲェ！
- 【ヨーロッパにしか植生しない樹種、その半数以上が絶滅の危機】
  
  　結局，ヒトが多すぎるんだよ，ってことらしい。
- 【肉を食べないことで地球環境を救えるのか、実際に計算するとこうなる】
  
  　全アメリカ人が肉食からベジタリアン生活になったとしても，二酸化炭素はほとんど減らないみたいです。
- 【あなたは人体実験の被験者だ・・・気が付いていないかもしれないが・・・】
  
  　10月16日に拙書『患者よ、医者から逃げろその手術、本当に必要ですか?』が書店に並ぶ予定ですが，その中の合成界面活性剤の項では「合成界面活性剤で体を洗い，合成界面活性剤で化粧をするのは人体実験だった」と説明しています。合成界面活性剤の肌への長期使用での安全性を確かめないまま，なし崩し的に使用が広まったからです。その結果，さまざまな肌トラブルと健康被害が起きています。
  
  　もちろん，このような「意図しない人体実験」の例は枚挙に暇がありません。
  　例えば，穀物と砂糖を連日大量に摂取するという食習慣も人体実験であり，それにより，ヒトの寿命は短くなり，低身長化し，20世紀後半から肥満と糖尿病が急増しました。さらに最近では，果糖の大量摂取という人体実験も始まりました。
  　糖尿病患者へのインスリン投与も同じで，インスリン長期投与の安全性を確認しないまま行われた人体実験です。その結果，インスリン治療を受けた患者のガン発生頻度は非投与群の3倍であることが判明しました。
  　これは，アトピー性皮膚炎患者へのステロイド軟膏大量使用も同じで，「ステロイド軟膏の長期大量投与の安全性」を誰も確かめもせず，なし崩し的に「治療という名の人体実験」が始まったのです。
  　同様に，産業革命に始まる化石燃料の大量使用は，「大気に二酸化炭素を放出し続けると何が起こるか」という200年以上に渡る実験ですが，これも「化石燃料大量使用の安全性・危険性」を確かめる前に大量燃焼実験を始めました。
  　つまり，これらは全て同じ構図です。
  
  　しかし，悲劇的にして喜劇的なのは，これらの（人体）実験の実験者も被験者も，「これは安全性を確かめていない（人体）実験」とは思っていない点にあります。それどころか，（人体）実験とすら思っていません。
  　だからヤバイのです。
  　本当の人体実験なら，結果が出たり，危険性がわかった時点で実験は終了となりますが，なんとなくなし崩し的に始まった人体実験・社会実験は中止を決める人がいないため，ダラダラと続けられます。
  　そして，［2：8の法則］が示すように，8割の人は習慣化したことをそのまま続けようとし，習慣を変えることを嫌い，人体実験を続けることを選択します。その結果，8割（以上？）の人間は太るとわかっても糖質と砂糖を摂取し続け，8割（以上？）の医者はアトピー性皮膚炎患者にステロイド軟膏を処方し，インスリン投与を続けます。習慣化したものは安全だと思いこむ「脳の癖」があるからです。
- 【多孔性セラミック・土壌・親水性ポリマー】
  
  　10月13日の『がっちりマンデー！！』で「水を吸い込むセラミック（？）」を取り上げていた。どうやら，数ミクロンレベルの穴が無数にある多孔性物質らしく，驚くほど大量の水を吸収できるというが，面白いのはそれで植物が育てられるという点だ。多孔性セラミックに吸い込まれた水分子はセラミックとがっちり結合しているわけでなく，植物の根はセラミックから水を吸収できるためらしい。
  　これは，土壌で植物が育つのと同じメカニズムで，ミミズや土中微生物が作る土壌は多孔性構造体であり，水を吸収するとともに，植物の根には水を与える機能を持っている。だから，土壌では植物が育つわけだ。
  
  　では，吸水力に優れた紙オムツなどの吸水性ポリマー（親水性ポリマー）にたっぷり水を吸わせると植物は育てられるだろうか。
  　実は，人気サイト『デイリーポータルZ』の科学系ライターの佐倉さんが「紙おむつがエステ入浴剤に」という記事でモヤシをポリマーで育てる実験をしていて，「ポリマーがティッシュに負けた」と書いている。そして，失敗の原因として「ゲルはまだ保水しているようだが，種に水を供給はしてくれないようだ」と分析している。科学者らしい的確な分析である。
  　この実験から，「水分子と結合する能力と，水分子を他に与える能力は別」ということがわかる。
  
  　そもそも，吸水性ポリマーはどのようにして水分子を取り込むのかというと，次のようなメカニズムらしい。
  
  吸水性ポリマーはポリマーの鎖が三次元の網目状に組み合わさってできている。
  
  ポリマーの鎖はマイナスに帯電している。このため，鎖同士が反発（静電反発）するので大きく膨らんだ状態となり，取り扱いに不便。
  
  そこで，プラスのイオン（通常はナトリウムイオン）を加えて膨らまないようにしている。紙オムツがコンパクトに折り畳めるのはこのため。
  
  この状態のポリマーが水に触れると，浸透圧差からナトリウムイオンが水中に移動。
  
  ポリマーの鎖同士が静電反発するため内部に空間（網目）ができる。ポリマーは親水基（カルボキシル基など）を持つため，水分子は網目に取り込まれて出られなくなる。
  
  吸い込まれた水は親水基を電離してマイナスイオンとなるため静電反発はさらに強くなり，網目はさらに拡大。さらに多くの水分子が入り込む。
  
  　水を吸い込むものといえばティッシュペーパーやタオルがあるが，これらの吸水は毛細管現象によるものでタオルと吸収された水分子の結合は弱く，タオルを絞れば水が出てタオルは乾くが，一方，水を吸った親水性ポリマー（紙オムツなど）を絞っても水は出ない。
  　このように，親水性ポリマーに吸収された水は高い圧力をかけても出てこないが，ナトリウムイオンを加えるとポリマーは水を放出してナトリウムイオンを取り込むようになる。これ以外の方法で親水性ポリマーに取り込まれた水分子を取り出すことは難しいらしい。
  
