例によって砂糖の歴史という本の内容を要約していますが,その中で気になる一文を見つけました。
 中国における砂糖の遺産がユニークなのは,中国人型のほとんどすべての民族と違って砂糖を食べ物として使って来なかったので,今も砂糖が大量消費される品目ではないからだ。中国人はサトウキビの茎をかじったり,熱い絞り汁を飲んだり,砂糖を薬または調味料として使ったり,果物や野菜を漬けたり,月餅に入れて焼いたり,動物をかたどった飴細工の飾り物などを作ったり,絞り汁や糖蜜を発酵させて酒を作ったりしている。だが,お茶に砂糖を入れる習慣はなく,外国から清涼飲料や砂糖菓子が入ってくるまで,食べ物にはあまり,または全く甘味をつけていなかった。
 この記述を読んで,「でも,紹興酒に氷砂糖とか入れて飲んでるけど・・・」という疑問が生じ,調べてみたら,紹興酒に砂糖を入れるのは本来の飲み方でなかったことを発見。なんだ,私が物を知らなかっただけのことじゃないか。
  1. 【紹興酒に砂糖などを入れる習慣を広めた犯人を発見】
  2. 【紹興酒に氷砂糖やザラメを入れる習慣は中国本土にはないと知りました。 一体起源は何】
 
 というわけで,紹興酒に砂糖を入れるのは,紹興酒を作った人に対して失礼な飲み方だと判明しました。

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 鳥谷部師匠からも糖尿病治療についてメールをいただきました。
 綿田裕孝巨頭(順天堂大学糖尿病内分泌内科教授)の記事を、「糖質制限」を「インクレチン関連薬」に置き換えて添削しました。
(原文)「何より、糖質制限に対する長期にわたる追跡データは、いまだにありません。短期的にはやせたり、血糖値が下がる可能性は確かにありますが、5年後、10年後にはどうなっているのか、今後起こりうるリスクがわからないのです。それは健康な人のダイエットにもいえます。バランスの良いカロリー制限をしたほうが安全だと思います」
 
(添削後)「何より、インクレチン関連薬に対する長期にわたる追跡データは、いまだにありません。短期的にはやせたり、血糖値が下がる可能性は確かにありますが、5年後、10年後にはどうなっているのか、今後起こりうるリスクがわからないのです。それは、新薬一般に言えることです。長年使われ評価の定まった薬を使ったほうが安全だと思います。」
 
 この30年の間にいろんな薬が出ては消え、偉い先生方の推奨する薬が変わってきました今度はインクレチン関連薬(ジャヌヌビア®など)インクレチンです。これもそのうちどうなることやら。
 30年前、経口糖尿病薬は、SU剤(オイグルコン®など)とビグアナイド(メトフォルミン®など)だけでした。ビグアナイドは乳酸アシドーシス(10万人に一人)の副作用が喧伝され、SU剤が市場を支配しておりました。SU剤は低血糖を起こしやすいし、インスリン分泌能が無くなるしで、長期的には問題ありの薬であるのは、みんな知っていたはずだったのですがね。

 40年前に発売されて以来、何百(千?)万人もの患者に使われ、評価の定まったビグアナイドをさておいて、新薬(インクレチン関連薬)をことさらに推奨するのは、¥$ですかね。
 日本糖尿病学会は、過去何十年もの間、ビグアナイド(メトフォルミン®など)のような安くてよく効く薬を低い評価にとどめ、SU剤(オイグルコンなど)を推奨してきました。そのため、SU剤の処方がやたら多いのです。ところが、近年海外の学会がビグアナイドの再評価をし、ガイドラインの第一選択薬にすると、「新しいエビデンスが出た」と言って、追随するかのようにガイドラインに追加しました。
 でもやっぱりインクレチン・ファーストのようです。

 門脇孝(日本糖尿病学会理事長)、綿田裕孝先生両巨頭は、インクレチン関連薬(ジャヌヌビア®など)を推奨しています。
 
 江部先生は、インクレチンに関し、もう少し控えめな書き方をしております。
 
 ビグアナイドの歴史について、このサイトがわかりやすいです。「新薬」を売り込むためにビグアナイドのリスクが過度に喧伝されてきた経過が伺えます。
 
 というわけで,糖尿病学会方面から,プンプンと金の匂いが漂ってきます。あっ,金の匂いには患者の悲鳴も混じってますね。

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 他の方からもメールが来ているかと思いますが、こんな記事が掲載されると面白い限りです。
 マスコミも記事としては面白いのでしょう。糖尿病の「偉い」先生からコメントを得ています。所属や肩書きからすれば、日本での権威中の権威であったり、それに賛同する(もしかしたら、せざるを得ない)専門家たちです。
 EBM(根拠に基づいた医療)を旗印に現代の医療はなされている「ことになっている」わけで、もちろん医学部の教育でもそういことになっていのでしょう。しかし、祖先からの生活習慣や慣習を「根拠」にされても、治療を受ける側としてはまったく迷惑な話です。
 糖質制限に対する批判として必ずあるのが,上記の記事にある「糖質制限を5年,10年続けても安全かというデータがない」という愚批判ですが,これは例えていえば,発見されたばかりのペニシリンに対し「5年,10年と使って安全というデータがないだろ!」と批判するのと同じくらいのオバカさんです。あるいは,プロ野球の横浜DeNAに対し,「球団創設から10年経過したデータがないので,球団として認められない」とかね。

 それと糖質制限長期データを出せとわめく前に,「糖質食を5年,10年,20年と食べ続けて,病気になった人は一人もいない」というデータを出して,「糖質を食べ続けても安全である」という証明を先にすべきでしょう。
 その上で初めて,糖質食 vs 糖質制限食でどちらが安全か,という議論が成立します。

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 昨日のNHK「ためしてガッテン」では『アルツハイマーの意外な犯人』というタイトルで,糖質制限の正しさを証明するような内容が放送されていました,というメールをいただきました。
 NHK「ためしてがってん_20120926 アルツハイマーの意外な犯人」
 内容は添付ファイルの通り。⇒
【2012-0927.pdf】
  1. アルツハイマーの原因は、脳の老廃物「アミロイドβ」が大量にたまるから。
  2. 通常はこれを分解してくれる素晴らしい酵素があります。仮に「チョキチョキくん」と呼びましょう。
  3. 体がある状態になるとチョキチョキくんは活躍で きなくなりアミロイドβを分解できなくなってしまうんです!

 ここでスタジオ実験。
  • 中華
  • 和食
  • 洋食
を食べてもらい、「チョキチョキくんは活躍で きなくなる物質が増えた人は誰?」

 予想通り、「和食」です!
 「ダブル炭水化物だった」

 答えはチョキチョキくんの正体にありました。
 その名も「インスリン分解酵素」。インスリンはありがたい存在ですが、いつまでも働いていると低血糖になってしまいます。だから役目が終わったら分解されるべきものなんです。

 インスリン分解酵素は本業がインスリンの分解、アミロイドβの分解は副業。

 だから慢性的にインスリンが多すぎる状態になるような食生活をしているとインスリン分解酵素はインスリンの分解に大忙し。アミロイドβにまで手が回らなくなってしまうのです…
 
 有難くも、 恐るべし、インスリン!
 人はもっとインスリンに「敬意」を表すべきではないでしょうか。安易にお出ましを願うべきではない!!
 早くアルツハイマーになりたかったら,お米やウドンをたくさん食べましょうね,ってことですな。

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 43歳の男です。夏井先生のHPで糖質制限を知り、今年の3月から糖質制限を初めまして、当時86kg程度だった体重が、現在70kgにまで落ちてきています。ズボンも当初38インチを履いていたのですが、今では33インチがブカブカに。

 最初の一ヶ月は1日3食で朝は菓子パン一つ、昼は定食からご飯抜き、夜はビールを一缶飲みつつ(ビールに糖質が入っていることを知らなかった)、なるべく糖質抜きの食事をしつつ、週一で糖質解禁日と称してピザやカレーなども食べていました。
 それで一ヶ月でベルトの穴二つ減ったので気をよくし、1日2食に切り替えて菓子パンもビールも止めてみると6月初旬には80kgになっていました。
 6月末から体重計に乗って記録をつけるようになりまして、推移については
グラフを拙ブログにて公開しております。

 基本的にはご飯、麺類、芋類、スナック菓子、ジュースにビールなどを抜くだけで、肉類は食べ放題、酒も蒸留酒を特に制限することなく飲んでいます。唐揚げや天ぷらの衣とか、サラダに少し混じってるトウモロコシや人参、砂糖が入っている焼鳥や焼肉のタレとかには眼をつぶっています。
 積極的な糖質摂取は現在のところ、ひと月に一度ぐらい、ピザやカレーライスを食べる程度です。それでも毎月平均2.3kgほど痩せ続けています。

 体重の推移で面白いのは7日平均をとってみると特に食事の質や摂取量を変えたわけでもないのに、減少の停滞期が周期的に現れることで、一体どういう働きが体内で起こっているのか不思議に思っています。
 体調の変化で言うと、今年は花粉症が軽かったです。他の方もご報告されておられるようですが、私も気がつくと鼻づまりが無くなっていました。あと、ちらほら発生していた白髪もほぼなくなっています。

 糖質制限を始めた理由は糖尿病で高血圧を患っていた父親がアルツハイマー病になりまして、自分も気をつけたほうがいいなと思ったことからです。父の脳の断面画像を見ると微小な梗塞が多数発生していて、私も人間ドックを受診した際に、一箇所梗塞が見つかり恐ろしくなりました。医師の説明では40歳頃になるとだれにでも微小な梗塞が現れ始めると言われたのですが、これもひょっとしたら過剰な糖質摂取のせいではないかと思ったのです。

 今では体も軽くなり、30歳ごろから患っていた高血圧も収まり、体調もとてもいい感じです。食後に眠気を誘われることがなくなり、集中力も増したように思います

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 和歌山県で「糖質制限で糖尿病治療」をしている小野先生からの「糖質制限とウルトラマラソン」に関するメールです。
 長距離ランナーにとって、蓄えの少ないグリコーゲンではなく豊富にある脂肪をいかに効率よく燃やせる体を作るかが大きなトレーニング課題となって います。

 過酷さで知られるウエスタンステイツ100マイル(160km)レースで今年Timothy Olson選手が14:46:44のコースレコードで優勝しました。彼は、「PALEO」といって農耕の始まる前の旧石器時代人の食生活を実践しているそ うです。つまり狩りや 釣りで手に入る肉、魚、そして採集で手に入る卵や木の実や葉物野菜を食べる、まさに現在広まりつつある糖質制限食にきわめて近い内容のようです。
 以下にこのウエスタンステイツ100マイルー2012で従来のカーボロードを含む高炭水化物食のランナーと低炭水化物食のランナーを比較して調査 を行ったと述べた記事があります。
 
 調査結果の最終報告は来年6月だそうですが、長距離を走る方には大変興味深い内容です。

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 糖質制限している方の検査データです。「休肝日なしの酒飲み」さんですが,肝機能の改善が劇的です。
 先日健康診断を受け、その結果、数年来メタボと言われ健康指導を受けていたものから、一切問題なしとなりました。現時点でなんちゃって糖質除去は6ヶ月経過していますが、体重はおおよそ安定しています。64〜65kgです。
 もう一段減らすことは簡単にできますが、まあこのへんでいいかなと思っています。
  体重 ALT(GPT) AST(GOT) r-GTP HDL LDL 中性脂肪 尿酸 空腹時血糖 HbA1c
2011/6/24 70.4 17 12 69 110 84 151   110 5.1
2012/9/14 65.1 9 18 18 132 67 32 6.2 78 4.7
 驚いたのは、中性脂肪の激減と、空腹時血糖値の激減です。空腹時血糖は、数年来110前後を推移していましたので、このままいくと完全に糖尿病になっていたでしょう。糖質除去は、間違いなく糖尿病予防になると思います。

 また、飲酒は途切れておらず、第三のビール350cc、赤ワイン350cc(ボトル半分)、焼酎ロック1、ウィスキーストレート1
 だいたいこれが定量ですが、朝残ることはありません。これを減らすと体重が落ちるのはわかりますが。。。休肝日まったくありません。が、r-GTPは減少しています。
 糖質除去により、内臓脂肪がとれてきて、その結果脂肪肝も改善、肝臓数値の好転、という感じでしょうか?
 朝と夜には炭水化物なし。ランチはご飯半分。間食なし(これは習慣的に前から) デザート果物なし(現在は季節の果物は時々食べます)
 あとは出来合いのものは裏を見て「砂糖」がないものを選んでいますが、これはかなり難しいです。調味料はしょうがないかな。
 高カロリー、油きにせず、肉魚OK。という程度でこれほどの改善です。

 自分では驚きの改善です。糖尿病危機の人は、ぜひなんちゃって糖質除去をおすすめします。
 要するに,糖質の害に比べたらアルコールの害なんてどうってことない,ってことでしょうか。

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 今年2月よりおこなっています。体重は3キロ減、おなか周りもすっきりしました。
 たまたま。母(インシュリン投与のDM)が下痢で入院。見舞いに行った時の食事をみてびっくり。炭水化物の多い食事に愕然。後で聞くとDM食には60%の糖質が必要と知らされました。

 これでは治るものも治らんと考え、当クリニックで診ているDM患者全員(30名ほど)に3月より糖質制限を施行しています。6ケ月になりましたが、半数はまずまずの成果で、今データを集積中です。
 家庭のなかでいかに料理を変えていくかを試行錯誤しながら指導しています。

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 ニキビと糖質の関係について言及されておられました。ニキビではありませんが、成人以降、頭皮内の毛のう炎〜せつに長年悩まされていました。以前は高脂質食(焼肉とか)がダメなんだろうなと思っていましたが、一年余り糖質制限を続けている間、増悪は全くありません。嘘のようです。もちろん脂質蛋白は無制限でです。一例報告に過ぎませんが、どう考えてもやっぱりコメ&麺類だよなあ・・・と。

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 いつもの「火力発電所技術者」さんから,「摂取カロリーはラヴォアジェの亡霊?」という面白いメールをいただきました。
 栄養学の「摂取カロリー」の考え方は発電所のボイラーのエネルギー管理手法と同じだな、と思って調べてみたところ、まさにラヴォアジェが生物による酸素消費を燃焼と同一視したことが「摂取カロリー」の発端でした(⇒Wikipedia)。実際、食品のカロリーの測定方法は、密閉容器に食品と酸素を封入し、完全燃焼させて発生する熱量を測定するもので、これはボイラーの燃料である石油や石炭などの発熱量を測定する方法と全く同じです(但し、食品のカロリーは消化吸収率などを考慮して補正される)

 人体もボイラーと同様に化学エネルギーを利用しておりエネルギー保存則に従っているのは間違いないと思いますが、ラヴォアジェ以降の生物学や医学の進歩により、生体内でのエネルギー変換・利用のメカニズムは燃焼とは全く異なることが明らかになりました。にも拘わらず、ラヴォアジェの亡霊とも言える摂取カロリーという概念が栄養学の中心に居座っているのは、奇異なことかもしれません。
 「栄養学の常識」を外側から見るれば「科学の非常識」,ではないかという指摘ですね。ラヴォアジェを金科玉条のごとく崇め奉っているうちに,物事の本質が見えなくなり,とりあえず「ラヴォアジェの原理」以外によりどころがなくなり,ラヴォアジェの原理を否定して新しいものを打ち立てようという発想を失ってしまった・・・と。
 これは要するに,「リスターの消毒の原理」と「パスツールの病原菌説」を金科玉条のごとく大切にするあまり,21世紀になっても「消毒による細菌排除」以外に拠って立つところがなくなってしまった,CDCを筆頭にする「院内感染対策の大家」に通じるものがあります。

 いずれにしても,ラヴォアジェの考えと決定的に違うのは,栄養素は次のように分かれるという事実です。
  1. 燃料だが,短時間で燃えてそれっきり ⇒糖質
  2. 食べても燃料にならない ⇒食物繊維
  3. ボイラーの修復・改造材料だが燃料にもなる ⇒タンパク質
  4. 日々の燃料であり,予備燃料として備蓄もできる ⇒脂質
 
 これら4種類のものを一緒くたにして酸素を送り込んで燃焼させ,発生する熱量を計測しても意味があるとは思えません。

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 以前、「糖質制限で14kg減量」で取り上げて頂いたものです。現在81kgまで落とせました。最近は、ゆっくりしたペースで、のんびりと糖質制限食を楽しんでいます。
 それでも、肝機能の改善は劇的ですね。フォアグラだったのが、焼鳥用のレバーにまで戻りました。運動も投薬治療もせずに脂肪肝が解消です。20年来お世話になってる主治医が驚いてました。

GOT GPT γ-GTP HDL-C LDL-C 中性脂肪
2011年7月 58 114 39 31 102 141
2012年6月 26 38 19 38 109 47
 おなか周りの皮下脂肪は相変わらずタプタプのままですが、太鼓腹は解消してます。本当に、糖質制限だと「本来付いてはいけない所の脂肪」から落ちていくんですね。

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 私も小さい頃から季節の変わり目になると鼻水、喉の痛み、扁桃炎、発熱を繰り返していました。今年1月にプチ糖質制限を始めてからは、そう言われれば鼻の通りが良くなったと感じています。

 今まで10数年来、調子が悪くなると行くかかりつけの耳鼻咽喉科・アレルギー科医院がありました。そこのベテラン女医院長先生には、風邪を引いて行くたび決まって「こらあかんわー、残念賞!アレルギーの発作やね!」と言われ、抗ヒスタミン薬、抗生物質、鎮痛薬、咳止め薬を処方されて治療終了でした。
 でも、検査してもアレルギーの異常値が出ていないこともしばしばで、受診後、翌日か翌々日には決まって熱が高くなり、いったい何のために病院へ行ってるんだろうと疑問に思い始めていました。

 今年の4月、この医院に受診した翌日、案の定発熱、しかも運悪く休日夜間に40度近くまで熱が上がり非常に苦しみました。翌朝休日診療を行なっている総合病院に出された薬を持って行ったところ、診て下さった当直の外科医先生に「僕の見立てではフツーのウイルス性のカゼでしょう。ウイルスに効く薬はありません。」「賛否あるけど、抗生物質は僕は意味がないと思ってるから出さない」「食欲は?ある、ならしっかり食べてゆっくり休んでなさい。それが一番の治療。」「いわゆるカゼの諸症状でしんどいと休むに休めないからそういう意味で総合感冒薬を出します」とキッパリ。普段から夏井先生のサイトに入り浸っている僕としては、この潔い?診断でかなり救われた思いをしたと同時に、心のモヤモヤが綺麗に晴れ渡った気分でした。

 鼻水止めの抗ヒスタミン薬と糖質による、食後の強烈な眠気とおさらばできて非常に快適です。
 季節の変わり目に風邪をひきやすいのも、糖質過多による免疫力異常だったのかなと思います。

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 プチ糖質制限2ヵ月半で更年期障害特有の頭のモヤモヤや、ほてり、イライラ、その他の不定愁訴から開放されて、快適な日々を送っております。その場しのぎの対症療法ではどうにもならなかったので、嬉しい限りです。
 秋になって見かけるようになった「カップ入り茶碗蒸し」は、糖質制限食ではおやつにもおかずにもOKで便利です。150g入りで炭水化物0.8gと表示されていました。

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 私は“甘いもの大好きだった42歳女性”です。(^-^)
 「糖質制限と鼻づまり」についてですが、私も約1年のプチ糖質制限で鼻づまり(鼻腔の腫れによる鼻閉)が改善されました。改善されたのは鼻づまりだけではありません。
 若い頃から月に数回は偏頭痛になっていたのですが今はほとんどなくなり、歯周病も改善、首周り・胸・背中などに出ていた吹き出物もきれいになり、いつも鼻がつまって寝苦しかった夜の睡眠も、ぐっすり。
 糖質制限は炎症性の症状を改善させる(というか、糖質が炎症を促進する?)のでしょうか。

 昨年の夏、動悸・発汗・だるさ・頭痛などの症状が頻発し、病院は嫌いなのでネットでいろいろ調べたところ、甘いものの摂り過ぎによる「機能性低血糖症」らしいということを知り、自力で何とかしたいと考えて始めた糖質制限でした。
 炭水化物や砂糖入り飲料等は避けつつも、たまには大好きなパンや麺類、果物、もらったお菓子も食べてしまいます。そんなプチセイゲニストですが、自分なりに工夫していて、まず食事の最初に食物繊維をたくさんとるようにしました。
 食事は糸寒天を入れた味噌汁→繊維たっぷり野菜のおかず→メインのたんぱく質おかずの順。
 ごはんは抜きで、甘いものや炭水化物が食べたいときは最後に食べ、食後にTVを見ながら踏み台昇降(10〜30分)をして、血糖値があがりすぎないようにしています。

 食物繊維の摂取量アップもあって、便秘がすっかり解消。体重計がないのでわかりませんが感覚的には6〜7kg位落ちて、ウエストサイズは20代の一番痩せていた頃と変わらなくなりました。

 
シャンプーレス・石けんレス生活も、もう1ヶ月になりました。湯洗髪により猫っ毛だった髪にコシが出て、頭皮のにおいもなくなり、開始時は少しべとつきが気になった髪も今はサラサラになってきました。
 最近はさらに調子に乗って、頬の肌荒れを改善するために界面活性剤レス生活を始めました。まだゆるく制限してるだけですが、ファンデーションを塗らず(眉やリップメイクはしてます)、ぬるま湯での洗顔後は化粧水や乳液もつけず(カサついた時だけ薄ーくワセリン)、自前の皮脂分泌で皮膚常在菌フローラを育てるべく、がんばっています。

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 「糖質制限で鼻づまりがよくなった」を読んで、はたと気が付きました。わたしもいつのまにか鼻水鼻づまりがよくなってました!
 もともとアレルギー性鼻炎で歴20数年、1年半前に行った病院では「慢性副鼻腔炎」と言われ、1年間薬を飲み続けても治らず、結局調子の悪い時だけ市販の鼻炎薬を飲むようにしていました。
 アレルギー検査をすると「杉」だけに反応するのに、疲れたりすると、1年中いつでも、ものすごい鼻水鼻づまりくしゃみに襲われ、カバンの中に欠かさず鼻炎薬を入れていました。

 が・・・・

 糖質制限を初めて3か月くらいは、ちょうど花粉症の時期だったのでばっちり薬を飲んでいましたが、その後は飲むこともなく・・・
 今も絶好調なことに、今日初めて気が付きました!まさに、ほかの人の話を聞いて、「まさに自分もそうだ!」と気づかされた一人です。
 いつの間にか治っていた,というのは鼻づまりのような「地味な症状」の場合,自覚しにくいと思います。だからこそ,最初の1例の報告があると,「私もそうだ」,「オレもそうだよ」と報告が相次ぐのだと思います。だからこそ,「医療の素人による一例報告」は重要なんですよ。

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 「糖質制限と鼻づまり」というメールをいただきました。
 以前より、時々糖質制限についてよしなし事を書き送っております。
 糖質制限により鼻づまり(鼻閉)症状が改善するのではないかと思い至りました。私は子供の頃から蓄膿持ちで、ちょっと風邪をひくと両方の鼻が詰まって苦しい思いをしておりました。成人してからも、それはほとんど変わらず、ほとんど常に片方の鼻は詰まっているような状況で、風邪をひくと両方の鼻が詰まるという症状がよくありました。

 これが半年ほど前に糖質制限を始めて体重が減少し始めてから、鼻づまりを感じることがほとんどなくなりました。たまに風邪をひいて咽頭痛があるような状況でも、両方の鼻が詰まるという状況はまずなくなりました。詰まっても片方だけ一時的に詰まるというような感じで、それも気づかないうちに自然に解消しています。

 あまり風邪をひかない方にはピンとこないかも知れませんが、これは自分的には画期的な発見のように思えましたので、つい嬉しくなり先生に書き送りました。おそらく、上気道に沈着した余計な脂肪が糖質制限によって減少し、それによりたとえ上気道炎を起こして鼻粘膜が腫脹しても気道が閉塞しにくくなったためではないかと想像しています。残念ながら糖質制限前後の比較もしていない(できない)ので、想像に過ぎませんが、かなり当たっているように思います。誰か臨床研究をする人はいませんかね。アイディアはタダで差し上げますが。

 最近は鼻づまり症状軽減のための点鼻薬がOTCで売られているようですが、糖質制限が普及したらこのような商品もあまりご利益が無くなるかも知れません。
 このコーナーでは「糖質制限で花粉症が治った/二日酔いにならなくなったようだ/鼻づまりが治った・・・」というような個人の体験談を検証なしに掲載しています。
 「多数の臨床例で証明されていないことを掲載するのはおかしい」とツマンナイ抗議をしてくるオバカさんが時々いますが,最初の1例はどこかで誰かが報告しない限り,誰にも気が付かれないんですよ。でも,最初の1例の報告があると,「そういえば自分もそうだ」とか「そういえば同様の現象を見たことがある」とか申し出る人が現れ,それが多数あれば新たな研究が始まるだろうし,少数例のままだとしてもそれはそれで立派な研究対象になります。
 そして,最初の1例目の発表なんて間違いでもいいんですよ。だって,最初の1例目の時はそれは普遍的かどうかなんて誰にもわかりませんからね。そういう1例目を目にして,「これは面白い」と発表するとうまくすると先駆者になれるし,「1例だけではなんとも言えない」と黙っていたら,永遠に二番手,三番手です。

 いずれにしても,糖質制限でいろいろな改善が見られるのは不思議はないと思います。「糖尿病は万病の元」だからです。糖質制限をしてグルコース・スパイクが起こらなくなると「万病の元の元」がなくなりますから,糖尿病の合併症の数と同じくらいの改善点が見つかるはずです。

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【NY 炭酸飲料の大きさ規制へ】
 ニューヨークで「市内のレストランや映画館などが販売する炭酸飲料の容器の大きさを470ミリリットル以下に制限」するという法律が可決されたそうです。このNHKニュースでは,ニューヨークに住んでいるらしいお姉さんが1.5リットルのコーラとバケツみたいな容器に入ったポップコーンを抱えて,「それは困るわね。糖分が多いのは知っているけど,1.5リットルの量が映画にちょうどいいのよ」なんて答えていました。
 ちなみに,いくら470ミリリットルに制限したところで,おかわりは自由という映画館・レストランが多いので,実効性には乏しいといわれているそうな。
 ま,アメリカ人なんてみんなデブでいいんですけどね。君たちはこれからもずっと,糖質たっぷりの1.5リットルコーラと,糖質の塊であるバケツ・ポップコーンを食べてなさい。

 ちなみに1リットルのコーラに含まれるお砂糖は108グラム,角砂糖27個分です。1.5リットルなら角砂糖40個! 角砂糖をバリバリ貪り食っているようなものです。

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 看護師さんからの糖質制限についてのメールです。
 6月の下旬から糖質制限を始めてもうそろそろ3カ月。実は、夏井先生のHPを見るたびに「(報告にある)皆さんの様には減らないなー」と思っていた時期もありました。3キロくらいはスムーズに落ちましたが、そのあと1ヶ月くらいは停滞してましたね。
 それでも続けたのは「とりあえず3ヶ月は続けてみよう」と思ったからでした。まだ3ヶ月の期限は来ませんが、目標としていた体重は達成できました。(3ヶ月で−8キロ) わたしの場合は、お腹周りよりも先に大腿部がすっきりしました。

 さすがに8キロ落としたので周りは騒いでます。「我慢すると体に毒よー」と言っていた師長も騒いでますが、やはりご飯はやめられないそうです。

 自宅ではご飯を豆製品に置き換えて食べているので、だいたい家族と同じものを食べています。(ポテトサラダとかマカロニサラダが食卓に並ばなくなりましたが…)
 たとえば家族に焼きそばを出すときは、肉野菜炒めと豆製品を食べています。
 おやつは「人からもらったものは食べる」ことにしていますので、ケーキやらアイスクリームは3ヶ月の間に1回くらいは食べました。糖質は確かにおいしかった記憶がありますが、最近は糖質を食べすぎると調子が悪くなるので我慢ではなく「おいしいことは知っているから、それでいい」と思っています。

 多分健康診断が11月頃あると思うので楽しみにしています。
 3月たっても、まだまだ糖質制限は続けます。健康で続けて、成果をちゃんと周囲の人にわかってもらいたいのです。願わくば、職場のメニューが変わることを期待しています。
 8キロ痩せたら見た目に全く違ってきますから,周囲は騒然でしょう。

 9月14日早朝にこのコーナーで紹介した「3ヶ月で8キロ減!」の方から追加情報です。
 糖質制限でのカロリーですが、もともと産後6年で15キロ!太ったことを気にしていましたので、糖質制限を始める前は毎食の食べるご飯は80g 192Kcalを目安にしていました。(それでも太っていきました…)
 産前も産後も清涼飲料水などは好きではないので、甘い飲み物は摂っていません。それを木綿豆腐や厚揚げなどで代用しているので一食当たり100〜50kcalが減っていることにはなりますね。カレーライスの時もカレーをお豆腐にかけて食べたり、ミートソーススパゲティもソースを豆腐にかけたりしています。
 ただ、家族で作って食べるピザやらボンゴレだとかお好み焼きとか餃子なんかは普通に食べます。時々付き合いでハンバーガーショップのセットも食べます。
 夜中の晩酌も糖質ゼロにしましたから多くて150kcalくらい減ったのでしょうか。ウイスキーを飲むときはシングルで済みませんから日本酒を飲んでいた時よりは逆にカロリーが多いこともあります。(ビール→糖質ゼロのリキュール類、日本酒→ウイスキーにかわった感じです)

 ですから、必ずしも毎食制限をしているわけでなく、自分の目安として「1日一回はご飯・麺類・小麦粉の主食を食べてもよい」という目安を設けて食べています。(9割は達成できています)
 以前よりカロリーが少ないのかと言われれば、制限前と比べれば一日最大450kcal少ない日もあるけど、ウイスキーを飲めば逆に制限前よりも摂取カロリーは多いこともありますといえます。
 単純に最大値のみで計算して450kcal×90日=40,500kcal。
 1kgの脂肪を燃焼するのに7,000kcalという説に基づけば5,8kg程の脂肪が燃焼したことになるのでしょうかね。これも単純なものなのでこの通りいくものかわかりませんが。

 よくいわれるのが、筋肉が痩せたんじゃないかということですが、筋肉量はたいして減ってませんし、1kg内の増減でした。(運動はしていませんが増えたり減ったりでほとんど変わってません。元々平均よりも筋肉量は多いです。)。体脂肪は-5.6%、内臓脂肪の指数は6.5→5.5、BMI25.7→22.8です。
 カロリーが減ったから痩せただけだろう。とどこかで言われる気がしました。念の為、食べた物とか簡単に記録していました。何か言われたときに悔しいので!

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 「糖質制限と二日酔い」についての考察メールをいただきました。
 私も平成22年3月から江部先生の本をきっかけに糖質制限をやっており、それが今でも続いております。というか、食習慣がすっかり糖質制限になってしまったといった方が正しいのですが。

 さて、たびたび二日酔い症状のことについての記載がありますね。それについて、私はきっとそうに違いないと思っていることがあります。つまり、夜お酒と一緒に摂取された炭水化物は、容易に消化されることなく胃内に停滞しているがために胃炎を惹起するのではないかと。
 学生時代の法医学の講義で、教授がおっしゃっていたのですが、
「ラーメンを食べた後のご遺体を解剖すると、胃の中には麺しか残っておらず、チャーシュウはまったく残っていないのです。」
 
と。その時はへーと思うくらいにしか聞いていなかったのですが、いざ自分が糖質制限を初めて、なんせ酒を痛飲しても翌日が非常に楽なのを実感してからは、なるほどそうなのかと納得しております。つまり肉・魚などのタンパク質は胃で容易に消化されてしまうのですが、炭水化物はなかなか簡単には消化されないのでしょうね。(夜だとすぐに眠ってしまうことも良くないのでしょう。)
 胃はがんばって胃酸を分泌するけれども、なかなか追いつかず、そんな強酸にまみれた物が長々と胃に停滞しているのですから、胃壁もたまった物じゃありません。

 この約2年半で約23キロの減量となり、衣類のサイズもユニクロでいえばXLからMです。楽しく、美味しくダイエット。まだまだ余裕で続きます。

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 「一般人です」さんからの糖質制限についての報告です。
 去年の12月に糖質制限を始めてから初めての健康診断の結果が来ました。
 5.5kg減。メタボ検診の復囲は11cm減(パンツサイズは70から61、または58になりました) 貧血は改善
 そして5年前から着実に0.1ずつ増えていたHgA1cの値は、初めて0.3下がり、5.4になりました。でも健康診断のコメントには「糖尿病の疑いがあります。生活習慣を見直し改善しましょう」のお決まりの言葉が・・・

 私自身HgA1cが上がるたびに内科医2人、糖尿病専門医1人に、何をすればいいでしょう?と相談してみましたが、みんな口をそろえて
「今は糖尿病なわけじゃないからできることはなにもない。糖尿病になったら薬を飲めばいい」
 
としか言いませんでした。
 太っている人なら「やせなさい」というだけ、太っていないわたしのような家系から来ている人には「やれることはない」という糖尿病という病気。そもそも糖尿病の予防方法って、真剣に研究している人はいるのでしょうか?
 先日のクローズアップ現代は、一見糖質制限を取り入れるように見せておきながら、最後の糖尿病学会理事の先生のコメントは「予備軍の人にお勧めするのは、食べたらとにかく体を動かしてほしい、あるいはあまり肉をたくさん食べないようにしてほしい」でした。
 食べたら体を動かせばいいなんてことは糖尿病に限らないと思いますが、働き盛りの人間が、毎食後に運動なんてできっこないし、肉を食べないっていうのは糖質制限とは違いますよね。

 最近夏井先生のHPでも、医師の求めている結果と患者の求めている結果がずれているということが話題になっていますが、糖尿病もそうだと思います。クローズアップ現代でも糖尿病学会の理事の最後のコメントは「血糖値を有効に下げてやる手段としては、インスリンは非常に効果的」「インスリンを打つのをちゅうちょしないということも重要」でした。
 糖尿病専門医の先生にとっての「効果的」というのは糖尿病になってから、一時的に上がった血糖値を薬やインシュリンで下げることですが、わたしにとって効果的な治療法は、「薬やインシュリンを使わずに血糖値が上がらないようになること」です。
 そういえば糖尿病歴20年の父が紹介状を持って近所の内科医に行ったのですが、「糖尿病は(専門じゃないから)よくわからないので、引き受けられない」と断られてしまいました(40代の内科の先生です)
 「ただ毎月血糖値を測って薬を出してくれればいいだけなのにな・・・」と父はぼやいていました。
 「糖尿病業界」ってなんだか特別で、すごく難しい世界にされてしまっているんですね。

 とりあえずこれ以上体重を減らさずに、糖質制限は続けていこうと思います。
 糖尿病を糖質制限で簡単に治しちゃうのが「素人」,糖尿病をやたら難しく,やたら面倒に治療するのが「プロ・専門医」という図式でよろしいかと思います。
 この「糖尿病」を「熱傷」に置き換えると・・・。

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 ある方からの「ニホンザルと糖質」というメールです。面白いです。
 昨日のニホンザルの話題から思いついただけの戯言です。
 日本各地に、野生のサルを餌付けしているような公園がいくつかありますよね? そこのサル達は、
[人間から餌(コーンなど炭水化物たっぷり)をもらって食べる]>>[しばらくするとお腹が空く]>>[また餌をもらって食べる]
 
という糖質を多く摂取することからくる空腹感によって餌付けされる結果になったのではないかとふと思いました。
 多くの家畜がそういう感じで人間のコントロール下におかれるようになり、いまは人間自身が家畜みたいにコントロールされている、という落ちまでついてるような気がしました。

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 「おおよそ主婦&時々事務員 もうすぐ57歳」さんからのメールです。
 夫と二人で糖質制限をしています。きっかけは、健診で夫の血糖値が、2年連続「要受診」になったことでした。いやがる夫を連れ、糖尿病治療と書かれた近所の医院に行ったところ、
「食事制限をして、少し体重を落としましょう。」
 
と言われただけで、薬がないのはともかく、食事制限のアドバイスすらありませんでした。身長170cmで体重110kgもある夫が、体重を落としましょうと言われて落とせるくらいなら、そもそもこんな状況にはなってないわけですし…。絶対、無理です。
 「2ヶ月後に来てください。」と言われましたが、それって重症化するのを待ちましょうってこと?と思ってしまいました。
 そこでネットで検索、以前よく拝見していた夏井先生のサイトで、糖質制限の話が出ているのにすぐに気付きました。さっそく江部先生の本を購入し、今年の1月から始めました。
 これは、数々のダイエットに失敗した大食いの夫でも簡単にできました。ごはんがないのは寂しいけど、お腹を空かすこともなく、糖質0のビールまで飲める。誰にだってできます。

 しかもすぐに血糖値が下がりました。最近では、少し糖質をとっても、血糖値が上がらなくなり、気分的にとても楽です。
 ただ、夫は体重が減りません。8ヶ月で、110kg→105kg に減っただけです。体脂肪も34%前後であまり変化なし。食べる量が多いからだとは思いますが…。

 一方、私は当時、加速度的に体重が増えているところでした。しかも体重が増えるにつれ、もともと好きではなかった甘いものがやたら欲しくなり、ごはんもおいしく、自分でも怖いなと思っていたところでした。それで、夫に遅れること1ヶ月、糖質制限を始めました。
 私の方は、糖尿病ではないので、少しゆるめですが、身長156cmで、体重58kg→52kg(BMI 21.4) 体脂肪43%→35%(35%で一応標準の範囲に入りました)と順調に細くなってきました。今では、もう体重はほとんど減りませんが、体脂肪はまだ少しずつ減っているようです。

 夫の糖尿病が重くなる前に、糖質制限に出会えて本当に良かったと思います。でも、最初に掛かった医院の先生が、何にもしてくれなかったおかげってのも、有りですね。

シャンプーレス
 数年前にもやっていましたが、朝晩、洗わないと髪がべたつき、朝の洗髪後のドライヤーが面倒で止めてしまいました。
 それをひと月ほど前から、また始めてみました。今度は、「べたついた日は、シャンプーをちょこっと付けて毛髪だけをさっと洗う方法」を併用し、無理をせず、夜だけしか洗わないことにしました。
 それで充分でした。3~4日で髪がさらさらになり、その後シャンプーを使うこともほとんどありません。しかも飲み会とかで洗えなかった日の翌日もさほどべたつかず、臭いもありません。前回よりかなり調子いいです。
 お湯だけとはいえ洗いすぎだったのか? 二度目だからなのか? 糖質制限のおかげなのか…?
 先日(9月3日の本コーナー)も「糖質制限とシャンプーレス」のメールをいただきましたが,どうやら,糖質制限で皮膚のベース部分を改善し,その上でシャンプーレスを重ね合わせるのがベストかも知れないな,と考えているところです。

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 アルツハイマー病の本態に「脳の糖尿病」とでも言うべき病態が大きく関わっているという説まであるそうです。
【アルツハイマー病 脳の中でのみ糖尿病を発症している病態】
 「アルツハイマー病の患者で糖尿病を合併していない人の脳を調べた結果、海馬においてインスリンの効きが悪くなっていることが明らかとなった。つまり“脳が糖尿状態に陥っている”らしいのだ」
 「これまで糖尿病は、インスリンが全く分泌できない1型糖尿病と、インスリンの効きが悪くなる2型糖尿病とに分類されてきたが、アルツハイマー病は“3型糖尿病”と呼ばれるべき証拠が得られた」
 
 原著は以下の論文のようです
【Demonstrated brain insulin resistance in Alzheimer's disease patients is associated with IGF-1 resistance, IRS-1 dysregulation, and cognitive decline.】

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 私も平成23年12月3日より糖質制限を実施致しました.当時私は134sの超重量級でしたが,おかげ様で順調に減量することができており,9月2日現在で106sまで減量できており,体調も良好です.

 私は昔からフケが多い体質で,こどもの頃から少しでもシャンプーをさぼるとちょっと髪を触るだけでフケがボロボロと落ちる状態であり嫌な思いをいつもしていました.
 もともとごはんが好きでお菓子やジュースの間食も好んで食べながら育ち,高校生の頃に身長180p, 体重89sとなりました.柔道にいそしんでいたこの頃が最も身長体重のバランスがとれていた時期だと振り返りますが,それでも肥満傾向であり人生の中でやせていた時代はありませんでした.大学に入って一人暮らしをし出して炭水化物の摂食には歯止めが効かなくなり,大学1年にしてついに100s超の大台に突入しました.そして徐々にフケだけでなく,鼻の周りや耳の後ろに鱗屑がよく出るようになります.気になって指で掻いて鱗屑を取るとその場所が発赤し,若干の浸出液が出る,しばらくすると鱗屑がまたつくというサイクルを繰り返していました.これが脂漏性皮膚炎のはじまりです.

 先生のサイトで
シャンプーレスの話題を目にすることになり,フケの多かった私が是非とも実践してみようと思い立ちます.しかしながら,シャンプーをやめると,髪の毛全体が脂ぎってベタベタになってしまい,とてもではありませんが続けられる状態ではありませんでした.

 そしてその後も体重は増え続け,増え続けてもやせることのできない自分の意志の弱さを嘆きつつ,このどうしようもない体質を恨みつつ,仕事の中でもイライラしたり,細かいミスが目立ち始めるようになります.
 数年後には130s近い体重になり,閉塞型睡眠時無呼吸症候群を発症します.CPAPの装着を余儀なくされました.それと同時にこれまで自分が痩せられなかったことを思うと,この機械を一生背負って生きていくことになるのだろうかと絶望感を抱きました.
 翌年には抑うつ状態となり,対人関係でのトラブルもあって,もう医師をやめようとさえ思うようになりました.自殺も考えましたが,医師としてはそれだけはしてはいけないという一心で踏みとどまっていました.
 上司の先生に抗うつ薬(SNRI)を処方してもらい,かろうじて通常の勤務はこなせるくらいにはなりましたが,気分は晴れず,早めに帰っても椅子にぼーっと座るだけで,何をする気も起きなくなりました.食欲も落ちましたが,それでもなぜか体重は減りませんでした.

 どうしようもなく落ち込んでいたところに先生のサイトで糖質制限の存在を知って興味を持ち,ためしにやってみることにしました.
 そこから先はみなさんが経験されているように速やかに体重が減って行ったのと,驚くべきことに抑うつ状態が著明に改善しました.抗うつ薬よりもよほど効果があると実感致しました.また体が軽くなり,歩くことが苦でなくなりました.そして,鼻と耳まわりの鱗屑が明らかに減ってきたのです.以後は順調に減量し,精神的にも安定し.睡眠時無呼吸も改善して,CPAPから離脱することもでき,今は以前に近い形で業務をこなすことができるようになりました.そういうわけで,私は糖質制限に出会えたことで人生を救われました.
 その後,江部先生のブログのことも知り,そちらのファンにもなりました(笑).江部先生の書籍も何冊か購入し,糖質制限食は理論面がしっかりしている医学的に正しい方法だと自身で心より納得することができました.
 今ではあれだけ好きだったごはんもお菓子もジュースもなくても全く平気であり,むしろ肉・魚・野菜など他の食材のうまみをよりよく感じられるようになり,食事を前よりもずっと楽しむことができるようになりました.