  　要するに，親水性ポリマーは「水を吸い込むが，吸い込んだ水を離さない」物質だ。だから，前述の「水を十分吸わせた親水性ポリマーでモヤシを育てる実験」は失敗したのだ。親水性ポリマーと水の結合力の強さは，モヤシの根の吸水力を上回っているからだ。
  　逆に，前述の多孔性セラミックと土壌は「水を吸い込んで保持するが，水を容易に手離す」物質であり，植物を育てるのに最適と言える。
  　親水性ポリマーの応用として必ず挙げられるのが砂漠の緑化だが，これは原理的におかしいと思う。親水性ポリマーは「水を吸い込むが，吸い込んだ水を離さない」という物性を持っているからだ。親水性ポリマーは水をタップリと保持できるが，その水は砂漠の土にも植物の根にも与えないはずだ。
2019/10/12
- 　［3151例の治療例］を更新。
  - 6歳女：踵褥創
  - 7ヶ月男：下顎部，胸部3度熱傷の586日後
  この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1012-1
- 　いろいろな情報や小ネタ。
  - 【村上春樹さん、ノーベル文学賞受賞ならず】
    
    　毎年この時期になると，「今年こそ村上春樹がノーベル文学賞だ！」という声が聞こえ，その後，「今年もダメだったぁ！」という落胆が日本中（？）を駆け巡るというのが風物詩化していますが，以前にも書きましたが，彼はそもそもノーベル賞選考基準を満たしていないとおもわれます。
  - 【人類の系外惑星への移住「ない」ノーベル物理学賞のマイヨール氏】
    
    　系外惑星の発見者が「系外惑星の移住？アホなこといいなさんな。どんだけ遠いと思ってるねん」と明快に答えたそうです。系外惑星の専門家は口を開けば「液体の水が存在するかもしれないので人間が住める可能性がある。生命がいるかも知れない」とアホみたいなことを宣っておられますが，系外惑星の第一人者は常識で判断できるまともな人のようです。
  - 【糖分多い飲料の広告、初の禁止へ　シンガポール、糖尿病予防】
    
    　これが世の中の流れですね。
  - 【中国で体験した凄まじい気候変動の前触れ「雨前線の移動」とは】
    
    　気候変動で，中国では降雨帯が北上し，それまで乾燥地帯だったところに植生広がっているそうです。また，中東でも数年前から降水量が増加して洪水が発生しているので，中東の砂漠がり緑化する可能性もありそうです。しかし，好事魔多しで，アメリカでは沼地が広がり，ミシシッピ川流域は塩害で苦しむことになるかもしれない・・・という記事です。
  - 【食べる系のユーチューバー連中が物凄い勢いで糖尿病になって行ってるんだが】
    
    　噂ですけどね。
  - 【人口で語る世界史 (文春e-book)】
    　書店で見つけた面白そうな本。Kindle版があるので読んでみようと思っています。
    　というわけで，人類史と人口の関係についてちょっと書いてみます。
    
    　ヒトの人口の推移は大きく3つに分かれます。
    
    先史時代
    
    定住化と農耕開始から産業革命前夜まで
    
    産業革命から現在まで
    
    　先史時代は多少の人口の増減はありますが，人口は大きく増えることはなく，農耕開始とともに緩やかに増加し始め（人口増加率はほぼ一定），産業革命を期に人口増加が顕著になり，現在に至っています。ちなみに，産業革命で人口が増えるのは，一人あたりのエネルギー使用量が増えたためとされています。
    
    　20世紀後半までは「国力≒人口」でした。人口増加は労働力の増加であり，労働力の増大は食料や製品の生産量増大にダイレクトに繋がっていて，要するに，国の富（国力）を増大させることそのものでした。
    　しかし，この論理が成立するのは20世紀半ばから後半まででした。この「国力≒人口」の考え方が成り立つ背景には，まだ開発されていない土地と，使えるエネルギー源（石炭，石油）が無尽蔵にあることが必要でした。人口が増えても耕作地を増やせば食料が調達でき，大型機械さえ導入すれば耕地を増やすことは朝飯前でした。
    　しかし，1980年台後半，世界の人口が50億を超えた頃から状況が次第に変わってきます。未耕作地はなくなり，居住に適しているが誰も住んでいない空き地が見つからなくなったからです。残っているのは，農耕に適さない土地と，ヒトが住むのが難しい土地のみです。
    
    　現在，先進国の大部分ではかつてのような人口増加はストップし，緩やか～急速な人口減少が起きています。子育てにかかるコストが上がり過ぎて複数の子どもを育てられなくなったからです。同時に，都市部への人口集中で居住環境も複数の子育てを難しくしています。
    　ちなみに，インドは13億を超える人口を誇り，人口増加率の高さから中国を人口で凌駕するのは時間の問題とされてきました。そして，人口ピラミッドは若年者ほど多く，それは労働力であると同時に購買層でもあり，急速に経済発展すると考えられてきました。しかし，最近になってさまざまな経済指標はインド経済の明らかな失速を示しています。
    　原因はさまざまありますが，理由の一つは増えていく人口に社会インフラ整備が追いつかないことでしょう。あれほど広大なインドの国土に社会インフラを整備するのは莫大な財政負担が必要です。実際，インドでは13億人のうち5億6千万人が屋外排泄（＝野グソ）状態で，モディ政権はインド各地にトイレを作りましたがそれらは使用されずに放置されています。上下水道が整備されていないからです。
    　人口も多く人口増加率も高い「未来の人口大国」の一つがナイジェリアですが，ナイジェリアにおける人口増加は経済発展に結びつかないでしょう。人口増加とともに，インドと同様の問題に直面するはずです。これは他の人口増加の著しい途上国でも同様でしょう。
    
    　つまり，社会インフラの整備が伴わない人口増加は貧困層を増やすだけで富の増大には結び付きません。
    　そんな訳で，21世紀は人口増加が成長の足枷，重荷になります。人口増加を支えるだけの土地が世界に残っていないからです。
    　では，社会インフラが整っている先進国が盤石かというとそうではなく，人口減少ステージに入った国では，インフラの保守点検の費用が地味に重くのしかかってきます。しかも，この支出は「現状維持のためのコスト」であり，富の創出には直接繋がりません。
    　では，人口減少期に入った先進国はどうすればいいのか，と考えても妙案が浮かびません。このような状況は人類史上初めてだからです。つまり，参考にすべき過去のモデルはないし過去の人類史をすべて紐解いても解決法は見つかりません。
  この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1012-2
2019/10/11
- 　［3150例の治療例］を更新。
  - 15歳女：大腿熱傷
  - 43歳女：頬部3度熱傷の368日後
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- 　「なつい式湿潤療法^®」への新規登録医師です。
  1. 愛知県小牧市のむら内科外科ファミリークリニック／野村尚弘
  2. 和歌山市三谷整形外科・内科／三谷英夫
  この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1011-3
- 　いろいろな情報や小ネタ。
  - 【ウシにシマウマのシマ模様を描くと「吸血ハエの数が半分になる」と判明】
    
    　以前から言われてきましたが，ウシでの実証実験でほぼ証明された模様。
    　ちなみに，ハエなどがなぜ縞模様を忌避するかについては，調べてみた限りでは，まだわかっていないようです。
  - 【クリニック近くの書店（イトーヨーカドー）の売り場を見たら】
  - 【たぶん中学生の数学力でも分かる】政治家の“子ども3人産んで発言”がおかしい理由 (1/2)
    
    　実に簡単明瞭な初歩数学の問題ですね。
  この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1011-2
2019/10/09
- 　［3149例の治療例］を更新。
  - 4歳8ヶ月男：胸部・大腿熱傷
  - 56歳女：腋窩肥厚性瘢痕の364日後
  この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1009-1
- 　「BS日テレ［深層ニュース］」についてのメールです。
  
  　TVerにてやっと拝見出来ました。
  　人は生きていれば、死亡、病気、アレルギーなどは様々な理由によって起こる訳で、糖質制限との因果関係に関する説明が全くないことに呆れました。糖質制限をしている人に何かあれば他の原因を考慮せずに投資制限のせいにする。危険だという根拠はなく、科学的な説明をしようという努力すらない。「人それぞれ」「長期的な証明がない」の一点ぱり。
  
  　夏井先生は糖質がいかに体に悪いか説明されてましたが、それに対抗する説明は一切なし。
  　もちろん「出来ないから」が理由なのですが、勉強していない視聴者にはそれが判断できないのでしょうね。
  　ご飯やパンを食べたい人が「ほらっ！やっぱり怖いんだよ。炭水化物も食べなきゃダメなんだって！」と安易に自己防衛化するのでしょう。
  
  　ソーダ税はあってもパン税はない。そりゃあそうでしょう、全員が肉だけ食べるだけの量はないから。
  　それにピザやバーガーに肥満税をかけたら、そもそも米国人は料理ができないのですから食べるものがなくなってしまいます。
  　それでも皆がソーダの代わりに水を飲むようになれば、かなり肥満が改善されるのは事実です。
  　だからソーダに課税するんです。
  
  　番組中は少々イライラしながら観てましたが、最後は「そんなに糖質を食べたいなら、あなたたちは食べればいいんじゃない？」みたいな気持ちになってきました（笑）。
  
  　最後に先生は糖質を徐々に抜かしていきましょう、とおっしゃってましたが、中毒性がある分、その方が辛くなりませんか？
  　私と夫はある日からご飯、パン、麺類は世の中に存在しないごとくの生活に切り替えました。
  　全く問題ありません。
  　中途半場にたまに食べるからまた食べたくなるのです。実感としてそう感じます。
  　タバコとかもそうじゃないでしょうか？
  　現実的な話として「徐々に」とおっしゃったのでしょうが、私たちのようにスパッとやめられる人間もいて、その方が未練なく継続出来る確率が高いのでは？という気もしています（少数派かもしれませんが）。
  
  　いずれにせよ、「糖質制限に興味があるなら勉強してみる」→「明らかに体に毒なのが理解できる」→「わざわざ毒を体内に入れたくないから、議論の余地なく糖質を控える」という至極単純な話なのだと私は思うのですけどね。
  　他の方も書いてらっしゃいましたが、糖質制限をダイエットとして捉えるのがそもそも間違えていて、「余分な脂肪が落ちて適正体重になる」ということはあくまでも付随的な結果であり、本来は「体に毒となるものを控え、心身ともに健康になる」ことが本来の目的であるべきです。（米国のアニメでオツムの弱い金髪女性が「心臓なんかどうでもいいのよ！大事なのは私の金髪！」と叫ぶ場面を思い出しました。）
  