 最後に,この経験を踏まえて糖質制限と脂漏性皮膚炎の関係について私なりに考察してみます.
 まず脂漏性皮膚炎に限らず,体に脂質が過剰に蓄積する病態(脂肪肝,高中性脂肪血症,脂質異常症)は,普通に考えれば脂質の摂りすぎが原因なのであろうと考えてしまいがちですが,その考え方は誤りだと考えられます.
 700万年前に人類が誕生してから日常的なエネルギー源は脂肪由来であり,脂質は人間が生きていく上で人類の歴史上長らく非常に基本的な存在でした.また蛋白質は体を構成するのに非常に重要な栄養源であり,こちらも基本的なものでした.一方,糖質は木の実やナッツなどでたまに手に入るラッキー食材でした.糖質はおいしくて,ブドウ糖という形ですぐに利用できるエネルギー源という側面もあるわけですが,飢餓に常に直面する太古の時代ではもう一つ,糖質が脂質へ変換され速やかに体内へ取り込まれることで「脂肪回路opener(※造語)」の役割もしていたということに気が付かされます.
 もし我々が脂肪ばかりの食事をしていたとして,例えばコレステロールに関して考えてみても,食事由来のものは2割しか利用されません.あとの8割は肝臓で合成することで体内の恒常性を維持しています.だから脂肪,蛋白質が中心の太古のような,あるいは今の糖質制限食のような食生活をしていても,決して脂肪がたまりすぎていくことにはなりません.

 しかしここに一度大量の糖質が入ってくると「脂肪回路opener」としての働きが発動し,大量の脂肪を体に蓄積するシステムが完成するというわけです.飢餓の時代にはこれは非常に有用なシステムでしたが,飽食の時代には糖尿病,肥満の激増につながるシステムに変貌してしまいました.

 「糖質をとりすぎると脂肪がたまりすぎていく」
 フケや脂漏性皮膚炎はいわばたまりすぎた脂質が体からあふれ出ている状態です.
 こう考えると,私が子供の頃にフケが多かった理由,右肩上がりで体重が増えていった理由,やせようと思ってもやせられなかった理由,脂漏性皮膚炎がいつまでたっても治らなかった理由,私だけシャンプーレスが無効であった理由などが全て一本の線につながり,非常にすっきりしました.
 そして現在糖質制限を加えたことで,シャンプーレスを再開したらおかげさまでフケも出ることなく,快調に継続することができています.
 そしてこの先生からの追伸です。
 いわゆる不定愁訴と呼ばれる症状や,原因不明といわれるアトピー性皮膚炎の大半にも糖質の関与が関わっているケースはかなり多いのではないかと私も思います.

 自分が糖質制限食の効果を実感してからというもの,少し聴取に時間がかかりますが,患者さんに食生活に極力注目するようになりました.朝はパンだけですませたり,この時期昼はうどんやそうめんで終わっている人がいかに多いかを実感します.
 私は神経内科医ですので,糖質過剰→糖尿病→認知症のリスク増の流れにも注目しています.

 糖質制限に懐疑的な他の先生達は「人の食事をそう簡単に変えられるわけがないだろう」と訝しげですが,患者さんの立場に立てば糖質制限をすることで得られるメリットはかなり大きいので,食生活を変えて認知症を予防することは私は不可能ではないと考えています.
 大体,糖質制限に否定的な人たちも自分で実際にやったことのない人ばかりです.

 夏井先生も自身の体で軟膏の人体実験をされておられますが,新しい治療を理解する時に重要なのは患者さんの視点だと思います.
 私は幸か不幸かその視点を持つことができたのではないかと感じています.

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 小生、糖尿人暦は20年ですが、痔主暦は40年の筋金入りです。手術も3度受けました。
 毎回手術後はひとまず良好になりましたが、程なく悪化が進みもとの木阿弥が続いていました。そんななかスタンダード糖質制限食をH22年1月に開始、H23年1月に3度目の手術を行ない、H23年 12月にスーパー糖質制限食へ切り替え現在に至っています。

 当初の「主食を抜けば糖尿病がよくなる」から現在の「主食をやめると健康になる」をそのものずばり体感しております。毎月の定期健診の結果 はすべて「健康そのもの」の数値であり、68歳にして男が甦りました。

 しかしQOLの観点からすれば、もっとありがたいのが「痔が快調そのもの!」です。かって365日/24時間その存在を主張して止まなかった「痔」なるものが、いまやよき伴侶とも言うべき愛しい存在に変身しています。糖尿病同様、「寺の病」も死ぬまで直る事は無いと言われてきました。それが、糖尿病が改善したと思ったら、「痔」までもが治った!

 血の流れがこんなにも健康維持に関係するのですね。

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 糖質制限で40キロ以上痩せた新聞記者です。
 その後、東アジアの某国に赴任となりましたが、現地でも主食を抜くなど、できる範囲で糖質制限を続けています。114キロあった体重は現在70キロ前後で安定しています。自分で1日2回血圧を測りながら降圧剤をやめたのですが、こちらも問題なく推移しています。

 最近感じたのは、脂漏性湿疹への糖質制限の効果です。
 糖質制限を続けているときはかなり症状が軽くなっているのですが、先日久しぶりにタガが外れ、当地の沖縄料理屋でサーモンロール寿司とソーキソバを食し、さらに2次会の日本人向けスナックで〆にそうめんを2杯食べてしまいました。炭水化物のどか食いです。
 翌日起きてみると、まゆ毛周辺や額の髪の生え際あたりに脂漏性湿疹がかなり出ておりました。
 糖質制限を行っている際もアルコールはほぼ毎日摂取しているので、違いは炭水化物を摂ったかどうか。糖質制限をやっていると、体の変化を感じることができて面白いですね。

 当地で知り合った糖尿病の現地の方に糖質制限をお勧めしたところ、1か月で8キロの減量に成功し、数値もかなり改善したとのことです。ところが、かかりつけの医師に「炭水化物を抜くなんてとんでもない」と叱責され、どちらが正しいのか迷うと頭を抱えていました。「検査結果がすべてを物語っているやろ」とは伝えたのですが、まだ日本のように糖質制限の本が出ているわけではなく、夏井先生や江部先生のようなブログがあるわけでもないため、考えが揺らいでしまうようです。

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 「久山町問題」ですが,江部先生も取り上げられていましたね。糖質制限を考える上では避けて通れないというか,非常に興味深い事例です。

 この久山町についてのレポートを読んだとき、一番最初に疑問に思ったのは「いくら大学の偉い先生の栄養指導があったからといって、体調が変化するほどの食生活の変化を受け入れるものだろうか? しかも、町民全員が言うことを聞いているなんて信じられないんだよね」ということでした。数十年間に渡り,365日,一日三食の食事を指導通りに実行しているなんて,囚人でもない限り不可能でしょう。
 例えば,糖尿病の食事指導は入院して行われますが,逆に言えば,強制的に入院させて社会から隔離しなければ実行不可能だ,ということを意味しています。だから往々にして,退院して社会生活に戻ると糖尿病の食事療法は実行するのが難しいわけです。
 そして何より,人間は面倒くさがりです。中でも、食生活を変えるのは一番面倒くさいことでしょう。
 しかし、手近に「安くて美味しい食べ物」が365日,豊富に提供されたら,それはいつの間にか地域の食生活に浸透します。100円マックや270円牛丼,290円ラーメンのように・・・。これが経済原理であり,人間の行動原理です。。

 考えてみれば、人類の食生活を動かしてきたのは「健康的な食べ物」ではなく「経済的な食べ物」でした。健康的だから食べるのでなく、安くて美味しいから食べるのです。そして,「安くて美味しい食べ物」と「安全で健康的な食べ物」はしばしば一致しないのです。

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 ある方から「糖質制限と男性機能の関係」というメールをいただきました。以下の記事は一応R-12制限かな?
 御存知かもしれませんが、「糖質制限」「男性機能」というキーワードで検索してヒットしたサイトを御紹介します。
 
中でも目を惹いたのが「久山町でなぜ糖尿病が増えているのか?」という記事です。素人目で九大のサイトを見ても「久山町の問題」は、はっきりわかりませんでしたが、この記事を読んでどこに問題があるのかが良くわかりました。

 ところで、なぜ「糖質制限」「男性機能」というキーワードで検索したかと言うと、わたしに遅れること数ヶ月・・・2ヶ月前から糖質制限を始めた夫 (51歳)が「夜、ご飯(糖質)を食べないと朝勃が痛いくらいだ」と言ったからです。朝勃についてはわかりませんが、時々不快に感じていた「加齢臭(ノネナール)」がまったくなくなったことに気づきました。
 「いや〜、糖質制限って本当にすばらしいですね!」
 というわけで,AD方面でお悩みの中年男性諸君は,とりあえず糖質制限をしてみてはいかがでしょうか。ついでに加齢臭もなくなっちゃうようだし・・・。

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 糖質制限と二日酔いに関する考察メールです。
 本日の更新で書かれていた二日酔いの軽減ですが、わたしも糖質オフ飲料を飲み始めてすぐに気づきました。最初は「糖質オフ飲料だとアルコール度数は同じなのに沢山飲んでも酔わない、不経済だ・・・ワインと併用しよう」という飲兵衛の発想しかありませ んでしたが考えてみれば不思議な話です。

 そこで糖質とアルコールの代謝になにか関係があるのではないかと調べてみたところ、糖質(アルコールも含む)の代謝にはビタミンB群が必要で、糖 質が含まれているアルコール飲料と炭水化物を平行して摂取したら、あっという間にビタミンB群が枯渇して、そのために二日酔いになるのではないか と考えました。

 そんなことを考えていた今日、
こんな記事を見つけました
 この著者の「成功する人は缶コーヒーを飲まない」は以前に読んでいました。なぜ二日酔いになるかを解説したサイトも多々ありますが、実感としてはやはり「糖質の代謝でビタミンB群が不足する」からではないかと思っていま す。

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 50代女性です。
 身も心もすっきりしたくて始めた糖質制限、(164p 51s)体重は殆ど変化はありませんでしたが、脇腹がすっきりしました。そして思わぬところが変化しびっくりしています。

 甲状腺機能亢進症にともない、甲状腺眼症を発症して13年になります。2年ほど前から低下症になり、現在はチラージンを服用しています。甲状腺機能の安定に伴い、眼球突出、複視、瞼の腫れもかなりの改善がみられ、ここまで良くなれば「まあいいかな」と思っていました。
 ところが糖質制限を始めて2ヶ月目位から、瞼の腫れが引き始め、眼球もへこんできました。元々、甘いものがあまり好きではないので、炭水化物の制限とビールを糖質0にしただけです。
 体の免疫システムが変化したのでしょうか?

 理由はどうであれ、一生発症前の状態には戻らないとあきらめていたものが、ひょっとしたらまだ良くなるのではと希望が見えてきました。今後どのような変化をたどるのか楽しみです。
 同様の経験をなさった方,あるいは同様の事例を経験したことがある先生,いらっしゃいますか?

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 カロリーに関する話題ですが、興味深い文献を見つけましたので、ご連絡申し上げます。減量後のリバウンドに注目して低脂肪食、低GI食、低炭水化物食を比較した文献です。
   ⇒
【Effects of Dietary Composition on Energy Expenditure During Weight-Loss Maintenance: JAMA, June 27, 2012. Vol 307, No. 24 】

 検討の結果としては、もちろん低炭水化物食がもっとも減量維持効果が高かったのですが、興味深いのが低炭水化物食において、消費エネルギーが約300Kcal、そこそこ激しい運動を1時間実施に相当するエネルギー代謝の亢進が観察されたことです。No Wonder 低炭水化物食でやせるわけですね。300KcalのExtraの消費であれば、人間の体重1kgが7000Kcal相当ですからこれだけで1kg/Mo以上の減量です。食事のカロリー神話に一石を投じる知見といえるのではないでしょうか?

 以前、運動による効果は食事制限に及ばないという文献の紹介があったと思いますが、食べ方によって運動以上の効果があるなんて驚きです。もちろん運動による筋肉の維持は基礎代謝の維持に必須ですから推奨されるべきですが、現在の糖尿病の食事指導は基礎代謝も低下し、減量効果並びの維持効果も期待薄で、しかも血糖値のコントロールも芳しくない、と効果が無いばかりか二重三重のデメリットを患者に課していることを自覚して潔く方向転換してほしいものです。 

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 ダイエットの話とは別に、糖尿病の話のときにグリセミック指数というのが出てきます。
 これが低い炭水化物は摂取してもいいんだというのが、これまでの指針だったようですが、当然のことながら、最終的に糖に変換されれば最終的に同じ事ながら、確かにグルコーススパイクをなるべく避けるという視点でいえば、重要なのかもと思うようになりました。というのも、様々な人に糖質制限の話をしてもなかなかやはり「それは無理」という流れになる訳で「炭水化物を摂取しなければいいんだ」というのが、やはり結構大きなハードルのようです。そこで、グリセミック指数の低い炭水化物を状況に応じて摂取するというところから始めればいいのではと思ったのですが、やはり始めに壁が、、、

 結局、グリセミック指数の大きい食品って、「白いご飯」「ブドウ糖(あたりまえ)」「白いパン」などなど、つまり基本的に白い粉モン。それを避けるようにって、それが一番説得が難しい。
 要は、グルコーススパイクを誘発させることを前提とした食生活なんですねえと改めて実感。これでは癖になる。そういう人に、グリセミック指数の低い、玄米食えとか全粒粉のパンを食えとか言ってもしょうがないですね。やはり結局「炭水化物抜け」といった方が早いい。

 夏井さんがしばしば言及している「なぜカロリーばかり言うのか」ですが、栄養学者は、おそらくは人間を内燃機関のようなものと考えて、入った食物が完全燃焼したとして、それがどの程度の熱量(エネルギー)を出すかという事をイメージしているのかと思われます。で、熱量が出れば、(物理学でいうところの)できる仕事も決まってくる。なぜなら、仕事=熱だからです(厳密には必ず、仕事<熱量ですけど)。という訳で、人がどの程度「仕事」するかによって、食事から摂取するべき熱量も決まってくる。肉体労働の人は、より多くの仕事をすうので、摂取すべきカロリーは常人よりも多い。まあ、ひどく古典的かつ乱暴なモデルな訳ですが、栄養学って、まあそんな感じですね、教科書を読む限り 。よって、熱量が大事で、何から熱量を供給するかは問題ではない。人間が機械で、燃料は燃料として機械を動かす(仕事)ために使われるならば、そういうカロリー計算でもいいのですが、実際は燃料自体が機械の部品になったりする。それとは別に、個人的には、いいかげんカロリーでなくてジュールにしてほしいです(海外の食品などでは、ジュール表示になっている場合が多くなってきた)。換算が面倒です。

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 NSTに関わっている栄養管理を専門としている小児外科医です。
 昭和60年頃(私はその数年後に医者になりました)の記録で1200〜1700kcal、NPC/Nが135とのことですが、これは現在でもそうだと思いますし、成人でNPC/N 150-200を推奨している教科書はないと思います。NPC/N 200は小児での推奨値です。現在使用されているTPNマルチバッグ製剤もNPC/N 120?150kcal/g程度です。

 現在のTPNの基本は1968年頃より米国医師により中心静脈から高濃度の糖液を投与することで開始されたもので、ヨーロッパではそれ以前より脂質を多く投与する栄養法が行われていましたし、現在でも米国に比して脂肪を多く使います。ただし末梢静脈から脂肪をメインにして必要量をすべて投与することは不可能です。(多分、高脂血症になります)

 ヨーロッパの静脈経腸栄養学会(ESPEN)のガイドラインでは、在宅静脈栄養の患者で
      The total calories should normally be 20?35 kcal/kg per day. The non-protein energy provision should be 100〜150 kcal for every gram of nitrogen in the HPN. The unstressed adult HPN patient will require 0.8?1.0 g amino acids/kg per day. For long-term HPN treatment (>6 months) the provision of intravenous lipid should not exceed 1 g/kg per day.
 
とあり、やはりNPC/Nは100-150を推奨し、脂肪は1g/kg/d(つまり9kcal/kg/d)なので糖質を極端に制限することはできません。つまりTPNは必要なわけです。
 そもそも経静脈的に投与する脂肪乳剤はそのままでは生体が代謝できない異物なので、経腸投与と同じ感覚では投与できません。人工脂肪粒子は本来生体にはないもので、ここがグルコースやアミノ酸とは大きく異なる点です。

 作今の無脂肪TPNはきびしく批判されるべきと思いますが、極端な糖質制限をTPNに応用することは困難と思います。

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 8月10日のこのコーナーで紹介した「獣医の世界でのTPN」の論文ですが,執筆者の山本先生(獣医界の湿潤療法の第一人者:動物病院エル・ファーロからより詳細なメールをいただきました。
 獣医療における静脈栄養(高カロリー輸液)に関する文献2点ですが、実はあれは両方とも私が書いたものです。2005年の文献の方は私が執筆したもので、2007年の方は出版社に頼まれて海外文献を翻訳(監訳)したものです。

 動物においても静脈栄養の「正しい」方法というのはハッキリとはわかっておらず、文献ごと、執筆者夫々に考え方が異なるようで、一貫したプロトコルというのが見当たりません。私自身もその昔、大学病院で研修生をしているときに先輩獣医師から教わった“伝統的”な方法を教わりました。そのときはやはり、摂取カロリーとしては糖質(ハイカリック)がメインであったため、血糖上昇は必発で、これを下げるためにインスリンを使用したりしていました。

 しかも末梢静脈では高濃度の糖液の浸透圧に耐えられないため、中心静脈(動物では頚静脈を使います)カテーテルを設置する必要があり、そのためには全身麻酔が必要となり、せっかく設置しても汚染・感染が頻発してすぐにカテーテルを外す羽目になり・・・と中々に管理が困難な治療でした。

 そこで自分なりに色々と調べてみて、
  1. 日本では伝統的に「糖質」を使うがヨーロッパでは「脂肪乳剤」がよく使われている
  2. 脂肪乳剤なら抹消からの投与でもOK
  3. 疾病時の必要カロリーは実はこれまで考えられていたよりも少なくてOK
  4. 脂肪メインだから高血糖にならないし、抹消だからカテーテル管理も簡単
 
 などということが判り、それをまとめたものが2005年の方の文献です。

 私達はどうしても、「栄養は“足りない”よりは少し多いくらいが良いだろう」と考えがちです。しかし考えて見れば地球上に哺乳類が誕生してからこの方、食べても食べても食料が余ってしょうがない、という飽食の時代というのはつい最近まで無かったわけで(いまだに野生動物ではこのような状況は殆ど無い)、動物の進化の歴史というのは、如何に飢餓・空腹と戦うか、という進化でもあったはずです。だから、カロリー不足に対してはそれなりに対応できるように進化しているのだと思いますが、過剰なカロリーに対してはうまく適応できない、というのは直感的にも解りやすいのではないかと思います。

 実際に、静脈栄養を行うときは、1日の必要カロリーをかなり低めに(計算上の半分くらい)見積もります。それで衰弱したり筋肉量が極端に減ったりすることは無いようです(もっとも動物でこの方法を行う場合は数日から1,2週間程度の短期間ですが)

 確かに必要カロリーの計算は、どうしてそのような計算法になったのか謎ですよね。動物の場合は体重から換算する方法があるのですが、同じ10kgでも犬種によって体格も運動量も違うし、筋肉量も全く違います。特に猫などでは、1日の摂取カロリーが明らかに計算上必要なカロリーよりずっと少ない(半分以下の場合も?)のにブクブク太る個体がいます。
 伸びざかりの子供の場合は別かもしれませんが、成人(成犬・成猫)の場合は、不健康に削痩したりしない限り、摂取カロリーは少なくても全然問題ないんじゃないか?と確かに私も思います。

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 昔のエスキモーに動脈硬化が少ないのは、常食している魚のEPAなど不飽和脂肪酸をたくさん摂取しているからであるとされています。
 (しかし)糖質制限についていろいろ調べていて気づいたんですが、魚とか以前に、彼らは穀物をほとんど食べてなかったという決定的な食生活の違いがありますが、それが動脈硬化が少ない原因じゃないかと思いました。
 元々の北極圏の先住民族は穀物を一切摂取していなかったのは有名な話です。唯一の糖質源は動物の肝臓くらいだったと思われます。
 また,この先住民をエスキモーと呼ぶかイヌイット呼ぶべきかの問題は
Wikipediaに詳しく説明されています。イヌイットとすると複数ある部族の一つを指す用語になってしまうようです。

 そういえば,南極越冬隊の日本基地の隊員は「激しい労働をする」という理由で1日4000カロリー以上を摂取しその多くは澱粉ですが,隊員の多くは肥満者状態で帰国するそうです。
 これからも「一日の栄養の必要量をカロリー数で設定し,そのカロリー数を摂取するために糖質を多くする」ことが間違っていることがわかります。最近取り上げている「TPNと糖質」の問題の本質はここにあります。

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 5年前に第1児を出産し、母乳もあふれるほど出ていたので完全母乳で育てました。
 産後1ヶ月ごろ乳房が真っ赤になり痛みで子供も抱けなくなったので助産師さんに診てもらうと乳腺がつまって乳腺炎になりかけていました。当時体重減少も著しかったので、から揚げやハンバーグ、ドリアにピザと高脂質のものをよく食べていました。
 助産師さんには、それでは母乳がどろどろになってつまりやすく、母乳もおいしくなくなるので子供も飲まなくなるからさらにつまりやすくなる、脂質はひかえて根菜類を食べるよう言われました。食事を魚と根菜中心にし、おやつを洋菓子から和菓子へ変えました。

 しかし、実際やってみるとガリガリになるくらい体重は落ち、体力もなくよく熱もでました。これではよくないと第2児出産後は、夕食は普通の食事をして朝昼の食事とおやつを炭水化物でカロリー摂取しました。
 体重の減少も出産前に戻るくらいで激減はありませんでしたが、やはりひどくはないにしても乳腺はちょくちょくつまり、自分で開通させていました。
 そしてしばらくこの食生活を続けていると突然激しい筋肉痛に襲われ、子供を抱っこをすることもままならず、手をつかないと立ち上がれず、作った料理も少し大きいお皿になると片手では持てなくなってしまいました。
 ひょっとしてと思い総合ビタミン剤のサプリメントを買って飲んでみるとうそのように痛みがひきました。

 今思えば、脂質だけでなくご飯もおやつもしっかり食べていたので,もしかすると糖質が悪かったわけではないのでは?と考えています。今のところ第3児の予定がないので立証できませんが・・・。

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 昨日朝の心臓外科の先生のメール、先生のコメントを拝見し、目からうろこでした。
 先生のホームページで糖質制限の話題を目にしてからTPNについて疑問がわいていました。そしてNSTに参加し始めてその疑問がより強くなりました。

 当院の医師は脂肪乳剤を投与することも少なく、アミノ酸投与も控えめで当然摂取カロリーを糖質でまかなおうとするため、ブドウ糖350g/日は当たり前です。腎機能が低下すれば、さらにアミノ酸量を控えるので時としてブドウ糖500g/日となってしまいます。
 手術前の低栄養の改善にTPNを投与し低栄養は改善しないうえ、ALT,ASTが上昇(脂肪肝だと思いますが)して手術中止となった方までおられます。高齢の方は耐糖能も低下し血糖上昇は日常茶飯事で、NSTカンファレンスで糖質の減量をとの思いから高血糖を指摘するとでは、インスリンをということになります。
 そもそも必要カロリーは基礎エネルギーに乗する係数であっという間に増えてしまいそのような高カロリーが必要なのかと悩んでいました。

 TPNが使用され始めた初期ではないかと思われる昭和60年ごろの当院薬剤部のTPN調製記録によると、大多数が1200〜1700kcal/日、非蛋白熱量窒素比(NPC/N)も135前後と現在の一般的推奨の150〜200よりアミノ酸の割合が多くなっています。
 当然高血糖になれば糖質を減量し、現在のようにインスリンで無理やり血糖を下げることもしていませんでした。当時からの薬剤師によるとこれで十分治療できていたそうです。

 創の消毒と高カロリー投与、褥創委員会とNST。なんとなく似ているようにさえ感じます。
 [低栄養状態を改善しないと手術できない]⇒[低栄養の改善には栄養が必要]⇒[栄養といえばカロリー数だ]⇒[カロリーを増すためにはブドウ糖を増やそう]⇒[あれっ? 高血糖になっている]⇒[インスリンだ!]・・・というのを,マッチポンプ的治療といいますね。
 [ギプスが必要だから骨折させよう],[人工呼吸器を付けるために,まず自力で呼吸できない状態にしよう],[皮膚移植がしたいから患者にヤケドを作ろう]・・・というのと同じです。

 それにしても,ブドウ糖500g/日というのがどれほど恐ろしい量なのか,医者が全く気がついていないというのがすごいです。500gといえば大きめの角砂糖125個分ですぜ。患者を砂糖漬けにするつもりでしょうか。それだけ入れて,血糖が上がらないわけがないのに,この医者は「点滴といえばブドウ糖」という発想しかないため,角砂糖125個を投与するのが正しい治療と信じ込んでいて,患者のためにと善意から角砂糖125個を点滴するのです。「勉強のできるお馬鹿さん」が医者になると,こんなことになります。

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 以前から報告している糖尿病の父のことで、今日びっくりすることがおきました。

 約20年前に糖尿病を発症した父は、当時職場から近かった都内の大学病院に通院。退職後も、一時間半かけてその大学病院に通い続けていました。
 そして2月から糖質制限食を開始。数値が変わっても薬の量を変えない主治医に愛想をつかし、5月に自宅から30分の大きな総合病院に紹介状を書いてもらい転院しました。
 それ以来毎月インシュリンの量が1単位ずつ減っている・・・と順調に進んではいたのですが、今日定期健診から帰ってきた父の第一声が
「もう来なくていいといわれた」
 
ということでした。
 もちろん完治したわけではないのですが、
「どうせ毎月血液検査して、一単位インシュリンの量を機械的に減らしているだけなので、なにもこんなに大きな病院ですることはない。紹介状を書いてあげるからあとは近所のかかりつけで診てもらってください」
 
ってことらしいです。

 ただ父はず〜〜〜っと大学病院が「かかりつけ」だったので近所にかかりつけ医がなく、苦し紛れに母のかかりつけの小さなクリニックの名前を言い、そこに変わることになりました。
 ちなみにそのクリニックは、当然糖尿病専門ではなく、40代の内科医(たぶん循環器が専門?!)で、待合室は子供がいっぱいあふれているような病院ですが、データーさえわたせば大丈夫ってことみたいです(たぶん機械的に、数値に応じてインシュリンの量を減らしていく??ってことなんでしょうか?)

 わたしと母が糖質制限を父にさせようとした一番の目的?は、実は「医療費の削減」でしたが、たった半年でインシュリンの量は激減して医療費も減り、おまけに片道1時間半の病院から歩いて5分の病院に変わるので、交通費も削減です。

 糖質制限が広まって患者が自分で食事療法をすると、近所の内科医でも、どんどん糖尿病がよくなってしまうかもしれないですね!

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 ある心臓外科の先生からの糖質制限から見たTPNの問題点,というメールをいただきました。
 糖質制限について,色々と考えていると,恐ろしいことに気づきました.それは,我々が,IVHとかTPNと称する中心静脈を利用した点滴管理についてです.
 一般的に,TPNでは糖質がメインでカロリーをとるような輸液がほとんどです.しかし,脂肪製剤(イントラファット,イントラリピッド等)は末梢から点滴が出来ます.脂肪製剤を中心として,必須アミノ酸(末梢血管から投与可能です),ビタミンを末梢血管から投与すれば,中心静脈穿刺など必要としないのです.そうなれば,
  1. 中心静脈カテをを必要としないで,同量カロリーを得ることが出来る.中心静脈穿刺による合併症(気胸,血胸等々)が当然のことながら,無くなる.
  2. なにより,血糖が上がらない.
 
と思って色々と,調べたら,すでに,1970年頃から,ヨーロッパを中心に脂肪がメインのTPNが一般的で,日本が特殊であること(糖がメインのTPN)がわかります.何か,変な気がします.脂肪製剤を開発したのが,スウェーデンのArvid Wretlind先生だったからでしょうか,ヨーロッパは脂肪製剤でのTPNが多いようです.

 何れにせよ,同じカロリーを末梢から投与できるなら,そのほうが上記の理由から,おすすめだと思い,以後,積極的に脂肪製剤を投与しています.糖質でのTPNを止めたら,当たり前ですが,血糖値の乱高下が少なくなり(ほとんど無くなり),感染も,減っています.
 皆,気づいているのでしょうか..長期になると,末梢血管での脂肪製剤投与も,問題(静脈炎)がおきると言っている先生も多いですが..そんなことよりも,中心静脈カニューレを何回も入れ直したり,血糖値を乱高下させる行為の方が,ずっと悪いと思い,ヨーロッパでは一般的なこの方法(脂肪製剤によるTPN)を日本中に流行らせたいとおもっています.
 「オランダにはMRSAがいない」という本もあります.北欧に,MRSA感染が少ないのは習知の事ですが,それは気温と関係すると思っていましたが,実は,これ(脂肪製剤メインTPN)がその要因の大きいファクターであると思うようになりました.
 TPNとグルコースの問題,今まで気が付きませんでした。というか,普段の診療でTPNのオーダーを出すこともないため,すっかり忘れていましたが,確かに「高カロリー輸液=高グルコース点滴」ですね。
 この問題は要するに「人体に必要なのはカロリー数なのか」という問題に帰結すると思います。
 「一日に必要なカロリー数」を調べると「基礎代謝」にどれだけ上乗せするかという計算で決まっているようです。一見もっともな数字なのですが,これってどれだけの根拠があるんだろうか,と思うのです。

 私は糖質制限開始以来,一日に食べているものを合計しても「必要カロリー数」にはどう考えても達していないのです。かと言って疲れやすいわけでもなく,患者相手に一日中しゃべって診療しているし,体重59キロより痩せてもきません。どう考えても,「体の動的平衡を維持するために必要なタンパク質と,そのシステムを動かすのに必要なエネルギー源としての脂肪が摂れていること」が重要であって,カロリー数なんてもしかしたらどうでもいいのかも,なんて考えたりします。

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 夫婦ともに糖質制限、シャンプー、石鹸、歯磨き粉レスを始めて2ヶ月になります。
  • 主人(52歳、男性、160cm、61kg→53kg)
  • 私 (43歳、女性 162cm、63kg→57kg)
 主人はお酒が全く飲めず、白米大好きな人でしたが、一緒にスーパー糖質制限食を始め、これ以上体重が減らないようにと、今はスタンダード糖質制限食で、お昼に玄米を食べています。私はもう少し減量したいのと、お酒好きで苦にならないので、スーパー糖質制限を続けます。もともと午前中は夫婦とも食事は摂っていません。体調はすこぶる良いので、このまま糖質制限食を続けていくつもりです。

 さて、糖質制限、シャンプーレスになってから、主人が長年悩まされていた「頭皮湿疹」や「胸や背中のニキビ」がかなり改善されました。
 主人も私も、湿疹やニキビの改善は、シャンプー、石鹸レスのおかげだと思っていたんですが、先日、外食した際、鍋料理のシメにうどんが出てきまして、量も多くなく、残すのももったいないので、美味しくいただきました。すると、その日の夜から「頭皮がかゆい、胸や背中がかゆい」と言い出しました。実際、胸や背中のニキビが赤くなっていました。
 翌日からスタンダード糖質制限食に戻したので、すぐに治りましたが、驚きました。湿疹やニキビの改善はシャンプー、石鹸レスではなく、糖質制限のおかげだったんですね。
 ということは,ニキビに悩む中学生には糖質制限が効くかも・・・ってこと? どなたか,我が子を実験台にしてみませんか? 少なくとも,
生活態度・生活習慣は良くなるみたいですから。

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 コンニャク粉にワカメ粉を加えた糖質0g麺を食しました。野菜や肉をのせて『のっけ盛り』にしてみました。麺は透明感のあるワカメ色で平麺です。ツルツルとした食感と喉ごしが、まるでワカメを食べているようでした。
 家族の好みはワカメ粉入り麺でしたが、私の好みはおから粉入り麺に軍配が上がりました。この二種類の麺は、見た目にも食感的にもかなりの違いがあるので、好き好きだと思います。

 4月よりスタンダードで糖質制限を始め、現在、5kg減です! 勿論、白衣のズボンのボタンやチャックは余裕で閉められるようになりました!

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【各エナジードリンク違いはあるの?】
 糖質セイゲニストとしては気になるのは糖分量だけなんで,ちょっと調べてみようと思ったら,親切にも一覧表にしてくれている人がいました。
【5大エナジードリンク成分比較】
 
 100mlあたりの成分を表にしたものですが,糖質を見るとすごいっすよ。20gの「バーン」を筆頭に,14gの「ロックスター」,10.7gの「レッドブル」など堂々たる数字が並んでいます。250mlでは「バーン」は50g,「レッドブル」でも26gとなります。小さめの角砂糖1個が3gですから「バーン」1本で角砂糖17個,「レッドブル」1本で角砂糖8個となります。
 というわけで,これらのエナジードリンクを飲む際は,角砂糖をバリバリ食っているイメージで飲んだほうがよろしいかと存じます。

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湿潤治療と糖質制限についてのメールをいただきました。公務員の方だそうです。
 何を調べていたときのことかは忘れてしまいましたが、6年ほど前に先生のホームページを見つけ、内容を隅々まで読んだ結果、これはすごい治療法だと直感しました。

 5年前の夏に、鈴鹿サーキットでの自転車レースで落車事故に遭いまして、右鎖骨骨折+右半身(右手背部、右下腿、右腰、右上下椀)擦過傷を受傷する機会に恵まれました。会場内の救護所で若いドクターに応急処置を受けましたが、その時に湿潤治療のことを話すと、さすがに自転車イベントに来られている方だけあってご存知でした。しかし、フィルム材などが現場にはなかったため、ワセリンを付けた上で包帯を巻いてもらいました。
 その後、自宅近くの市立四日市病院の休日外来で、改めて骨折と擦過傷の治療を受けました。その時の当直のドクターも若かったので、湿潤治療の話をしてみたら、地元に競輪場があるためご存知でした。これは湿潤治療の実験ができると思い、フィルム材での治療をしてもらいました。在宅治療用のフィルム材は保険の都合上か、出してもらえませんでしたが、市販の防水保護フィルムがあるので、それを購入し使いました(今なら間違いなくプラスモイストを買いますね)。結果、痛みもなく(入浴しても痛くないのが嬉しかったです)、きれいに治すことが出来、素晴らしい治療だと確信しました。それ以来、家族の外傷治療はワセリン+ラップで行っています。

 さて、最近先生のホームページでは、糖質制限がホットな話題となっていますね。その理論も湿潤治療と同様に、非常に理にかなっていると思います。私はそんなに太っているわけではないのですが、自転車シーズンが始まるまでに、理想体重(学生時代並み)まで減量したくて(自己責任で)やってみています。体調がおかしいと思ったらやめればいいだけですから。
 今年の2月初旬から、昼食と夕食の白米をやめることを始めました。発泡酒も糖質ゼロの第3のビールに変更しました。スタート時の体重は72kg、体脂肪率は18%でした。7月中旬で、66kgを切り、体脂肪率は12%前後に落ち着きそうです(学生時代並みより少し軽いかも)。
 糖質制限のレポートをされている方々と同様に、私もお腹まわりの脂肪から取れていき、今まで履いていたズボンが軒並みゴソゴソになりました。家内からは自分だけ痩せてズルイと言われています。最近、家内もご飯を減らすようにしているようです。

 私は、冒頭に書いたように趣味で自転車レースに出たりしているのですが、今年6月にあった富士山の5合目まで登るヒルクライムレースでは、今年は全く練習していなかったのに、前回の一昨年よりタイムを縮めることができて驚いています。また、先日自宅から伊勢神宮までの往復160kmを走ったのですが、いつもよりも補給食の量が少なめだったのに、ハンガーノック気味になることもなく、走り終わったあともまだまだ走れる感じでした。糖質制限を行った結果、体重が減ったことが大きいのかも知れませんが、持久力には問題が出ず、むしろ持久力が上がったように思えます。これはやはり体脂肪の使い方がよくなったということなんでしょうね。
 あと、痩せたことで、寒がりになったようです。脂肪が減ったためだと思いますが、昨夏までは寝るときに暑くて手放せなかった竹シーツが、今年は要らなさそうです。寝ている間中、暑くるしく感じなくなりました。

 参考に健康診断結果を以下に記します。左が昨年、右が今年の数値です。中性脂肪がかなり下がりました。

年齢 身長 体重 腹囲 GOT GPT γGTP 中性脂肪 HDL LDL 血糖 HbA1c
H23.07.11 43 177.0 71.8 81.5 17 13 27 121 73 88 105 4.9
H24.06.08 44 177.1 67.1 76.2 18 19 20 40L 76 86 92 4.7

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 糖質制限とマフェトン理論についての考察です。
 〇〇大学の教員(コンピュータサイエンス)です。
 先生のWebページで、江部康二先生らの糖質制限のことを知り勉強中です。特に、自転車で走りますので、糖質なしでハンガーノックにならないのか等、最近のマラソンの話題にも非常に興味を持っています。(まだ試してはいません。)
 そこで思い出したのが、自転車やトライアスロンの分野で有名なマフェトン理論というものです。

 運動のエネルギー供給には、酸素を使って糖や脂肪を燃やす酸化系(有酸素系)と、嫌気的解糖による無酸素的な供給があり、負荷が高まると無酸素的な供給の動員が増えていきます。
 マフェトン理論では、
  • もっぱら有酸素的な領域のみを鍛えるように心拍数の範囲をコントロールし、有酸素的な代謝系、持久的な筋肉を強化する。
  • 糖でなく、脂肪をエネルギー源として長時間運動できることを目指す。
  • 食物についても、多量のインシュリンを分泌させるものを避け、脂肪の割合を増やす。
 
というもののようです。私は、マフェトン博士の著書は読んでいなくて、藤原裕司「
決定版 体脂肪を燃やすスポーツトレーニング (宝島社文庫)」を読んだだけです。これを読んだ際には、あまり学術的な根拠が示されておらず、『こうすべきだ』『これがよい』という結論だけ書いてあるので、巷のいろんな人が唱える我流の健康法と区別がつかないな、と思ってしまいました。
 特に、
  • 炭水化物に頼った食事をしていると食後に眠くなる
  • 魚介類、オリーブオイルなどの脂肪の割合を増やすべし
  • 食事によって、気分が不安定になったりうつ状態になったりする
 
というような記述は、何となく疑わしいと思って読んでいました。

 しかし、夏井先生のページや戸部先生の著書で糖質制限のことを知ってから読み直すと、上記の書物と重なる部分が多いのに驚きました。実際、トレーニングの本なのに、半分近くは食事の内容や摂り方についての記述です。
 ただし、食事の内容については、糖質をほぼ無くすとまではいかず、現状での日本人の炭水化物:タンパク質:脂肪のカロリー比75:15:10(根拠は不明)を40:30:30にすべしと書かれており、玄米や全粒粉小麦の摂取を薦めています。また、新鮮な果物は積極的に薦めています。

 しかし、それ以外の部分は驚くほど似通っています。
  • 卵白、牛肉、カッテージチーズ、大豆、豆腐などのタンパク質を採る
  • 青魚、オリーブオイル、グレープシードオイル、アボカドなどの脂肪を採る
  • マーガリンなどの水素を添加した脂肪を避ける
  • アスパラガス、ブロッコリー、キャベツ、豆類を採る
  • じゃがいもやコーンは避ける
  • ナッツ類を採る
  • ドライフルーツは避ける
  • 赤ワインはお薦め
 
 その他、倹約遺伝子の話やインシュリン耐性の話なども取り上げられていました。

 以前に読んだときは、あまりにも普通のトレーニング書の内容とかけ離れているのでうさん臭く感じてしまったのですが、もう一度きちんと読んで実践して見ようかと思います。

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 麺好きの糖質セイゲニストに朗報です,というメールをいただきました。
 透析ナースです。
 私も今年の4月からスタンダードですが、糖質セイゲニストに仲間入りしました。私は大の麺類好きで、正直なところ続けられるか全く自信がありませんでした。何しろ、鍋物のメインは肉や魚介類ではなく『麺』と言うほどの麺類好きでしたから!
 しかし、始めてみると多くの方が体験されているように、私もウエスト周りからサイズダウンしました。
 (それまでは)白衣のズボンのボタンが留められず、屈めばチャックが下がり、溜まりにたまった脂肪に内蔵が圧迫されて息苦しささえ覚えるほどでした。また、食後の急な眠気(携帯を落とすことは当たり前)、食後数時間後の歯の表面のざらつき、夕方に突然襲う低血糖様症状がスッキリとなくなりました。私にとって、こんなにいいこと尽くしなので、糖質制限は難なく続けられております。

 しかし、この暑さ。時にはツルツルっとのど越しのよい冷たい麺類が恋しくなってしまいます。そこで、麺の代替品探しで、スーパーのこんにゃく売場や豆腐売場を廻ってみました。すると、あったんですよ!糖質0g麺が!紀文さん、いい仕事してますね。
 早速、購入し食してみました。原材料はこんにゃく粉におから粉やワカメ粉を混ぜたものらしいです。おから粉を混ぜているせいか、よくあるこんにゃく麺とは全く食感が異なり、シコシコ感はありませんが、充分麺類として楽しめ大満足できます。とても美味しかったです。

 但し、付属のタレには糖質が20g近く含まれているものもありますので要注意ですね。一人前¥190前後で割高ではありますが、『袋から出してサッと水洗いしてそのまま食べられる』というのも暑い夏に台所に立つ主婦にとっては強い味方です。是非、皆さんに紹介してください。

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 アメリカの大学の先生が調査したという、以下の記事の話が糖質制限に関連する内容と思われるので、メールしました。

【運動嫌いに朗報】ぐうたらな現代人と働き者の狩猟採集民の1日の消費カロリーは同じと判明
 欧米人と、毎日何キロも歩いて狩りをするアフリカの狩猟採集民族ハヅァ族では、1日に消費するカロリーはそんなに違わないので、ダイエットするなら運動よりも食事を見直した方が早い
という記事です。

 この記事は以下のイギリスの記事をベースに書かれているそうです。その記事の中でも、以下のように「太る原因は運動不足ではなく、何を食べるか、の問題だ」というようなことが書かれてます。
> In other words, lack of exercise isn’t making us fat.
> Instead, what we eat is at the root of the growing problem.
 
 要するに,一日中肉体運動をしていようと,一日中カウチポテトで寝そべっていようと消費カロリーに差はないのです。つまり,肥満になるかどうかは単純にインプットとアウトプットの問題となり,痩せるならインプットを減らすしかない,という結論になります。

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 7月12日のこのコーナーで「糖質制限を続けたら歯茎が成長しているみたい」というレポートをお寄せいただいた方から,さらに衝撃の報告が!
 ひのえうま♀です。
 わたしは二十歳くらいから視力が悪くなり、以来二十数年メガネに頼った生活をしています。最後に検眼したときの裸眼の視力は左右とも0.02ほどだと思います。自動車を運転する場合に使用しているメガネの屈折率は-3.75で、矯正視力1.0。普段の生活(家事や仕事)では度が合わなくなった屈折率-3.25のメガネをかけていました。(このメガネでの矯正視力は0.5程度)

 先日、このメガネのまま気づかずに外出し、買い物をしました! 近視でない人には想像つかないと思いますが、度が進んでメガネを換えてから以前のメガネで「普通に見える」という経験は初めてだったので、ほんと うに驚きました。
 なぜ以前のメガネで自動車の運転や買い物に不自由がないほどに視力が回復したのか?