  　番組を見逃してしまい、番組名でネット検索していたら不都合な真実があったのか軒並み削除の嵐だったので、検索ワードを変えてみたら、いつもとは否定感の違う記事を発見しました。約3年前の記事なのですでにご存じかも知れませんが。
  　あと，この幕内氏が始末におえないのは，番組中に口からでまかせの嘘がポンポン出てくること。「糖質制限をしていて一過性脳虚血発作が多数発生しているというデータがある」というのがそれでしょう。しかし，それを否定するためには色々調べないといけないため，その場では反証できません。反証されないから勝った，というスタイルなんですね。
  この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1009-3
- 　いろいろな情報や小ネタ。
  - 【2019年版アメリカ長者番付…37年前の第1位は、現代ではランク外】
    
    　貧富の差，絶賛拡大中。
  - 【東京を走る電車のリアルタイムな運行状況がプラレールっぽい3D表示でよくわかる「Mini Tokyo 3D」を使ってみた】
    
    　しかも，リアルタイムで電車の遅延状況までわかっちゃう。これ見ながらお酒をダラダラと飲めそうで怖い。
  - 【海賊版は劇的に減少しているのに音楽業界はその事実を無視している】
    
    　音楽業界にとっては「海賊版が多いため音楽業界は危機に瀕している」方が好都合であり，むしろ，海賊版が多くないと困るんですよ。だから，「海賊版は減少している」というデータはあえて無視して，海賊版があたかも増えているかのように見せかけるようにするわけね。
    　同様に，トランプ氏にとってはメキシコからの不法移民が次から次へと犯罪行為をしてくれたほうが都合がいいし，習近平主席にとっては香港市民がどんどん破壊行為をエスカレートさせた方が都合がいい。糖尿病学会にとっては糖尿病患者がどんどん増えてくれないと困る・・・。
  - 【朝食の必要性とトーマス・エジソン】
    
    　漫画『めしばな刑事タチバナ(11)[朝食研究会] (TOKUMA COMICS)』に「一日二食が基本だったアメリカで、トーマス・エジソンが「朝食は健康に良い」と宣伝して朝食を定着させたのは、自ら発明した電力消費量の多いトースターを使わせるため」，という一口情報があります。
    　そう言えば，以前読んだ本には「エジソンは日中に電気を使わせるためにラジオとラジオ放送を発明した」とありました。
    　電灯を発明し，発電所のシステムも作ったエジソンにとって悩みのタネは，「発電所は24時間連続稼働させた方が効率がいいが，日中の電気の使いみちがない」ことだったそうです。夜間には電灯は有用ですが日中では無用の長物ですから当たり前です。
    　そこでエジソンは，ラジオ放送を思い付き，ラジオを作ります。ラジオ放送で常に情報を流すシステムさえ作れば，日中でも電気を使ってくれます。
    　そして，トースターを発明し，それを使わせるために「朝食を食べないと健康を損なう」という情報を流した訳か。この情報，あまりにも面白いので，出典を探してみようと思います。
  - 【ヤフーが社食に「揚げ物税」導入　揚げ物を値上げして社員の健康増進】
    
    　「主食税」と「デザート税・間食税」の方が，さらに健康を増進させると思うよ。
  この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1009-2
2019/10/08
- 　［3148例の治療例］を更新。
  - 8ヶ月女：手掌熱傷
  - 7歳女：前額部熱傷の1293日後
  この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1008-1
- 　「サイト開設18周年」についてのメールです。
  
  　サイト開設１８周年、おめでとうございます。先生が山形におられた頃から、気付くと私も１８年、毎回拝見しております。先生が山形形成外科懇話会で被覆材ティエール（？）の発表をされたことも、記憶しております。これからもアクセスさせて下さい。
  　ティエール，懐かしいですね。16日発売の『患者よ、医者から逃げろ』(光文社新書)では，山形時代の「被覆材による最初の熱傷治療」の症例としてティエールでの治療例の写真を載せています。今見ても，この手指3度熱傷を保存的治療だけでよくもまぁ治したもんだ，と感慨深い症例です。
  この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1008-3
- 　「BS日テレ［深層ニュース］」についてのメールです。
  
  　遅ればせながら、TVerにて観させていただきました。
  
  　まあ幕内さんも、糖質制限を完全に否定することは難しいのでしょうけど、根拠の乏しいことを繰り返すことになっていますね。
  　２：６：２において、粗食においては、先頭の２の方なのでしょうけど、パラダイムシフトできない方なのでしょうね。
  
  　糖質制限の食事の欠点は、どうしても食事にかける価格が炭水化物よりはどうしても高くなる、ということでしょうね。
  　その点で、生活するという点で、考えはいろいろであるかと思います。
  
  　根本的に、食欲を満たすことと、食欲を抑制して食事管理することでは、前者のほうが楽ちんと思います。
  　なので、糖尿病になっても糖質は制限できなかったり、肥満になっても食欲のままに行動する、というのは、よいか悪いかを別にして人間の行動の１つであるかな、と思います。
  　湿潤療法が周知認識されてきたように、糖質制限はできるだけ苦にならない食事管理方法の１つであるかと思います。
  　糖質が主食から嗜好品になると考えは変わるのかもしれませんが、世界の主食をみるとそこまでは難しいかなと思いつつ、プチ糖質制限を続けていこうと思っています。
  
  　アルコールが制限できないので、説得力がいつもないと思いつつ。。
  　先日のテレビ出演で思ったけど，テレビや新聞などの大手マスコミは「まだ結論が出ていない問題について報道する際は両論併記」が大原則です。つまり，賛成派と反対派の両方が同時に出演しないと番組が作れないし，反対派として出演する人が見つからないと番組の企画が流れたりします。
  　かといって，科学的思考ができれば糖質制限とまともに討論したら，反対派が勝てないことは明白です。だから，論理的思考ができる反対派はテレビに出ません。
  　そこで白羽の矢が立つのが一部の管理栄養士でしょう。そして登場するのが今回の幕内氏だったり，「一過性脳虚血発作になった経験」を5年間変わらず繰り返して危険性の根拠として語る日比野氏。というか，糖質制限反対派としてテレビ出演する人はこのクラスしか残っていないんじゃないでしょうか。
  この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1008-4
- 　いろいろな情報や小ネタ。
  - 【「粗食が大切」は寿命を縮める　高齢者に広がる栄養不足】
    