 ここ半年の生活で変化があったことと言えば「糖質制限」と「ビールをやめて赤ワインにした」ことくらいです。(ビールをやめたといっても糖質オフ飲料:赤ワイン=2:4(アルコール量比)ほどで、赤ワインはアルコール度数10%、720mlで298円の 安いもので、ほぼ毎日ボトルの半分は飲 んでます。)
 赤ワインのポリフェノール(アントシアニン)には視力向上・肝機能向上作用があると言われていますが、それらを栄養補助食品として摂取したことは ありませんでした。

 視力が良くなったのは気のせいかもしれないのですが、少しでもこの状態が維持できるよう、できれば更に視力が回復するようwebで見つけた「視力 回復トレーニング」をさっそく始めました。相当近視が進んでいる(屈折率-3.75)ので裸眼で運転できるようになるとは思いませんが、欠かさず一年間トレーニングすれば家事や仕事をメガ ネなしでできる程度には回復する可能性があるようです。

 歯茎が成長したことといい若干でも視力が回復したことといい、従来は「ありえない」と思われていたことが糖質制限をす ることによって「気づいたら変わっていた」のは、わたしにとってはミラクル、人体の不思議です!
 「目の次は歯,その次は〇〇」というのは初老期に「ダメ」になる順番ですが,なんとこの方は「歯の次に目」がよくなっています! こんな経験をした方,他にいらっしゃいますか?

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 三重県の救急救命士の方からの糖質制限についてのメールです。
 2月から継続中のダラダラ糖質制限の報告です。身長は168cmで
体重(kg) 73 68 67 62
体脂肪率(%) 26 23 22 16
ジーンズ(インチ) 34 32 31 29
 いよいよ着られる服が無くなってきました。

 最近は体が軽いので、運動が楽しくなってきました。これまでは絶対無理だった約1時間のランニングが趣味になってきました。運動を始めてからは劇的に体脂肪率が落ちてきました。独学のベアフットランニングが気持ちいいです。
 持病の腰椎椎間板ヘルニア(手術歴あり)による腰痛も影を潜め、イボ痔も全く忘れてしまいました。

 先日は、一泊二日の三重〜東京間ドライブ(約1000km)に行ってきました。昨年は食後の眠気と格闘しながらの疲労困憊ドライブでしたが、おにぎり・パン・ラーメンetcのSAPA飯に目もくれず、ナッツ類・ノンシュガーガム・ブラックコーヒを口にしつつ運転しました。
 助手席の妻が不審がる位に疲れ知らずで、眠気とも全く無縁でした。長距離ドライバーは是非糖質制限して欲しいです

 ちなみに夜はわざと糖質(中華街でビールと天津飯)を入れてみました。案の定心地よい眠気に誘われ、翌朝までぐっすり眠れました。

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 こんなメールをいただきました。
 私は沖縄県出身なのですが、糖質制限をしていて気がついた事があります。ブログにも記事として載せましたが、沖縄の長寿には、沖縄のお米がマズイ事にあるのではないかと。

 沖縄の食生活は、お肉お魚満載!年がら年中天ぷらなどの脂っこい物食べてて、これが健康になる秘訣だとはどーしても思えませんでした。でも、お米がマズくてお肉とかお魚とか食べてたんならOKだったのかと、思ったんです。
 それで、記事にするため少し調べてみたら今は女性だけなのですね寿命が長いのは…これは私の考えですが、今までマズイお米を食べていた沖縄の人は(特に男性)お米に関してこだわりがあり、現在は沖縄にも美味しいお米が流通しているのであろうと思われます。実際、私の父や兄もお米に関しては敏感でした。それが寿命を格段に下げてしまったのかと。後、ビール消費量が東京都の次、全国2位でした。きっとこのまま行くと、女性も短命になるのではないかと思います。

 私は糖質制限を始めて今日で41日目になりますが、自分がどんどん若返っていくような感覚です。お腹が空かないので、今では1日1食になりました。体重は理想の体型になったら測ろうとお楽しみにしてるので分かりませんが、どんどん痩せてるのは分かります。身体が軽くて疲れなくなり、変な時間に眠くなったりもしなくなりました。最初は半信半疑で、お腹も空いていたので、今までこんなに食べた事ないくらいお肉食べてて、これで痩せんの〜嘘でしょ?と思ってたんですが、それでも痩せていき、暫く経つとお腹も空かなくなって、少し食べただけで満腹。あのお肉のカロリーとか脂質とかもどこいっちゃったんでしょう。不思議です。
 私は沖縄の人間なので、限りなく縄文人ですこぶる糖質制限が合っているようですよ。

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 「人類がなぜ糖質に執着してきたかつらつら考えている糖質セイゲニスト@保健師」 さんからのメールです。ヨーグルトに関する栄養表示基準の秘密が! なお,情報のネット公開については江崎グリコから了解を得ているそうです。
 江部先生は著書・ブログの中でヨーグルトの位置づけについて、何度か態度を変えられています。
 その結論(?)が最近ブログで書かれていました。曰く、ヨーグルトの糖質(炭水化物)表示の中味は、乳糖でもブドウ糖でもなく、乳酸であると。そして乳酸は、血糖を上げないであろうと結論しておられます。

 小生、何故に糖質と分子構造が似ても似つかない乳酸が糖質あつかいなのか納得がゆかず、江崎グリコの某研究員に問い合わせてみました。すると、あっさり「法で決まっているから。」ということでした。それは健康増進法に基づく栄養表示基準です。つまり、
【炭水化物】
当該食品の重量から、たんぱく質、脂質、灰分及び水分の量を控除して算定すること。

【糖質】
当該食品の重量から、たんぱく質、脂質、食物繊維、灰分及び水分の量を控除して算定すること。
とのこと。

 果糖やガラクトース等々、インスリン分泌を刺激しない糖質はいくらでもあるわけですが、表示上はもっとなんでもかんでもが糖質扱いなのでした。糖質セイゲニストとしては、「ブドウ糖およびその重合物」という表示にしてほしいのですが(笑。
 ともあれ、ヨーグルトは腹持ちもいいですし、糖質制限の味方ということでよろしいかと思います。

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 昨日取り上げたスポーツドリンクの糖分(500mlに角砂糖10個分!)についてのメールです。
  1. 昔、ゴルフをしながら多汗と脱水症対策のため、ポカリスエットをがぶ飲みした糖尿病患者がいました。食塩摂取については良いのですが、高浸透圧性非ケトン性昏睡で救急車で運ばれて来ました。大塚製薬さんには悪いけど、ポカリスエットは、一般人には販売せず、健康なスポーツ選手専用に売って欲しいです。
  2. その事件があってから調べましたが、水分と塩分だけの補給には、トマトジュースくらいしか思いつきませんでした。ショ糖は0だそうです。果糖などが入っているようですね。
        ⇒
    http://www.kagome.co.jp/tomatojuice/nutrition/
    トマトが苦手な方の対処法は、また考えてみます。昆布茶かなぁ。。。
  3. 食塩制限は「向いてるヒトと、向いてないヒトがいるので要注意」と御教授していただけますと幸甚です。やはり食塩感受性高血圧のヒトが一定数いますので。。。
 500mlのポカリスエットのラベルに「これには角砂糖10個分の砂糖が含まれています」って書いてあったら誰も飲まないでしょうね。

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 スポーツドリンクの糖分が気になったので,ちょっとググってみました。いやはやビックリ! 無茶苦茶な量が入ってますぜ。
  1. 【糖分が多いスポーツドリンク イオン飲料】
  2. 【スポーツ・ドリンクにはお砂糖がいっぱい(実験してみよう)】
  3. 【運動時の水分摂取について】
 
 スポーツドリンク界の王者といえば,もちろん大塚製薬のポカリスエットですが,最初のサイトを見ると500mlボトルに33.5gもの糖分が入っていることがわかります。同種のドリンクで最も高い糖分含有量です。しかも,3番目のサイトによれば,ポカリスエットの糖分は果糖ではなく「砂糖系」であることがわかります。つまり,「コーヒー用スティックシュガー11本分の砂糖がそのまま入っているらしのです。
 その量の砂糖を500mlの水に溶かしてみたのが2番目のサイト。とてもじゃないけど甘くて飲めないシロモノだそうです。ところが,その甘ったるい砂糖水にレモン汁数滴とお塩を加えると,あ〜ら不思議,甘くないスポーツドリンクに大変身! しかも冷やすと甘さがさらに気にならなくなるんだとか・・・!

 ってことはだ,ポカリスウェットって単なるデブ製造飲料じゃん。スポーツした後に冷やしたポカリスウェット500mlを一気飲みしたら角砂糖(3〜4g/1個)を10個貪り食っているのと同じ,1,000ml飲んだら大さじ(砂糖9g)7杯の砂糖を一気飲みしたのと同じってことだ。「スポーツでカロリーを消費したから糖分がいくら入っていても大丈夫!」なんて考えてスポーツドリンクを飲んでいたら,デブまっしぐら,糖尿病まっしぐら,間違いなしだな。子供をお馬鹿なデブにしたかったらスポーツドリンクを飲ませろ,だな。

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 プチ糖質制限でもこんなに効果が,というメールをいただきました。
 糖質制限、というほどの事はしていないのですが、試しに主食の炭水化物を半減してみました。朝食にバナナ1本+菓子パン2個食べていたのを、バナナ1本+菓子パン1個に減らし,社員食堂の昼食や夜食の御飯が5月から選べるようになったので、従来の丼=大(300g 480kcal)を小(150g 240kcal)にしたのが効いたようで、7月の健康診断の結果、

前回 今回
体重 (kg) 70.7 64.9
胴回り (cm) 85 80
という結果になりました。血液検査の結果が楽しみです。

 相変わらず甘いものは大好きなので、3時のおやつ、夜のケーキ等は欠かさず食べていますし、小腹がすいたら果物やジュースも飲んでいます。以前より甘みを強く感じるようになり、強烈に美味いと感じます。
 パンや御飯やジャガイモは、食べる時には甘くなくて、あまり楽しめないのに、胃の中でブドウ糖に変身して、肥満や糖尿病の原因にはなるという、害だけを与える、トロイの木馬のような、けしからん食べ物だと思います。

 それにしても、いつも履いていたズボンが、ダブダブになってしまいました。ベルトは少し切って寸法を合わせましたが、ズボンは新調するしか無いですかね?
 先ずは若い頃に履いていた夏用のズボンを探してみますが未だ捨てずに残っているかどうか...

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 歯科医師からのメールです。
 歯磨き粉レスについてのコメントですがまず糖質制限と虫歯から。

 虫歯予防の成書からの写真です。砂糖ありとなしの写真です。歯糞の成長に砂糖は有効に?働きます。
 あとチーズだけが、通常食事後PHは低下しますが、チーズだけが反対の作用をします。チーズは加工されていてもいいみたいです。ですので、虫歯予防に有効に働きます。
 糖質制限が前提になると、歯磨きはそんなに必要はなくなります。

 虫歯予防と歯周病は、分けて考えた方がスッキリします。糖質制限してるかたは、上記の写真のように歯糞は成長しません。

 何回かに分けて歯磨き粉レスについてコメントします。結局、虫歯予防に対してはフッ素入り歯磨き粉は使って欲しい人とどっちでもいい人の折衷案になり、その事が成書に書いてありました。

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 早速,「糖質制限で歯周病他 改善しました」というメールが届きました。
 私は、昨年11月末より3食とも主食を摂らない生活を続けております。
 その頃、虫歯の治療で近くの歯科医院に通っており、ついでに歯周病の調査を行いました。当時は歯磨きの度に出血がありました。
 糖質制限食開始から3ヶ月程経過した頃、歯茎から全く出血していないことに気づきました(当然現在もありません)。

 ついでのご報告ですが、カミソリ負けしにくくなりました。以前、カミソリを使ってヒゲを剃った際は、かなりの広範囲でカミソリ負けになりました。時期は、上記の歯茎からの出血が収まった頃とほぼ同じ頃から症状が軽くなりました。

2010年1月下旬 2012年6月18日
血糖値 (食後2時間半) 179 109
Hba1c 9.7 5.5
体重 78Kg 66.5Kg
ズボンサイズ 94cm 79cm

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 糖質制限ネタもつきません。こんなメールをいただきました。
 さて、今回は糖質制限食でお金をかけない場所の報告です。100円ローソンに行ってみると結構あるものです。
 「マルハのライトツナ缶」(ライトといいつつしっかり脂質がとれます。しかもカツオ油だそうです。),「食べるいりこ」。「とろけるチーズ」(数種類あり選べます),「クッキングシート」
 缶詰系が結構充実しています。そして特筆すべきは「ナチュラルチーズ」の種類が豊富なこと。チーズに詳しい知り合いが言うにはナチュラルチーズとプロセスチーズは雲泥の差だそうです。(殺菌の有無の点などなど) 前述のとろけるチーズもナチュラルチーズ表記でした。

 どれを選んでも105円です。原材料の表記を信じれば変な添加物を含むものも少ないようです。

 べつにダイエーグループのまわしものではないのですが,他のコンビニよりも使える印象ですので,今更ながら紹介させていただきました。

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 私は山登りが好きで、山ヤ用語に「シャリバテ」という言葉があります。これは食事をとらないで登ると急に動けなくなることを言っているのですが、確かに思い当たる節もあります。私自身も、早朝登山のため朝飯を食べずに登っていたら全く力が出なくなり、仕方なく休憩をし、甘い紅茶とバターロール2個ほど食べたら回復したといったようなこともありました。なので、それなりの効果はあるのかな?という実感はあります。
 もちろん事前にしっかりと糖質以外でのカーボ(グリコーゲン?)・ローディング(?)ができていれば問題ないのかもしれませんが、一応ご参考までに・・・

 また、アメリカでの登山経験の中での話ですが、アメリカ人の友人と登っている時の食事の取り方が印象的でした。彼らは昼ご飯をゆっくり食べる(日本的な“お弁当を広げる”?)ことはなく、常にポケットにナッツ類を入れて歩きながら食べるというスタイルでした。西洋人はきっと昔からこのパターンなのでしょうね。

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 こんなメールもいただきました。
 「傷はぜったい消毒するな」を読ませていただいた2年前からシャンプーレス、石鹸レスをするようになって、抜け毛が減り、フケ痒みなし、1年ぐらい前に行きつけの床屋さんから、「何かしました?この頃髪が太くなっています」と言われました。
 そして、少しアレルギー症状のような、湿疹があったのでそちらはワセリンでひろがらなくなっていました。孫のオムツかぶれにもワセリンでした。

 さらに今年は、糖質制限食、よかったです!2ヶ月ぐらいで、体重5キロ、腹回り6センチ減、何といってもすごいのはここ2年ほど、十二指腸潰瘍の痛みに、ガスター10が常備薬でしたが、なんと糖質制限食始めてすぐ痛みがなくなり、それ以来飲んでません。
 胸やけもしなくなり、右足だけに出る水虫?も今年は出てきません。さらにみなさんも言われる、昼食後のあの死にそうな眠気がありません。朝の目覚めもすっきり、それこそ夢のようです。
 そしてやっとお米大好きの奥さんも私が、痩せるは、胃が痛いと言わない、朝も自分から起きる、ありえないと、ちょとやってみたら、なんと胸やけがない!ムカムカがない!胃薬いらなくなった!、不整脈が出ない、だそうです。

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 歯科@糖質セイゲニスト先生からのメールです。
 セイゲニストとしてその後も楽しく人体実験を継続し、現在は肉体的にピークだった高校〜大学時代の頃の体型に戻りました。狩猟・採集時代の人類は歳をとってもピークに近い肉体を維持できていたのでは? などと勝手に想像しています。このまま医者要らず・薬要らずでぴんぴんころりを全うしたいですね。

 さて、糖質セイゲニスト同志の皆様から歯茎が良くなったというメールがよせられています! 一旦退縮した歯槽骨や歯肉(歯周組織)が元に戻ることはない、というのが定説です。なので一般の歯周治療ではまずそれ以上歯周病を進めないことが目標であり、ブラッシングの指導・歯石やプラークの除去、歯周外科手術などを行い、維持・安定を図ります。薬物や『変な水』を使う歯医者さんもいらっしゃいますが個人的には邪道だと思っております。さらに積極的に骨を誘導する治療法(GTR法,GBR法)などもあります。

 スーパー糖質制限で歯茎が成長(?)した方、慢性化していた奥歯の炎症が治まった方、歯周病が改善しグラグラした歯が再び根づいた方、ご報告ありがとうございます。
 夏井先生のおっしゃるように、この変化が普遍的な現象であれば『歯科治療の根幹が変わります』。歯周病が改善する機序はまだわかりませんが、そういった事例が多く報告されれば糖質制限食と口腔内環境、歯周疾患、そして虫歯をふくむ歯科疾患との相関関係が研究されるハズです。(実は歯周病専門の研究者に糖質制限食と口腔内細菌叢との関連の研究を持ちかけましたが一蹴されました)

 個人的には糖質制限食によってプラークの産生が激減すること、口腔内細菌叢が変化すること、全身的な免疫能が改善されることによって口腔内環境が劇的に改善されるのだと踏んでいます。なので、セイゲニストの皆様には、糖質制限の報告の際に歯科疾患に関しても変化があればご報告いただけるとありがたいです

 糖質制限によってもし歯周病が改善されるならば良し。
 さらに虫歯を含む歯科疾患が改善されるならば尚良し。
 歯医者なんて要らない状況になれば最高に良いです。(歯科医師としては異端ですので別のお考えの先生もいらっしゃると思います)

 余談ですが,最近は歯科界では歯周病と糖尿病を関連づけるのがひとつのトピックとなっております。たしかに歯周病は糖尿病の増悪因子であり、糖尿病も歯周病の増悪因子です。関連は明らかではありますが、糖質制限をしたらどっちも治っちゃうんだったら‥ ね。
 夏井先生のサイトを拝見するようになってから、原因と結果について考えるようになりました。歯周病と糖尿病は相互に原因ではなく、糖質食を始めた結果なんじゃないでしょうか。だったらそもそもの原因を取り除けばいいんじゃない?と思うのですが。

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 糖質制限とフルマラソンについての体験レポートです。
 私も、昨年秋より、糖質制限を行う傍ら、フルマラソンやウルトラマラソンにも参加しています。まだまだヘタレランナーですが・・・^^;
 元々は、レース前の体重コントロールに悩んで、導入したのが始まりです。
> こちらで紹介されていた、糖質制限しながらフルマラソンや、ウルトラマラソンを完走した方がいることを知ったらきっとひっくり返るほど驚くでしょうね。
 
 完走どころか、今シーズン入ってからは、フル、ウルトラ共に自己ベストを更新出来ました。
  • フル(2010長野マラソン3時間2分→2012長野マラソン2時間59分)
  • ウルトラ(2011サロマ湖100k 9時間36分→2012サロマ湖100k 8時間55分)

今シーズン、アキレス腱を痛めて、トレーニング内容を変えたり(スピード重視>持久力重視)などありましたが,故障を抱えつつも快進撃が出来た要因の一つには糖質制限があると考えています。糖質制限に変えてから明らかに変化を自覚できた点としては・・・
  1. 体重コントロールが非常に楽である
    • 身長168cmで、通常が57-59kg(糖質制限前)をレース前に1ヶ月程かけて54〜55kgまで落として居ましたが、脱力感が大きいのと、貧血気味で立ちくらみが出る事が多かったです。要は減量に失敗していただけだと思いますがw
    • 糖質制限下では、通常が55-57kg、レース前は若干昼または夜を軽めにする事で同じ位まで落としますが、貧血も脱力感も出ませんね。
  2. 燃費が良くなった
    • レースに向けてのトレーニングで、3時間LSD(1キロ当たり7分30秒程度でゆっくり走る)や30kmペース走(1キロ当たり5〜4分30秒程度で持続走を行う)を実施しましたが、今まででは、極低速のLSDでも2時間ほど経過すると、手のしびれや強烈な空腹感など、低血糖の症状が出て来てエネルギーゼリーを入れたりする事がありましたが、今では、強度の高い30kmペース走でも、ゼリーを摂る頻度は少なくなり摂っても一回か、無し、と言う事もあります。
    • 脂肪を上手く使えるようになった結果、今までよりも糖質を節約できているのではないかと考えています。
 
>そもそも炭水化物を摂取してスタミナはつくのでしょうか?シロウトの勘ですが、どうもウソ臭い気がします(専門知識をお持ちの方、教えて下さい)。
 
 確かにグリコーゲンローディングを行う事で、筋肉などに蓄えられるグリコーゲンの量は一時的には増やせるようです。しかし仰る通り、それがイコールスタミナUPには結びつかないと思います。ローディングで得られる恩恵はフルマラソンでも恐らくホンの5km程度ではないかと。オーバーペースなどがあればすぐ消し飛んでしまうようなアドバンテージにしかならず、今では「ローディングは不要です」と言う指導者も居ますね。
 前述の燃費のくだりの通り、マラソンランナーにとっての「スタミナの有無」とは「如何に脂肪を上手く使えるか?」ということではないかと思います。
>現在でもマラソンランナーの多くはレース前に大量の炭水化物を摂取するそうですが、空腹状態でマラソンを走ることはできないのでしょうか?
> レースの途中で給水する際、同時にスタミナ補給も可能ではないか、と思っていまるのですが・・・
 
 ペースにもよりけり、なのでしょうが、フルマラソン程度なら十分可能です。今シーズンベストを出したレースでは、エネルギーゼリーを定期的に摂りながら走りました。でもコレは、スタミナ補給というよりは、低血糖を防ぐ事で、脳が運動ストップの指令を出すのを止める狙いでの摂取です。純粋にランニングに使用する糖分はスタートまでに筋肉に蓄えた「在庫」だけだと思います。

 どこかで、運動中に糖分摂っても、減った筋グリコーゲンを回復するまでには至らない、と言う論文を見た気がします。
 以上、思い付いたままに書いてみましたが、何かの参考になれば幸いです。

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 病気と医者の関係についての,これまた鋭い指摘をいただきました。
 歯茎の話。

 10年以上も前、開業の歯科医に行き、歯周病の治療をしました。(虫歯はありません。) その時、歯周病と蓄膿症の因果関係をたずねたら、専門が違うので分からないと一蹴されました。勉強しない医者だなと、通院をやめました。
 蓄膿症は、耳鼻科で抗生物質で押さえていました。数回通ったところで、看護師が医師に耳打ちして、「投与をやめないと」と言っているのを聞いてしまい、それでもやめようとしない医師に疑問を持ち、通院をやめました。のち、他の耳鼻科で、鼻茸(ポリープ)を取っても改善は見られませんでした。

 一昨年、歯周病が悪化して、上の前歯がグラグラして、今にも抜けそうなので、歯医者に行くと、早速、1本抜かれました。両脇の2本も1年持たないと言われました。
 ところが、同じころ始めた糖質制限食(スーパー、現在13カ月)で、歯周病が改善し、グラグラしていた歯が、しっかりしてきて、そして、再び、根づきました。こんなことなら、抜かなければよかったと後悔しています。
 もちろん、歯はすべすべ、口臭、ねばねばもありません。なんと、蓄膿症も改善しました。

 糖尿病⇒歯周病⇒蓄膿症、腰痛、肩こり、合併症、…

 ということは、糖質制限をし、シャンプー(石鹸も)レスをし、水歯磨きで、人間は、無病息災が可能?ということに。もし、傷を負ったら、湿潤治療(笑)。

 それでは医師は何をすればいい。
 問診、健康指導を強化する。そして、その点数をあげて、収入を確保できるようにする。こんな当たり前のことができないのは、薬剤メーカーとお役人の何か?なのか。入試では、医学部に負けた薬学部出身者が、名をすて実を拾う作戦か。優秀な医者(&読者)ほど、薬嫌い?と、このごろ思います。
 肥満と糖尿用は万病のもとだそうですから,糖質制限をして肥満と糖尿病が治れば(それらに関連した)万病が治っちゃうわけね。実に簡単な原理です。

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 糖質制限についての報告。なんと歯茎が!
 わたし丙午(若い人には通じない)ですが、小学校高学年のころから歯並びが悪くてコンプレックスでした。いわゆる八重歯で、芸能人でもないのでとても「かわいい!」と呼べる代物ではありません。
 それでも歯列矯正には費用がかかると諦めて数十年・・・ある日、同じような歯並びの女性がにっこり笑った選挙ポスターを見て「40歳過ぎてもこん な歯並びはみっともない、矯正しよう」と決心しました。
 それは5年以上前の話ですが、当時いろいろ調べました。そのころの情報で「一度後退した歯茎は移植しないと再生しない」というものがありました。歯列矯正のために健康な歯を3本も抜いたので、歯茎まで痛んでは・・・と、先行きが心配でした。

 しかしスーパー糖質制限を始め、ふと気がつくと歯茎が成長(?)していました。(糖質制限以前から、歯磨きはブラッシングだけで、歯磨き剤はほとんど不使用でした。)
 「歯茎は再生しない」と思い込んでいたので、思いがけない状態にとてもうれしくなりました。歯列矯正の経過観察に入ってからすでに3年ほどになりますが、歯石除去のあとは「ブラックトライアングル」ができるのが悩みの種でした。しかし、いまの状態であればそれもなく、心置きなく歯石除去してもらえます。

 糖質の摂取で毛細血管が損傷するイメージがありますが、歯茎の成長も毛細血管の血流に負うところが大きいと思えば、糖質制限で歯茎が再生する可能 性は十分にありますね!

 当時、わたしに歯列矯正を決心させてくれた女性は、いまだに歯並びは治していませんが、ポスターでにっこり笑うのはやめたようです(笑)
 歯科の先生方,いかがでしょうか? この方に起きた変化が普遍的な減少であれば,歯科治療の根幹が変わってきますね。

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 糖質制限に伴う「冷え」は塩分不足が原因では? というメールをいただきました。
 糖質制限食のレポートを見てますと、たまに「冷え」を感じるようになったと書かれている方が何人かいらっしゃいましたが、それもひょっとしたら塩分不足の可能性もあるかと思います。
 私自身、塩分が不足すると冷えを感じる事が多いですし、私のまわりで冷えで悩んでた人に塩分を多めに摂ってもらうと改善する場合が多いです。

 糖質制限というと、ラーメンやうどん、ご飯と一緒に食べてたお新香、漬物、梅干しなど、塩分含有量の多いものを食べなくなって塩分不足になっているかもしれません。主食を食べないのでおかずそのものも薄味になったりしますし。
 日本人は塩分摂取量が多いと云われておりますが、それはお新香、漬物、味噌汁などを日常的に食べてる人であって、都会的な食生活をしてる人は意外と塩分摂取量は少ないものです。

 糖質制限をやっている人全てに当てはまらないと思いますが、何割かの人は糖質制限食によって塩分不足になっている可能性が考えられますので、さらっと話題にあげていただいた方が良いかと思います。

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 「20年間インスリン治療をしている糖尿病の父に糖質制限をすすめたら」というメールを紹介します。すごいことになっています。
 50代でインシュリン注射をするようになり20年。父は「真面目」に食事制限をし(毎回ご飯の量もはかりで量っていました)、お酒もたばこも甘いものも一切口にせず、肉もほとんど食べず、厳格なカロリー制限をがんばってきました。
 ところがまったく症状は改善せず、ただただ定期的に病院に行って検査して薬をもらう生活を続けていました。

 それが今年の2月から糖質制限食を開始。みるみるうちに数値は改善し、今まで見たことないような数字になりましたが、主治医は全く関心を示さないばかりか、最悪の時のインシュリン注射と飲み薬の量を変えようとしませんでした。
 そんな主治医の様子に、やっと父は転院を決意!(1時間以上かかる都内の大学病院でした) 5月に近くの総合病院に変わりました。

 すると・・・

 2か月でインシュリンの量は「2単位」減り、過剰投与による不調も改善しました。また「おまけ」として、体重が増加してきました。実は父はもともとすごくやせていたのに、糖尿病治療のための食事制限のためにやせ細り、あばらが浮き出て、骨と皮のような状態でした。
 それが糖質制限を始めてから、体重が増加。その一方で数値は劇的に改善しています。極度のやせのために冬も夏もものすごく寒がりで、冷えに悩まされていましたが、体重が適正体重に近づくことで今年は少し楽になるのでは?と思っています。

 また思いがけない変化として、髪の毛が太く多くなってきました。考えてみれば慢性的な栄養失調状態で、髪の毛まで栄養が行ってなかったのですね。父本人は「髪が増えて太くなって伸びるのも早くなると、散髪をまめにしないといけないから、困る」などと贅沢なことを言っていましたが・・・。
 もし糖質制限に出会っていなければ、父はずっと慢性栄養失調状態のまま、おいしいものも食べられず、かといって病気がよくなるわけでもない・・・という状態のまま、余生を送っていたんでしょうね。

 気が付けば子どもたちもご飯をあまり食べなくなり、高校生の娘は、お昼に主食を食べないと、びっくりするくらい午後の授業が眠くない!と言ってます。
 中学生の息子は、はっきりとした成果はまだありませんが、朝起こした時の意識レベルは格段に良くなっています(以前は呼びかけにわずかに反応する程度でしたが、今は会話ができるようになってます)

 これからも家族で楽しく糖質制限生活を続けていくつもりです。
 「糖質制限した糖尿病は治ってきたけど,髪の毛が増えてきて床屋代がかかってしょうがない」とは,なんとも贅沢な悩みです。同年代男性で「ハゲてきた,薄くなってきた」と悩んでいる人たちに喧嘩を売ってますね。

 ともあれ,「患者には興味のない糖尿病専門医から糖尿病患者が逃げ出し,糖質制限治療に理解のある非専門医に糖尿病をコントロールしてもらう」のが常識という,という時代になっちゃいそうです。このままでは「糖尿病専門医は糖尿病が治せないが,素人は治せる」という構図になりかねません。

 現在の糖尿病の治療とは「血糖のコントロール」であって糖尿病そのものを治していません。[糖尿病にインスリン]とは「近視の治療にメガネを掛ける」のと同じであって,メガネを掛けても近視そのものは治っていません。メガネを外すと近視に逆戻りするからです。つまり,メガネを掛けても近視に変わりはありません。同様に,インスリンを打ち忘れると血糖が上がるのは,まだ糖尿病が治っていないからです。
 これは,「ギプスを外すと骨折部がグラグラして痛い」という状態,あるいは「咳止めを飲まないと咳が出る」状態を,「骨折/咳が治った」と言い張っているのと同じです。

 糖尿病の治療のゴールは[インスリンを打ち続けること]とするのか,[インスリンも内服薬もいらない状態にすること]なのか,どちらなのでしょうか。私が糖尿病患者だったら,前者はまだ糖尿用の状態であり,後者だけが糖尿病が治った状態だと考えるはずです。

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 さらにこんなメールもいただきました。
 糖質制限から糖質中毒の話まで発展していますが、江部先生が論拠とされている人類史からみた糖質摂取の変遷を考えると、ヒトにとって(おそらく他の雑食の動物もかな)、特に「甘味」糖類は、滅多に口に出来ない飛びっ切りのご馳走=褒美=報酬だったのですよね。
 「甘味」・砂糖が最上級の報酬であるについては、ハレの場面や賓客に砂糖をタップリと含んだ甘めの食事でもてなす習慣があります。この場合は、典型的に、「ご馳走=砂糖=甘味」なのだと思われます。ご飯や赤飯に匙一杯の砂糖をまぶすとか、汁物に本当にたっぷりの砂糖やシロップを入れるとか、煮物(魚を含め)に砂糖を沢山使うとか。このような習慣は、多分、砂糖が貴重であっても庶民の手に届くようになった時代にはじまったのではないでしょうか。

 また、少し別の角度になりますが、過食・拒食を繰り返す思春期病の若い女性(食思不振)患者の糖質の過剰摂取も、不安とその緩和系という意味で考えられなくもないですね。ご飯やパン類、チップス、甘い清涼飲料、チョコレートなどのドカ食いをしてしまう患者さんたちは、これらの食品が「安定剤」であるとはっきりと認識していることがあります。彼女たちは、抱えているいわれのない不安焦躁脅迫などからの解放を「甘味」に求めているように見えます。
 これは何らかの精神不安状態(この要因にも糖質過剰があるかも)が糖質過剰を助長増幅し、高血糖後の一気の血糖低下による気分不安定が、さらに糖質の過剰摂取を促すという悪循環の一面なのかも知れません。
「スポーツ飲料_口に含むだけで効果がある理由」
「人間の口腔内に備わっている炭水化物受容体が、食物の味覚とは無関係に、ただちに反応するためだという。炭水化物の存在をほんのわずかでも感知すると、これらの受容体はただちにその感覚を脳に伝達し、これからカロリーを含んだおいしいものが口に入ってくると予告する。つまり、実際に飲み込まなくても、糖分を感じるだけで、われわれは幸せになるのだ。」
 
 炭水化物受容体が、炭水化物の存在をほんのわずかでも感知とあって、甘味自体ではないですが、糖質の報酬的意義は明らかですね。運動中に糖質を急激かつ大量に取り過ぎるとパフォーマンスは落ちるが、糖質を感知するだけでパフォーマンスが上がるというのは、情報としての糖質が報酬系として働いているということなのでしょうが、興味深いことです。

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本日朝,「糖質依存」のことを書きましたが,それに関連してこんなメールをいただきました。
 かなり前の話ですが、こんな糖尿病の患者さんがいらしたのを思い出しました。

 元大学教授で、穏やかで寡黙、謹厳実直な紳士という趣の方でした。インスリンを使っていたのですが、長年きちんと通院しておられたのに、コントロールは安定せず、入退院を繰り返し、糖尿病性腎症がどんどん進行して、ついに透析を受けるため転院することになり、主治医としては挫折感と申し訳ない気持でいっぱいでした。前夜に病室を訪れてお詫びすると、その方は、いいえ、お世話になりましたと挨拶されて、実は良くならなかったのには理由がある、と初めて告白されたのです。

 それは衝撃的な内容でした。

 インスリンを打って、食事をしないでいると低血糖症状が来る。それをがまんしていると冷や汗が出て手が震える。ぎりぎりまで我慢し、気が遠くなりそうになったとき、甘いお菓子を手当たり次第一気に食べると、血糖がぐんぐん上がってきて何とも言えない快感・恍惚感が得られる。良くないとわかっていたが、どうしてもやめられなかった、ということなのです。
 愕然としました。数年後、亡くなられましたが、書斎を片付けた奥様から、本棚にぎっしり並んだ専門書の箱カバーの中は本は抜いてあって、お菓子がいっぱい詰まっていた、とお聞きしました。

 この方は極端な例で、まさに麻薬と同じ完全な中毒ですが、そこでまで行かなくても、甘いものをやめよう、やめよう、と思っていても、どうしても手が出てしまう、適量以上に食べて体重が増え続けたり、血糖コントロールが悪化してしまう、という状態は、身体に悪いとわかっていてやめられないアルコール依存症にそっくりです。2型糖尿病のかなりの方が「食物依存症」あるいは「糖質依存症」というある種の精神疾患なのではないかと密かに思っていました。

 氷河期に飢餓を体験した人類は、エネルギーが高く貯めやすい糖質と脂質を美味しいと感じるようになったという説があるそうですが、糖質は味覚以外にも血糖が上がるときの恍惚感が得られるという点で、他の食物よりひときわ依存が生じやすい、つまり中毒性があるのではないかと思います。

 別の患者さんで、駐車場で低血糖が来て、なんとか自動販売機にたどりつき、ジュースを飲んだときに血糖が上がってくるのが実感できて雲の上のような恍惚感があった、と言われた方もありました。 先の患者さんもはまりこむきっかけはそんなことだったかもしれません。
 血糖が上昇するときの高揚感,恍惚感が忘れられなくて,つい糖質の多い食べ物を・・・というのであれば,これはもう完全な依存症,中毒ですね。sugarism, sugarholic とでも言えばいいのでしょうか。この元大学教授の方にとってインスリンは治療薬ではなく,低血糖にしてその後の糖質による恍惚感をより強く感じるための前菜みたいなものなのかも・・。
 恐らく,患者さんの血液データだけ見ている医者は,こういう「糖質中毒性」が2型糖尿病の背景にあることに気が付かないかもしれませんね。

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 39歳の事務職の男性から糖質制限についてのメールをいただきました。あまりに嬉しそうな内容に,読んでいる方も頬が緩んでしまいます。
 突然ですが、私の糖質制限の成果が目覚ましく、お礼かたがたご報告(自慢)にとメールいたしました。
 入職時に59kgだったものが、趣味のスキーをやめてトレーニングをしなくなってから増加しはじめ、現在39歳、入職16年目を目前にした1月21日時点で、97kg・・・
 さて、最早かつての栄光のモテ期はどこへやら、既に減量に挑む気概すら無くしておりましたが、久々に体重計に乗ったあの1月21日、さすがに97kgは「もう100kgって言っても差し支えないよね!」レベルと思われ、このままでは死んでしまう!と、いきなり危機感も顕わに慌てふためきました。

 その時、先生の「糖質制限」の話題を思い出し、この出会いこそチャンスとばかりに翌日から即刻スタンダード制限を開始しました。

before after
朝食 菓子パン1個 無糖ヨーグルト1個(80g)
昼食 大盛り定食+そば 定食ごはん少なめ(さらに5分の2を必ず残す)
夕食 就寝直前のドカ食いor外食でラーメン+チャーハン等 コンビニのフライドチキン1個+サラダ+豆腐一丁

 いきなりの導入でしたが、効果はテキメンでした。開始後の実感は以下の通りです。
  • 2時ごろの猛烈な眠気、夕方の激烈な飢餓感が無くなった(よって外食せずに帰宅できる)
  • 開始3日で体重減少が始まった。最初の1月で10kg近く減量
  • 動くとすぐにバテていたものが、だんだん疲れにくくなってきた

 ちなみに、マイナス要素もありました。
  • 関連は不明ですが、開始直後から1週間ほど、結構な頭痛に苛まれた
これは、体に相応の変化があるのだろう、と我慢しておりました。

 そして、6月27日時点で79kg。5か月で実に18kgの減量です。さらに減り続けておりますし、何より「何一つ努力していない」というのが素晴らしいです。
 かつて20数年前、大減量を行い1月で15kg(1年で25kg)の減量を行ったことがありましたが、引き換えに何かを失った気がする(寿命?)ほど大変でしたが、糖質制限はほんの小さな気配りだけで大きな成果があるので、誰にでも出来ると思いました。

 もっとも、米離れが進む昨今でありながらも、「米食の呪縛」は凄まじく、職場であれこれ聞いてくるのでお勧めしますが、みんな等しく「アタシお米LOVEだから」と実行に移しません。米LOVE・麺激LOVE度なら、それこそかつての私が職場で最強だったはず。「その気」さえあれば、そんな呪縛は呆気ないほどに切れるのですが・・・このようなニュースに触れても導入できないのは、なんとも惜しいことです。

 さて、重量だけでなく、数値の面で色々改善されました。定期健診の結果が出ましたが、あくまでも健診時の数値です。改善の度合いは更に高いはずです。


before after
腹囲 101.5cm 88cm
BMI 33.1 28.7
GOT 37 22
GPT 60 21
γGTP 57 18
GPT 60 21
ALP 203 174
LDH 173 146
総コレ 192 156
HDL 48 46
TG 141 52
LDL 133 103
血圧 160/96 122/85

 と、こんな感じです。前回の健診時に医師からは、「これはもう医療の対象だよ」と言われましたが、ことごとく改善しております。努力してないのに!

 まだまだ、世間様的にはおデブさんでしょうが、重量以上にシェイプアップの効果があるのか70kg程度にしか見られません。実際に、大事にしまっておいた数年前のお気に入りの服が復活しています。また、実際カラダが軽くなったので、自然と運動欲が高まって、家族が寝ているスキに早朝裏山登山などしております。
 この後も「糖質制限とは、本来あるべき自分に戻るための道である」との思いで邁進いたします。(邁進といっても、努力も気負いも必要ありませんが)

 湿潤治療も糖質制限も、専門家でない人間でも膝を打って得心できる、簡潔な道理が感じられます。たぶん、物事の真理とは、そのように「シンプルでかつ美しい」ものなんでしょうね。
 自分の体に、こんなに感動出来る部分があったのかと、本当に嬉しく過ごしております。
 このメールにもありますが,こんなに簡単な減量法なのに,「米を食べない,パンも麺類も食べない」と聞いただけで拒否反応を起こす人が多いですが,それこそ「コチラ側の人間」からすると,なんでそんなに米に執着するのか不思議でなりませんが,こういう時は,「君たちはこれからもずっと米を食ってデブのままでいていいよ。オレだけ痩せるからさ」と言いましょう。

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 神戸在住の先生から糖質オフ弁当情報をいただきました。美味しそう!
 私たち夫婦も糖質制限を始めて3ヶ月で合計10Kg痩せました。私はLDLが20も下がりました。

 ところで江部先生の本に登場する、糖質オフ焼肉コースがあるという
京都の「南山」という店が、糖質オフ弁当を売り出していて、最近京都駅でも買えることがわかり、先週京都に講演会を聞きに行った帰りに買って来ました。ボリュームがあって美味しかったです。
 「豆腐干糸の肉味噌麺」といい、麺は麺状の豆腐ともやしでできていて、肉味噌とゆで玉子や野菜が載っています。750円です。これで糖質6.5g、カロリー280KCal とは。こういうものが手軽にあるといいのですが・・・。

 京都駅西口改札を出た向かいの伊勢丹スバコを入ってすぐの食料品売り場にあります。出張なさったときにいかがですか?

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 糖質制限と登山についてのメールをいただきました。
 糖質制限1年5ヶ月を超え、数年前から始めた山歩きを続けています。
 食費に関して、最初は、かなり肉、魚を食べていましたが、しばらく続けるうちに、あまり、たくさん食べたいとは思わなくなり、食べる量が減ってきました。食費も落ち着いて来ました。

 登山に関して、一昨日、8時間の行動でした。朝食、昼食におにぎりを食べ、水分の補給にスポーツドリンクを飲んでいた頃は、すぐに疲れ、休憩していましたが、糖質制限にしてからは、疲れなくなり、ほとんど休憩無しに歩き続けられるようになりました。
 行動中の水分補給は、水、山頂でわかす無糖コーヒー、おしるこも二人で分けて食べましたが、、、糖質1回20gを超えてはいません。行動中の糖分補給は0ではありません。塩飴、チョコレートを少し食べ、減少した筋肉中のグリコーゲン補給をしています。しかし、食べ過ぎると、逆に、疲れが出るように思います。

 心拍計を使い、180-年齢(マフェトン理論)以上に心拍をあげないようにして歩いています。そのため、歩く速度は遅いです。急坂では設定値を超えてしまいますが。。。この領域は、エアロビック運動で、糖質ではなく、ケトン体を主なエネルギーとするとのことです。心拍をあげると、糖質をたくさん使うようになります。
 直前に糖質をたくさん食べると、体がケトンモードでは無くなって蓄えた糖質を消費してしまうので、逆効果のように思います。

 皆さんと同じように、御飯を食べるとおなかがすくというのを山でも実感しています。

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今流行のAGEについてです。
 時々、糖と蛋白質が結合した終末糖化物質(AGEs)が老化の原因であるという番組を見ます。要は糖質制限して食後血糖値を上げなければAGEsが作られないのに,それを見事にスルーして、食べる順番とか、AGEsが多く含まれている食品を避けるという話になっていますね。
 皮肉なことに糖質はAGEsが少なく、獣肉はAGEsが多いということです。しかしAGEsを摂取しても人間の体のAGEsはほとんど増えないとも言っていました。当然でしょう。
 まあ、何にしろ糖質制限はアンチエイジングであると考えていいと思います。

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 ある先生から「アルツハイマーと老化と糖質制限」という三題噺メールをいただきました。
 昨年のランセットに【うつ,糖尿病,肥満,高血圧,低知的教育,低運動頻度,喫煙】の7つの因子を減らすことがアルツハイマー病になりにくくなることという結果が出たと,今週号の週刊文春で順天堂大学の白澤卓二教授が言っていました。
 糖質制限して、うつ、糖尿病、高血圧、肥満がなくなりそうですから、糖質制限するとアルツハイマー病になりにくそうですね。

 
老化の理論と老年医学の役割(東京大学大学院医学系研究科加齢医学講座 大内尉義)の最後のページに以下の10か条が載っていました。
【亭主を早死させる10か条?】(Mayer, J)
  1. 夫をうんと太らせる。砂糖、菓子をうんと食べさす。
  2. とりわけ大事なのは、夫をいつも坐らせておくこと。
  3. 酒をうんと飲ます。
  4. 動物性脂肪をうんと食べさせる。
  5. 塩分の多い食べ物に慣れさせる。
  6. コーヒーをがぶがぶ飲ませる。
  7. たばこをすすめる。
  8. 夜ふかしをさせる。
  9. 休暇旅行に行かせぬ。
  10. 最後の仕上げに、終始文句をいっていじめる。
 
 私が糖質制限すると、「ひいおばあちゃんから米が食えるのは有り難いこと、と言われていた」と妻から猛反対にあいますが,10か条全部はまだされてませんのでマシかもしれません。
 そのうち,「アルツハイマーの一部は糖質の過剰摂取が引き金になって発症している」なんて事がわかったりするかもしれません。
 それと「亭主早死10箇条」ですが,「亭主殺すに刃物は要らぬ。毎日山盛りの飯を食わせるだけでよい」なんて都々逸ができそうです。

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 ある歯科の先生からのメール。
 実は私も体重80kgが目前となりズボンのサイズアップを余儀なくされたため、去年の3月から「ビール・日本酒・ワインは一切控えない」「御飯もカレーや焼肉の時は食べる」「甘い物もたまには食べる」という「なんちゃって糖質制限」をはじめました。
 結果、「なんちゃって」でも数カ月で79kg→65〜66kgまで一気に落とせました。いや、あまりの効果にびっくりです。

 今日担当したope患者さんも去年HbA1cが17(体調悪くなり検査して発覚)という酷いDMだったのですが、術前の検査値ではHbA1c5台だったため、どうやったのか聞いた所、暴飲暴食だったのを糖質制限で下げたそうで「もう糖分は調味料に入ってる分くらいしか摂ってないですよ」だそうです。糖質制限の鑑です。糖尿病患者さんにはもっと知られて欲しいですね。

 
シャンプーレスもはじめて5年になりますが全く問題ありません。

 しかし、糖質制限もシャンプー・石鹸レスも一番の敵は妻です。
 私がやる分には文句を言わないのですが、子供(2歳半と3ヶ月)には「子供が御飯食べなくてもいいなんて聞いたことが無い。(シャンプー・石鹸レスは)学校に行くようになったらいじめられる」とやらせてくれません。唯一、子供への歯磨き粉レスだけは本職だけに死守しています。

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 昨日(19日)に書いた「糖質食にしたから一日三食が必要になったのではないか?」という駄文に,早速レスをいただきました。
 「穀物を主食として食べるようになったため,一日に三回食べないと空腹で仕事どころでなくなった。一日三食が必要になった」とあ りましたが、我が家の話を聞いてください。

 うちには高校三年生の息子がいるのですが、最近部活動を引退し「このままだと太る」と、いまどきの若者らしい心配をしていました。かねてから糖質制限を吹き込んでいたらかどうか「弁当のご飯は半分でいいわ」と本人から言い出したので、これ幸いとご飯を半分にして空いたスペー スにキャベツの千切りを入れ、ベビーチーズとナッツを追加して持たせるようにしました。
 すると初日から「胃が小さくなった気がする」と言い出しました。いままでは夕方前には腹ペコでどうしようもなかったのに、ぜんぜんお腹が減らない んだそうです。
 それまでは朝に、ご飯二膳、弁当で一膳半、午後に菓子パン一個、夜にもご飯一膳という食生活でした。活動量が多いので、それで太ることはありませんでしたが、腹が減って仕方なかったのだと思います。炭水化物をとらないと、お腹減らないでしょう?と、わたしがしたり顔をしたのは言うまでもありません(笑

 そのとき息子に、一緒に弁当を食べるクラスメートに奇異な目で見られないかと訊いたころ「うちは変わってるってもうバレてる」と言われました。
 「変わってる」というのは、洗髪にシャンプーを使わない、毎日身体を石鹸で洗わない、歯磨き粉を使わないということです。これはもう五年以上も続けていて、そのお陰かアトピー性皮膚炎とも虫歯とも無縁の生活を送っています。子供たちが風邪もひかず、健康で過ごしてくれるので親としても嬉しい限りです。

 また、以前紹介されたメールを読みはたと気づき、遅ればせながら飼い猫(室内飼)に糖質無添加の餌を与え始めました。人間は自分で好きなものを選んで食べますが、ペットは与えられたものしか食べません。しかも完全に室内で飼育している猫ならなおさらです。三年半もの間、必要のない炭水化物が50%以上も入っている餌を食べさせていたかと思うと、 申し訳なくなりました。

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 昨日,同じ病院の先生(30代なかば+肥満+高血圧+高脂血症)に糖質制限について教えたんですが,「お昼の食事はどうしているんですか?」と質問されました。そこで気がついたのですが,糖質制限に慣れてしまうと限りなく「一日三食」から「一日二食」に近づきせんか?
 要するに,朝食と夕食を普通に食べてさえいれば,お昼が近づいても空腹に苛まれることはないし,お腹が空いてもちょっとチーズかナッツを食べると空腹感もなくなり,夕食まで大丈夫です。ということは,一日三回,しっかりと主食(=ご飯)を食べていると三食食べないと空腹で目が回るが,糖質制限食にすると「一日二食+昼は軽食」でも大丈夫,と言うことになります。

 
日本人は元々,一日二食で江戸時代中期になって昼食が加わって一日三食の習慣になりました。では,一日二食の時代の日本人は空腹で動けなかったかというとそうではなかったようです。
 平安時代の日本人は干物と生ものばかりで加熱食品はなく,穀物はほとんど食べていません。加熱した穀物を食べるようになるのは室町時代中期頃で,この頃,和食の原型が作られます。そして,日本人が三食米食になるのはかなり遅く,1960年代に日本各位で干拓事業が始まって農地が拡大して以降です。
 つまり,穀物食(=糖質食)の開始と「一日三食」の時期は極めて近いことになります。

 従来は,「米が十分に採れるようになって日本人は一日三食食べられるようになった」と説明されてきましたが,これは原因と結果が逆で,実は「穀物を主食として食べるようになったため,一日に三回食べないと空腹で仕事どころでなくなった。一日三食が必要になった」が真相ではないかと思われます。
 自分の体の調子から考えると,糖質を制限すると一日三食がっつりと食べる必要はなく,逆に一日三食すべて穀物を食べるようになったから,がっつり&たっぷりの量を食べないといけなくなったのではないかと思われます。

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46歳女性からのメールです。
 2月13日から糖質制限スタート、1週間目にベルト穴を1個ゆるめ、友人達に顔が一回り小さくなったと言われ、その後2ヶ月ほど何の変化もなかったですが、4月中旬からズボンが再びゆるくなり始め、5月中旬ごろには、とうとうベルト穴を4つ縮める(パンチで穴を新たに開けました)までになりました。とうとうズボンも両脇を縫い縮めました。

 先日,かねてから行きたかったノルウェーのロフォーテン諸島とスウェーデンのアビスコ国立公園への旅行計画を一人で立案することになりました。夜10時過ぎに帰宅してから夜中の2時―3時まで、情報集めと計画立案に向けあわただしい日々を2週間ほど過ごしたのですが、これが、何故か糖質制限職のおかげか、ちっとも翌朝に響かないのです。毎日最低6時間の睡眠が必要だった私が、旅行直前の2週間は1日3時間くらいの睡眠でもまあ何とかやっていけたのは、絶対に糖質制限のおかげだったと思います。まるで20代に戻ったかのようなタフさに我ながら大変びっくりしました。

 到着当日はさすがに6−7時間ほど寝ましたが、翌日以降は、1日平均3−4時間の睡眠で、山歩き(1日30kmくらい)、ボートでのガイドツアー、マウンテンバイク(1日50−60kmくらい)を堪能しました。もういい年なのに何故そんな強行スケジュールになってしまったのかというと、北極圏なので外は白夜で明るく良いお天気にも恵まれているのに、休暇は短いのでもったいなくてとても寝てなどいられなかったのです。
 目覚ましを2時とか3時にセットして、朝食8時頃までひと歩き、朝食後は夕食まで、食事なしで歩いたり、自転車、ガイドツアー参加など自由に楽しんできました。糖質を控えると、ハードスケジュールでもお腹すかないから、お昼抜きで全然大丈夫なんですよね。昼食の縛りがないだけですごく行動の自由度が高まりました。ま、一応念のために、リュックの中にアーモンドとカシューナッツを1袋づつ入れて、思い出したときにたまに1粒か2粒口に入れるとそれで全然十分でした。(無理して食べても帰国時に余ってしまったくらいです)
 普段、スポーツとは程遠い生活で、勤務先の机に13−4時間は貼り付いてパソコンのキーボードを叩いているのが私の毎日の生活なのですが、こんなタフな休暇を心ゆくまで楽しめました。

 まさか、46にもなって別人のように体質が変わるなんて、人生先が見えてしまったような、諦めと悟りの境地にいたような気分になっていた自分でしたが、これからもいろんなことに挑戦して頑張ってみようと思いました。

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 昨晩,遅くまで一緒に飲んでいたスズキ病院の福島先生がアミラーゼについてメールを寄越してくれました。ちなみに彼は消化器外科のスペシャリストです。
 ところで昨日お話ししましたが、アミラーゼの件です。
 消化器では膵炎の指標としてアミラーゼを測定しますが(ERCPの後などは必須)よく考えるといろいろある酵素の中で、なんでアミラーゼを測定するのかが不明です。
 膵臓の外分泌のメインは蛋白分解酵素であり、アミラーゼはどちらかというとマイナーな存在なのにアミラーゼを指標にしていて良いのか?
 あとアミラーゼを測定している割には、食事を出すときは低脂肪食であり、なぜご飯類(でんぷん)の制限がないのか?

 この辺が謎です。今まで如何に何も考えないで治療してきたか反省しています。
 何かの参考になれば幸いです。
 なかなか面白い問題です。意味のあるアミラーゼ測定なのか,単なるルーチンワーク,儀式としてのアミラーゼ測定なのか,どちらなんでしょうか。

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 いつもの「福島県の生物の先生」からの,糖質制限の根幹に関わるような疑問です。いつもながら鋭いなぁ。
 母乳の話からちょっとわき道にそれて、哺乳類の食性について考えていたら「糖質が主食でないなら、なぜ唾液にアミラーゼが含まれているのか」という疑問が生じます。
 インターネット上では「アミラーゼが唾液にあるのはげっ歯類やサル、ヒトなど限られた種だけ。反芻動物や肉食動物にはない」とか「もともと唾液にアミラーゼ活性がない動物でも、デンプンを与え続けるとアミラーゼ活性が出てくる」とか「加熱調理をするようになったので、アミラーゼが必要になった」とかいろいろな怪しい記述はあるのですが、どれが本当なんだかよくわかりません。
 しかし、とりあえず、「グルコースは脳に必要」「母乳のラクトースはエネルギー源」というような事には容易に反論できますが、「唾液にアミラーゼがある」は糖質が必要であることへの非常にもっともらしい根拠になりうるので、結構、面倒です。まあ、たぶん糖質を摂取するようになったからアミラーゼ活性がでてきたんだろうと思いますけどね。アミラーゼ自体は全く珍しい酵素ではないし、体内にはほとんどの生物に存在します。

 逆に言えば、「いつからヒトの唾液アミラーゼがメジャーになったのか」がアイソザイムや塩基配列等の研究ではっきりすれば、人類がいつから穀物食になったのかが推察できる訳です。もし、それが縄文時代以降であるなら、これはこれで大発見ですね。

 ともあれ、このアミラーゼ問題をすっきり説明できれば、糖質制限の理論的な根拠はさらに強固なものになるでしょう。
 私も以前からこの問題が気になり,いろいろ調べていますが,いまだに結論を出せないでいます。皆様はどのように考えますか?
 よくあるパターンとしては,「元々の存在目的は違っていたが,その後,デンプン分解専用に転用された」というのかな? この説明もちょっと苦しいなぁ。

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 以前,「うどん県宣言をする香川は,県民を糖尿病にする気?」と書きましたが,それに関してメールをいただきました。
 私は8年前から去年までは晩飯に米を食べない生活をしていましたが,こちらで糖質制限を知ってからは、米抜きから糖質制限にシフト中です。昼飯に糖質をぬくと食後のダルさや眠さを感じないので快適です。
 シャンプーレスも6年くらい続けてますが、トラブルなしです。

 さて、次のような記事を見つけたのでお知らせします。
 
 2つめの記事「県内成人男性は不摂生?/糖尿病予備軍」の中に次のような記述がありました。
「仕事が忙しくて疲労はたまる一方。朝はぎりぎりまで寝ていたいので朝食を取らない日が多い」=高松市屋島西町の男性会社員(33)=というように、外食中心の昼食でまとめ食いするなど、不規則な食生活が日常化しているケースが多いとみられる。
 
 これは糖質過多による、典型的な負のスパイラルではないかと思うんです。
 こんな感じで。

   うどん(糖質)の摂取量が多い
      ↓
   食後がとてもダルい
      ↓
   疲労がたまっていると勘違いする。
      ↓
   朝スッキリ起きられない
      ↓
   朝飯を抜く
      ↓
   昼か夜にうどん(振り出しに戻る)

 でも、うどん県の方々は、ここでうどんを断つのは難しいんでしょうね。
 記事の中に「糖尿病が多いのは野菜摂取が少ないから」なんて書いてありますが,うどんという高糖質食素うどん一杯=角砂糖17個分の糖質!)を県民食扱いしていることが原因だということに,なぜ気が付かない!
 というわけで,「香川県民はうどんを食べて糖尿病になろう/他県民は香川に来て糖尿病になって帰ろう」運動を展開している香川県でした。

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 これまで何度かメールをお寄せいただいた「農家のお嫁さん」からのメールです。
 糖質制限食はほんとうにすごいですね! 100キロマラソン完走なんて!!
 でも、きっと完走できるんだろうな〜と,素人ながら期待と確信を持っていました!!

 私も基本的に【スーパー糖質制限食+時々ちょっと糖質の間食】で過ごしています。
 ゴールデンウィーク、我が家は毎日大根の収穫で早朝から夕方まで、かなり体力を消耗する期間でした。毎年、この期間中に「猛烈な頭痛に襲われ・嘔吐する」日が必ず一日はあって,自分でも毎年のこの時期、体調管理に自信がなかったのですが、今年は夕方になっても体も軽くて、思考も冴えてる感じで一度も頭痛・嘔吐する日はなく、体力・精神的余裕共にバッチリでした!!

 昨年までのナゾの体調不良はおそらく「低血糖だったのでは?」と思います。
 昨年までは、「体力が持たないから多めにご飯&休憩にはジュースとお菓子」と、主に糖質だったのが,今年は「タンパク質中心のおかずのみ&休憩にはお茶とチーズ・ツナのおつまみ」と、糖質少なめに変えたからだと思います。
 糖質制限食で体を使う仕事をしていると,確かに「おなか減ったな〜」と、一瞬パワー不足の時間が訪れるのですが、少し経つと、「何かが切り替わった?何かが補充された?」という感覚に切り替わるような実感があり、だんだん頭が冴えてきます。普通食ならハラペコで頭もボーッとして仕事がはかどらなかったのに・・・。

 その上、今までは「明日も仕事だから早く寝よう。」という【趣味諦めモード】だったのが,朝から仕事して、その後さっさと家事を済ませて夜趣味活動に出かけるという【趣味は大事モード】に切り替わりました。時間が増えた訳ではないのに、思考が軽快になった感じです。その辺の所も糖質制限食は鬱病にもいいらしいというのも、うなずけます。
 糖質制限食はやめられませんね!!
 糖質制限にすると「体質が変わった。生まれ変わったみたい」と感じますが,このメールはそのあたりの変化を見事に文章化しています。

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 5月11日のこのコーナーで「糖質制限をしてウルトラマラソン(100kmマラソン)に挑戦!」という脳外科医のメールを紹介しましたが,なんと完走できたそうです。
 糖質制限食でウルトラマラソンに初挑戦しました、皆様のご声援のお陰で、無事完走することができました。
 前日も食事はすべてご飯、麺類、甘いものを摂らず、野菜と肉類だけにしました。当日朝も納豆、たまご、ヨーグルトのみで走り始めました。
 走っている間はどうしても給水所にある食べ物を摂るしかなく、麺類やパンなどを食べざるをえなかったですが、糖質セイゲニストを代表して、なんとしても完走してやろうと気合で走り切りました。
 感想としては以前、マラソンの時にやっていた、走る前の大量の炭水化物摂取をしていたころよりもバテにくかったように思いますが、なんせ100kmなので最後の20kmは根性だけした。
 ただ3月からの糖質制限食で体が絞れてたから、完走出来た事だけは確かです。以上簡単ではありますが、御報告申し上げます。
 糖質制限をしてもスタミナは落ちない,それどころか100km走り通せるというのはすごいです。

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 食糧問題について2人の方からメールをいただきました。
 6月7日の「コメがなくなれば糖尿病医はいらなくなる」ですが、正確に言うと「コメと小麦がなくなれば、、」ということになるのでしょうね。
 確かに正論ですが、かたやコメや麦がなければ人類は現在の人口を賄い切れないことも事実です。コメや麦がない稲作以前の時代の人口はどのくらいであろうかと、
簡単に調べてみました。このデータがどのくらい正確なのかはわかりませんが、ひとつの目安として見るのであれば農耕が始まる以前の日本の人口はわずか2万人から26万人となっています。現在の地方の人口くらいしかありません。
 無論、現代と比べることは出来ません。衛生状態や乳幼児死亡率が全く異なりますし、今は畜産、養殖業があるので縄文時代よりははるかに多くの人口を養うことができると思います。けれども維持できるのは現代の半分もないような気がします。いや十分の一くらいかもしれませんね。
 糖質制限食ははっきり言って炭水化物食よりお金がかかります。それが糖質制限食拡大の一番のネックとなるのではないでしょうか? 極端に言えば裕福な人々は糖質制限を食べ、「貧乏人は麦を食え」の形になるのかもしれませんね
全国のコメ農家と、族議員に殺されるといけないので。
代替案; みんなでハッピー。
 この問題についての私の考えです。もちろん,私は農業の専門家でも植物の専門家でもないので的はずれな机上の空論かもしれませんが・・・。
 「穀物を食べなければ人口は維持できない」というのももっともな話のようですが,これは「人間は穀物を食べなければいけない」という考えから脱却しきれていません。「農業=穀物の栽培」という先入観があります。
 農業を穀物中心から他の作物中心に切り替えればいいんですよ。

 例えば,米と小麦が収穫できる土地ではそのまま大豆などのマメ科の作物とかアブラナ科の作物に切り替えられます。マメ科の植物は高タンパク,高脂質,アブラナ科の作物は高脂質の種実が採取できます。あるいはオリーブを育てるのもいいかもしれません。
 脂質は単位重量あたりの熱量が高いですから,糖質と同量の熱量を摂取するのも簡単です。さらに,マメ科の植物もアブラナ科の植物もオリーブも痩せた土地で育てられますので,水田や小麦畑からの転換は容易と思われます。
 さらに,マメ科の場合は共生根粒菌が大気中の窒素の固定をしますので,基本的に肥料は不要だったと思います。つまり,肥料が要らない分,米やコムギを育てるより環境負荷が少なくなります。
 「大豆は豆腐か納豆に決まっている」という先入観を捨て,新しい食べ方を開発・工夫するだけです。

 米をウシなどの家畜を育てるための飼料用の米にするという提案ですが,牛肉1キロを得るためにはその10倍の量の穀物が必要ですし,もちろん水も大量に消費します。コメを作って人間が食べずにウシに食べさせて牛肉として人間が摂取するのは効率が悪すぎます。どうせ食べるなら,大豆などを育ててそれを直接人間が食べたほうが無駄がありません。

 どうしても動物性タンパクが必要という場合には,牛肉ではなく昆虫食でしょう。5月7日のこのコーナーで書いたように,ハエの幼虫を工場で育て,終齢幼虫になったところで採取し,タンパク質を取り出すというのがベストです。ハエの餌は人間の食料と競合しないし,餌をタンパク質に変換する効率も高いです。「ハエの幼虫?」と嫌がる人もいますが,タンパク質になってしまえばウシもウジも同じです。

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練馬区の内科クリニックの先生からのメールです。
 4月7日の更新分に私の文章が載っていますが、その後も引き続きスタンダードとスーパーの中間くらいの糖質制限を続けております。
 168cm 62kg 体脂肪率14%が2ヶ月少々で57.6kg 11.3%まで減ったところまでご報告いたしました。その後、57.0kgまで体重が減ってしまったところで、「ちょっと貧相な体だな」と思い始めたのをきっかけに今度はカロリー摂取を心がけるようにいたしました。

 仕事が一息つけるときには のどれかをおやつがわりに摂取することにしました。

 結果ですが、体重は58.6kgまで戻し、体脂肪率は9.4%まで落ちてしまいました。鏡を見た感じでは、20年前の大学時代にトライアスロンの大会に出た時と同じような体型に見えます。
 繰り返しになりますが、40歳にもなってこんなに体型が変わるとは驚きです。

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【「貧しいから太る」:肥満は新たな栄養失調】
 アメリカのホームレスの1/3は肥満で栄養失調である,という研究結果だそうです。これも糖質制限の立場から見ると,
  1. 炭水化物の多い食料は安い
  2. 低収入ほど安い食料(=炭水化物)を選ぶしかない
  3. エネルギーは多いので肥満になる一方,他の栄養は摂らないので栄養失調になる
  4. 炭水化物を摂ると食後3時間に急激な血糖低下が起こり,同時に強い空腹感を感じる
  5. それを満たすためにまた炭水化物を食べたり,糖分の多い飲み物を飲む
  6. さらに太って栄養失調に・・・
という悪循環になっていると分析できます。

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 糖質制限への反対意見として「脳がエネルギー源にできるのはブドウ糖のみである」ということを挙げる人がいますが,その意見に対し,「そもそも母乳にはグルコースは含まれていないし,糖質も7%弱しか含まれていない。つまり,赤ん坊は低糖質,高脂質,高タンパク食しか摂取していない。しかし,人間の脳はこの時期に最も発達する。グルコースを摂取しない時期に最も脳が発達しているはなぜか」と反論しました

 最近,いろいろな哺乳類の母乳の成分について調べているのですが,もしかしたら母乳に含まれる乳糖は「赤ん坊の栄養」という意味はほとんどなく,「赤ん坊の腸管内常在菌叢を正常にするためのもの」ではないかと考えるようになりました。要するに,[人間 - 常在菌]共生体としてワンセットで考え,共生体の構成要因である腸管常在菌叢を維持するために必要なのが母乳中の糖質なのです。そう考えると,母乳中に糖質(乳糖)がわずかしか含まれないこと,ブドウ糖でなく乳糖であることも説明できます。
 そして,これをさらに敷衍していくと,乳腺の起源,毛包の期限,汗腺の起源,そしてさらに地球最初の哺乳類の姿に繋がっていくんじゃないかと考えています。

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 「サルは果物を食べる。果物には糖質が含まれる。だから人間が糖質を食べるのは当たり前だ」ということで糖質制限を非難する医者がいますが,これは完全に的外れです。間違っている点は「総てのサルが果実食ではない」と言うことと,「果実だから糖質が多いわけではない」というところです。これについては,以前紹介した『親指はなぜ太いのか』がとても参考になります。

 例えば,原猿類は体重によってメインの食物が変わります。体重100グラム以下なら昆虫食,100〜600グラムでは昆虫+果実,あるいは樹皮,1キロを超えると葉やカタツムリ,アリがメインとなります。
 ニホンザルは体重10キロくらいで果実や新芽などを中心に様々なものを食べますが,食物としては米粒大のサイズのものを好み,両手で器用に摘んで食べています。
 チンパンジーは体重30〜60キロと人間に近く,ブホノという果実を好んで食べていますが,実はこの果肉は酸っぱくて甘くないようです。そして,食べている食物の種類は昆虫や卵、死肉など数百種類に及び,果実のみを食べているわけではありません。
 オランウータンはオスの体重は60〜90キロ,メスは50キロ前後ですが,主な食料は樹皮です。
 そして,ゴリラの主食はツル草の皮です。オランウータンもゴリラも果実は食べません。

 果実を主食にするためには体重が重いと不利になります。果実は一般に枝の先になりますが,そこに到達できるのは体重の軽いサルだけです。体重が重いと枝が折れてしまうので当たり前です。チンパンジーが好むブホノの実も,チンパンジーの体重で登れるところに生っているからチンパンジーが食べられるのかもしれません。
 少なくとも,初期人類は「身長140センチ,体重50キロ前後」とチンパンジーより大型ですし,木登りに適した手や足の形をしていないため,果実食がメインとは考えにくいです。ちなみにチンパンジーは木登りが下手で,樹の幹に巻きついたツルに指をひっかけて登りますが,このため指のPIP関節,DIP関節は常に屈曲した形をしています。
 また,「甘い果実(=糖質が多い)」は人間が栽培して品種改良したものがほとんどで,原種の実はサイズも小さく,甘くないものが多いようです。
 もちろん,原種でも果肉が甘い種類の果実はありますが,それは例外なく硬い殻に包まれた石果であり,それ専用の鋭く長い牙を持った動物にしか食べられず,これまた人間の食料にはなりません。

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 アメリカ人の糖質摂取についてのメールをいただきました。
以前、3週間ほどアメリカ人女性と共同生活をしていたことがあります。彼女の食事はいたって質素で、朝はオートミールなどのシリアル、昼食は時々一緒に外でサンドイッチなどを食べることがありましたがいつも半分しか食べず、残りを夕食にしていたぐらいでした。
 私はと言えば当時は糖質制限など知らなかったので朝昼晩としっかりご飯を食べていましたし、サンドイッチも全部たいらげていました。もともと私は自転車によく乗るせいか痩せ形なので、このような食事でも身長183cm体重65kgぐらいでしたが、彼女はそんな質素な食事でも身長170cmに対しかなり横幅があったので、どうやったらあんなに太るのか興味深く見ていました。
 共同生活をしてみてやはり何が一番違うかというとソーダの飲む量でした。我々が食事時にお茶や水を飲む代わりに、彼女はいつもコーラを飲んでいましたし、仕事中もちょくちょくコーラを飲んでいました。
 なお現在働いている会社ではソーダ類がいつもタダで飲めるようになっているのですが(IT関連企業では結構普通のことです)、コーラの消費量はすごいです。コーラにはもともとコカインが含まれていて中毒性があったため日本では当初抵抗があったように記憶していますが、コカインが含まれていない今のコークにも中毒性があるのかと疑いたくなります。

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 どうせやるなら、と3食の主食、麺類、いも類、ビール、日本酒はやめました。
 2月末にはじめて、4月の中頃まで1週間に1キロずつ減りました。その後ちょっと停滞したのですが、3ヶ月が経過し、当初88キロあった体重も今では79キロになり、大学に入学したころの体重です。ベルトも穴が足りずに1つあけたほどです。
 花粉症とアトピーを患っていますが、今年の春は花粉症の症状がほとんどでませんでした。目もかゆくならず鼻水もたれませんでした。糖質制限を始めて2ヶ月もすると、全身のかゆさがおさえられたせいかかなり改善されました。3週間に1度は皮膚科に薬をもらいにいっていましたが、もう1ヶ月半ほどもらいにいっていません。それほどに軟膏をもつかわず、飲み薬も飲み忘れるほどです。

 知人や友人には、「米を食べずに何食べるの?」と定番の質問をされます。そんなものを食べなくても十分生きていけることを毎度毎度説明します。

 糖質制限をはじめて思い出したことがあります。私は仙台出身で東京在勤ですが、震災直後の様子を地元の友人からいろいろ聞いたなかで、最近ふと思い出しました。
 3月11日から1週間は、輸送ルートがほぼ断たれていたので、その間,白米とふりかけで生活していたそうで、みんな「あのときは太ったよね」とこぼしていました。
 そのときは、他に食べるものがないから食べ過ぎていたんだろう、と思いましたが糖質制限を始めている今となっては「それじゃ太って当たり前」です。

 この3ヶ月苦もなく糖質制限できています。来月は職場の健康診断ですが、ちょっと楽しみでなりません。

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【1950年代と現在の食べ物の1番大きな違いはサイズ! 現代人食べ過ぎや!】
 糖尿病の糖質制限療法を説明する際に必ず問題になるのは,「アメリカ人は糖尿病が多いが,糖質はそんなに食べていないのではないか。彼らが多く食べているのは糖質でなく脂質とタンパク質ではないのか。だから,糖質を制限しても糖尿病は減らないはず」ということがあります。
 それに対する痛烈な反論がこの研究でしょう。要するに,食べ過ぎ,飲み過ぎなんですね。特に,炭酸水の増加が目を引きますが,炭酸水に含まれる砂糖の量は半端ないです。こんなのをがぶ飲みするようになったのですから,太らないわけがないし,糖尿病にならないわけがないです。要するに,アメリカ全体が「デブ製造機」化しているようなものです。

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 さて,糖質制食を始めて4ヶ月ですが,体重62キロ,ウェスト73センチ(29インチ)のあたりで安定推移しています。
 痩せてみてわかったことが幾つもありますが,服選びの基準が変わりますね。70キロの小デブ時代は服は横幅で選ぶため,ポロシャツもジャケットもLサイズにしていました。ところが,29インチになってみると服は横幅でなく丈で選ばないと格好悪いことに気が付きます。要するに,横幅時代では服の丈が多少長くても横幅で相殺されるために目立ちませんが,29インチ人間だと服の丈の長さが如実に目立ちます。そうか,デブは横幅で服を選び,非デブは縦の長さで服を選ばないといけないのか。
 そういうわけで,病院の帰り,光が丘駅近くにあるユニクロでポロシャツでも買おうかなと考えていますが,Mサイズにしたらいいのか,それともSサイズでもいいのではないかと悩んでいます。

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【甘い物を食べ過ぎると頭が鈍くなる】
 ナショナルジオグラフィックの記事ですが,こんなことは糖質セイゲニストにとっては常識以前のことでしょう。私達,糖質セイゲニストは「糖質・炭水化物を食べると眠くなる。糖質・炭水化物を食べないと眠くならない」ことを身を持って体験していますからね。

 というか,何もわざわざマウスを使って実験しなくても,人間で簡単に実験できるし,マウスより正確なデータが得られます。

 例えばこんな実験はどうでしょうか。
  1. 被験者を3群に分ける
  2. 一群は通常の食事(例:焼肉定食),一群はご飯大盛り,一群は糖質制限食(=焼肉定食だけどご飯だけ食べない)
  3. 食後30分後,1時間後,2時間後,3時間後に「100ます計算」のような計算問題をさせる。
  4. 3群で成績を比較。
 あるいは,こんな実験。
  1. 被験者を3群に分ける
  2. 一群は通常の食事(例:焼肉定食),一群はご飯大盛り,一群は糖質制限食(=焼肉定食だけどご飯だけ食べない)
  3. ニーチェなどの哲学書を読ませる
  4. 30分後,1時間後,2時間後,3時間後で熟睡している人間の数を数える
  5. 3群で比較する

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 先日から,何度か「腎不全と糖質制限」についてのメールをお寄せいただいている先生からの第4報です。
 経過を含め、続報させていただきます。
 10年前、悪性高血圧症(収縮期血圧220mmHG)による急性腎不全(クレアチニン最高5.4)となり、入院。降圧剤の24時間点滴と、蛋白制限、高カロリー食による加療を行い、約2週間で退院しました。その後も降圧剤の内服と半年ほど蛋白制限食を続け、クレアチニン1.3程度で落ち着きました。
 当時は身長170cm, 体重96kgほどでした。元々大の甘党(炭水化物党?)で、朝食は6枚切トースト 2枚にハム、チーズ、昼食は院内の食堂でラーメンやうどんが多かったです。夕食は普通に茶碗1杯のご飯とおかず、22時頃に空腹感が襲ってくると、せんべいやポテトチップをコーラとともに平らげるというような食生活でした。

 腎障害も横ばいで、両脛骨前面にpitting edemaが常にある状態でした。
 この時点での内服は  ディオバン(80) 2T, アーチスト(10) 2T, エースコール(1) 2T, ノルバスク(5) 2T/2×、アルダクトンA 1T, リバロ(2) 1T で、血圧は130/85mmHg程度でした。

 昨年あたりから徐々に体重が増え始め96kgまで増加、クレアチニンも1.6台になってきたため、2月中旬から糖質制限を始めてみました。
 腎障害があるため、当初はプチ制限で開始。体重微減、クレアチニンは変動がみられなかったため、3月中旬からスタンダード制限にしてみました。するとみるみる体重が減少、ウエストも細くなり始めました。
 今回、血液検査でも明らかな変化が見られました。

2/16(プチ前) 3/15(スタンダード前) 5/14(スタンダード後)
クレアチニン 1.66 1.65 1.39
尿酸 8.4 8.5 7.6
GOT 23 23 17
GPT 41 34 25
尿蛋白 (−) (−) (−)
尿ケトン体 (−) (−) (−)
体重 96 95 89
血圧 130/85 130/85 110/70
 体調の変化としては、便通が悪くなったことくらいでしょうか。最近は起立時に立ちくらみが出るようになったため、降圧剤が減量になりました。
 肉食が多くなったのにもかかわらず、今までずっと8.3-9.0程度だった尿酸値が下がったのにはおどろきました。クレアチニンも下がり、脛骨前面のedemaはほとんどなくなりました。
 体調や腎機能に注意しながら糖質制限を続けていきます。

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 以前,「マクドナルドを食べると眠くなる」というメールを寄せていただいた方からの追伸です。
 糖質制限シャンプーレス開始から1ヶ月が経ちちょこちょこ変化が見られたので参考までに報告にきました。
 朝・昼・晩共に主食なしの糖質制限です。測定は朝起きて排尿後にして変化がわかりやすいようにしてます。

開始時 1か月後
体重(kg) 52.6 49.5
体脂肪率(%) 27.2 23.1
BMI 20.3 19.1

 体の変化としては朝のむくみ感・だるさ・腰痛がなくなりやはり昼や食事後の眠気がきません。
 先日試しに昼食にパスタとピザを食べたら翌日まで二日酔い状態になり寝込むはめになりました。甘いものも好きなので3日に1回ぐらいに糖質30gほどのアイスを半分だけたべたりすると即胃がもたれなぜかだるくなります。一回の食事で20gをこえる糖質を摂取すると同様の症状になるので探知機みたいで面白いです。ただのプラシーボかもしれませんが。

 なので最近はスイーツはティラミスや混ぜて焼くだけのパウンドケーキを自作するようにしています。作るとわかる事ですがあんな小さな物を甘くするのにこれだけの砂糖が必要なのかと驚き、「こりゃ病気にもなるよな」と納得できます(ざっくりですが、長財布サイズのパウンドケーキを作るのにファミレスにおいてある細長いスティックシュガーが20本近く必要です)。

 シャンプーレス生活ですがどうもドライヤー後のべたつき、ごわごわが解消されなかったのでクエン酸を使って・・・のメールを参考に自分もしてみました。
 これはサラサラだ!!!! 結果がすぐあらわれたのでびっくりしました。私はズボラなので250mlのボトルに30gのクエン酸液を作っておいて洗面器に2プッシュぐらいして使用しています。洗髪後残りを頭からザバッとかぶって洗い流すと肌もしっとりしていいです。個人差があるのでぴりぴりする場合は薄めればいいだけです。
 糖質制限をしてると肉を食べる機会が増え、体臭がきつくなりがちです。クエン酸は体臭にも効果を発揮するようです。
 我が家では
  • 洗濯柔軟剤
  • シミ抜き
  • 全身シャンプー
  • 週1のピーリング
  • 掃除用
  • 入浴剤
  • サラダにかけたりお酢代わり
  • ファブリーズ代わり
にクエン酸を使用中です。基本は上記のクエン酸液で必要に応じて細粒を足したり細粒をそのまま口に放り込みもぐもぐたべたりしています。ファブリーズや柔軟剤代わりとして使う時にユーカリなどお好みの精油をいれたりする方もいるそうです。また重層も同じ用途に使えるので我が家にクエン酸と重層は欠かせません。化粧品も洗剤もそうですが高けりゃいい物とは限らないし、ワセリンとクエン酸と重層は「安い・安全・便利・効果覿面」と主婦のかゆい所に手が届くハイブリッドちゃんだと思ってます。

 先生のサイトを見つけてから糖質制限・シャンプーレス・ワセリン使用を始めてそれをきっかけにクエン酸・重層生活・お菓子作り・パンづくりをするようになりました。
 化粧品代、洗剤代、水道代、色々購入していた塗り薬代が大幅に減少し、かわりに電気代(頻繁にオーブンを使うため)と一部食費は増加しました。田舎なので野菜は比較的安く購入できますがやはり金額の前後が激しいのとパンやお菓子にバターや特定の粉類を使うので食費は増加傾向にあります。

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 今日の朝書いた記事に対し,京都三鷹市で湿潤治療東をしている入江先生から早速ご教示いただきました。
 今朝のコラムにあった「動脈硬化の程度はタンパク質>脂質>糖質云々」の出典ですが、ドンピシャのものはわかりませんが関連してこんなものもありました。Himsworthという方が発表したものです。もとは第2次大戦前に発表された、既に化石のようなものですが現在でもこの理論に従ってご意見を主張されている方もいらうようです。
   ◆http://en.wikipedia.org/wiki/Harold_Percival_Himsworth

 既に総本山の江部先生の方で この件に関しては江部先生が意見を述べられています
   ◆http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-1057.html
   ◆http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-1328.html
 私は未だ論文を読んだわけではありませんが、さてどんなものでしょう?