    　粗食礼賛＠栄養士ってのが一番始末におえない。
  - 【アルプスで約25万立方メートルもの氷河が崩壊の危機】
    
    　25万立方メートル≒62×62×62メートル。目の前に62メートル四方で厚さも62メートルの氷の塊がいきなり落ちてくる様子を想像すると，どのくらい深刻な事態かわかります。
  - 【トランプ失脚後睨み急展開の世界情勢】
    【トランプ氏の弾劾捜査、2人目の内部告発者が登場＝担当弁護士】
    
    　ロシア疑惑は大したことないけど，ウクライナ疑惑はそれとは比べ物にならないほど深刻かつ本質的なものだったのね。よくわかりました。
    　そして，「トランプというのはアメリカ社会というシステムに起きたシステムエラー」という説明もわかりやすいです。再選のことしか頭にないから，漬け込む余地はいくらでもあるってことか。
  この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1008-2
2019/10/07
- 　［3147例の治療例］を更新。
  - 70歳男：下腿広範皮膚壊死
  - 1歳0ヶ月女：上肢3度熱傷の276日後
  この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1007-1
- 　「BS日テレ［深層ニュース］」についてのメールです。
  
  　まあ予想していましたが、意見がかみ合わず平行線のまま終わった感があります
  　もっと夏井先生が突っ込めばオモシロカッタとも思いましたが、そこは自制されたのか暗に止められたのかはわかりませんが
  
  　それにしても先方が「糖質制限で有名な方が、そのために亡くなられて云々」といいつつ、夏井先生が「自分自身の例では問題ない」というと「一例だけの症例では意味がない」というようなことを言っておりました。なんだ、ご自身で先ほど一例をあげていたのにおかしいんじゃない？と思ったり、「糖質制限で健康被害を受けた」という女医さんがTIA(一過性脳虚血発作）の原因を糖質制限とした理由が、「担当した医師に食事内容を説明したら、それが原因だと言われた」というはなはだ素人みたいな根拠でした。だいたいその主治医が糖質制限を知っているかどうかもわからず「主治医の言うことは全て正しい」と思っているんですね。そもそも糖質制限をしていたからTIAで済んだかも知れず、糖質制限をしていなかったらもっと悲惨な状況になっていたかも知れないという発想すらないのですね。思わず「おまえはホントに医者か？」と言いたくなりました
  
  　まあ先方はいくら諭してもアタマから「糖質制限は良くない」と思っているようなので何を言っても無駄なのでしょう。きっと先生のご意見はアタマに入っていないと予想されます
  
  　それにしても、そもそも「糖質制限」は「やせる」のが目的ではなく「本来の健康状態に戻す」ものだと私は考えています
  　みなさま「やせる」ことばかりに執着しているようで、そこがそもそもの間違いだと思っております
  
  　あまりにも先生の圧勝で、逆に討論番組としての面白みがありませんでした(笑)
  　幕内氏は糖質制限=栄養失調と言う根底から間違った理論の上に全てを展開しており、それが氏の考え方の全てであり、科学的根拠がない思い込みであることが浮き彫りにされた番組でした。よく出演依頼を受けたなぁと余計な事に感心してしまいました。
  
  　余談ですが、ダイエット目的で糖質制限失敗する人って殆どカロリー不足じゃないかと思います。だってご飯1杯抜けば250kcalを別のもので補うわけで鳥ムネ肉なら200gを追加する必要がありますし、マグロの刺身でも150g程度です。ダイエットしてる人が1日3食にそれだけ追加で食べるのは精神的な抵抗があり、カロリー摂取量を無意識に過大評価しているのではないでしょうか？あるいは適正体重以下に減量しようとしているのではないかと思います。それこそ、幕内氏が言う栄養失調です。
  
  　しかし、興味本位の視聴者の中には必須栄養素でない糖質をカットしただけなのに、糖質制限を栄養失調と言う説明で納得する人も多いだろうなぁ。
  
  　少し先生も緊張されていたのでしょうか？
  　客観的に拝見させていただきましたが、両者とも知人の症例を上げていただけで、研究等の客観的データがあるにも関わらず、症例としてあまり提示されなかったように思います。
  　進行役の方もおっしゃってましたが、視聴者としては、死亡率が上がるなどのデータも出てる中で（大抵はインチキだったりするのですが）本当に安全なのか、ということが知りたかったと思うのです。
  　提示された論文や研究に対して、これこれこういう理由でこの研究は無効ですよ。
  　等の応酬がが見たかったので、そこは両者ともに少し残念でした。
  　もちろん、インターネットや書籍を見れば、わかるのですが、テレビという媒体で放映するのも大事かなと思います。
  
  　後気づいた点は、結局幕内先生はグルコーススパイクの危険性を知っているのに、夏井先生の鋭い指摘にはのらりくらりと答えられませんでしたね。
  　確かに発がん性だとか、合成甘味料が悪いだとか色々あるとは思うのですが、私的にはそれはそれとして、そもそもグルコーススパイクなり高血糖が一番危険性が高いのでやめたほうがいいよ？という理解なのですが。
  
  　後、栄養基準表はただのアンケートであり、エビデンス0という話は私も聞いたことがあるのですが、ドイツでどうのこうの・・というのは本当でしょうか？
  　一応調べてみたのですが、見つかりませんでした・・。
  