 こういうのもありました(引用には許可が必要なようです)
   ◆http://bbs11.aimix-z.com/mtpt.cgi?room=ppkorori&mode=view&no=318

 以前、岡田先生が述べられていましたが日本の糖尿病ガイドラインでは、現在の糖質を含んだ食事療法を「Aランク」としており、その根拠が「共通認識であるから」としていたと記憶しています。
 大前提が「糖質あるべき」となっているので、そうした方々には何を言っても無駄であろうと半分諦めております
 第二次大戦前の太古の文献が誰も追試しないまま,いつの間にか既成事実化し,いつの間にか自明の理として常識化してしまった,ということですね。いかにも有りそうなことです。
 よく,糖質制限は宗教じゃないの,という人がいますが,実は糖質食の方が習慣・習俗・風習であり宗教なんですよ。だって根拠は「昔から食べている」しかないんですから。

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 「裸足ランナーの医師さん」からのご報告です。
 今朝も、7kmのジョギングから戻りました。58歳で最大心拍数の60%でスロージョギングを初めて,裸足と自作ゴムサンダルでゆっくり走っていますが、いままでに累計3000km走りました。スーパー糖質制限を始めて3ヶ月、糖質はおそらく1日30g前後ではと思います。
 BMI22.5でピッタリ安定、腹囲は16cm減でさらに減少中。

 ところで、ジョギングの状況ですが、ペースは全く変わらず、疲労感も特になく,ランニング後の回復も、その日の快適感も変わりません。スロージョギングはエネルギーが脂質代謝が主とのことですが、スーパー糖質制限中で蓄積グリコーゲンが少なくても今のところ大丈夫そうです。

 余談ですが人類は、400万年の歴史のほとんどを裸足で歩き、走ってきました。そして今も足の骨格には芸術的とも言えるアーチが備わっています。踵が高くクッションの良い靴はほんとに必要なのかなーとあらためて考えさせられます。
 これまでのランニングの常識では踵から着地するためシューズの踵のクッションが重要ですが,素足ランニングでは踵でなく足趾で着地し,土踏まずのところのアーチがバネのように作用してポンポン弾むように走れるそうです。なんだか面白そうです。
 また,
素足ランニングの体験記も面白いです。

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 広島県福山市で湿潤治療をしている金子先生からの糖質制限メールを紹介。ちなみに,下記の疑問点についてですが,私は単純に「栄養学という学問の基礎が間違っていたから」だと考えます。だから,それから派生したものすべてが間違ってしまった,と。
 私は抗加齢医学会というのにも所属しており、こちらでは抗加齢にはカロリーリストリクションが一番と言うことで腹七分・腹八分の食事摂取と十分な運動をと勧めています(まあ当たり前と言えば当たり前なのですが)。
 私も実践をと思い、腹七分を始めたのですが最初はとにかく腹が減る、これをどうやって切り抜けたら良いのかを模索しているうちに、どうやらご飯(白米)の量を減らすことがが逆に空腹を来しにくいと実感し、毎日朝夕の体重測定でも脂質・タンパク質メインでの食事の日はあまり体重が変動しないのに対し、糖質を取った後は如実に体重増加を来すということがグラフより読み取れました。そこで、野菜をしっかり摂るのはもちろんですが、脂質・タンパク質摂取は甘めで、糖質はしっかり控えるという食事に変え、約5kg(3ヶ月で)の減量となり服もズボンもすべてブカブカ、ベルトに至っては穴が無くなるという変化を得ることが出来ました。色々な服が着られるようになり、久しぶりに服を色々買ってしまい、妻には「彼女でも出来たの?」と怪しまれる始末です。
 そして、しばらくぶりに(すみません)先生の新しい創傷治療を覗くと、トピックは糖質制限食に(笑)。あまりにタイムリーでビックリしたのと同時に、最近の疑問を(誰に聞いても答えてくれないので)先生にぶつけてみようかと思ってメールさせていただきました。

 今の個人的な最大の疑問は、糖尿病治療における糖質でカロリー60%摂りましょうとの食事指導に関してです。
 この理屈がいったいどこから出て来た物なのか?という疑問と、先日、地元での糖尿病治療関連の講演会へ行った際、同量のカロリーで「糖質メインでカロリー摂取」「脂質メインでカロリー摂取」「タンパク質メインでカロリー摂取」の3パターンをマウスに食事摂取させた場合、動脈硬化の程度はタンパク質>脂質>糖質と明らかな差が生じ、タンパク質メインの食事が最も悪く、糖質メインの食事が動脈硬化には良かったとの論文をお示しいただきました。
 人間とマウスは違うだろうと言われてしまえばそれまでですが、この部分をなんらかの理由付け・理論付けで看破できれば他の人に対しても自信を持って糖質制限食を勧められるのでは無いかと思っています。(論文の出所はまたその先生に聞いてみます)

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 糖質制限をしつつウルトラマラソンに参加してみようという,とんでもないことを企てを考えている医師からのメールです。
 37歳の外科医(男性)です。現在もラグビー、サーフィン、トライアスロンなどを続けており毎朝10-12km走るのを医者になってから10年ほど続けています。
 先生の紹介をきっかけに今年の2月から緩やかな糖質制限(朝:炭水化物なし、昼:職員食堂でおかず+ご飯50g程度、夜:外食時はご飯なし(家族と一緒の時のみお茶碗軽く一杯のご飯+ビールを週2,3回500ml程度)を始めました。体重は約1kg減、体脂肪率も21→20% ですがウエストは2cm細くなり、顔もあごがシャープになりました。

 今度行われるウルトラマラソン(100km)に参加予定です。
 通常激しい運動の前には炭水化物を中心とした大量のエネルギー摂取が推奨されていますが(トライアスロンなどでは数千カロリーのエネルギー摂取を競技中に行います)、運動中もエネルギー摂取を続けないと途中でバテてしまいます。このエネルギー摂取に失敗すると電池が切れたように体が動かなくなります。
 先生の毎日の更新記事を読んでいて、「もしかしたらこれはエネルギーを糖質中心に摂っているからではないか」と思い立ち、運動前のエネルギー摂取の中心を糖質からタンパク質や脂質に変えたらもしかして逆にバテないんじゃないか? 運動中のエネルギー源も糖質制限したら後半バテにくくなるんじゃなかろうか?という仮説立て、自分の体を用いて上記ウルトラマラソンで実験してみようと思います。

 試しに昨日、当直開けに40kmの試走をしたんですが、当直中は病院食の夕飯(ご飯抜き)+6Pチーズ2かけら、当直開けの朝はお弁当のおかず+ご飯50g、で午前中は外来やって、13時から走り始める直前に6Pチーズ2かけらとソーセージ3本だけで走りました。あえて走行中の水分摂取も真水にしました。結果、40kmを4時間半で無事走り終えました。
 この試走でだいぶ自信が持てました。糖質制限食のままで本番に臨みます。
 以前,極真空手の黒帯師範の方からの「糖質制限をしたらスタミナ切れがなくなった」というメールを紹介しましたが,今度はウルトラマラソンです。
 考えてみたら,糖質を食べずに走り続けるというのは,縄文人の生活そのものではないかと思います。彼らは脂肪とタンパク質とごくわずかな糖質のみで終日,野山を駆け回っていたと考えられます。縄文人と私達の体の構造も代謝も変わりありませんから,縄文人にできたことなら私達にも可能なはずです。

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 「乳児のケトン体について,江部先生のブログに書いてあります」と教えて頂きました。ありがとうございます。以下,江部先生のブログからの引用です。
生まれたての新生児は、ケトン体をエネルギー源として、成人以上にしっかり利用しています。
母乳を与えられている乳児の血中ケトン体も、成人の基準値より高くなります。
母乳中の脂質は総カロリーの48.5%であり、母乳は結構な高脂質食なのです。

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 今日の朝の「糖質制限でなかなか効果が出ない」という方からのメールを紹介しましたが,それに対し,入江先生からこんなご指摘をいただきました。「余分なものがとれて本来の姿に戻るのが糖質制限」という入江先生の考え方に大賛成です。
 なぜか痩せない女性の事例がありましたが、体脂肪率27%というのは年齢がわかりませんが女性としてはごくごく普通の値ではないでしょうか? もっとも私は巷の簡易体脂肪測定器の正確性をあまり信用していないので、どこまであてにしてよいのかわかりませんが(そんなに簡単に体脂肪率が測定できるとは思っていないのです)

 この女性は「やせること」が目標らしいですが、糖質制限食の目的は「本来の体重、体調を目指す」ことであり「とにかくやせる」ということとは異なるような気がします。この理屈で行けば、この方はもともと体重という点では多いというわけではなく、それ以上に眠気の改善その他の「本来あるべき体調の改善」は十分にみられているので糖質制限食は効果があると考えてもよいような気がします。この方にとってこれ以上「痩せる」ということは「低体重」になってしまうのではないかと思ってもしまいます。

 糖質制限の目標は「減量」ではなく、あくまでも「本来の姿に戻す」ということではなかろうかと思っております
 私はテキトー糖質制限で減量がうまくいっている方ですが、特に腰回りがすっきりしています。これはとってもうれしいです。逆に言うといかにこれまで余分なお肉がついていたかということの現れと思っています。
 「糖質制限の目的は痩せることではなく,体調を良くすること。余分なものを落として本来の姿(体型)に戻すこと」という考えが気に入っているのですが,多分,「本来の体型」は一人ひとり,全部違うんですよ。ケニア人とイヌイットとオランダ人では体型が違うように,日本人といっても全て同じ体型の訳ではなく,遺伝的背景の違いとかで「本来あるべき体型」は異なっているのでしょう。

 これは数学の得意な人,運動の得意な人みたいなもので,私みたいに「ピアノは得意だけど,絵はまるで描けない」という人間もいれば,「絵画は得意だが彫刻は苦手」という人もいるはずです。同様に,「水泳は得意だが本を読むのは嫌い」とか,「いくら食べても太らないがお酒だけは絶対に飲めない」とか,細かく見ていけばみんなすこしずつ違っています。それを個人差と呼んでもいいし,個性と言い換えてもいい。個性の一つの要素が「体型」です。

 「痩せること」を目的にするのは,「みんな,絵が書けるようにならないとおかしい」,「スポーツができるのが当たり前で,できないのは異常」というのと同じじゃないかと思います。「痩せる」というのは一つの物差し,一つの基準であり,全ての人間を一つの基準で判断しようとするのと同じではないかと思います。 s

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 糖質制限がうまくいっていない女性からのメールです。短期間に効果が出て何事もなく経過する人と,うまくいかない/トラブルが起きる人との違いって,一体何なんでしょうか?
 糖質制限食で体重変わらない人ってけっこういるんでしょうか。私も、本来の目的であった体重や体脂肪率は、3ヵ月経っても、なぜか頑固に変わりません。以前からあまり糖質を取ってなかったせいでしょうか?
 他の効果や影響はいろいろありました。特に寝起きがましになったのは嬉しいです。
  • 制限前
    • ダイエット目的&小食のため必須栄養素の不足を防ぐ目的で、糖質と油脂を控える。
    • 糖質は平均1食分(主に昼食)。時々間食で糖質(パンや菓子類)。
  • 制限後
    • 基本的に糖質なし。たまにご飯・パン・菓子類を一口二口程度
    • たまに外食の際は定食でご飯は半分
    • 油脂は気にしていたのを気にしないことにする(でもそんなには増えてないはず)
  • 結果(3ヵ月後)
    • 体重:なぜか変わらず
    • 体脂肪率:27台から変わらず
    • 嗜好・食欲:糖質が別に欲しくなくなる。たまに食べても少しで満足。昼過ぎ〜夕方のなんとはない物欲しさ、口さみしさおよびそれによる間食がなくなる。
    • 寝起き:改善。毎朝、病気かと思うほど起きるのがしんどかったのが、「起きるのめんどいなあ」程度に!
    • 午後の眠気:かなりまし
    • 睡眠の質:相変わらず寝付きはいいが眠りが浅い
    • 体感温度:ここ1年ほど更年期障害か、暑がり&のぼせ、という症状があったのが、なくなる。寒いとか冷え性とかはなし
    • 体調:少しましな気がしないでもない
    • 便通:相変わらず頑固
  • たまに1食、糖質中心食を取った場合
    • 数時間後、何とはない口さみしさから、買い食いしたり間食食べたりしてしまう
    • 暑がる、のぼせが来る
    • 眠い。電車で寝過ごす、二度寝して予定を寝過ごす、居眠り、等
    • 翌朝起きるのがしんどい
    • なんかだるい

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 40代男性からのメールです。
 先生のサイトをきっかけにして、糖質制限を実践中です。現在実行しているのはスタンダードで,[朝食:なし、昼食:社員食堂にて半ライス注文、夕食:糖質制限食]です。
 体重の経過は、
    ●1/30(開始時点) 98.5kg
    ●5/6(約14週経過)84.5kg (-14kg)
 糖質制限は凄いと分かっていても正直、この結果にはビックリしています。

 糖質制限を始める前は、前ボタンが留められなかった筈の背広が、今ではブカブカです。ワイシャツも第一ボタンまでキチンと留められるようになりました。(今まではネクタイで誤魔化してました)
 ズボンのウエストもすっかり緩くなりましたが、どのタイミングで買い換えようか、思案のしどころです(まだまだ体重が落ちそうですし・・)
 尚、冷え性などの自覚症状はありません。それどころか、1〜2月でも「暖房なし」「寝るときは薄布団一枚羽織るだけ」でもまったく困りませんし、上は肌着一枚で過ごせています。とりあえず、カロリー不足ということは無さそうです。
 糖質制限していても食事内容には何の不満もありませんので、これからも長く続けられそうです。

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 ある方からのメールです。
さて、「湿潤治療」と「糖質制限食」との間に何か関連性がないか探しまくってみましたが、なかなか存在しませんでした。ただ、一件、傷部へのエネルギー供給を目的として、ケトン体=D 3-ヒドロキシ酪酸を利用した研究の報告がございました。糖質制限を実施していますと、普通食の人よりはるかに多くのケトン体=D 3-ヒドロキシ酪酸が産生されているはずで、その効果は神経細胞の保護になることも報告されており、傷部への効果(嫌気的酸化の抑制)の可能性が示唆されています。
 これで、「夏井先生」と「江部先生」とのコラボが完成かと・・・??
 この,ケトン体と創傷治癒についてさらにご存じの方がいらっしゃいましたら,是非ご教示ください。

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 男性保健師さんからの糖質制限についてのメールです。
 糖質制限を実行しながら考えていることをお伝えします。
 糖質制限において考慮すべき糖質には、ブドウ糖、蔗糖、果糖、乳糖があります。糖尿人でない場合のキモは「インスリン分泌による糖新生停止をいかに短くするか」ということです。
 この観点から、ブドウ糖の危険指数を1とすると次のようになります。
  • 蔗糖:0.5
  • 果糖:ゼロ
  • 乳糖:1
 私は昼に黒糖を30gほど入れた紅茶を飲み、ヨーグルトを400gを一気食いし、満足しています。これを危険度に換算すると次のようになります。
  • 黒糖:30g×0.5=15
  • 乳糖:400×4.5g/100g(容器の表示による)×1=18
  • 合計:33
 朝と夕は糖質ほぼゼロです。以上で血液データは劇的に改善しました。

 しかるに危険度33を「ご飯」に換算すると100g弱。一膳にも満たない量です。食事としてこれだけで満足する人がいるでしょうか。
 「ご飯」2膳250g(危険度93)は成人男子にとって普通の量ですが、危険度からみると蔗糖では186g。一回に186gの砂糖を摂取することがどんなにたいへんなことか(笑)は、推して知るべしです。
 甘さでは、果糖>蔗糖>乳糖・ブドウ糖>でんぷん。
 危険なのは甘さはなく、甘くないでんぷん(穀物、春雨)というのが私の持論です。
 多分,ショ糖やブドウ糖の甘さは食べているうちに飽きるんでしょうね。一度にショ糖を100グラムなんてまず無理でしょう。
 でも,デンプンは毎日大量に摂っても飽きません。味が淡白なため,おかずの味を変えるといくらでも食べられます。それ自体はほのかに甘い程度なので,しょっぱくしても辛くしても酸っぱくしても大体食べられます。
 「飽きない淡白な味」というのは実は人類にとって,怖い落とし穴かもしれません。

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 東京都三鷹市で湿潤治療をしている入江先生からのメールです。さまざまなプロテイン製剤を糖質含有量という観点から分析しています。
 糖質制限ですが、私の場合半端な糖質制限のためか寒がりになっておりました。エネルギー不足かもしれないと考えてどうしようかと思っておりましたが,そういえばプロテインというものがあるではないか!と思い調べなおしてみました。

 ところプロテインですが実は一度失敗しております。15年ほど前ジム通いしている頃、体を大きくしたと思い、とあるプロテインを連日飲んでみたところみるみる体重が増えてきました。ところがある日血液検査してみると見事に脂肪肝のパターンで肝機能障害を認めました。これはまずいと思い以後やめてしまいました。
 そうしたことを踏まえて調べてみると現在主流のものはカロリーの割には炭水化物は低めで130kcalあたりでも炭水化物は5g程度のものが多いようです。これは白米よりもよほど糖質が少ないではありませんか!?
 それではなぜ以前はあんなに急激に太ったのであろうと、もう少し調べてみますと「体重を増やすのに最適なプロテイン」というものがありました。これをみてみるとカロリーは78kcalでも炭水化物が14.8gもあります。
 要するに体重を増やす=炭水化物の摂取量を増やす という図式となるようです。

 私がかつて失敗してプロテインもおそらく炭水化物の含有量が高かったのではないかと思われます。
 それにしてもオモシロイと思ったのは「筋肉をつける」ことを目標としたプロテインはいずれも炭水化物の量は多くないことです(脂肪も少ないですが)。ボディビルダーが減量の時に「筋肉を落とさず減量する」ことを目的とした場合にはこのように「炭水化物と脂質を極力減らす」というものがありました

 こうして見ていると炭水化物がいかに体重を増やす効果があるというこがわかってくると思います。でも一方、脂質制限となっているが少し残念で,炭水化物はごく少量で脂質が含まれているプロテインがあったら面白いのにと思った次第です

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 ある産婦人科の先生からのメールです。多分,当サイトの読者なら「栄養制限でなく,糖質制限をすればいいだけじゃないの?」とツッコミを入れますよね。
 それにしても,ブドウ糖の点滴をしながらインスリンを注射って,火をつけながら消火活動して「なかなか火が消えない。なぜなんだろう?」と文句を言っているのと同じですね。火をつけなければ(=ブドウ糖を点滴しなければ),消火(=インスリン投与)する必要がないのにね。
 管理栄養士になったり,糖尿病の専門家になったりすると,こういう当たり前の感覚を失ってしまうようです。
 最近産婦人科では妊娠性糖尿病がトピックの一つで、当院では代謝内科、NSTがカロリー制限、インスリン治療等介入しています。伝統的に産婦人科では早産治療の子宮収縮抑制剤に5%TZを用いるのですが(子宮収縮抑制剤のβ2刺激薬の副作用に肺水腫があるため),ブドウ糖輸液を行いながらインスリン治療を行う、という変な構図になっています。
 この介入が入ってからどうも妊婦さんの体重増加が十分に見られず、むしろ減って行き、食事制限でストレスもたまる、という悪循環に思えますのでおりを見て調べてみたいところです。

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【米は日本人の主食ではない】
 「主食とは何なのか?」という問題について調べているうちに見つけたのがこのサイトです。実に面白いです。内容をまとめると次のようになります。
 要するに,日本人は最初から「瑞穂の国」,「米は神様」という思想を根底において特別扱いしていたことがわかります。日本人にとって「白い米の飯を食う」というのは現実には不可能だが,死ぬ前に一度でいいからやってみたい神事みたいなものだったのです。
 それが,1960年代の大干拓時代に本当に「365日,一日三食とも白米」を食えるようになり(何しろ,日本第二の広さの湖を水田にしたくらいです),「米=主食」神話が生まれた・・・と考えると理解できます。そして,一旦手にした「主食という聖なる穀物」を守るために,栄養学などを総動員して「日本人の消化管に最適の食べ物」,「日本人の力の源」といった理由付けを考えだしたのでしょう。

 つまり,日本人のDNAに組み込まれている(ように見える)米信仰ですが,日本文明発祥の時点で「お米は神様」・「米は神からの授かりもの」と初期設定したからだと考えると納得できます。ユダヤ教が「神様はエホバだけ」と初期設定し,イスラム教が「アラーの神が唯一の神」と初期設定したのと同じです。
 そして,最初から「米=神聖なもの」であり,総ての価値の基準ですから,当然,他の食材とは区別する必要があり,米は「主食」と呼ばれ,米以外の食材は「副食」と呼ばたのではないかと思われます。
 だから,日本語以外には「主食・副食」に相当する言葉も概念も存在しない,と考えるとこれまた理解しやすいです。

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 糖質制限について考えていくと,「主食とは何か?」という問題にぶつからざるを得ません。糖質制限について説明しようとすると,「だって米は日本人の主食に決まっている」と反論する人が少なくないからです。そういうわけで,ちょっと主食について考えてみました。

 例えば,ネットで探すと「英語で主食に相当する言葉は?」という質問がたくさん見つかります。そしてどうやら,英語にはそれらしい単語はあるけど日常的に使われている語句ではないようだし,そもそも主食という概念すらないようです,という答えが返ってきます。さらに,「主食」と裏表の関係にあるのが「副食」ですが,副食に相当する英単語もなさそうです。要するに,主食という概念は人類普遍のものではなく,日本など少数の文化圏でしか通用しないローカルな概念と思われます。

 そもそも,主食の定義は何でしょうか。このサイトでは農水省の「主食の定義」を取り上げていて,次の2条件をともに満たしているものを農水省では「主食」としているそうです。
  1. 豊産性(ほかの作物より、たくさんとれること)
  2. 安定性(ほかの作物に比べて、毎年安定してとれること)
 なんとなくもっともらしく見えますが,これは「主食」の定義としては何かが不足しています。私見では,
  1. 365日,常に食べられること
という条件が必要なはずです。

 例えば「縄文時代はクリが主な食料だった」ことは事実ですが,クリは貯蔵が効かないので食べられる期間はせいぜい秋の1ヶ月くらいで,残りの11か月間は食べられません。これはサケの肉でもイノシシの肉でもヒシの実でも同じです(いずれも縄文時代の主要な食料)。サケにしてもイノシシにしても塩漬けか干物か燻製の技術がないと1年中食べられません。
 要するに,栽培して大量に採れるようになるだけでは「主食」にはなりません。主食になるためには1年間保存できて,どんな季節でも食べられるからこその「主食」ではないかと思うのです。つまり,いくら日本中に水田があったとしても,新米が採れる時期から1ヶ月くらいしか食べられなかったら,「日本人の主食」とはなりにくいはずです。
 例えば,アンデスではじゃがいもを「冷凍⇒解凍」を繰り返して水分を抜き,チューニョという保存の効く乾燥食品にしますが,これは寒冷な地であるから可能な加工であり,他の地域では不可能でしょう。

 要するに,大量に取れるから主食になりました,なんて単純なものではないし,主食化の背後には高度な保存技術の開発があったはずです。
 そして,「大して工夫しなくても種なら長期保存できる」という事実と,「穀物の種は食べられる部分が多い」という事実が偶然重なって,その結果として「長期保存できる食物としての穀物」が出現し,他のあらゆる食材と一線を画す存在になったのでしょう。

 ・・・という具合に考えてみましたが,明日はさらに別の面から「主食問題」を考えていきます。

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 荒尾中央病院(熊本県)内科の塚本雅俊先生から,アンチエイジングについての院内勉強会で使用したスライドファイルが送られてきました。科学的な根拠に基づくアンチエイジングの知識が網羅されていて,もちろん,糖質制限についてもきちんと言及されています。
 このスライドファイルの配布について塚本先生からご許可をいただきましたので,ご覧になりたい方はここからダウンロードできるようにしておきましたので,ご自由にご覧ください。

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 「湿潤療法大活躍の施設高齢者ケア従事の元脳外科医」という方から,ご自身の糖質制限についての報告と,糖尿病患者さんのデータをいただきました。昼食のみ主食抜きにすると,食後血糖がむしろ正常値に近づいていることがわかります。
 糖質制限のご報告です。
 私のスーパー糖質制限は、2ヶ月半になります。体重72.6kg→66.5kg、腹囲は90cm→78cm、内臓脂肪は12→9、体脂肪率は 26.2%→22.8%です。腹囲78cmは40年前のサイズで,20歳に若返ったことになります。BMIは22.7でほぼ落ち着いた感がありま す。
 以前何度もやってリバウンドしていたカロリー制限ダイエットに比べ、ひもじさが無く、見た目もやつれて見えず、甘いものに誘惑されず、体調も 軽快です。たまに少し糖質を食べると、だるく、眠く、体調が悪くなります。

 以下のグラフは、70歳の女性でアマリール2錠でなかなかコントロールのむずかしい方ですが,よくお話をして血糖6回測定日に昼食の主食だ け抜いていただきました。血糖を上昇させているのはまさに主食(=糖質)なのかとあらためて驚かされました。

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 三鷹市で湿潤治療をしている入江先生からのメール。「糖尿病が増えたのは少年マガジンの発行部数が増えたからだ」という鋭いツッコミ,お見事!
 またまた糖質制限に関するお話です
 今朝の朝日新聞に日本循環器学会学術集会の広告記事がありました。突っ込みどころ満載でしたのでメールさせて頂きました

 要するに日本人は脂質の摂取過剰と運動不足で糖尿病などが増えており、脂肪摂取制限と運動の励行をしましょうという記事でした(第一三共製薬がスポンサーらしく、さりげなくスタチンのことが記載されているのがいやらしい)。
 資料を見ると糖尿病患者が増えているのはわかります。糖尿病の増えた原因として運動不足を取り上げたいようですが、その指標となるのが「自動車数」となっていますこの先生は「自動車の増加=運動不足」と決めつけているようです。私には論理の飛躍としか思えません。
 この論理が成り立つのであれば、例えば確か1959年発刊の「少年マガジンの発行部数」も似たような曲線を描くかもしれませんすなわち「糖尿病が増えたのは少年マガジンの発行部数が増えたからだ」とも言えてしまう気がします(最近は部数が減っているようですが)
 さらに興味深いことに糖尿病患者数と摂取カロリーは全く関係がありません。要するに「摂取カロリーと糖尿病の患者の増加とは関連性はない」ともとれます。要するに「糖尿病患者にカロリー制限をしても効果は期待できない」とも言えるのかもしれません。

 脂質摂取量の増加に伴い糖尿病患者数が増えていると主張したいようですが、私の目には相関関係にあるようには思えないのですがどんなものでしょうか? 中学数学の表現をすれば糖尿病患者数は「下に凸」の曲線、脂質摂取量は「上に凸」の曲線のようにもみえるのは気のせいでしょうか?
 そもそも「脂質」よりも「糖質」摂取量が描かれていないのはズルい気がします(オリジナルの発表では描かれているのでしょうか?)

 一日の摂取カロリーにしてもここにあるように厚生労働省とWorld health databookでは一日あたり1000カロリーくらいの違いがあります。こうなるともう何をあてにして良いのかわからなくなりますね(このグラフの摂取量は、2000カロリーを少し超えた位なので上記2つとも出典が異なる様子ね?)
 なんだか初めに結果ありきのような記事で「こんなんでいいの?、それとも私が間違っているの?」とブツブツ煩悶しています
 ちなみに以前,『もうダマされないための「科学」講義』 という本の紹介で,「女性の平均寿命の伸びとエアコンの出荷台数の増加は正の相関を示す」というグラフを示しましたが,それと同じです。恐らく,宝くじの1等の賞金の額と糖尿病患者数もきれいな相関のグラフになるんじゃないでしょうか。

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 62歳の鍼灸師さん(男性)からのメールです。
 先生のサイトで糖質制限食を知り、たしかに人類は最近になって「炭水化物」を豊富に摂取できるようになったわけだから、食後に血糖値がj急上昇するのは本当は身体にあっていない、ということに気づき、江部先生や大櫛先生のご著書も拝見いたしました。
 それで約2ヶ月前から「プチ等質制限」を始めました。朝食にご飯を80gほどに減らし、昼は普通に外食し、夜はご飯は取らずに「おかず」だけで、焼酎のお茶割りはガンガン飲んでいます。
 その結果、2ヶ月たってベルト穴は2つ減り、体重は66kgから61kgに、体脂肪は23%あったのが17%になりました。
 最初のうちは、食後になにか足りない感じがしたので、ダイエット・コーラを飲んでいましたが、最近はあの甘味が強烈に感じられ、飲めなくなりました。大のラーメン好きだったので、今でも昼食に食べていますが、麺を2/3ほど食べるともう満足してしまい、そろそろラーメンも卒業かなとおもっています。

 糖質制限食の良いところは、我慢せずにやせるのが面白いですね。それと、なんといっても身体の爽快感です。身体が20哉ぐらい若返った感じと、精神的に積極的になれるところです。寒い冬でしたがバイクの走行距離がぐんぐん伸びました。
 62歳でも特別なことをしなくても若返り気分を味わえるそうです。これだから糖質制限は面白いです。

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 以前,「糖質制限中のオヤツには,いりこチーズがいいです」というメールを寄せて下さった方から,血液検査のデータが送られてきました。
 4月から学校に通っていますが、糖質制限のおかげで授業も寝ずに受けています。去年は睡眠障害で検査入院&在職中は朝礼で眠りこけていたのに、不思議です。
 冷えも、江部先生のアドバイスをもとに、カロリー摂取量を増やすため、ミックスナッツを増やしたところ、かなり改善されました。

 さて、献血に久しぶりに行ってきました。

23/6/2 24/4/11
ALT(GPT) 22 44
γ-GTP 15 21
TP 7.9 8.1
ALB 4.7 4.8
A/G 1.5 1.5
CHOL 158 179
GA 11.1 11.7
RBC 430 441
Hb 13.1 13.7
Ht 40.3 41.8
MCV 93.7 94.8
MCH 30.5 31.1
MCHC 32.5 32.8
WBC 42 60
PLT 25.7 25.8
 肉食に偏ってきた生活でしたので、心配していましたが、コレステロールも異常なし。γーGTPもこんなに良くなって。脂肪肝も少しは良くなったでしょうか。こちらはまだ検査していません。ウォーキングを追加したので、体重も緩やかに下がってきました。基礎代謝を上げないと、体重が落ちないようです。

 本当に、人生が変わりました。

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 以前一緒に働いていた内科の先生からの糖質制限についてのメールをいただきました。
 お蔭様で糖質制限2ヶ月で,目標の5kg減、BW 56kg台を達成したばかりか,これまで健診でどうしても減らなかったTG, LDL, γ-GTPが減ってびっくりです。
 お酒は増えているのに脂肪肝が改善されたためでしょうか?

Materials and methods
 プチ糖質ダイエット(朝食は米飯、昼と夜は出来るだけ糖質減らすただし日本酒や甘味の誘惑に負けることもある),2ヶ月

Results
 BW 61kg→BW56kg

2008/10/16 2009/4/23 2010/12/2 2011/10/11 2012/4/17
TC 223 225 226 226 201
HDL 50 41 44 44 51
TG 180 320 242 151 107
LDL 150 142 137 156 133
AST 20 18 19 23 20
ALT 33 32 29 34 22
G-GTP 70 75 69 70 41

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 いつもの福島の生物の先生からのメールです。
 糖質制限をしていますが,昨日「あえて炭水化物を大量に摂取する一日」にしてみました。結構、大変でしたけど、ちょっと頑張ってみました。半端に炭水化物を摂取すると身体が冷えるという報告があったので・・・。
 さて、で、今朝の状況ですが、どっと疲れてますね。例えて言うなら、夏にプールにいった後のような感じ。まず、ぱっと起きられなかった。起床した後も眠い(別に遅くまで起きていた訳ではない)。身体を動かそうという気にならないですね。多少、身体の冷えは感じます。肩凝りもひどい。いやあ、身体感覚としては、何一つ良いことないです。やはり、炭水化物、減らすのも増やすのも、急激に変えては駄目です。徐々に量を変えて身体のスイッチを少しずつつけてゆくイメージでいいのではないかな。

 ふと思ったんですけど、人間生活とって、炭水化物の摂取って、酒と一緒のような感じですね。呑みすぎたら絶対になんらかの不調を及ぼす。嗜好品というには、量が半端でない人は結構いますからね。適量を守っていれば、それほど影響はないものの、まあ大抵、呑みすぎる。しばらく呑まないで、久々に呑むと結構、身体にくるというというところも似ている。呑まなければ呑まないでやっていけるところも同じ。
 そう、炭水化物って「主食」ではなくて「嗜好品」という位置づけにしてゆけばいいのかな。
 糖質を除去しても普通に生きていけるし,特に体調不良になるわけでもない点から考えても,糖質は「栄養源」というより「嗜好品」に近いかもしれませんね。逆に言えば,タバコと同じですから,止められる人は簡単に止められるが,止められない人は絶対に止められないかもしれません。

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 糖質制限とワセリンについての内科の先生からのメールです。
 私の身に起こった恐ろしい(?)出来事をお話しさせていただきます.
 今まで,たんぱく質を体重当たり1〜1.5g/kg取ることを目標とした食生活を約1年送っていました.野菜が大好きでこれが食事の中心になっているため結構糖質に含まれるたんぱく質も重視し,グリセミックインデックスを参考に主食も蛋白源のひとつとしてしっかり食べていました.
 しかし先生のHPを拝見し,主食抜きの方が簡単だ! と思い,糖質制限(朝のみパン,昼夜は主食なし)を開始して3か月が経ちました.もともと151cm,42kg,BMI18.5で,体重減小はないですが,明らかに摂取カロリーは増えたものの,まったく太りません.

 本題です.
 本日は午前の診療後,医師会へ出かける用事があり,差し入れにいただいたカステラを2切れを食べ出発.医師会から帰宅後,そのまま何も食べずに診療を再開.そうしたら,カステラを食べた3時間半後,全身に冷や汗をかき始め,手も震えだしてしまいました,,,
 明らかに低血糖症状です!!!
 いつも昼は糖質をほぼ取らないのです.それがカステラを2切れも食べたものですから,久々にインスリンが出まくってしまったのではないでしょうか.糖質制限を始める前には度々こういう昼ごはんのことがありましたが,今まではこんなことはありませんでした.
 この震えの状態では診療も継続できないので,患者さんがきれた一瞬を狙って,クッキー2個とアーモンド8粒を食べ,発汗,震えは徐々に治まりました.血糖をはかっておくべきだったと,今は後悔しています.
 以前は経験したことがない症状を体験して体が変わってきていることを実感しました.

 他に糖質制限で変わったことは,,,
 糖質制限開始後から眠りが深くなりました.早く寝て,早く起きるようにもなりました.便通はあまり変わりません,でも,糖質をちょっと多くとるとガスの量が明らかに増えます.冷えの悪化はありません.多分今までの3倍以上の脂質を取っているからだと思います.肌はちっともかわりません(ややがっかり).
 (ちなみに洗顔後ワセリンのみにして2年以上経ちますが,劣化は全くありません.いままでの化粧品代はなんだったのでしょう???)
 糖質制限食に体が慣れてしまうと澱粉や砂糖は自然に食べたくなくなりますが,不要に大量の糖質を取ると数時間後に低血糖発作に見舞われることがあるのか・・・。怖いなぁ。

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 主婦の方からのメールです。
 秋口から、プチ糖質制限始め、育ち盛りの男児がふたりいるので、彼らのために蛋白質の多い食事を用意するようにしました。しかし、効果はイマイチ・・・45歳、身長158cm、体重53kgでBMIから見れば標準なのでしょうがないかと思っていました。
 しかし皆さんの効果を拝見し、ちょっと悔しくなったので3月からスーパー糖質制限を始めました。すると、十日も経たないうちに体重1kg減、体脂肪率27%→25%へ2%減になり、ベルト穴もひとつ減りました。(体組成計で表示される身体年齢も43歳→39歳へ低下)
 見るからに二の腕が細くなったので最初は筋肉が落ちたのかと思ったのですが、スポーツクラブで行っているエアロビクスも今まで通り動けますし、筋トレマシーンのウェイトも重すぎるということはないので、筋力はかわりないようです。
 また手足が冷えるという意見があるようですが、わたしは逆に真冬でも布団に入ると手足が熱くなるので、布団から手足を出して寝ることが多かったです。これは蛋白質を消化吸収するために代謝があがっているからではないかと勝手に解釈していました。

 ふたりの男児のうち次男(今春中二)は、わたしのいうことを良く聞き(笑)、ほぼスタンダード糖質制限をしていますが、体重も体格もあまり変化がないようです。そして彼は給食のメニューの炭水化物の多さに閉口していました。まったく、炭水化物は安価で高カロリーですね。
 長男(今春高三)は、好き勝手に買い食いをするので、目を覆うばかりの高炭水化物生活をしていますが、運動部(卓球)と自転車通学(片道30分)のおかげか、スリムな体型を維持しています。

 自分で実践して効果がでたので「やせたね!」と言ってくれた人には糖質制限の話を力説してますが、効果が期待できそうな人ほど「ご飯(白米)が好きだから」とか「ご飯(白米)を食べないなんて考えられない」などと言い、糖質制限には否定的な反応をします。「だまされたと思って自分のためにやってみればいいのに、なんでだろう?」と、とても不思議が気がします。

 ちなみに2年以上まえからシャンプーも石鹸も使わずにシャワーだけで身体や髪を洗っていますが、驚くほど髪が太くなり美容師さんに「髪が健康で、毛穴もきれい」と褒められました。以前は頭頂部の薄毛が気になり、背の高い人が隣に立つと頭のてっぺんを見られるのではないかと不安でしたが、さきほど子供に確認してもらったところ「ぜんぜん薄くない」と言われ、一安心しました。

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 ある主婦の方からのメールです。
 糖質制限についてですが記事を読んで気になったもののラーメンもご飯も大好きな自分には「到底無理では・・・」と避けていましたがやれそうなところから始めてみました。とりあえず夜の主食を抜いているだけですが・・・。
 開始1週間もみたない私にあらわれた変化は、
  • 主食を食べた時は満腹でも3時間で激しい空腹感に襲われていましたが主食抜きだとそれがない
  • 体重2キロ減少
  • 一日1.5リットルお茶を飲んでも排尿が一日2回程度しかなかったのが倍以上に増えた(母乳をあげているせいだと思っていました)
  • ウエストが3p細くなった
  • 食後の眠気がこない
でした。

 以前友人に「マクドナルドのセットは大体コーラを頼むけど、ハンバーガー・ポテト・コーラを食べた後猛烈に眠くなるのは私だけ?」と質問した事があります。私だけだと思っていたらわかるわかる!!!とかなりの人数に言われたのを思い出しました。
 体の変化が面白いのでこのまま無理せず続けてみようと思いました。

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 先週から話題にしている糖質制限と「冷え」の問題について,江部先生ご本人からもメールをいただきました。
 「糖質制限食で冷える」ですが,きよすクリニックの伊藤先生の見解に同意です。
 糖質制限だけでいいのですが、(習慣的に)何となく脂質制限もしてしまってる場合、低エネルギーになり、冷えたり,痩せすぎたり、力がでなくったり、だるかったり、筋力低下・・・などがでます。
 高雄病院でも初期段階で、2型糖尿病患者さんに糖質制限食を導入して、たまに「血糖値は下がったけれど、力が入らない、冷える、痩せすぎる、だるい・・・」という訴えをする人がおられました。
 管理栄養士に、栄養指導してもらったところ、ほとんどの場合、結果として低エネルギーでした。

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 ある先生からの「中学生に糖質制限」ネタのメールです。
 中学1年生になった息子にちょっとだけ糖質制限してみました。身長164cm、体重53kgですが、本日昼ご飯にステーキガスとというファミレスに連れて行き、サーロインステーキとサラダバーなどを食べさせましたが、糖質はゼロにしました。つまり、ライス抜きという訳です(^^;)
 ステーキ食って、サラダを食べ、本人もそれで満足。
 ファミレスを後にして、車でしばしドライブ。1時間たっても2時間たっても息子は寝ませんでした。いつもなら昼食後はしばらく車に乗っているとウトウトと寝てしまうのが常でした(^^;)
 で、「ほーら、糖質制限してご飯食べたら眠くならないだろ?」と聞いたら、確かにそうだね!と本人も驚いていました。
 隣で嫁は寝ていましたが、ランチの時にしっかりパン数個とデザートのゼリーとか食べてました(^^;)
 「小中学生に糖質を食べさせると寝てばかりで成績が悪くなる」というのが教育界の常識になったら,糖質制限を巡る医学界の情勢が一気に逆転するかもしれませんね。

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 週末から行なっていた岡田先生の糖質制限に関するアンケートですが,N=100になったところで検定してみたそうです。
 アンケート解答が100に達しましたのでとりあえず冷感ありなしとカロリー増減でカイ二乗検定しました。
カロリー 合計
冷感あり 1 11 12
冷感なし 24 23 47
合計 25 34 59
自由度:1
カイ自乗値:7.148057989
p値:0.007504521

 と言うことは 冷感の有無と糖質制限後の摂取カロリーとは関係がないと言う仮説は0.007504521 の確率で棄却されるというのでしょうか。
 ということですが,統計に詳しい先生方,これでよろしいでしょうか? 私も統計計算は忘却の彼方です。

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 富山の獣医の先生からのメールです。
 49歳の男が2ヶ月で7Kg減ると、決まってニヤニヤしながら「え、癌?」とか言われますね。カミさんの友達は「保険ちゃんと入ってる?」とか耳打ちしてるし(笑)。
 プチ制限で1ヶ月、その後スタンダードで1ヶ月過ごした時はそれほど変化は無かったと思います。大食漢なんでしょうがないか程度に考えてました。2月に入った頃より、可能な限りスーパーにした頃より、徐々に体重が減り始めました。175cm 82Kg が 75Kg に、体脂肪は24.3% が 22.2% まで落ちました。

2月7日 3月7日 4月7日
γーGTP 116 61 44
中性脂肪 175 167 98
H-DLC 36 64 94
L-DLC 103 102 105
空腹時血糖 104 86 97
尿酸値 7.6 8.6 8.3
 今朝の空腹時血糖値と、朝食にケンタッキーオリジナルチキン2ヶにウインナー2本とキャベツの千切り一皿食べた後の1時間後・2時間後の順に

直後 1時間後 2時間後
血糖値 97 106 120
という変化でした。機会があったらラーメン・ライスに生ビールで同じ事やってみたいですね(笑)

 腹囲は小さくなり、ベルトに新しい穴を2つあけました。たまにバイクに乗るんですが、いつもジーンズで乗っており、初春・晩秋にはけっこう寒い思いをしていたので、昨年ついに買った革パンが、いまではベルトはずすとボタン・ファスナーはずさなくてもパジャマのズボンのようにストンッと落ちます
 寒さに関してですが、これはやはり変化がある様です。もともとデブは暑がりなもんで、寒いと思う事は滅多に無いんですけどね。昨日、私の休診日と娘の入学式が重なったので行ってきたんですけど、体育館の中にいる時外は雪が降ってた事もありちょいと寒い思いをしました。いままであの程度の雪で寒いと思った事は無かったんです。
 15年ほど前に買ったスーツがすんなり着れた事にも驚きました。

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 内科の先生からのメールです。
 アラフォーの内科医です。噂の糖質制限を始めて2ヶ月ほど経ちました。
 方法としては,
元々朝食はあまり食べなかったので、以前と変わりなく、コーヒーとヨーグルトくらい。昼食では主食ほとんどゼロ。夕食では主食を出されれば食べるけれども、出されなければ食べない。
そんな感じなので、平均すれば40-50%程度の糖質オフでしょうか。
 身長168cmで体重62kg程度、体脂肪率が14%程度でしたが、昨日ジムで測定したところ体重57.6kg、体脂肪率11.3%まで落ちていました。この歳になって、2ヶ月で4kg減量してしまい、腹筋が割れてくるとは驚きです。こんなに楽しい人体実験は初めてです(笑)

 さて、体調の変化ですが
  • 寒さ・暑さの体感に関しては変化なし
  • 持久力は著明にアップ。トレッドミル走での速度は10%程度アップしましたから、体重減少分を上回っています。
  • 筋力は変わらず。ジムで上げるダンベルなどの重量は変わっていません。
  • 空腹感は「多少減ったかな」という程度。その代わり、満腹感は減りました。
こんな感じなので、今のところ不都合は感じていません。

 その他、個人的な感想ですが..........
 糖質というのは、腹一杯食べるのに適したものだとつくづく気づきました。「締めのラーメン」「鍋の後のうどん」「甘いものは別腹」などの詰め込みが可能なのは、糖質だからこそでしょう。
 また、運動前のドーピング的な(笑)糖質の摂取はパフォーマンスを上げるように思います。これについては「消費しなきゃ」と思う分、モチベーションが上がるだけかもしれませんが。
 持久力はアップして筋力は変化なしというのは,ダイエット法としては理想的な状態じゃないでしょうか。

 別の方からのメールです。
 2月中旬から「プチ糖質制限食(夕飯のみ)」を始めました。結論から言うと、2ヶ月弱で、体重が73.0kg->69.59kg。体組成計で体脂肪率が16.5%->14.4%fat。
 直線的減少ではありませんが、当初の予想と違う結果に驚きです。私の知識では、体重は減っても体脂肪率は不変/微増と予想しました。
 以前より、ガス(屁)が臭くなった...感じかな?!(実際は、わかりません)。まだ、懐疑的ですが、わが身に起こっていることは真摯に受け止めます。

 食事は
  1. 大好きなお米・日本酒・カレーライス・麺類を、(夕飯のみ)中止。自分に厳しくないので、時々、糖質を食べています(^^;
  2. 今まで食べなかった、コンビニの竜田揚げ、ナッツ、生揚げが激増。正確には、たくさん食べるように「なってしまった」かな。
  3. .以前から食べていた、納豆と豆腐、焼酎とウイスキーの摂取が増え、成分表示のカロリー・脂質量より、糖質量を気にするようになった。
 もともと、減量目的ではありません。180cm、73.0kgで十分です。が、運動生理学・栄養学をかじり、(臨床の)生理学・臨床栄養学を学んだ私は、『腹いっぱい食べて楽々痩せる「満腹ダイエット」 肉を食べても酒を飲んでも運動しなくても確実に痩せる! 江部 康二』を読んでも、嘘だろう!?と思ってました。知人から、「糖質を制限したら低血糖でふらふらになるから気をつけてね」と言われ,私自身もそのように予想していました。
 ところが、本と、実験した私の体で、衝撃を受けました。いままで、習ってきたことは、何? 世の中、何が正しいの?


 さらに別の方からのメール。
 こういう仮説はどうでしょう。
  1. -10kg/3Mの人は必須アミノ酸、必須脂肪酸が不足して機能障害が出現する。
  2. -3kg/3Mの人は必須アミノ酸、必須脂肪酸が不足しないので機能障害が出現しない。
     みなさんの意見を見ていると、急激な体重減少の人と緩徐な体重減少の人がいます。等質制限にてお腹が空かなくなるので食事摂取量が減り、二次的カロリー制限となりますが、ここでの個体差が大きいようです。タンパク質、脂肪摂取量が不足すると必須アミノ酸、必須脂肪酸が不足して厳格なカロリー制限のような基礎代謝低下を来すと考えられます。タンパク質、脂肪摂取量が十分ならば逆に体内アミノ酸、脳内モノアミンが活性化され、体も脳も元気になると推測されます。
     このような機能障害を防ぐためには、
    1. 糖尿人は肉、魚、オリーブオイルを積極的に摂取する
    2. 非糖尿人は等質制限を少し緩め、タンパク質、脂肪摂取が増えやすくする
    と良いのではないでしょうか? 自分は肉、魚をしっかり食べ緩徐な体重減少で、体調はすこぶる良好です。

     以下のようなスタディはどうでしょう。
    メタボ体型の人が糖質制限を行い、急激な体重減少グループと緩徐な体重減少グループを3ヶ月後に比較、機能障害が出現するか否か。
    カイ(Χ)二乗検定できます。

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     昨日紹介した「中学生の母」さんに「お子さんの成績は変化したでしょうか?」とぶしつけながら質問させて頂きましたが,それへの返答です。
     息子は卓球部に所属しており、ランニングや筋トレも多少はしているようですが、サッカーやバスケに比べると運動量はかなり少ないと思います。運動 量の多い部活でしたら帰宅まで体力が持たないかもしれないですね。
     成績の件ですが、体調ほどの劇的な変化はまだ確認できておりません(笑)
     ですが、勉強に対して見違えるように積極的になりましたので、成績表の所見欄には複数の先生から「関心が高い」「根気良く丁寧」「前向きな学習態 度」といった、今まで見たこともないようなコメントをいただきました。あとは成績がメキメキと上がるのを待つばかりです。
     身支度、学習、言動・・・どれをとっても以前はとにかくダラダラとやる気のない、いかにも男子中学生といった感じでしたが、今は一日中機嫌がよい せいか、何事にも意欲的です。
     何よりも嬉しいのは、親子関係が良くなったことです。子供の生活態度が改善され、私のストレスと小言が激減したせいだと思います。親子関係にお悩 みの方は一度食生活を見直してみるのもいいかもしれません。ジュースやお菓子をやめるといったところから・・・

     ちなみに、息子は友達と一緒の時にはお菓子や牛丼、ハンバーガーといったものを食べることもあるようです。(牛丼はご飯少なめ肉多めというのを注 文するらしいですが)変人と思われても困るので、外では普通の中学生を装い、家庭では出来る限り糖質制限を心がけています。副作用と思われるよう な症状が出ない限りは、しばらくこの食生活を続けてみようと思っています。
     糖質制限をしただけなのに,男子中学生の学習意欲が向上し,生活態度が一変したそうです。男子中学生のお父さん,お母さんでお子さんの生活態度に困っていらっしゃる方がいたら,ダメ元で糖質制限してみるという手があるかもしれません。

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     保健師さん(男性)からのメールです。
     私も糖質制限を昨年の2月から実行しています。きっかけは中性脂肪高値(とメタボ)です。糖質は1日40〜60g程度、肉・魚・卵・豆腐・葉物野菜は食べ放題の生活をした結果が以下のとおりです。カロリー計算はしていませんが、夕食は身動きできないほど満腹食べ、週末は焼酎で呑んだくれています。糖質制限直前と昨年12月のデータは以下のとおりです。
    • 身長167cm
    • 体重:78kg→66kg (←間違いではありません!)
    • 中性脂肪:425→57(←間違いではありません!!!)
    • HDL-cho.:56→80 (←間違いではありません!)
    • LDL-cho.:144→145
     顔もほっそりして体型ともども別人のようになったと人に言われます。
     もともと冷え性で冬はほんとうに辛かったのですが、今年は厳冬にもかかわらず辛くなかったです。もちろん手足は冷たいのですが自覚的な「つらさ」がないのです。ですから、室内ではTシャツ一枚でも平気です。思うに、寒冷刺激で末梢血管が収縮し皮膚温が下がることと、不快症状としての「冷え」は別ものではないでしょうか。
     それと、もともと、食事のあと頭や全身の重だるさを感じていたのですが、糖質制限をしてからは、チョー身軽です。空腹感は時折感じますが、むしろ快いものです。
     ということで、なんの不都合もなく過ごしています。

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     43歳の看護師さんからのメールです。
     もともと、体重は平均以下の痩せ形せいもあるのか、冬は体が冷えて困っていたのですが、糖質制限を始めてから、さらに体が冷えているのを感じます。
     糖質制限自体は、とても気に入っており、長年患っている頭痛が軽くなったり、体脂肪が減ったりといいことづくめなのんですが、どうにも体が冷えて困ります。サイトを見て他にも同じような方がいて少し安心しましたが。
     糖質制限を始めるきっかけが、職場で何気なく食直後の血糖値を測定してみたら170台と上昇していて驚いたことからでした。普段FBSもHbA1cも正常で、その後すぐに血糖値も正常を示しましたが、驚きと恐怖でした。その後は糖質を制限しているので値があがることはありませんが。
     これって、痩せているからとか、身内に糖尿病がいないからと安心して糖質を食べまくっている人の警鐘にはならないですかね?
     医療従事者であれば、職場で血糖センサーを使って、食前ではなく、糖質たっぷり食べたあとの血糖をこっそりはかることは可能では?なんて考えたりしています。

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     下記の「中学生が変わった!」をご覧になった方からのメールです。
     私も子供の頃から最近まで(今年45歳になります)寝起きが悪く、睡眠時間は最低7時間、それを下回ると午前中は特に具合が悪く、機嫌が悪いという状態でした。
     昨年12月頃よりプチ糖質制限食を始め、2月下旬からスタンダードに近いくらいの糖質制限食を強化しました。現在は、炭水化物を1日一食程度、それもご飯半膳程度に抑えています。
     これに伴って、明らかに睡眠時間が減少し、現在は6時間弱の睡眠時間と平常となり、朝の寝覚めも快適になりました。また、午後も、昼食に炭水化物を取り過ぎない限り(茶碗にご飯半膳くらい)において、強い睡魔に襲われることもなく夕方まで居眠りをすることもなく一日過ごせるようになりました。
     現在でも昼食に、例えばインドカレーのナンなどを一枚食べると炭水化物の取り過ぎなのか、食後に強い睡魔に襲われ、10-15分ほど居眠りをしてしまうことがあります。以前は、そういうことが頻繁にありました。  どうも炭水化物食、あるいはそれに伴う高インスリン血症はヒト(だけでなく恐らく動物)の睡眠と何らかの関係があるのでしょうね。

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     「中学生の母です」さんからのメールです。
     昨年末、母の糖尿病について調べていて糖質制限を知りました。
     まずは自分の体で試してみようと思い即実践、約4カ月が経過しました。元々標準体重 より少し軽いくらいなので体重の変化はほとんどありませんが、体調がとてもいいです。
     以前は肉類を避けた玄米と野菜中心の食生活だったせいか体温 が低く体がだるい日もありましたが、肉類を食べるようになってそれらの症状が解消されました。肌の調子も良くなりました。タンパク質が不足してい たのだと思います。

     私以上に顕著な改善が見られたのが息子です。ここ数年、朝は起こしても起きない、やっと起きてもとてもだるそうで食欲もなく、 毎朝機嫌が悪い状態が続いていましたが「まぁ、中学生男子なんてこんなもの」と半ば諦めていました。それが糖質制限を始めてからというもの、人が 変わったかのようです。起こさなくても自分から起きてきて、テキパキと準備をし、しっかりと朝食を取り、朝からご機嫌です。この変化を見て、今ま での炭水化物中心の食生活に問題があったのだと母親として反省しました。
     太ってもいない育ち盛りの子供に糖質制限なんて、と最初は躊躇しましたが 「空腹感が増したり、本人が嫌がったらやめればいい」と、思い切って実践してみたところ予想外の好結果が出たので親子で驚いています。
     私の趣味が パン作りなので、お弁当には主に低糖質パンで作った具だくさんのサンドイッチを持たせていますが、部活動をこなし夕方帰宅するまでそれほどお腹が 空くこともないようです。(以前は腹減って死ぬー!と叫びながら帰宅していました)本人も、午後の授業中の眠気がなくなり、すこぶる体調が良いの を実感しているので、最近では朝食、夕食時も自ら「米はいらない!」と言うほどです。
     メタボ気味だった夫のお腹もどんどん小さくなっています。

     と ころが、肝心の糖尿病の母だけが「主治医に糖質制限のことは言えないから・・・」と糖質制限に踏み切れずにいます。母のように糖質制限に興味があっても、主治医に逆らえず(というか、非難されたり見放されたりするのが怖くて)薬での治療を続けている患者がたくさんいるのではないかと思い ます。
     「糖質制限に理解のある医師リスト」みたいなものがあったらいいのにな、とふと思いました。
     起こしても起きなかった男子中学生が,自分から起きるようになり,しかもテキパキと準備まで! 「起こしても起きない中学坊主」にお悩みのお母さん方に朗報かも・・・。これで「おまけに成績も上がりました」なんてなったらすごいですよ。

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    薬剤師さん(男性)からの報告です。
     ノーマル糖質制限を始めて5ヶ月くらいになります。
     もともと体重は53kgで変化はありませんが、先生が仰っているように明らかにお腹周りが楽になりました。現在41歳、毎晩酌のビールのせいか、お腹周りが気になっておりましたが、ベルトの穴が一つ縮みました。
     私も身体が温まりにくい?ような気がしておりました。糖質、タンパク質、脂質の熱量への変換に瞬発力、持続力のような「時間」という要因がどの程度関与しているのか不明ですが、とにかく一日中寒い感じです。
     もともと体脂肪率が14%程度というのもあるかも知れませんが、一つの例としてご報告させて頂きました。

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     リハビリ科の先生(女性)からのメールです。
     糖質制限の女性の体の冷えの訴えと今日の分類表があったのでメールしてみました。
     女性誌を見て今から6年前糖質制限をやってみました。確かに体重は半年で7Kg落ちました。洋服も13号から9号になりかわいらしいものがきれるようになりました。ただし、冷え、だるさといった症状が初めて3カ月ほどすぎて出てきました。当時働いていた病院が忙しすぎたからなのか糖質制限の影響かはわかりません。ちなみにその後その病院を辞めて、糖質制限は中止しました。そのため病院のせいか糖質制限は検証できていません。長期でみると短期にはない副作用がでてくるのかもしれません。
     自分でやってみて湿潤療法は長期にみても何も害はないですが,糖質制限に関しては、まだ半信半疑です。

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     下記の心療内科の先生のメールにもあったのですが,糖質制限や湿潤治療について医者の態度を分類すると,次の4つのパターンになります。
    糖質制限(湿潤治療)を自分でしたことがあるか 糖質制限(湿潤治療)に賛成? そういう医者はいるか?
    あり 賛成 多い
    あり 反対 あまりいない?
    なし 賛成 ゼロ
    なし 反対 非常に多い
     つまり,「糖質制限(湿潤治療)を実際に体験してみて賛成している医者」vs「糖質制限(湿潤治療)をしたことがなくて反対している医者」という図式です。
     そして,後者の医者たちには「自分でやってみる。試しにやって見る」という発想が皆無なんですよ。要するにレセプタ欠損症みたいなものです。だから両派の間で討論も成立しないし(⇒討論に必要な共通の知識の基盤すらない),後者が考えを変えることもありませんし,おそらく死ぬまで反対し続けるでしょう。
     逆に,すでに湿潤治療をしている医者は最初から「試しにやってみる」タイプの人間なので,糖質制限に対しても同じスタンスで臨み,「面白そうだから,試しに糖質を減らしてみようかな」と考えるわけです。つまり,湿潤治療と糖質制限って,親和性が高いんじゃないでしょうか。

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     教育関係の方からの糖質制限関連のメールです。
     私の糖質制限は昨年の12月頃からはじめました。
     最大の狙いは昼食後に眠くなることを解消したかったのです。睡眠障害があるのではないかと思い,スリープクリニックにも通ったのですが無呼吸症候群ではないとのことで,特に治療を受けることもなかったのですがどうしても昼食後や会議等では睡魔が襲い,困っておりました。
     そこで,最初は糖質制限のみを行い,その後は昼食はなるべく軽くしています。身長171cmではじめた時は64kg 現在は56kgぐらいになっています。
     体調は,1月頃に風邪を引いたのできわめて快調とはいえませんが,例年つらい花粉症が今年は軽くすんでいます。
     それから,以下のような書籍を見つけました。

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     主婦の方からのメールです。
     なんちゃって糖質制限5ヶ月目,53歳,更年期真っ只中の主婦です。
     泣くほど 嬉しいのは体重8キロ減です(喜)。体脂肪も9%減(嬉)。測ってはないのですが血圧も下がった感があります
     いいことずくめなんですが気になることが ひとつ・・・。身体の冷えです。冷えると言うか 温もらないのです。今までには 感じたことがない 手足の冷たさ・・・
     何か関係があるんでしょうかねぇ・・・
     糖質制限をしてから冷え性になった,ということですが,同様の症状(?)が出現した方はいらっしゃいますか?

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     広島県の呉市で早くから湿潤治療をしている正岡先生から,その後の糖質制限についてのメールです。
     私の近況です。
     昨年末から比べたら体重は8kg減、ウェスト10cm以上縮小。患者さんや久しぶりに会う知人には「どうしたんですか?そんなに痩せて・・・」などと言われます。
     予想せず痩せたのは、靴がやや小さくなり、手首回りも小さくなって時計の金属バンドの穴を縮めました(^^;)

     それからもう一つ。
     ず〜っとジムに通っていて、筋トレしてマッチョな感じだったんですが、糖質制限で痩せたら、ベンチプレスで挙げられる重量が落ちました。鏡の前で体をチェックしたら、それほど筋肉は痩せてはいませんが、MAX筋力が落ちているようです。具体的には80kgを5回挙げれたベンチプレスが、今では80kgが1回できるかどうか?75kgも苦しいって感じです。
     自分にはご褒美として、3週間に一度は一食だけ糖質を摂る日にしています(^^;)。トンカツ定食とか(^^;)
     そうか,筋力が落ちたんですか。私はせいぜい,地下鉄の階段(都営地下鉄大江戸線なんで呆れるほど上下移動が必要)の登り下りくらいなんで,筋力低下は気が付かなかったです。

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     本日朝の「慢性腎不全症例でも糖質制限が有効!」を受けて,「腎臓病の食事療法に積極的なDr」よりメールをいただきました。
     慢性腎不全に対する低たんぱく食は、昭和大学藤が丘病院の出浦先生が有名です。ただし、腎臓学会や透析学会の諸先生方には、出浦先生の「標準体重当たり.03-0.5kg/dayでないと効果がない」という持論に否定的なようです。

     私も当初はどちらが正しいのかわかりませんでしたが、実際に栄養指導を行なってみると、確かにたんぱく摂取量が標準体重当たり0.5g/day未満にすると効果があるようです。当院でうまく腎機能低下を防げている患者さんのほとんどは、蓄尿してみると0.4g/day前後で安定している方が多いです(ちなみに塩分摂取量は3−4g程度になっています)。ただし、十分なエネルギーを確保する必要があるので、多くの場合標準体重当たり30kcal-32kcal/day程度で指導しています。
     最近では、腎臓専門医や透析専門医の揃っている(はずの)大学病院や大病院に受診中の患者さんが、低たんぱく食の食事療法を希望されて当院を訪ねてくることが少なくありません。当院では、大学病院や大病院を受診中の患者さんが湿潤療法を希望されて当院を受診されるケースも少なくありません。熱傷と腎臓病、透析で有名な某病院からも熱傷、腎疾患の患者さんが片田舎の、一(いち)クリニックを訪ねてきます。
     当院にも通院中の、ある腎臓病の患者さんは、消化器疾患で腎臓専門医のいる病院に入院したところ、低たんぱく食が提供できないと言われ、奥さんに低たんぱく食の弁当を作ってもらい持ち込んでいたということもありました。

     さて、更新履歴の症例の身長、体重が不明なので確かなことは言えませんが、例えば標準体重60kgであれば、たんぱく摂取量は25g前後、エネルギーは1800kcal前後で指導しています。たんぱく摂取量40gだと70gと同じで効果がない、エネルギー1600kcalだとエネルギー不足である、などの要因を考えました。
     もちろん、出浦先生も言われていますが、肥満がある場合は肥満の解消が第一であると私も思います。
     ですから、糖質制限によるたんぱく摂取量の増加というデメリットよりも、肥満の解消というメリットが上回ったのではないかと感じました。

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     3月27日のこのコーナーで紹介した「慢性腎不全症例でも糖質制限食が有効!」ですが,この先生から続報をいただきました。なんともびっくりする内容です。
     肥満関連腎症(慢性腎不全)の症例の患者さんはにこにこしながら、退院されました。
     普段は低たんぱく高カロリーをすすめているだけに少し悩みましたが明らかに効果があるため、退院後も糖質制限食で経過をみることにしました。
     栄養士さんと一緒に計算してみましたが、塩分は6g、タンパク質が70g、総カロリーは1300kcal程度でした。病院食のおかずなので、ごはん・パンを抜くとカロリー制限にもなっていたようです。患者さんは糖質以外の補食をしていましたので、実際は不明ですが(笑)

     おもしろかったのは、タンパクを40gに制限し、カロリー1600のときよりタンパク70gでカロリー1300の方が、タンパク尿が減ったことです。腎不全の常識では、タンパク摂取量を減らし、その分糖質・脂質からのカロリーを上げて体のタンパク異化を防いで、タンパク尿を減らす…だったんですが。
     もともと肥満からすべてが悪くなった→肥満を改善すれば、タンパク尿も減った・・・ということなのでしょうか。一度腎臓の研究会で1例報告してみようかと思ったりしています。
     要するに,食事中のタンパク質を増やして糖質(=カロリー)を減らせば蛋白尿は減少したということのようです。こういう症例を紹介すると「一例では話しにならない」という先生がいらっしゃいますが,たかが一例,されど一例です。

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     ある腎臓内科の先生から「慢性腎不全症例でも糖質制限が有効!」というメールをいただきました。
     私も実は今年の1月から遅ればせながら糖質制限(米だけやめる寿司だけは例外の甘々タイプ)してみました。いくらお金をかけて、いろいろやってもダメだったウエストサイズも小さくなり体重も2か月で−4kgで学生時代に戻りました。

     肥満関連腎症の方で、クレアチニンが4mg/dl台の方が1か月程度入院されました。とある理由で入院となり(ある意味社会的理由です),自分が、糖質制限おもしろいなって思っていたころなので入院中だし、腎機能悪くなったり、蛋白尿増えたらすぐわかるし,一度やってみたい(患者も医者も)ということで、塩分制限・低たんぱく・高カロリーが常識の腎不全の食事療法とはほぼ反対に近い食事療法を試してみました。
     結果は体重−10kg、蛋白尿6分の1、血圧も下がってクレアチニンは一度上昇して、その後元に戻りました。食事から食べる蛋白を多くしたのに、蛋白尿が減るんだったらいかに肥満が腎臓に悪いかって思ってしまいました。
     ちなみに栄養士のみなさまといつも共同で患者教育しているので栄養科のみなさんも驚いておりました。2年前ならまずそういう食事を出すことを拒否されてただろうなと思います。

     なにより患者さんが笑顔なのが一番うれしいですね! 腎不全の食事療法は塩分制限とカリウム制限(高カリウムの人は)ですが,メタボの方は腎不全でも糖質制限なのかも知れないです。
     たかが一例,されど一例です。こういう症例は従来の食事指導では治っていなかったのですから・・・。

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     27歳の薬剤師さんからは糖質制限ネタのメールをいただきました。すごいぞ,糖質制限食!
     私も一ヶ月前から糖質制限を開始しました。もともと痩せている体形で土日は糖質制限をサボることもあったので体重は変化がなかったのですが、他の皆さんも言ってるようにウエストが細くなったのが嬉しかったです。

     しかしそれ以上に嬉しかったのは肌の調子が良くなったことです! 私はあごに吹き出物ができやすい体質で顔をなでるといつもデコボコしていて悩んでいたのですが、糖質制限をしたらデコボコがすっかり消えてツルツルの肌になりました。肉と油ばっかり食べていたらニキビが出来やすくなると思っていたのですがそんなことはなく、むしろ逆にニキビができなくなったのがとても嬉しいです。
     あと乾燥肌もあったのですが、今では皮脂もしっかりと出るようになって皮膚常在菌がイキイキとしているのを日々感じています。これは糖質制限によって今まであまり食べなかった肉や豆腐や卵などをたくさん食べるようになったので皮膚に必要なたんぱく質、脂質、亜鉛、鉄分などがしっかりと摂れるようになったのではないだろうか、と考えています。
     「うつは食べ物が原因だった」という本に書いてあったのですが、鉄分が不足すると肌荒れやうつになりやすいみたいです。特に女性の鉄不足は深刻なので糖質制限は男性よりも女性の方が向いているのかもしれませんね

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    【カーボカウントな日々】
     糖質制限について教えていただいたサイトです。
     食パン1枚=角砂糖9個,ご飯1膳=角砂糖17個,素うどん1杯=角砂糖17個と,ほとんど角砂糖をバリバリ食っているのと同じです。炭水化物は砂糖のように甘くないため,「多少食べても砂糖を食べているわけじゃないから大丈夫」と誤魔化されちゃうんでしょう。

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     ある先生からの糖質制限についてのメール。
     糖質制限食で盛り上がっていますね.私も3ケ月前より、始めました.何と、10kg体重減少しました.ウエストがゆるゆるです.
     嬉しかったのは、 今から29年前の事です.大学時代家庭教師をしていました.その家がテーラーで、私の卒業記念に、当時としては高価な(今でも)有名な服地で洋服 を作ってくれました.しかし、その服が着られたのも、数年でした.段々、ウエストが太くなっていったからです.その服を25年ぶりくらいに着るこ とが出来ました.色々なことが思い出され、涙が出そうになりました.先生のサイトを見ていなかったら、こう言う、とても嬉しい思いは出来なかった と思い、感謝しています.

     さて、m3の事です.先生が怒っているのも、もっともです.私はあるとき、これは薬とそのレセプターとの関係と同じだなと思うようになりました.
     ある薬を使っても効かないか、効きがわるい患者さんがいます.それは、レセプターが少ないからです.そういう患者さんにいくら、薬を増量しても効 きません.
     何回言っても、創部を消毒しようとしたり、頭ごなしに湿潤治療、糖質制限食をそういう人にはレセプターが無いのだと思い至ってから、一切そうい う方々には、それ以上の、話はしないようにしています.レセプターが多い方は真の知性を持っている方で、そういう方しか、相手にしない方が良いと思っています.読書や、旅行、レジャーはレセプターを休 ませたり、増やしたりする手段の一つと考えて、勝手におもしろがっています.薬にたとえれば、ダウンレギュレーションからの回避ですね...
     思い出がいっぱい詰まったオーダーメードのスーツが25年ぶりに着られた話,ちょっといいです。そして後半のレセプター欠如の例え,ナイス!

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    【アメリカ糖尿病学会(ADA)が糖質制限食を格上げ! 次期声明改訂に向け系統的レビュー】
     ある先生からのメールです。
     もうご覧になっているかもしれませんが、米糖尿病学会が糖質制限食を格上げし、糖尿病の食事療法のひとつとして受容された、というニュースが出ています。
     アメリカ糖尿病学会(ADA)は数年に一度栄養に関する立場を表明していますが、直近は2008年に初めて糖質制限食の有効性を公式にカロリー制限食と同等に認めましたがそれは減量効果のみについてでした。このたび,次の声明の改訂に向けて,糖尿病治療のための食事療法に関する系統的レビューがDiabetes Care(2012; 35: 434-445)に掲載されたました。

     別にそういうお墨付きはいらないでしょうが、これを受けて今年5月に横浜で開催される第55回日本糖尿病学会年次学術集会でも適正な食事中の糖質量について考えるセッションが組まれることとなったそうで、少し世の中が変わっていくかもしれませんね。

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     某病院の管理栄養士です。
     私も2月から糖質制限を開始しました。もともと糖尿病の食品交換表によると一日の摂取カロリーの半分以上が表1(主食)というのに疑問を持っていました。
     糖尿の患者さんたちが(特に年配の女性)ご飯ばっかりこんなに食べれない!と・・・。ご飯を食べれない患者さんには表1から芋などでカロリーを調整なんて・・・そんな食事を自分にはできないなぁ〜と

     糖質制限に出会い,パン大好きの私の食事が変わりました。さすがに,土日の子どもと一緒の昼食や外食時などにはなに食べよう??と迷いつつ・・・
     家での食事は豆腐を常備することで結構逃れています。外食は王将などの単品の多いお店で,子どもの好きな回転すしでは茶碗蒸しや冷奴を注文しています。
     それでも週1回の家族の分を買いに行くパン屋さんで,大好きなりんごタルトパンを楽しんでいますが・・・

     気がついたことは毎朝通勤時に襲われる眠気もなくなりました。今思えば,厚切りパンにコーヒーであわただしく朝の準備をし,まだ小さな子どもたち3人の準備し送りだしての出勤。車の運転中はちょうど食後2時間当たりでした。
     帰宅途中は空腹に襲われコンビに立ち寄り・・・。悪影響ですね。コンビニには行かなくなりました。

     現在なんちゃってスーパー糖質制限で,増える一方だった体重はマイナス3kg。おなか周りが少しすっきりしました。
  3.  旅館の女将です。
     糖質制限を始めて3年を過ぎHbA1cは8超→4.6になっています。体重は72→55キロに,血液検査ではほぼ全ての値が正常域です。お酒はワインを1日1本飲みますがγGTPは20以下です。3年続けて,特に問題があるようには感じてはいません。
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     糖質制限ネタのメールを紹介。糖質セイゲニストの皆さん,他人にその成果・効果を教えたくてたまらないんですよ。
     我家にも革命がおこりました。夫のダイエットについてです。12年前から生活習慣病にて通院治療を行っていたのですが,根本的には体重を落とさなくてはダメだと指導を受け,ダイエットに取り組む日々を送っていました。
     数年がかりのカロリーコントロールで十数キロのダイエットに成功し,何とかほぼ目標体重まで落とせたものの,それまでの我慢の糸が切れた途端に一気にリバウンド。日毎に増えていく体重計の値を見ながら,あの長い長い苦労や我慢はいったい何だったのだろうと,先が見えない日々を送っていました。
     そのような時期に夏井先生のHPで糖質制限の話題が取り上げられるようになり,私達も少しずつこの食事療法に興味を持ち始めるようになりました。そして,ご飯が大好きで大食漢の夫が自らご飯を食べないことを決意。
     そこから糖質制限生活が始まり3週間が経過しましたが,なんと現在で4・6kgの減量に成功! 夫婦共に大喜びです。

     作り手側からとしての糖質制限の良いと点は,料理に苦労しないとこです。カロリー制限食では,ひとつひとつの量を計り時間・労力を費やす割には味気のないものしかできず,もちろん「美味しい」などと喜んでもらえることもなく,作り手側としてもやる気がどんどん失せていきました。しかし,糖質制限食にしてからは面倒な計算も必要なく,しかも「美味しい」と喜んでもらえるようになり俄然やる気が湧いてきました。
     何よりも嬉しいことは夫自身が「何をどれくらい食べて良いのか」すぐに理解できるようになったということです。もちろん自分で素材を選び,料理もできるようになりました。何年かかってもカロリーコントロール生活では到達できない域でした。

     そして,常にイライラの原因が「炭水化物依存症」にあったということを身をもって実感したそうです。飢餓感に近い空腹感が治まったことで,ダイエットに大切なことは「空腹感のコントロール」だということを身をもって感じたそうです。
     夫の身体の中で,グルコーススパイクが起こっていたこは明らかであり,この食事療法に出会わなければ将来的にはほぼ間違いなく糖尿病になっていたと思います(遺伝的にみてもサラブレッドですから…)。
     夏井先生に積極的にこの話題を取り上げてもらえなかったら,きっと糖質制限に興味を持たなかったと思います。私自身,ダイエットとは辛く苦しく,努力と根性で淡々とカロリー制限のもと行うものと信じていましたから…。
     幸いにも担当の先生(糖尿病専門医です)には柔軟な姿勢で対応してもらえるので,相談できる環境も整っています。検査データなどとも照らし合わせながら,これからも糖質制限生活を楽しく行っていきたいと思います。

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     さらに,先日紹介した糖質制限関連メールを紹介した人から,追加情報です。
     息子夫婦が急に健康になったのを見て,最初は疑っていた60代の母親も糖質制限を試してみた所,あっというまに2.5kg痩せてお腹周りがすっきりしました。
     ダイエット効果以外に,顔の毛穴が綺麗になり肌の調子も良くなった,手足のしびれがなくなった,ふくらはぎのコブや血管が浮き出て見えるのがなくなった等の驚きの連続で「久しぶりにスカートがはけそう」と喜んでます。
     糖尿病でもないのに糖質制限食を長期間続けるリスクについては若干心配があるので,献血メールクラブに登録して定期的に献血をすることにしました。人助けにもなるし,無料で血液検査を受けられてパソコン・携帯電話から検査結果の履歴をチェックできるので良いことずくめです。
     糖質制限を始めてから毎晩のように黒糖焼酎をのんでおりますが,γ-GTPは15 IU/L で,アルブミンは5.1g/dLもありました。他すべて標準値で今のところ安心です。
     献血メールクラブで健康チェック,というのはナイスですね。無料で検診してくれるようなものです。

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     糖質制限についてのメールです。以前,糖尿病の研究をしていた先生とのこと。
     高尿酸血症や高脂血症なんかのガイドラインが怪しいというお話がありましたが,実際にメジャージャーナルではありませんがその基準値より下げてもいいことがないよっていう結果が示されているものがあります。(その論文が,埋もれてしまって探し出せてないですが。。。)
     そして,糖尿病に至っては,ACCORD試験という(衝撃的らしい)大規模臨床試験があります。10年くらい糖尿病を患っているヒトに,緩やかな血糖コントロール(HbA1cが7.5%くらい)と厳格な血糖コントロール(HbA1cが6.4%くらい)をした場合に,CVイベントリスクを調べたものですが,どちらもイベントリスクは血糖コントロールをしないヒトよりも低下していたのですが,なんと死亡率は逆に増加していたのです。
     そのために,この試験は中止されています。3年たったっても,この結果に頭を悩ましているのが糖尿病の研究者達です。おそらく普通食をとりながら,薬物で血糖を低下させているわけですから,並大抵のことではないことは想像できます。おそらく,ものすごい量のインスリンも投入されているでしょう。
     私はインスリンは悪者という考えなので,ACCORD試験の結果に何の悩ましい点も感じません。むしろ,血糖コントロールを糖質制限でやったら,全然違った結果が得られることと思います。でも,それをしてしまうと,糖尿病の薬を創る理由がなくなるし,薬も売れないから,製薬企業(そしてそこから利益を得ている先生)としてはそんな試験はしようとも思わないでしょうね。
     時々,「これでは創傷治療のサイトなのか糖質制限のサイトなのかわかりません。創傷治癒だけ扱って下さい」なんていうお叱り(?)メールをいただきますが,なぜこのサイトで糖質制限を扱うかというと,以前にも書いたように単純に面白いからです。もうすぐ55歳のオッサンのメタボ腹部が見事に凹み,体重が簡単に数キロ落ちたという現実が面白いからです。
     「面白い!」というのはあらゆる科学の原点・出発点です。そしてこの先生からのメールのように,糖尿病とは何なのか,糖尿病の治療とはどうあるべきか,という物事の本質が見えてきて,それが医療全般に関連していくのがわかります。それが「面白い」のです。

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     医薬品メーカーにお勤めの30代の方からも糖質制限メールが。
     正月太り解消の為に先生のサイトで話題になっていた糖質制限食を始めましたがたったの2週間で十数年ぶりに学生時代と同じ体重にまで一気に戻りました。
     数年前まで睡眠薬と抗うつ薬を服用していたことがあるのですが,糖質制限食を初めてから朝から晩まで安定して気分良く仕事や家事に集中できるようになったことにとても驚き,良い意味で手段が目的に変わってしまい今も糖質制限を続けています。夕食後は何をするにも億劫な感じだったのがなくなり家でも働き者になりました。

     1月は妻は桶谷式母乳育児の推奨食事メニューでご飯は1食2膳×3回で野菜,海草類,大豆など中心の食生活だったので,妻の体調も娘の夜泣きも悪化して色々大変だったのですが,妻も糖質制限食にしてから問題がほとんど解決しました。
     桶谷式以外にも授乳時の推奨食事はいろいろあるようですが,通常よりも糖質が多いものが多いようで,それらが産後うつ病の主因であるように思えてなりません。

     また,温水洗髪も盆休みからずっと続けていますが,少し薄かった頭頂部の髪が,妻から「ハゲる気配が無くなった」と言ってもらえるまでに復活しました。
     授乳のための糖質過剰食が「産後うつ」の主因ではないか,という鋭い指摘です。もしも本当なら・・・!

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     外科の先生からの糖質制限失敗メールです。
     私の糖質制限体験のご報告をさせて頂きます。結論からいうと,私の体質には合わなかったようでした。
     今回腰を痛めたことを機会に体重を落とすべく,糖質制限を開始しました。
     2週間程スーパー糖質制限,具体的には,朝はそれまでの食パンの代わりに冷や奴150Kcal分を食べ,昼食は弁当のおかずのみ,夕食は家族と一緒におかずのみとビール。おかずでも,芋類など糖質の多い物は排除して,摂取する糖質はビールからのみという状態でした。空腹感もなく,体重は2週間で1Kg減,計っていませんが,ウェストは明らかに緩くなりました。あと目立った変化としては,以前は顔が油ギッシュだったのですが,それがなくなりました。
     3日くらい体調も良好でしたが,その後,絶え間ない頭重感,眠くないのに絶えず生あくびがでる,階段を上ると下腿の筋肉が痙攣を起こすといった症状に見舞われました。日々ひどくなるため,糖質制限を解除したところ,緩やかに改善しました。
     血糖測定では,普段の空腹時と変わらず86mg/dlで,低血糖はないようです。症状も動悸,発汗などの所謂低血糖症状は観られませんでした。さすがに血液/ガス検査はしてませんのでアシドーシスとなっていたかは不明ですが,簡易法で尿ケトン体が3+でしたので,ケトーシスの状態にはなっていたかと思います。
     自分なりに考察すると,タンパク質からの糖新生があまりまく廻らなかったのではないでしょうか。当初のうちはグリコーゲンでまかなっていたものが,枯渇し,脂質の代謝のみが亢進してしまったのではないかと思っています。
     さすがに医者だけあって,冷静に自分の体の変化を観察しています。糖質制限がうまくいく人と体質的に合わない人がいることは確かなようです。

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     ある看護師さんからも糖質制限についてのメールをいただきました。ご自身の体験から,糖質による精神疾患だった可能性が強いそうです。
     私も先生のサイトを見て1ヶ月前より糖質制限に挑戦し,お陰様で体重−3s・体脂肪−3%となりましてとくにウエストラインがすっきりキレイにな りつつあり(笑)長年悩まされたむくみもとれて肌つやもよくなりました。

     あと6年ほど前より抑鬱状態でSNRI系抗鬱剤とマイスリーを服用していましたが,気分が安定したためそれらとも卒業し,昼間の不快な眠気とも別 れを告げることができました。
     今日のサイトの記事「砂糖と精神疾患」ですがこれは糖質制限に出会う前の私にピッタリあてはまりました
     結婚して故郷を離れるまで病院で3交代勤務をしており,疲労を感じたら昼夜問わず病棟の休憩室にあるスナックや甘いお菓子に手をのばし→ 食事前低血糖様症状を起こして過食→眠い・だるい疲れが取れない の悪循環にはまり,抑鬱状態に陥っていたと思います
     もっと早くに糖質制限に出会えていたら私の人生はもっと違ったものに・・・ならないけど少なくとも精神科のお世話にはならなかったかなあと。

     現在私はスーパー糖質制限を行っておりますが困るのはやはり昼食ですね。大学生協売店の弁当は男子学生向けのごはんてんこもり,もしくは女子学生向けの低カロリー低脂肪・低タンパクがメイン。生協売店は学生が好むスナックや甘いお菓子,甘いジュースやアイスクリーム,フライドポテトなどの軽食が多く,チーズ,ナッツ,豆腐,小魚は敬遠 されるためかおいてはいません。
     食事を自分で用意することが多くなったため,結果的にインスタントやファーストフードなどを避けることができたのも体調の改善につながったと思っ ています。

     糖質制限を始めて気がついたことですが・・・
     保健管理センターにやってくる学生の中には極端に体が冷えている月経困難,カロリー制限してもやせない肥満,かぜを繰り返し疲労困憊しているケースに出会うことがしばしばあります。
     食生活を聞いてみると
    • 経済的負担の少ないご飯などの炭水化物やファーストフードお腹を満たしている(実際近くの学生向けの飲食店は主食食べ放題とか主食でかさを増し ている店が多いです)
    • カロリーにとらわれていてたんぱくや必須脂肪酸,ビタミン・ミネラルが不足している
    • 菓子パンや,和洋菓子を食事がわりにしている(女子学生に多い)
     だいたいこのパターンにあてはまります。

     限られた仕送りとバイト代で経済的に余裕があるわけではないとはいえ,乱れた食生活を送っている学生達が将来日本を支えていくとなると少々不安に 思うときがあります(人のことはいえませんが)。学生達の意識改革とともに,支える周りの年長者も食に対する意識を変えていかなければならないかもしれませんね

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     糖質制限についての批判的なメールも紹介。メールに個人名が書かれていないのがちょっと残念。批判をするなら本名を名乗るべきでしょう。恥ずかしがり屋さんなのかな?
     糖質制限賛同メールばかりだと危険なので,一つnをふやしておきます。
     飲ンベ様たちが普通に炭水化物を摂ろうというのが間違いで,もし肥ってらしたとしたら一義的には摂取カロリー過剰です。現代日本で中高年層が太るまいと思えば結構大変です。その中でローカーボダイエットも選択肢の一つにあってよいとは思います。その程度で腎機能等に影響必発ということもないはずです。
     日本食が健康的とされるのも,脂質や蛋白質が少なめで野菜,豆,魚が云々より,まずは大まかにカロリーが低く現代社会の労働強度(とくに高齢者)に適合しているからでしょう。日本の主食は米(だったりうどんだったりw),欧米で言うメインディッシュは肉等蛋白質で,パンやポテトは主食ではありません。炭水化物メインの食事で世界一の長寿が得られているのは事実です。症例数も観察期間も充分,欧米では新鮮な驚きとともに受入れられて,少なくともカロリー制限の役にはたっていると思われます。
     しかし,まあとにかく一番違和感を覚えるのが,辛党の味覚で断言されていること。炭水化物は米や小麦だけではありません。日本猿のご馳走は果物です。猪は山芋を掘り,熊は蜂蜜が大好きです。
     先生がたまたま蛋白質スキーに生まれられたように,例えば私は遺伝子レベルでの糖質スキーで,進化の奥底から呼ばれるような美味しさを感じるのは果実で,もう一つ問答無用に惹かれるのは貝類,個人的に人類が海辺に近い森に棲む猿だったということを確信していますw貝が嫌いな人類もよく見かけますが,あの強烈な旨みは何かを語っているのです‥。

     等,個人的な直感で語ることは危険です。先生の他の発言にもバイアスがかかって見られてしまうことを心配しておられる方々は既におられることと思います。

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     ある先生からも糖質制限について。
     「糖質制限ダイエット」の話が出ていたので、ちょっと体験談を話させてください。
     実は私も、過去に二回(2004年と2009年)、このダイエットを行いました。やり方は「アトキンスダイエット」に準拠しています。添付したグラフは体重の推移で、横軸は開始からの日数です。体重が3ヶ月で10Kg以上減少(最大で13Kg落ちました)、その後はほぼ安定しているのがおわかりかと思います。
     確かに、このダイエットは劇的に体重が減る上に、一切費用がかかりませんし、他の方も書いておられるように、昼食後の眠気が減るなどの、うれしい身体的変化も多数ありました。ただ、開始当初は激しい口渇や、尿ケトン体強陽性などの、ケトーシス症状が強く出ましたし、寒さに弱くなるなどの副反応が出たのも確かです。また、僕の場合、肝機能も少し悪化したりもしました。

     先生もお書きのように、医療者が自分の知識の範囲内でやるのには、なんの問題もないと思いますが、一般の方に積極的に薦めるのは無理があるかなぁと思っています。
     僕も、知り合いの栄養士さんなどからはこてんぱんにけなされました(笑)
     「知り合いの栄養士さんなどからはこてんぱんにけなされました」というのが面白いですね。糖質制限でいいのなら,従来の栄養学に基づいた栄養指導(例:栄養のバランスは[炭水化物4割,脂質2割,タンパク質2割]でなければいけない)が無意味なものになってしまうし,栄養学そのものが根本から崩れちゃいます。
     栄養学が崩れてしまいそうになると,栄養学業界は従来の栄養学を守ろうとします。営巣本能みたいなものです。その結果,「患者の体を守らずに栄養学の教科書を守る」ことになります。
     もちろんこれは栄養学,栄養士さんに限ったことではなく,熱傷専門医とか褥瘡専門のWOCナースとか,糖質制限を絶対に認めない糖尿病専門医とか,枚挙にいとまがないですけどね。

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     昨日の「糖尿病モデルマウスに糖質制限食を与える実験」という話題に対して鋭いツッコミが!
     マウスは、もともと人間とは違って、穀類のようなものを主食にしていたようで、そのため通常のエサは炭水化物を主体としたものになっているかと思います。マウスに高脂肪食(裏を返せば、糖質制限食)を与えることで、肥満のインスリン抵抗性のモデルとしたりすることもあります。なので、糖質制限食というのは、マウスにとっては人間の糖質過剰食に相当してしまうのではないでしょうか?
     代謝というのは、ヒトと動物では違うようで、そういう意味では、先生方が個人的にやっている糖質制限食の人体実験のデータを集めることで、得られることがマウスの実験よりはるかに大きいものとなると思います。
     [動物実験@糖質制限食]に関しては,たしかにげっ歯類はダメですね。地上の動物で糖質を常食としているのはげっ歯類だけだったと思います(ネズミ類は穀物,一部のコウモリは果実食)。とは言っても,糖質に関しては猫科の動物以外は[本来の食べ物でなくても糖質を好む]そうですから(糖質,恐るべし!),[ネズミ以外で成長が早い動物]で実験すればいいのかな,なんて考えています。

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     食品衛生を専門にしている先生からも糖質制限ネタの投稿をいただきました。
     ブーム?の糖質制限ですが、私も平日の昼だけ炭水化物を抜く、というかなり消極的ではありますが、糖質制限をここ3週間ほど試しています。他の人に言ってもおそらく全く相手にされないと思うので、今のところ自分だけ楽しんでます。
     土日は、うどんやパスタなどの炭水化物を3食たべてます。面白いことに、糖質の有無で食後の体の反応が大分ちがってくるのを実感しています。

     糖質制限した午後はあまり眠くならない(抜いてるつもりで多少は糖質摂取しているために眠くなることはあるようです)。さらに、昼12時半くらいに昼食をとっても、夜8、9時くらいまではQBBチーズを1Pで十分持つ。8時くらいから30分ほどかけて自転車で10キロ移動しての帰宅で、その後軽く夕食ですが、思ったよりも空腹感は感じません。
     それに比較すると朝は炭水化物で手っ取り早く済ませてしまうので、11時くらいにはお腹がグーグーと催促を始めます。炭水化物を3度たべる土日にいたっては、食後すぐに何か食べたいという感触に襲われ、さらに、スキあらば布団やコタツで寝てしまうという感じです。
     こんな感じで糖質制限は体の反応をみるだけでもかなり面白いです。そろそろもう少し糖質制限を強めてもいいかな、と思ってます。

     知り合いに脂質代謝の研究者がいるので、「脂質の機能」について聞くと三大機能として「細胞膜等、膜の産生」「エネルギー産生」「ホルモン産生」と返ってきます。ここまでは誰に聞いても同じ回答なんですが、なぜか「エネルギー=糖質」という糖質脳からは逃れられないようです。これも面白い発見でした。
     脂質代謝異常に関する遺伝子変異は非常に沢山あって研究も盛んということですが、これは裏を返せばそれだけいろんな脂質代謝の経路があって三大機能を維持しようとしているということなんだろうと思います。
     また、糖尿病などの研究は血糖値の変動(インスリン分泌等)にばかり注目してますが、そろそろ誰か、「糖尿病のモデルマウスを糖質制限下で飼育したら、糖尿病の原因は糖質だったよ!!」みたいな研究をやればいいのに、と思ってます。多少の遺伝子異常は糖質制限によってカバーできるんじゃないかと考えてます。時間があれば自分でやるところですけどね。

     最後に、グーグルで「脂質 機能」と検索しても脂質の三大機能にはたどり着けませんが、英語で「lipid function」と検索するとwikipediaで三大機能に簡単にたどり着けます。このへんにも日本人の糖質脳が垣間見えて楽しめます。
     食品衛生を専門にしている先生ならではの鋭い視点です。また「脂質の機能にはエネルギー産生がある」とわかっているのに,なぜか脳みそには 「エネルギー=糖質」 しか浮かばない,というのも面白いですね。
     また,「糖尿病モデルマウスを糖質制限食で育てたらどうなるか?」という命題も面白いです。誰か実験しませんか?