  　最後に、他の方も仰ってましたが、ずいぶん前進はしましたが、まだまだ2.6.2は変わりませんね。
  　番組上でのツイッターも否定的な意見が多くて残念です。
  　もう少し調べれば、ツイッターで出ているような疑問は、すでに答えが出てるのですが・・
  
  　番組を拝聴しながら、そもそもこの管理栄養士さんは何のために糖質制限に反対するのだろう？という疑問を持ちました。健康に悪いこのダイエット法に浮かれてる人々を救いたいという義侠心からなのだろうか？本を売りたいから？自身のこれまでの学問を否定されるという恐れ？という視点で見ていたら、それに付き合わされる先生がとても気の毒に思えてきました。
  　わたし自身は糖質制限歴6年ほどですが、今年は前年比で体重が5kg増という妙なことになっています。普通に糖質を摂っていても5kg増はなかなかだと思うのですが、閃輝暗点からの偏頭痛が頻回に起きたりと体調もあまり良くなく、糖質制限者としてはレアケースかもと思ったりしております。
  　糖質の摂取量を限りなくゼロにして、食事量も減らしてみるかと、人体実験の方策を練っているところです。
  
  　
  
  この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1007-3
- 【ギャラクシー・フォールドの耐久性、事実か？米国ユーチューバー「２０万回畳む」生中継】
  
  　アメリカのユーチューバー，情け容赦がありません。サムスンに忖度して，もっと優しく壊れないように開閉して下さい。
2019/10/05
- 　［3146例の治療例］を更新。
  - 6歳男：指尖部壊死
  - 71歳男：足褥創の1215日後
  この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1005-1
- 　「BS日テレ［深層ニュース］」についてのメールです。
  
  　先生の圧勝でした。
  　客観的に見て、科学的根拠を示す先生と、自分の思い込みを話す人との戦いでした。
  　中毒を説得するのは、無理だという事が良く分かりました。
  　本当にお疲れ様でした。
  
  　内容が以前より前進してますね。
  　局の？男性も女性も糖質制限経験ありだし…！
  　幕内先生も読売の人も緩い糖質制限で、部分否定だし…^_^
  　おもしろかったです。
  
  この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1005-4
- 　いろいろな情報や小ネタ。
  - 【生命の根本原理「セントラルドグマ」を東大が理論的に解明！…一体何がすごいの？】
    
    　「DNA⇒RNA⇒タンパク質合成」という流れはすべての生命体に共通していて，生命のセントラルドグマと呼ばれています。それが対称性の自発的破れによって成立したことを数理モデルで証明したそうです。
  - 【ファーウェイ最新スマホ、グーグル・アプリ利用の抜け道ふさがれる】
    
    　ということは，カメラ付きの電話機としては使えても各種のAndroid用のアプリは使えない，使えるのはファーウェイが自社OSのために開発したアプリのみ，という状態になるってことだな。
  - 【夫のDVで顔面移植を余儀なくされて6年後、拒絶反応が始まった】
    
    　これまで何度も「顔面移植に成功」というマスコミ報道はありましたが，その後どうなったのかという情報はほとんどありません。その意味では非常に貴重な記事です。
    　今度出る『患者よ、医者から逃げろ』(光文社新書)でも，皮膚移植手術の本質的限界を説明するために「皮膚の抗原性の高さ」を説明しています。
    　だから，体は他人の皮膚を徹底的に拒絶し，それに伴って，「他人の顔（＝他人の皮膚）」を拒絶し，移植に成功したはずの顔面は壊死し始めるようです。
    　また，これまで行われた40例の顔面移植でも手術は失敗するか，成功しても拒絶反応が起きて再移植が必要になっているようです。恐らく，再移植して大量の免疫抑制剤を投与したとしても，数年後には拒絶反応が再び起きて顔面は脱落するはず。
    　皮膚成分を含まない複合組織移植なら成功するんですが，皮膚が含まれると自家組織移植以外は必ず失敗します。
    　「それなら，移植する顔面から皮膚成分を全て除去し，培養した皮膚をその上に貼れば拒絶されないんじゃないの？」という意見もあると思いますが，現時点では細胞培養によって表皮細胞を増やすことは可能ですが，表皮細胞は横に広がるだけで重層化してくれず，超薄い表皮しか作れないため，移植してもすぐに縮んでしまいます。
    　また，iPS細胞で全層皮膚（真皮層＋表皮層＋角質層）ができた，という研究もまだのようです。
  - 【「娯楽禁止」の家庭で育つと子供はどうなる? 描いた漫画がツイッターで話題に】
    
    　なるほどなぁ。禁止されていたものに触れてしまうと歯止めが効かなくなるのか。
  - 【BS日テレ「深層ニュース」『糖質制限ダイエットは正しいのか？』】
    
    　の放送終了が23：00ちょっと前，それから送迎車で日本テレビ本社（汐留）を出発して，自宅に到着したのが23：18頃。それからシャワーを浴びてパジャマに着替え，薄めのハイボールを少し飲んで24：00過ぎにベッドに入りました。
    　が，なかなか寝付けません。「あの時はああ言えばよかったのに」とか，「この時はここを突っ込めばよかったなぁ」とか，「一人脳内反省会」が始まるからです。
    　で，ウトウトして目が醒めたら午前3時。その後，再びウトウトして午前4時半に再び目が醒め，これで寝たらダメだなと思い，午前5時ちょうどに起き上がり，このHP原稿を書いています。
    
    　ちなみに，放送前に軽くメイクしてもらいましたが，メイク係の若い女性から「お肌スベスベ！こんなきれいな顔の素肌は見たことがありません」って褒められちゃった。放送終了後，メイク落としをしている時に，「もしかしたら，このきれいな肌は糖質制限しているからですか？私ももっと真面目に糖質制限してみなくっちゃ」とのことでした。
  - 【Microsoftは正しかった。Surface Neo/Duoの2画面はフォルダブルよりも賢い選択】
    