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     工学系の先生からも糖質制限について次のようなメールをいただきました。
     本日の更新で糖質制限についてのお叱りを受けた、と報告されてらっしゃいましたが、それに懲りずに今後も糖質制限についてどんどん報告をしていただきたいと思います。
     科学は理論と実験、その再現性が全てです。同じことを他人がやって再現性があるのであれば定義域において理論が正しい(あるいはその可能性が高い)ということです。科学の真理は定説かどうかとかコンセンサスとは一切無関係です。学会のガイドラインに反するとか、WHOもFDAもCDCも認めていないから間違い、なんてのは科学ではありません。

     私も初冬より糖質制限をしております。結果、先生が紹介される声と同じく
    1. ベルトが緩くなった
    2. 体重が6kgへった
    3. お腹がすかなくなった
    4. 食後の眠気がなくなった
    5. 歯垢がつきにくくなった
    6. 低血糖が改善し、空腹時の手の震えがなくなった
    という変化を感じております。(よくない点は、便が硬くなるのと大好物の白米・麺類を節制しなければいけないことくらいでしょうか)

     なかでも歯垢がつきにくいというのは生物として特に面白いことだなと感じます。寝る前にプラークテスターを用いて徹底的に歯垢を落とし、その後、
    1. チョコレートを食べて歯磨きをせずに寝る
    2. ゆでたまごを食べて歯磨きをせずに寝る
    の二種類を比べるとチョコレートを食べたほうが明らかに翌朝の歯垢の量が多いです。歯磨きの習慣がなかったであろう遙か太古の人間が、日常的にチョコレートを食べていたら寿命が尽きる前に歯の寿命が尽きて大変なことになっていたでしょうね。

     もしかすると歯の生え変わりが人生に一回しか無いことは、血糖値を下げるホルモンがインスリン一つしか備わっていないことと同じく、もともと人間が糖質をそれほど取ってこなかったことの傍証かもしれません。すなわち(当時の)人生の中盤で歯を一度だけ入れ替えれば寿命まで使える、という前提でDNAが構築されているということではないかと思います。
     霊長類の手指の機能と歯の形態は主食が決定することを見出したのは,アイアイ研究家の島泰三先生です。彼はこれを「口と手連合仮説」と呼んでいて,人類の手の形態(直径3〜4センチのものを握るのに最適)と歯の形態(食いちぎるのでなくすり潰すための歯)から,最初期の人類の主食について驚くべき推論をし,その食材(?)が一切加熱なしに食べられ,しかもほぼ完璧な栄養源であることを実証しています。

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     東京都の三鷹市で湿潤治療をしている入江先生からも糖質制限についてメールをいただきました。
     その後プチプチ糖質制限&ウエイトトレーニングですが(昨年7月より運動開始、プチプチ糖質制限は11月より),体重の減少は年明けから少し足踏み状態ですがまだ減量は続いております  ズボンがぶかぶかになり昨日、ユニクロで新しく購入しました。以前は恥ずかしながらウエスト91cmをはいておりましたが、今回は85cmでも少しゆとりがあるくらいでした。いやあ、気持ちがいいですね。面白いことに本当にお腹まわりがすっきりしてきました。
     ちなみに胸囲を測ってみると昨年の7月の時点では104cmでしたが本日は103cmを少し切るくらいであり、それほど減っておりません。体重はぼぼ8kg減りました。どこまでが糖質制限によるものはよくわかりませんが。
     糖質制限食は「単に痩せる」というより「いらないお肉(敢えて脂肪とはいいません)」を削ぎ落してくれるような気がします。単なる減量の場合、全身が痩せますが糖質制限はそうでない可能性があるのかなあ?と勝手に思い始めているところです。
     先生のおっしゃられるとおり、現在は自分自身で面白がって行なっているのであり患者さんには「こういうやり方もあるよ」と話すこともありますが、まだ積極的に進めているということは無いです(何よりもまだまだ勉強不足なもので)
     まず,自分で面白がって糖質制限をしてみて,患者さんが「そういえば先生,最近すごく痩せましたよね。お腹まわりが全然違ってますけど,何かしているんですか?」と尋ねられたら,「実はね・・・」と教えてあげる,というのがいいと思います。
     それにしても,腹囲91センチから85センチというのがすごいです。私の体の感覚では,糖質制限をしていると一番最初に内臓脂肪が落ちて,その次がお腹まわりの皮下脂肪が落ちて・・・というような感じです。

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     「このサイトでなぜ糖質制限についてこれほど取り上げるのでしょうか,まだ定説にもなっていない医療情報を流すのは危険です!」という質問というか,お叱りメールをいただいただいた。

     なぜ私は糖質制限食を取り上げるのか。それは単純に面白いからだ。糖質を制限しているだけなのに,みるみるメタボお腹がぺったんこになってくるし,体重も減ってくる。中年になって膨らむ一方だった下腹部が平らになり,ズボンが緩くなるのが面白いのだ。しかも,減らすのは糖質だけで肉も魚も好きなだけ食べていいし,お酒だって好きなだけ飲んでいるのだからラクチンである。これで中年太りからおさらばできるならお安いものだ。
     しかも,自分の体で実験しているので誰に迷惑をかけているわけでないし,誰かの健康を害するわけでもない。しかも,このサイトを見て[糖質制限人体実験]に挑戦している人間の大半は医者・看護師だから,体調に何か変化があったり健康面でヤバいことが起きたらすぐにわかるはずだし,何より彼らは健康上の危険を察知・回避する能力も持っている。要するに「健康のプロ」が自分の体を実験台に人体実験をしているだけなのだ。

     しかも,糖質制限にはそれまでの常識を全面否定する痛快さがある。「栄養の4割は炭水化物」とか,「糖尿病ではカロリー制限するが糖質は4割必要」とか,「脳の栄養は糖質だけだから砂糖をとらないとバカになる」とか,そういう常識が全てひっくり返るのが面白い。それらが[栄養学・糖尿病治療の常識中の常識]だから余計に面白いし痛快だ。[常識をひっくり返されて困惑する側]にいるよりは[常識をひっくり返して困惑させる側]にいた方が,絶対に面白いに決まっている

     同年代のオッサンたちが下腹部肥満のメタボお腹を揺らして歩いている隣で,凹んだお腹で颯爽と歩くほうが格好いいに決まっている。他の中年オッサンたちがメタボ体型のままでいたって私はどうだっていいのである。重要なのは自分の体型だけなんだから。だから私はこれからも糖質制限を続けるつもりだ。だって,元のメタボ体型に戻りたくないもの。

     「糖質制限を何年も続けて体調を壊したらどうするのか?」という声もあるが,壊れるのは自分の体調であり他人の体調ではない。個人が個人の意志で自分はどうすべきかを考えているだけのことである。そういう記事を読んで信じるのも信じないのも個人の意志である。

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     というわけで,今日も懲りずに糖質制限関連のメールの紹介。最初は昔からお付き合いのある極真空手の黒帯師範
     さてさて,私もなんと「糖質制限」を開始しました。
     先生もご存知のように,僕は極真空手家@黒帯で,道場生に指導したりで日ごろ稽古してますので運動量は多いです。また趣味もウェイトトレーニングなんで,筋トレもやってます。
     で,歳は40台後半になろうとしてますが,試合に勝つために体重を90キロ以上に増やしたく(重量級のわりには私は体重が軽いので 189p 86キロ),ご飯,麺,パンやプロテェインなどの食事量はかなり多かった毎日です。
     がぁ,やはり年なんでしょうか,ここ数年お腹が「ぼっこりちゃん」になってしまいました。運動の指導者が,お腹が出てるのはカッコ悪いですし,そんな指導者になってはまずいと思い,皆さまの報告を見させてもらい「糖質制限」開始させていただきました。逆に今は 体重を80キロにするのを目指してます。(動ける重量級)

     が,最初はお腹がすいてすいてしょうがなかったです。なにせ今までは朝昼晩はしっかりご飯を食べて,昼の三時にも「うどんかラーメン」をおやつ感覚で食べてましたから。運動量があるので,検診で検査所見は悪くはないのですが,毎年確実に腹囲が育ってました。
     糖質制限開始から約15日経ちますが,今は確かにお腹すきませんね,朝はご飯もパンもなし卵とおかずのみ,昼は外食が多いので普通に食べ(大盛りおかわりはやめました),夜も家だったらご飯はなしでおかずのみか,子供が残した米粒をゲットくらいでしょうか。お通じは,下痢がなくなったような。臭いも変わりましたね。
     夜は仕事がら出張も多く外食も多いですが,ちょっと気にして,ビールは乾杯のみ,あとは焼酎へシフト。締めの,ラーメンは絶対禁止にしました。
     すぐにベルトの穴が1〜2個サイズダウンしました,てか 今までが年の割に食べ過ぎなんでしょうね!体調は とてもすぐれています。
     空手の稽古の最後に殴り合いのスパーリングが約20分あるんですが,なんと「スタミナ切れがなくなった」ような気がします

     お米大好きの自分が,お米抜きだなんて考えもしなかったですけど,これも夏井い先生のおかげですね! しばらくがんばります。かっこいい中年にならないといけませんから。
     「糖質を制限するとスポーツに必要なスタミナがなくなってしまうだろう」という意見をよくいただきますが,なんと極真空手の黒帯師範は「糖質制限をしてからスタミナ切れがなくなった」そうです。つまり,極真空手の20分間のスパーリングより軽い運動でいいなら,糖質制限をしても大丈夫のようです。

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     もう一つ,糖質制限関連のメール。
     面白そうなので私も2月3日からスーパー糖質制限を始めました。といいましても私この20年来 朝はコーヒー一杯 昼はお弁当 夜は嫁さんのつくったおかずを肴にジントニック。ご飯は(お米)食べないという食生活。つまりお昼のご飯をやめるだけのお気楽制限です。私,実は20年も前から何も知らずにスタンダード糖質セイゲニストだったのです。
     始めたときの身長166センチ,体重54キロ ウエスト76センチちなみに年齢は54歳です。
     結果 2月21日時点体重54キロで変わりなしウエスト72センチ マイナス4センチ。今日(2月25日)測ってみると体重53キロ ウエスト70センチ。この調子で行くと来月には60センチ台に突入しそう。今まではいていたチノパンは当然ブカブカ。リーバイスの28インチなんて楽勝です。
     昼のご飯をやめただけでこんなことになるとは!スーパーとスタンダードの差に愕然です。
     何か,長年親しんできたお米やラーメンが,やばい薬物のような気がしてきました
     えーと,年齢は私と同じ54歳で,身長は私のほうが5センチ高く,それなのに体重は私のほうが10キロ多いです。リーバイスの28インチなんて夢の夢です。悔しいです! この54歳のおっさん一人に格好いい真似をされてはたまりません。とりあえず私は,体重60キロ,ジーンズは30インチ楽勝を目指そうと思います。それにしても[スタンダード糖質制限]⇒[スーパー糖質制限]の差は大してないように思っていたのに,これほど違うとは驚きです。

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     きよすクリニックの伊藤先生からも糖質制限関連メールが。ちなみに伊藤先生は糖尿病が専門です。
     便通については,脂肪の摂取が増えること,腸内細菌叢の変化が関係しているかも知れません。
     難治性てんかんに対するケトン食は,究極の糖質制限食ですが,便秘になりやすいようです。Q&Aコーナーに,「少し便秘気味になった時は,レタスなどの糖質が少ない野菜を多く使うようにしたり,水分を多めに摂ったりしています。」との記載があります。
     私はもともと便通がよいほうでしたが,一時便秘傾向になりました。その後も糖質制限を続けていて,快便に戻りました。

    >ところで,最近すごく暑く感じるようになりました。こんな季節ですがちょっと動くと汗がでます。(中略)
    > 代謝がものすごく上がったのかななんて話していますが糖質制限の効用でそういうこともありますか?

    →江部先生の徒然日記に下記の通り記載があります。
    1. http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-1692.html
    2. http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-1693.html
     食事誘発性熱産生(DIT)というそうです。
    「たんぱく質のみを摂取したときは摂取エネルギーの約30%,
    糖質のみの場合は約6%,
    脂質のみの場合は約4%,
    通常の食事はこれらの混合なので約10%程度になります。」
    とのことです。

    > 糖質制限食にすると,相対的にたんぱく質の摂取が増えるので暖かく感じるのではないでしょうか?
    ・・・ではなく,糖質制限食を受け入れることのできる人は,考えが柔軟で心が温かいから!・・・ですね。
    なるほど,そういうメカニズムでしたか。確かに腸内細菌の種類は変化しそうですね。

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     《糖質制限お試し期間中》さんからのメール。
     実は8枚切りの食パンを食べてしまいました! すると直後から血糖値上昇↑感がすごくて汗たらたら・・・
     そのうえ2時間もたたないうちに強烈な空腹感に襲われて,会議中におなか鳴りまくりでまいりました。いや〜すごい,本当にわかりやすいですね。
     また低糖質素材をトマトソースで調理してみたらものすごく甘くて「トマトってこんなにも甘いものだったの?!」ってびっくりです。おもしろいですね。

     どうせならスーパー糖質制限を目指してがんばってみようと思ってます。
     何しろ最近,抜け毛が増え,髪がとてもパサついて凹んでいたのに突然ツヤツヤ〜になって張りが出てきたんですよ!ありえないですよ。減量もしたいけど,私はこっちのほうが嬉しいです。ついでに白髪も減ってくれたりしないかな(笑)
     糖質制限はこういう数字では測れない「実感」があるところがスゴイです。

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     和歌山県で湿潤治療を以前から行なっている介護老人保健施設「あじさい苑」の小野先生からも糖質制限についてメールをいただきました。
     糖質制限食3週目です。体重は2kg減ですが。体脂肪率が26から25,内臓脂肪率が12から11と順調に減少しています。おどろきは腹囲が 90cmから8cmも縮んでいます
     完全に主食0で,料理の糖分はラカントで,みりんはやめて糖質0の日本酒を使用しています。添付した写真は今こっている手作りチーズケーキ (ニューヨークスタイル)で糖質はほぼゼロです。チーズケーキだと小さな一切れで半日は持ちます。最初はナッツも40個ぐらい食べていたのが今は10個で満足です。胃がすっかり小さくなってし まったのでしょうか,とにかくおなかがすかないのです。目の前にある甘いものを求めることもなくなりました。
     ちなみに,参考にしたチーズケーキのレシピです。底の部分のビスケットは省略し,上白糖はラカントS100gにしました。コーンスターチは,どうしても必要と思い使用しています。コーンスターチは糖質ですので,厳密に言うと糖質0とはいえませんが,糖質0にこだわりすぎて美味しくないのでは楽しくありませんものね。バニラビーンズは手に入らずいれませんでしたが,それでもおいしかったです。

     穀物食べず,頭もシャンプーなし,体も最小限の石けん,歯磨き粉なし,まるで定住農耕が始まる前の縄文時代人になったようです。ただ猪狩りや木の 実や貝の採集をせずにすむのが助かりますが。高校生以来切ったことのない腹囲80cmが現実化しそうです。現在82cmです。
     私はさしずめ,「ノートパソコンを抱えた縄文人」ですね。
     それはともかく,糖質制限をしてみて初めてわかったのは,「縄文時代のような食生活をしていても,お腹が空くわけでもないし,低血糖になるわけでもない。普通に動けるし,むしろ頭はクリアになる」と言うことです。
     というのは,縄文時代の食の本を読むたびに,「こんなものしか食べられなかったのなら,さぞかしお腹が空いただろうし,空腹でものを考えるどころではなかったろうな」と勝手に思いこんでいたからです。
     現代人の食生活を基準にすると「必要エネルギーの4割は炭水化物でなければいけない」となり,炭水化物が食べられなかった縄文時代は低栄養で飢餓状態でなければいけないことになります。しかし,空腹感に常に苛まれているのは縄文人ではなく,糖質食の現代人の方だったんですよ。
     これは糖質制限を実際にしてみて,我が身で体験しなければ絶対にわからなかったことですね。

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     糖質制限に関するメールをたてつづけに3通いただきました。
     看護師です。
     表題の件,携帯ニュースでちらっと見ましたが,和食となると米も含まれるはずです。糖質制限食を推進している我々としては向かい風のような気がします。バランスの良い食事を摂ることは大切ですが,和食を世界無形遺産には賛成しかねますね!糖質の摂取を控えることで,どれだけ体が軽くなるか,眠気がなくなるか,ウェストが細くなるか,減量できるかなどなど糖質制限食を世界無形遺産に登録したいぐらいです。お役所の方々は,糖質摂取によるグルコーススパイクやケトン体利用などを知らないんですね(当たり前か・・・江部先生の著書を拝読していればべつですが・・・)
     ちなみに私も糖質制限をしはじめて2〜3週間経ちますが,ウェストが細くなり,減量にも成功しました。3月に検診があるため,検査データが楽しみです。
     文化遺産といえば,奴隷制度だって文化遺産だし魔女狩りだって立派な文化遺産です。もちろん「負の文化遺産」ですけどね。
     和食も中華料理もイタリア料理も「澱粉食文化」ですから,いずれ「負の文化遺産」になるかもしれません。その程度に考えればいいのです・・・文化遺産なんて。
     27歳と30歳の姉妹で,糖質制限7日目です。二人ともBMIは19〜20ですが,糖質制限でスカートがゆるくなる,便秘が治る(今まで我慢していたナッツなどの油をとっているせいかと)などの効果が出ていて,うれしい驚きいっぱいの毎日です。
     ところで,最近すごく暑く感じるようになりました。こんな季節ですがちょっと動くと汗がでます。もともと2人ともエアロビクスが趣味なので運動不足ではないと思うので代謝がものすごく上がったのかななんて話していますが糖質制限の効用でそういうこともありますか?
     そういえば私も病院では一日中半袖白衣一枚です。他の先生は「最近,医局寒いよね」なんて言っていますが,私は全く気になりません。
     後期研修医です。少し前から糖質制限を始めたばかりなのですが,少しずつ体重が減ってきている印象です。
     食事を続けてみて気づいたのが,便通です。
     私は日ごろ便は軟便・泥状便で出てくることが多く,場合によっては回数も頻回になります。自分の中では「過敏性腸症候群だろうけど生活に困るほどではないのでまあいいか」と思い様子を見ていた,そんな状態でした。
     それが,糖質制限をし始めてから便が有形になり,回数も減ったように思います。明らかに泥状便が出ることはなくなりました。血糖値の変動が消化管活動に影響を与えているのかもしれませんが,もしかしたら摂取食品内の水分含有量の問題なのかもしれず,私には断言できないのですが,ちょっと気づいた事でしたのでメールしました。
     純粋に水分含有量の問題であれば,便秘がちの方が糖質制限を行うとさらにひどくなる,という気がするのですがそんな報告はなさそうなので血糖値の変化が消化管活動に影響を与えているということでもいいかもしれません。
     私は糖質制限前から快便人間でしたが,糖質制限後はウンコの量は減り(食べる量自体が減っているから当たり前か),より形のしっかりしたウンコちゃんになってきました。でも,糖質制限にして便秘気味になる人もいるみたいですね。

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     昨日,「熱傷学会だけじゃなく 糖尿病学会も馬鹿の集まりと知ってしまいました」というメールを紹介しましたが,早速,糖尿病を専門とするある先生からメールをいただきました。
     まさにそのとおり,ナイス! と私も思い,嬉しさのあまりメールしてしまいました(笑)
     私の医局(糖尿病・内分泌内科)でも,
    糖質制限の話題は出ずに,糖尿病関連の研究会ではインクレチンやカーボカウントなどに関する話題ばかりです。お世話になった先生もいるので,糖質制限に目を向けないことは,寂しくもあります。

     熱傷学会,糖尿病学会だけでなく,湿潤療法を認めない形成外科医や褥瘡学会ももちろん○○の集まりでしょうし,腎臓学会や透析学会も薬剤メーカーや透析機器メーカーと癒着した利権と名誉に目が眩んだ輩の集まりです。

     今年の診療報酬改定で,糖尿病腎症の透析予防指導に保険点数が算定されるようになるようです。
     これを知ったある有名な透析病院の院長が「透析患者が減ってしまうから困る」と言ったとか言わないとか・・・。

     患者を見ず,患者の声を聞かず,論文ばかり見ていないと教授の座にはいられないのかもしれませんね。
     論文は見るが患者は見ない医者,ガイドラインは読むが患者の顔色や体調は読めない医者,検査データは読めるが全身状態が判断できない医者,検査データの治療に気を取られて全身状態の悪化に気が付かない医者・・・。
     近視眼的,という言葉がありますが,近視眼に視野狭窄を合併している医者が多いです・・・というか,近視眼に視野狭窄を合併するのが専門医によく見られる典型的な症状です。

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     ある先生からのメール。
     糖質制限して絶好調です。小顔になってきました。
     おっしゃるとおり味覚が鋭くなりますね。毎年食べに行っているふぐの店ですが,今年は殆どポン酢を付けずにいただきました。うまかったです。今までポン酢を食っていたのだとよくわかりました。もったいないことをしていました。

     湿潤療法と糖質制限の共通点というか,困った点というか,「大学教授が馬鹿」に見えてくる点です。
     添付した科学的根拠に基づく糖尿病ガイドライン2010の食事療法の項目で カロリー摂取量,糖質摂取量をグレートAとしながらその根拠が「コンセンサス」!!??
     さらに「カーボカウントは米国では広く用いられている方法であるが,いまだにevidenceが不十分であり(「コンセンサス」を根拠としているお前が言うな),我が国では食品交換表という独自のきめ細かい優れた方法もあり」ってなんですか「我が国には米英に無い大和魂がある」とどこが違うのでしょう。
     熱傷学会だけじゃなく 糖尿病学会も馬鹿の集まりと知ってしまいました。
     この先生は年に数回は顔を合わせていますが,送られていた写真を見ると顔の横幅が違いますね。事情を知らなければPhotoshopで修正したのかと思っちゃいますよ。

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     「糖質制限@お試し期間」さんからのメール。
     途中何回か外食で炭水化物をとりましたが基本は糖質を避け,10日くらい経過して,今のところとても体調がよく気分が良いです。体重ははからない主義なのでわかりません(すみません!)が,おそらく今1〜2kg減という感じです。チーズとか高カロリーなものもけっこう食べてお酒も飲んでます。
     でも体調の変化で実感があるのは髪の毛。ツヤとハリが出てきましたよ! 毎日触るので結構わかります。あとは,夕方頃の眠くて眠くて・・・という感じが消失しました。

     でも!課題もあります。私は毎日家族の食事を作っているので自分が食べるものだけ別に考えるのは大変です。なので,子どもの離乳食を作っていたときのように,糖質制限食と制限なし食を同時に効率的に作れるメニューを考えながら作っています。
     昼のお弁当はサーモスのフードコンテナに野菜,肉,豆などのスープを入れています。今の時期,あたたかくボリュームもあり美味しいのでおすすめですよ。

     今日,職場でお菓子をすすめられたときに思わずカムアウトしたら,よくがまんできるね!低血糖になるから私は無理・・と何人かに言われました。「糖質をとらないと低血糖になって頭が働かない」とのこと。
     糖質を摂っていたときは私もたしかにそんなふうに感じることがままあって,よく甘いものや炭水化物を食べてしゃきっとしていたのですが,今はそういう必要を感じないのであれはなんだったんだろうなぁ・・・と思います。
     このお試しがどこまで続くかわかりませんが,絶食ほど難しくなく体質が改善するかもしれないという期待でしばらく続けてみようと思っています。
     糖質制限に対する人々の最初の反応(例:糖質を摂らないと低血糖になる,頭が働かなくなる etc...etc)って,私が一番最初に「傷の消毒」を止めた時の医者の反応と全く同じですね。当時は「消毒をしなかったら傷が治らないだろう」,「消毒しなかったら化膿してしまう」,「消毒するから傷が治るんですよね」,「消毒しないと患者が納得しない。患者は消毒する治療を希望している」という反発のオンパレードでした。消毒と糖質食,本質は同じです。

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     広島県呉市で湿潤治療をしていただいている正岡先生からも糖質制限ネタ。
     夏井先生のHPで糖質制限について感動し,アマゾンで江部先生の本2冊購入してさらに納得して現在はその布教活動(?)を行っております(^^;)。
     体重は74kg→68kg(今朝)で,白衣のズボンブカブカ。

     で,最近の食生活で感じたこと(これが本題)
     大好きな,ステーキとかチキンなら結構食べれますが,自宅で食べる糖質制限食って,私の場合は豆腐に納豆乗せたものや肉野菜炒め,水炊き(具は鶏肉,白菜,シイタケ,えのき・・・etc)です。ご飯をガツガツ食べていたころがいまだ忘れられないというか,貧乏性っていうか,どうしても満腹感を求めて,それらを食べすぎる傾向にあります。
     そして食後にいつも胃もたれや,カルテにしばしば書くNauseaって感覚に襲われます。でガスモチン服用。
     つまり,普通に食べれば,胃腸の調子も良好なわけで,これは体が食べ過ぎたら危険!というサインを出してくれているのだと思いました。

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     「私も糖質セイゲニストです」さんからのメールです。
     さて,糖質制限食のことを教えていただいてから3か月余りですが,私の「成果」もお知らせします。
     3か月前までBMIは21でしたが,実は超運動不足で隠れ肥満でした。日頃の不摂生ゆえか,10月末にギックリ腰を発症。これはイカンな。運動して体重を落とさねば,と思っていたところに「糖質制限」を知りました。江部医師の本を読みまして,なるほど,これは別物,科学的と。ちょうどギックリ腰で安静に努めていましたので,これなら運動せずに試すことができる,と早速に実行しました。
     朝晩のパン,米飯,そして菓子を控えただけで,なんと2か月で体重4kg減,体脂肪4%減,ウエスト4cm減でした。以前は空腹感に負けて昼食前に菓子パンを食べ,夕方も菓子を食べていましたが,今はその過剰な食欲が無くなりました。正常な空腹感です。(以前の異常な空腹感は血糖値の急上昇・急降下の産物だったことがわかりました)
     さらには長年悩まされていた胸焼け・胃痛も消えて,H2ブロッカーを飲み忘れても不安にならなくなりました。服用を一日忘れることもあり,これは卒業も近いな,と思っています。
     そして,食事の味付けも薄くてすみます。これまでは米飯やパンのためのオカズでしたので必然的に濃いめの味付けでした。
     そうなんですよね。糖質制限食にすると必然的に薄味になります。それまでの食事のメインのご飯とパンはそれだけで食べられないため,どうしても塩味系のおかずが必要になります。だから逆に,ご飯とパンを食べないようにすると塩味の強いおかずも不要になります。

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     以前から何度かメールを紹介させていただいた「歯科@糖質セイゲニスト」先生からさらに追加情報。
     当クリニックでも,口腔衛生指導(歯みがき指導)は徹底して行っています。
     しかし,食べたら磨かなければいけない,磨かないと虫歯や歯周病になる,という一見常識に思えることが,
    糖質制限食では成立しないのかもしれません。もし,糖質制限食を続けることで口腔内の環境が改善し,歯を磨かなくても歯周病や虫歯を抑制(もしかしたら根絶?)できると立証できたらとても素晴らしいことです。歯科医療の大転換になるかもしれません。
     このメールを読んでふと思ったのですが,生まれたばかりの赤ん坊の体に入る栄養分は母乳だけです。糖質は母乳からしか供給されませんが,母乳100グラムに含まれる糖質は6.87グラムとわずかです。
     一方,出産後,赤ちゃんの脳は急速に発達しますが,その時にはもちろん,莫大な量のエネルギーを消費します。しかし,母乳には糖質はわずかしか含まれていないのです。つまり,出産直後から1歳までの最も脳が発達する(=グルコース要求量が最も多い)時期なのに,人間はごく少量の糖質しか経口摂取していないのです。この事実からすると,「脳の栄養はグルコースだけだから,糖質を摂らないと頭が働かなる」というのが嘘であることがわかります。

     そして,歯が生える頃になると離乳食が始まり,1歳くらいで母乳栄養は終了します。そこで,[人類がふんだんに糖質が摂取できるようになる以前の時代]を考えてみると,もちろん糖質が口の中に入ることはありません。となると,母乳を飲んでいた頃の口腔内常在菌と,その後の離乳食が始まってからの口腔内常在菌はどう変化したのだろうか,という興味が湧いてきますが,恐らく,細菌種の変化は連続的だったはずです。
     しかし,[糖質食以後の時代]では,母乳だけの時期と離乳食が始まってからは,口腔内常在菌の種類は一気に変化するはずですし,その細菌種は糖質食以前の時代とはまるで異なったものでしょう。口腔内の環境は糖質食以前と以後では全く異なってしまうからです。
     現在,私達を悩ませ,歯医者さんの貴重な収入源となっている「歯周病」は多分,この「糖質食以後の常在菌」にとって住みやすい環境になったために起きたものでしょう。

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     さらに「2006年9月からほぼ毎日このサイトを見ています」さんから糖質制限について。
     昨日(16日)の,「歯科@糖質セイゲニスト」先生からの投稿記事を読んで,長年の疑問の一端が解けたため,うれしくて?メールをしてしまいました。
     学生時代,フランクルの『夜と霧』を読んだとき,その中に「この収容所生活では誰もかぜをひかず,歯を磨くことはなかったのに虫歯で苦しむものもいなかった」という記述がありました。
     歯を磨かないのに虫歯にならないなんてそんなことがあるのだろうか,とずーっとそのことが心にひっかかっていました。でも,「歯科@糖質セイゲニスト」先生の投稿を読んだら即座に長年の疑問が解けました。収容所の中でフランクルたちの食事は,1日1回か2回,具のほとんどないスープのようなものだけだったそうです。でんぷん質や糖質は皆無だったのだろうと思います。だから虫歯にならなかった,と考えられますよね。勉強になります。
     多分,そういう解釈でいいと思います。本を読んでいて「これって本当? なぜなんだろう?」と考えることが大事です。

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     「糖質制限にして何か困ったことはないでしょうか?」と質問をいただきましたが,現時点で唯一困っているのは日本酒が飲めなくなったことですね。日本酒の馥郁たる香りは大好きで,最初の一杯は美味しいのですが,そのあとは日本酒の甘ったるさに脳が拒否反応を起こして,もう飲めなくなるんですよ。同様に,レモンサワーなんかも甘過ぎてダメですね。何しろ,プレーンヨーグルトですら甘く感じるのですから・・・。味覚が敏感になったせいか,ちょっとした甘味で十分なんですよ。
     現時点で困っているのはそのくらいかなぁ?

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     同じ病院の某先生は以前から糖質制限のことは知っていたのですが,「俺,米の飯が一番好きなんだよ。米の飯を食べないと食事した気にならないんだよね」という理由で敬遠していたそうです。しかし,私のサイトでたびたび取り上げられるのを見て,ついに一念発起し,一昨日の夕方から「プチ制限」を始めてみたそうです。その先生の感想です。
     昨夜,ご飯だけ抜いてみたんですよ。初めはお腹が空いて夜寝られないんじゃないかと恐れていたんだけど,それが何ともなくて普通に眠れ,朝もご飯を少なくして昼は全く食べませんでしたが,全然空腹感がないんですね。むしろ,ご飯を腹一杯食べていたときの方が空腹感が強いです。これにはびっくりしました。これなら多分,苦労することなく闘質制限が続けられそうです。「一日三回米の飯」が単なる習慣だったことがよくわかりました。

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     「歯科@糖質セイゲニスト」先生からは歯科医師の立場から糖質制限を考えてみた,というメールをいただきました。
     現在,多くの歯科医師が行っている医療行為は主に齲蝕によって失われた欠損を歯科材料で修復する・歯周病や齲蝕によって失われた歯牙を義歯等の装置によって補綴する,というものです。若いころは迷いもなく行っていた治療ですが,年を追うごとに疑問を感じるようになりました。
     修復・補綴も機能を回復するための大切な医療行為だとは思うのですが,所詮リフォームでしかありません。手を加えれば加えるほど歯牙は弱くなり,再治療が必要になります。こんなことをくり返しても歯科医師にとってはいいメシの種ですが患者にとってはいい迷惑です。

     カリエスも歯周病も初期の段階では 健全な状態⇔初期齲蝕や軽度歯肉炎 という状態であり,その平衡が保たれていれば歯科疾患は生じません。(カリエスで言えば脱灰⇔再石灰化) その範囲内で口腔環境を維持できていれば良いはずで,そうすれば余計なリフォームを受けることもなく,歯医者なんてかからなくてもよくなります。歯科医師や歯科衛生士の子供たちが虫歯もなく,歯周病に罹患しないのはその知識があり,良好な口腔清掃が日常的に行われているからです。その知識と習慣がないために一般の方は歯科疾患に罹患して歯科医院に通院する羽目になってしまうのです。

     ですが,そもそも歯牙がカリエスになる・歯周病になり喪失する,ということ自体,種としては生死に関わる深刻な病態であります。歯を失うということは,野生動物においては死を意味するからです。ホモ・サピエンスが種として存続してきたということは,本来はそういったリスクのない環境において進化してきたはずなのです。

     現在の歯科医療界では歯科疾患の病因は口腔細菌であり,感染症であるという認識です。なので上記のパーフェクトペリオなどというインチキ商品が飛ぶように売れたりします。
     先生にご教示いただいたように,歯周病菌,齲蝕誘発菌の存在は原因ではなく,結果だと考えております。なんらかの薬剤を用いてそれを排除しようとしてもその菌の生存しやすい環境であるかぎりは菌は生存するし,存在するのは当たり前ですよね。
     菌の生存環境について考えると,やはり口腔内の環境についていえば現代人の食習慣に起因するのだろうと思います。………と,ずっと漠然と考えてきましたが,本当の理由が分からずにおりました。

     ここ最近の糖質制限食についてのお話によってちょっとその疑問が氷解したように思います。
     本来,700万年続いてきた人類の歴史の中で,生死に直結する歯牙の喪失に影響を与えるのは糖質食に他ならないのではないでしょうか。人類は飢えに耐え,種を爆発的に増大するために穀物の大量栽培という方法を得,同時にそれまで存在しなかった疾患(糖尿病や齲蝕や歯周病など)を招いてしまったのだと思います。
     現に,歯科疾患の原因とされるプラークの産生は糖質(砂糖やデンプン)が大きく関与しており,糖質制限食においてはかなり抑制されると予想されます。
     糖質制限食を推進しておられる江部先生も著書でご指摘なさっておられるように,糖質制限食は歯科疾患を予防するのにも大きな効果が期待できると考えております。
     まさに「常識あるところに嘘あり」ですね。常識・大前提を疑ってみると,いろいろなものが見えてきます。

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     毎度,毎度の糖質制限ネタですが,今回はちょっと違った方面からのメールです。
     糖質制限盛り上がってきていますね。糖質セイゲニスト,バイオリニストみたいで格好いいです(笑)。日々,患者さんと職員に,江部先生の本などを駆使して糖質制限の効能を洗脳,もとい啓蒙しております。
     しかし,炭水化物メインの食事は奥様方にとっても作るのが楽で,腹持ちがいい(ように思えるらしい),便利(うどんの乾麺など保存できますし)っていうのが大きいようで,もちろんそれは問題だと思いますが,やはりこれから啓蒙していく上で奥様方への働きかけも大事だな,でもこれは難しいぞ,と思うわけで。
     まあ毎日子育てに奮闘しているのを見ているとあまりそこを強く言えないなあと思ってしまいます。夜もラーメンやうどん,焼きそばが主食,じゃなくて副食で出てくることが多いのです(関西だから特にかな?)。もうちょっと肉や魚メインのおかず作ってよ,って言おうものなら,ならあんたが作りなさいよ,子どもたちが食べてくれるようなもの作るだけでも大変なのよ!,って怒られかねません。
     糖質信仰や,カップラーメンなど最高レベルに?精製・簡略化された現代の食事事情と,現代文明の発達,子育て,子どもと親との問題などの関連など,いろいろ考えさせられます。
     糖質制限の普及の障害となるものは結構あります。ざっと考えても次のようなものが浮かびます。
    1. コメ農家と農協,農水省
    2. 管理栄養士と大学の家政科での教育
    3. 脳は糖質しか栄養にできない,という中途半端な医学知識
    4. 炭水化物(=主食)の値段の安さ
    5. 炭水化物の手に入れやすさ
    6. 食文化・食生活の超保守性
     結構厄介なのは後半の3つです。
     糖質制限って,どうしても食費がかさむんですね。理由は単純明快で,他の食品に比べ,炭水化物(特に小麦粉)は安いんですよ。米も重量とカロリー数と値段で比べるとかなり安いです。だから,「安い値段でお腹いっぱいになって満足感もある」食事を食べようとすると,炭水化物メインしか選択肢がありません(少なくとも日本では)
     テレビの「黄金伝説 1ヶ月1万円生活」を見てもわかりますが,小麦粉をいかにうまく使うかで勝負が決まるケースが多いのは,小麦粉が何より安く,必要カロリーを稼げるからでしょう。

     そして,この国の食文化は「大量に炭水化物を食べる」ことを大前提にして組み立てられています。実際,奥様方が夕食の献立を考える時,「主食を食べるための副食」ということを無意識のうちに大前提にしているはずです。いかにして美味しくご飯を食べてもらうか,そのためにどういう味付けのおかずを作って組み合わせたら食欲が増すか,という組み立て方です。
     糖質制限はこの「基本プログラム部分」を書き換えろといっているのに等しいです。だから,糖質制限にしようとしても,これまで1000年かけて作られた「和食の献立の基本と知識と工夫」が全く使えません。おまけに,食費がかさむのですから,奥様方にとっては問題山積でしょう。

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     糖質制限ネタでもう一つ。次のようなメールをいただきました。
     知り合いで「耳つぼダイエット」なるものをを始めてかなり痩せてきた人がいます。内容を聞くと,主食は半分,耳つぼを刺激して食欲が抑えられる,足りない栄養を特殊なプロテインで補うというものでした。特殊なプロテインがかなりの高額らしいです。
     これって糖質制限を利用した悪徳商法ではないでしょうか? 耳つぼを刺激しなくても痩せられたんじゃないかと思いました。
     成果があるので,本人は満足しているようです。糖質制限のことを教えてあげたほうがよいかどうか迷っています。
     糖質制限についての知識があって,それに「耳のツボを刺激して食欲を抑え・・・」という嘘を重ねて高額プロテインを売っているなら詐欺,糖質制限の知識が全くなく,「食欲を抑えるツボを刺激し,不足する分を安価なプロテインで補う」のであれば詐欺ではないでしょうが,この場合は明らかに前者でしょう。
     この耳つぼダイエットは確実に体重は減り,しかも健康被害は起きないと思われますから,少なくとも「中国製の痩せ薬で死者が!」よりは多少なりとも良心的かもしれません。
     逆に言えば,糖質制限をさせるための理由付けをうまくでっち上げて(例:食欲を抑える頭部のツボを刺激,とか),それにプロテインなどの高額商品を組み合わせれば,「絶対確実に痩せられる夢の新ダイエット法」になります。ただし,糖質制限食の知識が一般化したらこの手は使えませんけどね。

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     糖質制限というと,先週(2012年2月8日ころ)の週刊文春でも糖質制限メニューがあるレストランのリストが掲載されていたようですから,世の中,ゆっくりといい方向に向かっているのかもしれません。
     糖質制限が常識になったら,「そういえば,昔は糖尿病という病気があったんだってねぇ」なんてことになるかもしれませんが,そうなると農林水産省は全力で糖質制限に反対するでしょうね。農水省が公共広告機構とタッグを組んで「日本人なら米を食え! コメを食べない食事は不健康!」というキャンペーンを張る様子が目に浮かびます。

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     糖質制限と湿潤治療(特に消毒の否定)は非常に似ています。どちらもそれまでの常識を完全否定する治療であるため,まず最初に拒否反応があり,その後は「それをして何か起きたらどうするんだ」という反応が起こります。そして,実際に有効であることを示しても「理論的にはそうなるんだろうけど,感覚的に受け入れられない」というような拒否反応が起こります。多分,自分が持っている常識,長年慣れ親しんだ常識が否定されるのが嫌で,その常識がずっと常識であって欲しいんでしょうね。

     「何か起きたらどうする」という反感・疑問が糖質制限,湿潤治療に対する典型的反応ですが,私なんかは「消毒しないで感染したら抗生剤を内服すればいいじゃん」と単純に考えるんですよ。だって,「何か」は起きるかもしれないし起きないかもしれないからです。また,「何か起きたらどうするんだ」という発想を突き詰めると,「食べ物を食べて食中毒を起こしたらどうするんだ(⇒食べなければ食中毒にならない)」,「外を歩いていて隕石が当たったらどうするんだ(⇒外に出なければ隕石直撃はない)」,「水を飲んでコレラになったらどうするんだ(⇒水を飲まないのが安全)」となるはずです。食べなければ食中毒にはならないし,水を飲まなければコレラの危険性はゼロだし,家から一歩も出ず,誰とも接触しなければインフルエンザにもならないし,交通事故に遭うこともないし,飛行機事故に遭うこともありません。もちろん,これで生きていけるかどうかは疑問ですが・・・・。

     私はこういう生き方を否定するつもりはありませんし,そういう人生もありだと思いますが,私は嫌なんですね。第一,常識通りの行動って,なんかツマラナイじゃないですか。常識に反することをやってみて,それで何か不都合が起きたら止めればいいし,逆にいいことが起きたらそれを続けてみればいいだけです。何も難しく考える必要はないと思うのです。

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    【小児科医による湿潤療法】
     滋賀県の湿潤治療医,おかだ小児科の岡田先生のブログで糖質制限が取り上げられています。
     ちなみに,岡田先生は糖質制限開始から3週間でここまで変化したそうです。スゲェ!