    　私が昨日書いた記事とほぼ同じ内容かな？
    　結局，ダブルスクリーンでパソコンを操作していると，2つの液晶画面が連続していなくて，物理的に途切れていても普通に使えているんですね。そのあたりがわかっていたから，マイクロソフトは枯れた技術であるヒンジで2つの画面を開閉させる方式にしたんでしょう。
    　あと，動画で見る限り，スマホの Microsoft Duo の動画を見る限り，折りたたんだ際のサイズがちょっと横長すぎるので，もう少し縦長にして横幅を狭めたほうが使いやすいと思います。
  この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1005-2
2019/10/04
- 　［3145例の治療例］を更新。
  - 2歳10ヶ月男：頬部擦過傷
  - 1歳0ヶ月女：前腕～手背3度熱傷の765日後
  この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1004-1
- 　いろいろな情報や小ネタ。
  - 【まさか！Microsoftから折りたたみスマートフォン「Surface Duo」が発売！】
    
    　一昨日から，Microsoft Surface絡みのニュースが飛び交っていますが，この「Surface Duo」動画を見ているとマジで欲しくなります。
    　折りたたみ型スマホに私が求めるのは，「普段はスマホとして使え，大画面が必要になったらすぐに対応できる」というスタイルです。要するに，スマホとしても普通に使え，タブレットとしても使える，というスタイルです。
    　サムスンやシャオミのような「液晶折り曲げ」にすると谷折りか山折りのどちらかになりますが，谷折り方式にすると「スマホとして使うためには第3の画面が必要」になって重量が増すし，山折方式にすると液晶が剥き出しになるため破損が心配になります。つまり，どちらも一長一短，褌には短し手ぬぐいには長しです。
    　その点，マイクロソフトの「液晶折り曲げない式」だと谷折りにも山折りにもできるため，持ち歩いている時は谷折りで液晶は保護されるし，スマホの時は山折り360°にすればいいし，タブレットにしたければ180°開けばいい・・・となります。
    　つまり，私が欲しいのは「折り畳めるスマホ」ではなく，「折りたたむことで便利になるスマホ」です。となると現時点ではSurface Duo一択かな？
  - 【レポートの手書きが面倒くさい！ → ペンプロッターを自作して手書き風に出力する猛者あらわる】
    
    　すごい発想とそれを現実化する技術力です。尊敬しちゃいます。
  - 【携帯端末での入力速度、フルキーボードの７割に相当】
    
    　「携帯端末で１分間に８５文字入力する人もいた」と記事にありますが，先程計測したところ，私は「ひらがな」の入力だけなら1分間に80字は確実に入力できています。私とAndroidの日本語入力アプリ「アルテ日本語入力」との相性が極めていいのでしょう。
  - 【無印良品】今なら15％オフ！新発売の「糖質10g以下のカレー」3種類ぜんぶ食べてみた
    
    　糖質オフが世の中の常識です。
  この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1004-2
2019/10/02
- 　［3144例の治療例］を更新。
  - 1歳0ヶ月女：顔面擦過傷
  - 73歳女：前胸部ケロイドの569日後
  この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1002-1
- 　「幕内秀夫氏」についてのメールです。
  　幕内秀夫氏についてメールいたします。
  - 1953年茨城県生まれ。東京農業大学栄養学科卒。管理栄養士。学校給食と子どもの健康を考える会代表、フーズアンドヘルス研究所代表。
  - 「粗食のすすめ」（東洋経済新報社、1995）を始めとする「粗食」シリーズで100万部をこえるベストセラーに。（2013年12月時点で170万部超えとのプレリリースあり）
  - フーズアンドヘルス研究所のサイトにある「学校給食と子どもの健康を考える会」の趣旨に、幕内氏の考えがよく表れているように思います。
    “今日の健康問題や農業問題を生み出した根本は、「ご飯を食べなくなった」事です。その解決策として、私たちは学校給食の「完全米飯化」があると考えています。”
  - 以前も病院や幼稚園などで食事指導をしていたと思いますが、HPを見ると現在も講演会などで話しているようです。
  - 「粗食」シリーズのレシピは料理研究家の検見崎聡美さんが担当してましたが、現在検見崎さんは江部先生や牧田先生のためにレシピを考案しています。
  - 著名人との共著あり：2012年には南麻布の高級日本料理店「分とく山」の野崎洋光さんと「日本の食卓　冬－今だから伝えたい旬の献立帖」を発行。2006年には工藤公康さんと「工藤公康　粗食は最強の体をつくる！食事を変えれば体が楽になる！強くなる！若くなる！」を発行。工藤さん（当時は現役）は、かなり影響を受けていたようです。幸いなことにおやつは干し芋ではなく煮干しですが・・・インタビュー
  - 「変な給食」（ブックマン社、2009）も話題になりました。
    「粗食」シリーズは、とにかくご飯（雑穀米など）を食べなさい（3食だけでなくおやつもおにぎり）、砂糖・油・肉・カタカナメニューはNG、伝統食を食べていれば健康でいられる、といったようなことが書いてあったと思います。
  この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1002-3
- 　いろいろな情報や小ネタ。
  - 【細菌が抗生物質から隠れるために「変身」することが明らかに】
    
    　また，細菌の大技が発見されました。なんと，抗生剤存在下で細胞壁を一時的に失い，抗生剤がなくなったら細胞壁が復活，というものです。抗生剤の基本原理は細胞壁合成阻害ですからすごいです。ここまでやるか，という感じです。
    　とは言っても，細菌の細胞壁はエネルギー（ATP）合成系に必要なもので），細胞壁でプロトン散逸を防いでプロトン濃度を保つことでATPaseが機能してATPを作っていますから，このL型化している間はATPを作れないし，貪食細胞に飲み込まれたら一気に消化されそうです。
    　そういう訳で，私のヤマ勘では，L型化耐性菌による感染症の蔓延という事態にはならないはず。
  - 【ウィル・スミス息子、ビーガンの食生活で肌が“灰色”に】
    
    　ヴィーガンという生体実験，頑張って下さい。
  - 【ローソンの大人気シリーズ「糖質オフパン」に話題の新商品があるとの情報を入手しました！！！】
  - 【高性能なUMPC「MAG1」が登場！　8.9インチの高解像度（2560×1600）で6万9000円から！！】
    
    　またまた，面白いミニマシンが出てきました。画面が8.9インチなので，普通に使いやすそうですし，高スペックの割には値段は手頃です。
  - 【「赤肉は健康に悪くない」見解覆す新ガイドライン】
    
    　アメリカ内科学会が「成人の赤肉の消費について加工肉、未加工肉ともに現状を維持すべき」との宣言を出しました。そして，これまでの「赤肉は健康に有害」の根拠となった論文は信頼性に乏しい，と明言しました。赤肉好きにとっては嬉しい限りです。
  - 【なぜ下町はどんな酒場にも｢もつ煮｣があるのか】
  この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1002-2
2019/10/01
- 　［3143例の治療例］を更新。
  - 1歳10ヶ月男：顔面，手熱傷
  - 51歳女：上腕3度熱傷の370日後
  この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1001-1
- 　「幕内秀夫氏」について，たがしゅう先生のメールです。
  　幕内秀夫氏ですが、管理栄養士で，粗食や伝統的な和食を中心とした栄養指導を約30年間，様々な医療機関で実践されてきた経験を持っているという方です。
  　なんと江部先生が糖質制限に目覚める前の時代に玄米菜食系として一緒に交流していた（本を書いていた？）こともあると聞いております。
  
  　幕内氏の糖質制限批判の著作が「世にも恐ろしい『糖質制限ダイエット』」という本です。参考までに以前私がその本について反論したブログ記事をいくつか提示させて頂きます。一言で言えば全てが「憶測」を根拠にした主張、という印象の本でした。世にも恐ろしいのはどっちなんだと言いたくなります。
  　少しでも先生の参考になれば幸いです。
  　たがしゅう先生，ありがとうございます。
  この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1001-3
- 　「幕内秀夫氏」についてのメールです。
  
  　患者の〇〇です。いつもサイトを読ませていただいてます。
  
  　討論予定の記事を読みました。
  　おそらくはご本人のブログでないかと思われるものを見つけましたので、ご連絡致します。
  　これが主張ではないかと思います。
  　情報，ありがとうございます。
  この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1001-4
- 　いろいろな情報や小ネタ。
  - 【スマートロックは電動ドリルでこじ開けることができるのか】
    
    　電動ドリルで2秒で開けられたとさ。構造的に華奢なので，物理的手段で簡単に開けられるんだとか。
  - 【文在寅政権は20年遅れの「全共闘運動」】
    
    　全共闘闘争（1968年）のとき，私は小学5年生でしたが，テレビを通じて流れる緊迫した雰囲気はよく覚えています。それと同じとすれば，韓国の現在の状態がよくわかります。
  - 【えっと、植物由来の人工肉バーガー、別に健康的ではないらしい…】
    
    　初戦はジャンクフードの味付けですからね。そう言えば，この前食べてみた大豆で作ったビーフジャーキーみたいなのも味付けが甘じょっぱ過ぎて口に合わなかったなぁ。
  - 【韓国国内で東京五輪バッシング続出　文在寅「反日やりすぎ」で南北合同チーム頓挫寸前】
    
    　数日前に韓国の与党議員「日本は放射能で危険」というインチキ情報を公表しましたが，これって最悪の戦術なんですね。だって，悲願の南北統一チームを作ったとしても「放射能で危険」と言っちゃったから「そんな危険な国に選手を派遣しない」しか選択肢がなくなります。かといって，あれは嘘だったので統一チームが参加します，とも言えないし。半日するのもいいけど，もうちょっと頭を使ったほうがいいと思います。
  - 【未来の地球を救うスーパーフードに！今、世界で「昆虫食」が注目される理由】
    
    　甲殻類アレルギーの人は食べちゃダメだけどね。
  - 【糖質ゼロ麺を使ったカップスープが想像したより美味しい！「おどろき麺０（ゼロ）」を編集部で実食してみた】
  - 【食欲の秋だからこそ要注意！流通している鶏肉の約半数に潜む危険な「薬剤耐性菌」】
    　記事の内容をまとめると次のようになります。
    
    鶏肉を検査したところ、約半数の49％の鶏肉から薬剤耐性菌を検出
    
    食中毒を起こす菌が薬剤耐性になってしまうと、体力がない病人や高齢者の場合、抗菌薬による治療が難しくなり、重症化する危険も伴う
    
    鶏肉の生食は控えることが、食中毒、薬剤耐性菌の感染防止につながる
    
    　この記事を素直に読むと，「耐性菌が検出されたが，それが原因の食中毒が起きているわけではない」となりますが，それでいいのかな？　つまり，鶏肉から検出された耐性菌は食中毒を起こす毒素を持っていなかったことになります。ということは，検出された耐性菌は全て「抗生剤には耐性があるが，人に無害な細菌」ということになります。
    　と言うか，この記事で「耐性菌」を取り上げる必要があるんでしょうかね。「鶏肉による食中毒を防ぐには十分に加熱すること，生食しないこと」，とそれだけでいいはずで，何もわざわざ耐性菌と絡めて論じる必要があるんでしょうか。
  この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new_2019-10.htm#1001-2