    2012年1月20日 2012年2月10日
    体重 (kg) 67.4 64.2
    体脂肪率(%) 28.0 26.8
    総コレステロール(mg/dl) 196 147
    HDLコレステロール(mg/dl) 61 50
    LDLコレステロール(mg/dl) 130 88
    中性脂肪(mg/dl) 67 55
    BUN 19.6 23.3
    Cre 0.88 0.88
    HbA1c 4.9 4.9
    eGFR 72.8 71.0

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     茨城県で積極的に湿潤治療をしていただいているにしぼり整形外科の西堀先生も糖質制限を始められたそうです。糖質セイゲニスト,どんどん増えています。
     私も糖質制限食を初めて,1か月で3sほどやせました。今までは,時々,10時ごろや16時ごろに低血糖発作様の症状(イライラ,冷汗,めまいなど)が出て,あわててジュースを飲んだりしていたのですが,おなかが空いても低血糖になることはなくなりました。それだけでもありがたいです。
     この糖質制限食を少しでも広げようと,facebookで紹介したところ,友人の内科医などから否定的な意見をもらいました。
    • 江戸〜戦前まで日本人の摂取熱量はほとんど変わりません。摂取エネルギーに占める炭水化物の割合は今より高いです。しかし,生活習慣病の有病率は今の30分の1以下です。体重が減ることと病気になりにくいことは同義語ではないような気がします。
    • 脳は糖分がエネルギー源だぞ。だいじょぶか?
    • 糖新生は脂質もタンパクからも原料は供給されますが,問題は酸化ストレスです。
    などです。「新しい考えに拒否反応を示す人は,知人の中にもたくさんいるんだなぁ。」と感じました。先生のHPを読んでいる先生方は,すでに「湿潤療法」を受け入れているので,古い考えにとらわれない先生が多いんでしょうね。

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     今日の朝,「もしかしたら睡眠障害やうつ病の原因の一つは糖質の過剰摂取が原因かもしれません」と書いたところ,既にそういう本が出ていることを教えて頂きました。仙台市の方からです。ありがとうございます。
     『「うつ」は食べ物が原因だった! (青春新書INTELLIGENCE)』という本で,内容はほぼ糖質制限でした。昨秋,冬季うつ症のようになり何か手がかりはないかと書店で手にしたものです。その著者は,ほかにも食事の内容で「うつ状態が治る」という本を書かれています。
     また『成功する人は缶コーヒーを飲まない 「すべてがうまく回りだす」黄金の食習慣 (講談社プラスアルファ新書)』など題名にうたっていないが内容は糖質制限という本が多数あり,世の中は糖質制限に向かっていることを実感しました
     確かに世の中はゆっくりと糖質制限に向かっているかもしれませんね。ただ,この手の本は書店では,「玄米原理主義」の本や怪しげダイエットなどと並べられていますから,それらと同じに見られてしまうのが痛し痒しです。
     書店で「糖質制限食コーナー」ができるくらいに普及したらいいですね。

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     「医療は素人」さんからも糖質制限のメールをいただきました。
     私も,1月半ばよりプチ糖質制限をしています。目に見えておなか周りのたるみが減ってきています。ラーメン好き&ビール党なので,とにかくセットメニュー(ラーメンにチャーハン等)はキッパリやめて,炭水化物は1日1食を心がけ,肉類や野菜,汁物を中心に満腹するように心がけています。

     糖質制限と炭水化物食について,私の思うところを少々。
     自転車が趣味で1日300キロを走破したこともあります。それだけ走ろうと思うと,糖質をとにかく補給しなければ体を動かし続けることはできません。プロのロードレース選手でツール・ド・フランスなどのステージレースともなると1日6,000から7,000キロカロリーを毎日消費・補給し続けるそうです。朝は大量のパスタやはちみつをぶっかけたライスなどを食べ,もちろん走行中もはちみつやジャムを詰め込んだパンを食べたり,エナジージェルやコーラを飲んだり・・・胃袋の強さが勝負の強さとも言われているくらいです。
     ただし,「引退後の自転車選手」も結構ヒドイもんです。9割型ブクブクの当時の面影ナッシングな方ばかりです。
     と,ここで思ったのが,産業革命以前は多くの人達が今より糖質を取っても肉体労働で常に消費できる環境にあったんじゃないかなということです。
     確かに,日本の庶民に「一日三食」の習慣が広まったのは江戸時代の明暦の頃で,明暦の大火からの復興で突貫工事で住宅を建てなければならず,重労働に耐えるために朝食と夕食の二食に昼食を付加しました。
     これを見ると「重労働=大量の炭水化物」となりますが,実はこれは成立しません。北極圏のイヌイットは一切炭水化物を取らずに生活しているからです。
     一方,日本の南極観測隊の食事は1日4000カロリー以上で,レシピを見ていると脂肪と共に大量の炭水化物をとっているようです。その結果,別人のように太って帰国する隊員も多いとのです。
     南極越冬基地は常に摂氏20℃を保つ快適環境であり,イヌイットはそれより遙かに寒い住環境ですから,4000カロリー以上が必要なはずなのに,彼らは糖質を一切取っていないのです。
     これから考えると,「重労働には大量の炭水化物が必要」というのも単なる慣習・伝承・言い伝えではないかと思われます。要するに,「腹いっぱい飯を食ったから働ける/腹いっぱい飯を食ったからロードレースに耐えられる」という思い込みですね。
     もしもほんとうに炭水化物が必要だったら,そもそもイヌイットはあの動くだけで大量のエネルギーを必要とする極寒の地で生存できるはずがありません。

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     糖質制限について,以前にもメールをいただいた「農家の嫁」さんから,糖質オフのおやつについて教えて頂きました。ありがとうございます。
     糖質制限食のメニューを考える事はまず,砂糖を使わなくなるので,通常,煮物などに使っている食材も,「砂糖なしで,どんな味付けにしようか?」と考える,新しい発想のきっかけにもなっています。(失敗もありますが・・・)
     糖質抜きのメニューで我が家で,子供達が大好きなのは「なんちゃってお好み焼き」です。具はキャベツ・肉などお好み焼きの材料ですが生地に山芋や,小麦粉を使わず,卵だけにしてオープンオムレツにするのです。ソース・マヨネーズ・鰹節がかかってしまえばすっかりお好み焼きです。これは,もたれなくていいです。
     ソースには砂糖がたくさん入っているので本当はNGなんでしょうけれど,糖質制限をしている方ならソースを少なくしても十分に味が楽しめると思うのでたまにボリュームのあるものが食べたい時には使えるかな?なんて思います。
     小学生の息子は給食をちゃんと食べても3時にはハラペコで帰ってきます。給食では,ごはん・パンを「しっかり」食べてるからなのかな〜と思います。
     なんちゃってお好み焼き,美味しそうです。

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     宮の森記念病院 外科の真崎先生(湿潤治療のエキスパートの一人)からも糖質制限ネタが。先生も「糖質セイゲニスト」デビューとのこと。
     自分も最近,糖質制限をしはじめて,明らかに体調が良くその効果を実感しているところです。

     当院には脳卒中を患われて経管栄養を行っている患者さんが多くおられ,その中には糖尿病でインスリン治療を要する患者さんも多くおられます。
     経管栄養でインスリン治療を要する患者さんに対する経腸栄養剤として非常に有用なのがアボットジャパンのグルセルナ-Exです。グルセルナは1缶250ml(250Kcal)で栄養組成は脂質50.7%,炭水化物32.4%,蛋白質16.9%で,まさに糖質制限食です。実際,グルセルナの使用によりインスリン治療から離脱できた患者さんも数多くおられます。
     今後,糖質制限の有用性がどんどん示されていけば,経腸栄養剤も糖質制限の製品にシフトしていくのかもしれませんね。

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     広島市で湿潤治療をしている伊藤内科医院 伊藤欣朗先生からも糖質制限について。
     私も先生のサイトを見てから糖質制限を始めました。新しい医療が見えてきたようです。私の血液のデータをご報告します。

    体重 (kg) 中性脂肪 (mg/dl) HDLコレステロール (mg/dl) LDLコレステロール (mg/dl) 空腹時血糖 (mg/dl)
    2011年1月13日 69 120 39 158 93
    2012年2月 4日 60 66 44 137 97
     脂質摂取量は増えているのに血清脂質プロファイルは改善しています(やせたから当然なのでしょうが)。ちなみに4キロの減量は10ヶ月かかってカロリー制限で,5キロの減量は糖質制限で2ヶ月かかっています。
     体調については,先生が書かれておられることに全く同感です。疲れにくくなって,一日にできる仕事量が増えました。
     「糖質セイゲニスト」の輪が広がっています。糖質制限すると「脂質もカロリー数も制限していないのに,中性脂肪と体重だけが減少する」という見事な実例ですね。

     以前,睡眠障害が糖質制限だけで治った,というメールを紹介しましたが,もしかしたら睡眠障害やうつ病の原因の一つは糖質の過剰摂取が原因かもしれませんね。

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     下記の「玄米信仰」にかぎらず,書店を見ると「昔ながらの食事が一番。古来からの日本伝統的な食事を食べていれば病気知らず」という本が多数並んでいますが,糖質制限に目覚めてしまうと,これらは所詮は似非科学であることがわかります。書店で立ち読みしただけで幾つもおかしな点を見つけられます。
    1.  「昔の食事に帰れ」といっているが,いつの時代に戻ればいいのか,その時代に戻せばいいという根拠は何かが全く書かれていない。要するに,昭和30年代の食事に戻すのか,明治元年に戻すのか,江戸時代に戻すのか,平安時代に戻すのか,縄文時代に戻せばいいのか,そのへんの考察が一切書かれていない。
    2.  「糖質は脳の唯一の栄養だからしっかり取りましょう」とどれにも書いてあるが,これは糖質を一切取っていない民族(例:イヌイット)がしっかりと脳みそを使って高度な文明社会を築いている事実を説明できない。イヌイットに失礼である。
       同様に縄文時代にも糖質はほとんど限られたものしかなかったが,それにもかかわらず高度な文明を築いたし,おそらく頭の回転は私達と縄文人では差がないはずである。縄文人に失礼である。
       要するに,生物の体では脂質からの糖新生が起きていて,糖質を食べなくても糖質が脳に送られている事実を知らないのであろう。不勉強である。
    3.  そもそも,「古代の食事が人間にとって最善の食事である」ことが証明されていない。この論法でいけば,「竪穴式住居が人間に最も適した住居である」とだって言えるはずだし,「角髪(みずら)が日本人男性にとって最高の髪型である」,「弥生時代の農耕生活が日本人にとって最善の生活様式である」,「日本人の寿命は縄文時代の25歳前後が理想である」ということにもなってしまう。要するに,「昔の食事が一番」というのはこの程度の主張なのである。

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     先週,NPO法人「NPO法人ガンの患者学研究所」から取材を受けましたが,ある方からこの研究所ですすめる食事療法に対して,これはおかしいのではないかというツッコミが入っています。
     家族がガンですので「ガンの・・・」会員です。「ガンの・・」が薦めるガンを克服するためには玄米菜食は絶対必要条件なのです。玄米と野菜だけしか食べませんし,イモ類はおやつ代わりです。でもでも本当に疑問だったのです。ガンの栄養はブドウ糖だから砂糖類は一切ダメなのは理解できていましたが,それならどうして玄米の炭水化物がいいのだろうかと,本当に疑問だったのです。
     糖質制限編でその疑問は解けましたが,それなら玄米もダメってことです。イモもダメとしなければおかしいのです。
     鋭い! 私もこの「研究所」のサイトにある玄米食について読みましたが,絶対におかしいですし,論理矛盾しています。「砂糖の糖質はガンの栄養になるが,玄米や芋の糖質は栄養にならない」なんて絶対にありえないことです。グルコースはグルコースであって,その由来(砂糖,玄米,イモ類)は無関係であり,どれも同じグルコースです。
     要するに,この研究所が推奨する玄米食は,単なる玄米信仰,玄米教と呼ぶべきで,科学とは無縁の信仰の世界と考えるべきでしょう。

     取材は受けましたが,取材元の主張がおかしければきっちりと批判するのが私の基本的スタンスですので,悪しからず。

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     ある薬剤師さんから糖質制限に関連してメールをいただきました。とても示唆に富む内容なので,一部紹介させて頂きます。
     私も糖質制限をしています。最初,ごはんの量を半分に減らすことから始めましたが,思ったより違和感はなく,数日で空腹感も感じなくなりました。本格的に導入して6週間で体重が7キロ減りました。味覚も大幅に変わり,豆乳やプレーンヨーグルトが甘く感じられ,逆に野菜ジュースは甘すぎるように感じてきました。米を食べるのがむしろ苦痛なくらいです。
     江部先生の本を読んで感じたことがあります。

     人類は数百万年間,脂肪を燃やしてエネルギー源としていました。これはまさに火力発電です。そして数千年前より農耕が始まって米,麦,芋,とうもろこし,砂糖をエネルギー源として利用できるようになります。脂肪より簡単に安く大量に手に入るので,人類にとっては夢のエネルギー源であり,まさに原子力発電です。そのおかげで人類は数を増やし,行動範囲が広がりました。
     このとき人体は,「糖質(=原子力発電)で十分なエネルギーが得られるなら,効率の悪い脂肪(=火力発電)は使わなくてもいい」と考えたのでしょう。これは「低コストでエネルギーが得られる原子力をメインに据え,コストの掛かる火力発電は減らすした」日本の電気事業を思い出させます。
     そして,人体は大量に入ってくる糖質を最初に使い,消費し切れない分は脂肪として大量に溜め込みました。これはたまる一方の原子力発電の廃棄物です。
     そして人体に糖尿病が発症するように,原発事故が起きました。まさに合併症でボロボロの重度糖尿病です。

     現在の糖尿病食は糖質60%,蛋白20%,脂質20%で低カロリーが基本ですが,糖質制限を実践してみた後では「何じゃ,こりゃ?」です。最も必要なこと(=糖質を制限すること)をしないその場しのぎの治療のように思われます。これも,その場しのぎの対応をして根本的な解決策が出せない現在の福島原発のように思われます。
     鋭いですねぇ。さらに,「香川県は “うどん県” を名乗っていますが,これは香川県民は糖尿病予備軍と宣言しているようなものです。実際,香川県は糖尿病罹患率全国1位,野菜摂取量は全国最低,1日あたりの歩数は男性は全国37位,女性は39位です」ともありました。確かに「うどん県@香川」では糖質制限は普及しにくいでしょうね。

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     おかだ小児科医院の岡田先生からの糖質制限ネタ。
     今回先生が糖質制限をされていることをHPに書いていただいたことに大変感謝しています。このまま糖質を食べ続けていたら,恐ろしいことになっていたと思います。
     糖質制限なんてことは全く知らなかったですし,ましてや普通「糖尿病がどんどんよくなる糖質制限食」なんていう題名の本は全くトンデモ本と思い,手に取りません。
     先生が実践されたお陰で知ることが出来ました。昨日から『主食をやめると健康になる ー 糖質制限食で体質が変わる!』を読み始めています。
     「先生痩せた?」と聞かれると待ってましたとばかり糖質制限についてひとしきり語ってしまいます。
     しかし時のパラダイムに反する真実はトンデモに見えるんですよね。「傷は絶対消毒するな」然り,「それでも地球は回っている」然り 面白いもんですね。

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     以前,同じ病院で仕事をしたことがある先生からこんなメールが。創傷治療のサイトなんだか糖質制限のサイトなんだか,訳がわからなくなってきました。
    http://www.lifehacker.jp/2011/12/111212-sugar.html
     糖分の摂取はなるべく控えた方が健康的で,どうしても摂るならタンパク質と一緒にどうぞ,って話です。
     ちなみに,私も感化されて始めてみました。1ヶ月で−4kg・筋肉量は+1kg・ズボンぶかぶかです。(笑)
     ちなみにこの先生,ちょっとメタボ体型でしたから,「ズボンぶかぶか」とはかなりの大変身ではないかと思われます。実物を見てみたいです。
     その後,「ジーンズが40インチ⇒36インチになり,最近は36も緩いです]と連絡がありました。

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     ひのクリニックの日野先生から糖質制限に関してメールをいただきました。
     僕も糖質制限をして随分体調が良くなったので,一般にも広く認知されるといいなと思っています。患者さんにも結構指導しているのですが,なかに糖質制限で却って不調になる方がみえます。勉強してみると,これはどうもタンパク質代謝に問題がある方に起きるみたいで,その仕組みは糖新生障害にあるようです。

     糖質に依存した食生活を送ってきた人は,糖代謝で大量にビタミンB群が消費され,糖新生に不可欠なビタミンB6も不足してしまうため,急に糖質制限をすると糖新生が行われず低血糖を起こすようです。これが不調の原因と思われます。さらに低血糖になって糖新生が行われないと自律神経系を介して血糖を上げようとするため,交感神経過緊張状態に陥ってしまうと言うオマケまで付きます。

     イライラや不眠やしびれや冷えを訴えて病院に行って,デパスを処方された患者さんが実は単なる低血糖症で,食事を見直しただけで改善してしまったという笑えない話もあります。
     またビタミンB6は脳内の神経伝達物質生成にも不可欠ですので,抑鬱などの精神症状の原因にもなり得ます。糖質過多の食生活は生活習慣病のみならず自律神経の調節異常や精神症状も呈するのですから,大問題ですよね。

     今後きっと一般の方にも広まっていくとは思いますが,タンパク質代謝の評価をしっかりしないと,誤った情報で混乱が起こるかも知れません。僕はきっと起こるだろうと思っています。「効く人には効くけどね。」みたいな民間療法的な評価で終わってしまってはもったいないほど効果がある治療法なので,患者さんには採血でタンパク質代謝の評価をしてからお勧めするようにしています。タンパク質代謝が悪い人にはビタミンB6を豊富に含む豚肉などをしっかり摂ってもらうことも併せて指導しています。

     ちなみに糖質制限に積極的に取り組み,講演活動などで啓蒙されている先生に農林水産省からクレームがつくことがあるそうです。アタマ悪いですね。(笑)
     先生は不当な言いがかりには慣れている(?)と思われますが,どうぞお気を付け下さい。
     先生の記事をよんで,つい嬉しくなって思うことをつらつらと書いてしまいました。
     「農林水産省からクレーム」という笑っちゃいました。国民の健康よりコメ農家(の票)の方が大事なのが農林省なんでしょう。

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     おかだ小児科医院の岡田先生(熱傷の湿潤治療のエキスパート!)からの糖質制限ネタ。
     糖質制限2週間になりました。相変わらず調子よく,以前にあったおやつを欲しがるような空腹感は全く見られまあせん。これは,糖質制限に付き合っている家内も同じです。
     ところで,糖質制限すると空腹を感じないことについて愚考してみました。

     おやつの時間の午前10時,午後3時というのは食後から2時間半〜3時間経過した頃です。血糖が食後2時間でピークに達し,急激に下がってくる時間に合致しています。つまり,血糖が低いことではなく急激に血糖が下がることで空腹を感じるのではないでしょうか。
     ニコチン中毒患者(所謂愛煙家)でも同じ現象が見られます。ニコチンの血中濃度が下がることにイライラしてきます。彼らは,タバコを吸わないといらいらすると言いますが,吸わない人間はイライラしません。ニコチン依存症であるだけです。
     糖質制限してみると,今まで糖質依存症であったことがよくわかります。

     また,たまに食べる甘いものがとっても甘く美味しく感じます。人類にとって貴重なものだったのでしょう。旨いが甘いと同じ語源だそうですが納得です。
     「血糖が急激に下がる時に空腹感を感じる」という説明,すごく納得です。

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     「奈良市の鍼灸師」さんからも糖質制限ネタのメールをいただきました。
     糖質制限食を私の患者さんにアドバイスしたところ,ヘモグロビンA1cが7からなんと5.8に1ヶ月足らずで降下しました。主治医が余りに下がり過ぎたので,少し慌てたみたいですが,本人はいたって健康,月一回の軽登山をこなしてますし,ふらつきなどの症状もありません。
     6年以上,ヘモグロビンA1cが6.5以下に下がることがなかったのが一ヶ月で1.2も糖質制限食で下がりました。でも厳密で神経質な実行をされたのではありません。おせち料理もお餅も食べたみたいです。できるだけ休膵日(造語)を作られたからだと思います。
     なんと,内科医が6年かかって治せなかった糖尿病を鍼灸師さんが1ヶ月で治しちゃったようです。

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     毎度毎度の糖質制限ネタです。先日紹介した『物語 食の文化 - 美味い話,味な知識 』の「甘み」の説明で「どの民族でも最も好まれる味。動物でもネコ科などを除き多くの動物が甘い味を好む」とあります。確かにいろんな動物は砂糖の甘味を好みます。
     しかし,自然界の動物が砂糖にありつけるかというと,そういうことはまず絶対にありません。これは20万年前に誕生したホモ・サピエンスも同様です。つまり,砂糖が自然に入手できない物質である以上,それが動物やホモ・サピエンスの生存に必要な物質ではないことがわかります。そういう,自然界にほとんど存在しない物質なのに,多くの動物が好むというのはどういうことなんでしょうか。

     これはもしかしたら「ネコにマタタビ」と同じではないかと私は思います。ネコにかぎらず,あらゆるネコ科の同物はマタタビで恍惚状態になります。これはマタタビの葉や実に含まれる揮発性物質のマタタビ酸に対する反応で,ネコ科の動物はマタタビ酸を嗅ぐと興奮が治まるためとのことです。実際にライオンがマタタビで恍惚状態になる様子は,ネットで動画検索すると多数見つかります。

     では,ネコが大好物のマタタビを食べて栄養にできるかというとそういうことはなく,マタタビだけ与えられたネコは餓死します。それどころか,ネコに大量にマタタビを食べさせると呼吸困難になり,死亡するようです。つまりネコにとってマタタビは毒物として作用するわけです。

     この状態が「人間(動物)に砂糖」と同じではないかと思うのです(・・・全くの根拠レスですが)。つまり,甘いものを口にした時の恍惚感は栄養と無関係な感覚で,ネコがマタタビ酸を嗅いだ時の恍惚感と同じではあいかと思うのです。そして,恍惚状態で脳が麻痺しちゃうから,糖質をたっぷり取ると眠くなるんじゃないかと・・・。
     そういえば,マタタビには常習性がなく,効果の持続も5〜10分程度で消えるが(要するに,ネコがマタタビに飽きる),時間が経つとまたマタタビ大好き状態になりますが,砂糖の場合には「甘みに対する習慣性・依存性」があるんじゃないかと思います。また,糖質を取り過ぎると糖尿病で死ぬ,というあたりもマタタビに似ているかも・・・。

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     実際に糖質制限をしてみた人が必ず言うのは「体重はあまり減らなくてもお腹周りだけはすぐに凹む」,「食後に眠くならない」,そして「軽い空腹感のみでお腹がすごく空いたという感覚がない」ことです。これだけは,実際にやってみると解る,としか言いようがありません。「糖質制限ビフォー & アフター」では体調がまるで違うというか,大げさに言えば「体の中身がそっくり入れ替わった」という感じです。
     そこでふと思いついたのは,「神経組織は外胚葉由来」,「神経組織のエネルギー源はグルコースかケトン体のみ」,「糖質制限をすると眠くならない」という3つの事実を組み合わせると,なにやら壮大な物語が作れそうな気がするのです。

     原初の多細胞生物(=無胚葉生物)から最初の二胚葉生物が分化し,その過程で最初の神経系(=刺胞動物の分散神経系)が外胚葉から作られた,というのが私の仮説ですが(多分,間違っていないと思う),原初の海に糖質はありませんから,原始神経細胞は他の体細胞同様,脂肪酸をエネルギー源として使っていたはずです。しかし,脂肪酸を利用すると神経伝達物質の撹乱が起きてしまい,それを防ぐために脂肪酸ではなくケトン体と使うようになり,脂肪酸から神経組織を守るために神経細胞を取り囲む毛細血管に BBB (Blood Brain Barier) を作った・・・という事ではないかと思うのです。つまり,神経系は「ケトン体か,糖新生でできるグルコースだけ」を利用するを大前提としているはずです。
     一方,糖質制限をすると体調が良くなる,食べた後に眠くならない,空腹感がない(逆に,糖質を食べていると食後に眠くなり,しかも空腹感が強い)という純然たる事実から考えると,「糖質そのものでは都合が悪く,脂質から作られた糖質でなければいけない」ということになります。その理由は多分,この原始神経系の誕生と進化のどこかに答えがあるはずです。

     ・・・と,ここまでは考えているのですが,ここから先に進めないんですね。なぜ進めないかというと,生化学の基礎を実はよく知らないからです。やはり,生化学の基礎から勉強し直すしかないかなぁ?
     科学の歴史を振り返ると,「ノーベル賞化学賞をすでに受賞していたのに,アルファー線の研究のために学生たちに混じって数学の勉強を基礎からやり直したラザフォード」という大先輩もいることですし,一から勉強してみるのも悪く無いかなと考えているところです。

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     「私も糖質制限ネタに参加させて下さい」さんからメールをいただきました。
     糖質制限ですが,すぐに江部先生の著書を買い,納得できたので11月末から実行してみました。私は肥満でも持病があるわけでもなく,単に健康と美容上の理由からあと1キロやせたらおへそのまわりのわずかな脂肪がなくなるのではと期待して1日のごはんの量を従来の4分の1くらいに減らしてみました。
     食欲は旺盛な方なので肉や魚は今まで以上に食べるようになりましたがそれほど厳密にやっているわけではなく,時には麺類も食べますし,休日には甘いお菓子も食べるという具合でしたが,1か月ですぐに1キロ減りさらに1月中に2キロ減りお腹と腰回りの贅肉がものの見事にこそげたようになくなりました。
     11号のパンツが文字通りブカブカになりました。食事のほかにスロトレも継続してはいるもののこんなに即効性のあるダイエットは初めてです。しかも以前は夕方6時近くに耐えがたいほどの空腹感におそわれることがよくあったのですが,今はそれもありません。驚きかつうれしい限りです。あまりにキキメがすごいので誰にも教えてあげたくないです。(笑)
     ちなみに私は48歳女性,身長162センチ51キロ→49キロです。骨格がっちり型なのでひょろひょろがりがりには見えないと思っております。

     また,ハンドクリームもやめ,入浴時にせっけんで体を洗うのもやめおかげで冬場のかさかさがいっさいなくなりました。保湿は全身ワセリンのみ使用しています。ワックスがけのおかげでかかともつるつるです。

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     「小腹が空いた時の簡単な糖質制限食」についてメールをいただきました。
     はじめまして。以前から,湿潤療法・糖質制限とたくさんの情報で生活しています。ありがとうございます。やけども怪我も自分でなおしてきました。
     現在,私のお気に入りのメニューは「いりこのチーズ焼き」です。とは言っても,生協で販売されている,いりこの袋に載っていたレシピですが。
    1. クッキングシートに小さめのいりこをのせて,溶けるチーズを上から散らす
    2. レンジで2分ほど加熱し少し焦げるぐらいまで追加で加熱。
    3. 冷めて乾燥したら出来上がりです。
     レンジとクッキングシートがあれば,手軽に作れます。

     また,睡眠障害もあったのですが糖質制限でよくなり,睡眠薬が不要になりました。麺類とご飯が悪かったようです。
     ちなみに体重は3カ月で3キロ減。時計のベルトはブカブカになってしまい,きつかったスーツもすっぽり入るようになりました。本当に「脂肪」が落ちているんですね。足が細くなったダイエットは初体験です!
     情報,ありがとうございました。
     それにしても,睡眠障害まで治っちゃうというのが凄いです。糖質を食べた直後ってすごく眠くなりますが,そのため,夜に眠れなくなっちゃうのかな?

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     「病院でも食べられる糖質制限食」について,ちょっとメールをいただきました。
    • ツナ缶の「ノンオイル」というものがあります。通常の油漬けが200kcal前後あるのが,「ノンオイル」だと60kcalです。小腹が空いたときには手軽に食べられます。でも味ははっきり言って油漬けより落ちます。それと狭い室内だと「ツナ」のにおいが気になることもあり,なによりも「貧乏くさい」のでダメかも知れませんね。
    • 私の場合,幸いにもナッツやチーズ,納豆,ヨーグルトが大好きなのでそれで済んでいます。
    • カップスープに「ふえるワカメ」が手軽でいいです。ワカメでボリュームも調節できます。
    • ちょっと貧乏臭いけど,スルメをかじっています。
     そういえば,「食べる煮干し」なんてのもいいかもしれませんね。値段も安いし。

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     糖質制限を始めてから3ヶ月になろうとしていますが,気がついたらズボンのベルトが2つ狭くなっていました。おまけにこのベルトはこれ以上穴が開いていないんですよ。困ったなぁ,穴を開けるしかないかなぁ(・・・と困ったフリをしちゃったりして)
     いずれにしても,体重は2キロくらいしか減っていないのに,メタボお腹だけが平らになっていくのは嬉しいっす。イメージとしては「腹部内臓脂肪だけがどんどん分解されて糖に変化し,それをどんどん頭で消費している」という感じですね。

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     昨日のこのコーナーで紹介した「糖質制限に失敗!」という報告をしていただいた内科の先生から追加メールです。
     サイトに掲載していただきありがとうございます。活発なご意見をいただけて参考になります。
     自分の分析では,失敗の原因はカロリー過剰です。江部先生の著書とブログをしっかり読んでから実行しましたので春雨のみならず他の糖質もかなり厳密に避けていましたが,その分カロリーが過剰になっていたと思います。ナッツや鯖の水煮なども活用していましたが,ナッツが好きなものでつい食べ過ぎたのも一因と思います。
     元々昨年の今頃なんちゃって糖質制限を始める前から,かなりの低カロリー食にしていました。それでも痩せないため,カロリーは変えずにご飯や麺やお酒をやめたところ半年で8kgやせたわけで,カロリーが同じなら糖質制限したほうが痩せやすいのは実感しました。気が緩んで摂取カロリーが増えてリバウンドし,スーパーにしたらいいかと短絡的に考え昼の春雨もやめて本格的な糖質制限を始め,どうせなら実験をと考えてカロリーの方は制限を緩めたらさらにリバウンドしたという経過でした。
     非常に厳格な糖質制限が必要なのは糖尿病患者さんのみで,ダイエット目的ならスタンダード糖質制限で十分なのだろうと思いますが,江部先生もおっしゃっているとおり,1〜2割の人はカロリー制限も必須だと思います。
     春雨がGIも低いわけではなく糖質制限食としては不可なのは承知していますが,私の場合はカロリー制限をしているという自分への戒めになっているのです。これまでは病院の検食を糖質だけ残してましたが,どうも中途半端で不満が残り夜などに食べ過ぎてしまっていました。久しぶりに昼に春雨を食べたらやはり眠たくなりましたし,3時頃空腹感が襲って来ました。
     何か病院でも気軽に食べられる糖質制限食があるといいんですが,売店にもナッツくらいしかなくて困っています。
     「何か気軽に食べられる糖質制限食があるといいんですが・・・」について,私も色々考えていますが,「カップスープに "ふえるワカメ" を入れて飲む」くらいしか思いついていません。「糖質制限派(グルカッター・・・仮称)」の皆様の「気軽に食べられる糖質制限食」は何ですか? メールで教えてください

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     院内で糖質制限に挑戦している人から,「麺類が好きなんで時々ラーメンを食べてしまいます。確かに食べた直後は満腹ですが,その後の空腹感が強いです。でも,ラーメンを食べずに糖質制限食で済ますと満腹感はありませんが,その後の空腹感はあまりありません。あと,糖質制限のほうが食費がかかっちゃうのがちょっと悩みかな?」と言っていました。
     糖質を減らしたほうがお腹がすかない,糖質を食べると満腹になるけどすぐに空腹感を覚える・・・というのは私も経験していますが,人間の体って面白いものです。

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     さらに「糖質制限と春雨」について伊藤先生からメールをいただきました。
    春雨ですが、食品成分表には、
      ●炭水化物(糖質+食物繊維) 84.5%
      ●食物繊維 1.4%・・・つまり、糖質83.1%
      ●タンパク質 0.1%
      ●脂質 0.2%
      ●水分 15%
    とあります。
    乾燥春雨を10−20gを水に戻して食べるとすると、8−17g程度の糖質摂取です。重量あたりの糖質含有量は多いのですが、一回に食べる絶対量が少ないので、100gの米飯やパンを食べるよりは少ない糖質量となります。

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     愛知県のきよすクリニックの伊藤先生(年間100例の熱傷患者を治療する湿潤治療のエキスパート!)から,「糖質制限のコツ」についてメールをいただきました。ちなみに伊藤先生は糖尿病,内分泌疾患が専門です。伊藤先生,ご教示いただき,ありがとうございます。
     さて、本日の更新履歴に糖質制限失敗例がありましたので、コツを少々。
     糖質制限を成功させるには、カロリー制限も同時に行おうとするのでなく、「油を多く使う」ことです。これは、糖質制限に積極的なある先生から教えていただいたことですが、油を多く摂取することですぐに満腹になり、結果的に糖質を食べなくなるため、カロリーオーバーになりにくく、体重も減少することが多いです。
     油脂については、サラダ油やごま油などは加熱により過酸化脂質になるので、オリーブオイルやバターを積極的に使うことです。魚に含まれる油脂もよいとされています。
     以前は「バターよりマーガリン、動物性油脂より植物性油脂」と言われていましたが、最近はトランス脂肪酸や過酸化脂質、リノール酸の弊害がクローズアップされてきており、立場が逆転しています。
     また、シソ油、エゴマ油、アマニ油などのαリノレン酸は、アトピーやアレルギーによい効果があると考えられています。これらも加熱により過酸化脂質となるので生で摂取する必要があります。
     ちなみに、日本脂質栄養学会は、コレステロールは下げないほうがよいと主張し、日本動脈硬化学会と大バトルを繰り広げており、とても楽しめます。
     私と栄養士で実際に糖質制限+オリーブオイルやαリノレン酸たっぷりの食事を食べていますが、ウエストが細くなった、眠くならない、体調がよくなったという効果に加え、肌にうるおいが出るという嬉しい結果も得られています。
     油脂を控えていた頃は乾燥肌でプロペトを何度塗っていましたが、油脂を増やしてから明らかにプロペトを塗る頻度が減りました。

     まとめると、
    「魚介類や芋以外の野菜にオリーブオイルをたっぷり使って調理、豆腐や納豆、湯葉などの大豆製品を多めに摂取、小腹が空いたらくるみやマカダミアナッツ、アーモンド、ピーナツなどをひとつかみまたはチーズを食べる(ただし塩分過剰摂取に注意)。牛乳や無糖のヨーグルトも過剰にならない程度に摂取。アルコールは蒸留酒または甘くない赤ワイン」
    好みはあると思いますが、こんな感じですね。
     ということは,糖質制限で不足する分のエネルギーをタンパク質でなく脂質で補えばいい,無理にタンパク質を増やす必要はない,ということですね。
     数日前に「全人類が糖質制限を始めたらタンパク質が不足する」と書きましたが,脂質を増やすだけでよく,しかもオリブ油などでいいとなると,穀物生産をそちらに切り替えるだけで済むことになります。何やら,人類の未来が見えてくるような・・・。

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     ある内科の先生から「私は糖質制限に失敗してしまいました」というメールをいただきましたので,「糖質制限,とてもいいです」というメールばかりではうそ臭くなりますいので,こちらも紹介させて頂きます。
     近頃良く話題にのぼっている糖質制限ですが、失敗例も大事かと思いご報告します。自分自身のことです。

     元々食いしん坊なのですが、それなりにカロリー制限を心がけて維持していた体重が昨年1月に正月太りで増加したためダイエットを決意。
     その時点では糖質制限というキーワードを知らず、ちょっとアトキンス式を調べて「まあ、要は炭水化物を極力取らず、インスリンを出さなきゃいいんだな」と勝手に考えました。ご飯、麺類は食べず、おかずを少しと野菜を食べる、小腹が空いたらベビーチーズやみかん・ポンカンなどを食べるという形でした。それ以前から病院での昼食は春雨ヌードルでしたが、それは続行しました。今見返せばスタンダード糖質制限+かなりのカロリー制限でした。さらに自転車を買って乗るようになり、7月までに9kg減量できました。
     しかし、子供が夏休みに入り旅行などできがゆるみ、暑くて自転車にも乗らなくなり、ちょっと体重が増えだすと自転車がきつくなりさらに乗らないようになりと、12月初めに3kgほどリバウンドしていました。
     そこで江部先生の本を購入し、スーパー糖質制限にすればカロリー制限は緩められて、しかも焼酎は飲める!と都合よく解釈して実行してみました。その結果、最初の1週間は少し減りましたが、その後明らかにカロリー摂取が増えたため徐々に体重増加し、1ヶ月半で+2kgしてしまいました。
     江部先生も大食漢や節約遺伝子の持ち主はカロリー制限も重要とおっしゃっていますが、おそらく自分は両方なのだろうと思います。2月からまた元のパターンに戻そうと思います。昼に春雨ヌードルを食べるとカロリー制限しなきゃと再認識できるのです。
     ちなみに健康診断では元々LDLコレステロールが130くらいでHDLコレステロールが45位だったのですが、去年の春はLDL-C 180、HDL-C 58と江部先生がおっしゃる通りの動きでした。中性脂肪は110位だったのが70くらいになっていました。秋にも健康診断があり、その時はLDL-Cは110に改善していました。
     私が糖質制限が難なく続けられたのは,元々大食漢でなかったことが理由の一つかなという気がします。予備校時代に寮生活をしたのですが,同級生たちが驚くほどの量を食べるのを見てビックリしたくらいですし,今でも,ある量を食べるとスイッチが切れたように食欲がなくなるんですよ(お酒は飲むけど・・・)。だから,お腹いっぱい食べて満腹,というふうな食べ方を普段からしていないため,糖質を制限してもあまり普段と変わらない気がします。

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     その糖質制限食について「農家のお嫁さん」からこんなメールが。
    糖質制限を教えて頂き有り難うございます!!! おかげさまで私も糖質制限を意識して過ごすようになり、最近、「そういえば、昼寝したくなくなった!」と、気づきました。
     ところが,困ったことに、「昔からの農家の人間」に糖質制限はなかなか理解できないようです・・・。

     我が家は農家ですが、主人、お舅さん、お姑さんはみな、「米を食べなきゃ仕事(重労働)はできない」と、当然ながら思っているようです。おまけにおなかがすくからと仕事の合間の「おやつ」は当たり前で、それも「チョコレートやせんべい。甘い缶コーヒー、スポーツドリンク、コーラ」なんです!!
     体調はと言うと「お昼寝」は当たり前で、軽い仕事の日でも疲れやすいようです。眠くなる、疲れやすい、は糖質過剰のせいだな〜と思い、主人に糖質制限をすすめても全く聞く耳を持ちません。
     ちなみにお舅さんは完全にメタボで、すっかり「お昼寝おじいちゃん」。しかも体がだるいからと仕事をサボりがちです。お姑さんは脳梗塞で入院したこともあります。味付けは砂糖たっぷりです。

     主人、お舅さん、お姑さんが糖質制限を理解するのはちょっと大変なことのようです・・・・。糖質制限食が広まったらいいのになあ・・・と思っています。
     「米を食べなければ力が出ない。米こそが日本人の力の源」という考えは江戸時代中期以降の日本人の意識に組み込まれていますから,これを変えるのは大変でしょうね。しかも,日本人が米を食べなくなって一番困るのはコメ農家ですし・・・。

     考えてみると,食べた後に眠ってしまう動物なんているわけないんですね。眠った途端に自分が餌になりますし,猿なら木から落ちてこれまたトラの餌です。要するに,食後に眠っている野生動物なんていないし,食後に眠くなるようなものを主食にしている動物もいません。

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     またもや内科の先生から糖質制限に関連するメールをいただきましたので,勝手に紹介させて頂きます。
     さて、最近糖質制限食のことが話題になっております。これは私も一言書かねばなるまいと、意を決してご報告申し上げる次第です。
     私は40代で,昨年HbA1cを測定したら8.5%という数字で、衝撃を受けました。この時の体重が79.2kg,空腹時血糖は136でした(中略)。ラーメンその他麺類大好き、チョコ大好き、白米大好きです。飲酒は機会飲酒程度、生まれてこのかた喫煙はしません。
     8.5%の衝撃で、検索した結果江部康二先生のサイトを知り、理論に納得いったためダメ元で挑戦してみました。運動量は特に変えず、投薬なしで、食事のみの介入です。その結果です(日付、体重、HbA1c)
    • 06/11 79.2kg 8.5%
    • 07/02 73.6kg 7.7%
    • 08/06 69.7kg 6.6%
    • 10/06 66.3kg 5.8%
     先程服を結構な厚着をしたままの体重が64.8kgでした。高校生の時と同じです。正直、「痩せた証拠写真」の先生を上回るウエストサイズ減と自負しております(笑)

     先生が書かれている体調のよさ、非常に実感しています。昨秋のフルマラソンも自己記録で完走しましたし、何より一切風邪をひかなくなりました。
     現在では朝と夕食は白米の代わりに豆腐を食べ、昼は容器半分の玄米が入った愛妻弁当を食べるという毎日で、ナッツ類、チーズはバリバリ食べますし、焼肉やバイキングにも普通に行きます(元来が相当の大食漢でした)。バイキングは自分で炭水化物が少ない食品を選べるので重宝します。

     内科医なので、患者に糖尿病の方も多いです。当院にも専門家がいる手前、あまりおおっぴらには出来ないのですが、それとなく(しかししっかりと)炭水化物を減らす指導を行ったところ、とある80台女性は体重20kg減、HbA1cが7.8%から5.2%となり、薬も全く不要となりました。元々喘息、心不全で在宅酸素療法を施行していたのですが、それも不要となり、正直病院としては困ったものです(苦笑)。
     男性に比して女性は、自分で食事をつくるからでしょうか、比較的コントロールがよくなるようです。

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     糖質制限がらみで,もう一つメールをいただきました。秋田県で暮らした経験がある方です。
     秋田に脳血管疾患が異様に多いのは、塩分に負けず劣らずに砂糖を大量に使用する傾向があるのが大きいのでしょうね。単に「塩辛い」というよりも「甘辛い」というのが秋田の郷土料理の特徴と個人的には思っています。
     秋田の料理屋で出てくる茶碗蒸しがプリンみたいに甘いのには、最初はびっくりしました。あるいは、豆腐と名がついているけど、事実上は「極甘デザート」としかいいようのない豆腐カステラとか。甘辛いの中の砂糖って、半端な量ではないですからね。そして、とどめは大量の日本酒。ちなみに、秋田県は一人当たりの砂糖消費量、全国第4位。食塩消費量、全国3位。日本酒消費量、全国2位。そして、脳梗塞死亡者率、全国1位。
     なるほど,これは盲点でした。そういえば,秋田県の南部では何でもかんでも寒天で固めて料理にしていましたが,これがすごく甘かったですね。納豆に砂糖を入れて食べる人も多かったし,ご指摘の豆腐カステラも私は甘すぎて食べられなかったです。そして,米がうまくて,おかずがかなり塩っぱいため,コメを腹いっぱい食べたりします。砂糖と米と日本酒では,明らかに「糖質過剰食」ですね。

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     昨日,糖質制限で連絡いただいた内科の先生から,「痩せた証拠写真」が送られてきました。見事な痩せっぷりです。
     おなか周りの画像を送ってみます。運動&糖質制限食前はこれがほとんど隙間がありませんでした。約6ヶ月でここまで減りました。
     私の場合はあくまでも「プチ糖質制限」ですが、それでも運動と組み合わせるとかなり効果的だと思います。テキトーにご飯も食べています。
     私が出版社の人間なら,この写真を表紙にしたダイエット本をすぐに作っちゃいますね。それほどインパクがある写真です。これをみて,「軽い糖質制限と運動だけでいいなら,私もやってみようかな?」って思いませんか?

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     その糖質制限について,ある人から「もしも皆が糖質制限に目覚めてしまったら,人類社会は崩壊しちゃいますよね」という鋭い指摘をいただいています。これは面白い命題ですね。この問題についてちょっと考えたことを箇条書きにします。

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     ある内科の先生からも糖質制限情報。
     ついでに私もプチ糖質制限をやっております。運動も加えましたが半年で7kg減量していますが、先生の仰るとおり腹回りがスリムになってベルト穴は2つ縮めました。未だ痩せそうなのでベルトを切らなくてはならないようです。でも筋肉量は増えていると思います(ウエイトトレーニングをやっています)
     私の手軽な「糖質制限食」のひとつに「鯖の水煮缶詰」があります。何種類か試しましたが漫画の「めしばな」にあるようにお手軽価格のものは「マルハの水煮」が一番美味しいようです。糖質制限食の「主食」にしばし「鯖の水煮」と「ツナ缶」を食べたりしますがなかなかよろしいようです(あまりやると妻が怒るのでおおっぴらには出来ませんが)

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     糖質制限がらみで,ある先生からのメールをいただきました。
     私も5日前から糖質制限し主食を一切抜いています。めちゃ,調子いいですね。腹が減らないし、昼食後眠くならないし、体重も少しずつ減っていきますし。
     「主食」って単なるパラダイムに過ぎないということが分かりました。反応が他のパラダイムと一緒ですね
    • 「飯食わんと力が出ない」
    • 「消毒しないと化膿する」
    • 「シャンプー使わないと臭くなる」
     外食で糖質制限しにくいのも、たいていの病院で消毒されることや宿に泊まるとシャンプーしか置いていないということにそっくりです。
     この「糖質を減らすとお腹が減らない」というのもその通りなんですよ。私なりに表現すると「満腹でなく軽くお腹がすいているけど,それが時間の経過と共に強くなるではなく,むしろその “持続する軽い空腹感” が心地よい」という感じです。
     別の表現をすると「お腹がすいてものが考えられなくなる」のではなく「軽い空腹だと頭がすっきりする」,「満腹だと眠くなり,頭が働かなくなる」となります。

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     毎度の「糖質制限ネタ」ですが,自分の体調を見ながら人体実験しているみたいで面白いです。自分が実験台だとだれに迷惑をかけるわけでもないし,何より結果がすぐにわかります。
     今日は朝は「牛乳とシリアル(ブラン)とお茶」だけ,そして昼は「カップの春雨スープにふえるワカメを一杯入れたの」だけにしてみました。現在,午後3時過ぎですが,院内の褥瘡回診で階段で5階まで一気に駆け上がっても特に空腹感を覚えるでもなく,低血糖でフラフラになるわけでもありません。多分,このまま夕方6時とか7時までなら何も食べなくて大丈夫そうです。
     こういうのを体験してみると,いかにこれまで自分が「習慣で食べてきた/習慣として食べてきた」かがよくわかりますし,「体が必要としているから食べている」わけでもなかったことに気が付きます。

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     毎度の糖質制限ネタであるが,外食で糖質制限するのは本当に大変である。まず,定食や丼物,お寿司,うどん,蕎麦は「糖質だけ食事」なのでまず最初から対象外である。ラーメンなんて論外である。
     そうなると「ニラレバ定食を注文してご飯を食べない」とか,「肉野菜炒め定食を頼んで肉野菜炒めしか食べない」という選択肢くらいしかなくなってしまう。夜の居酒屋だったら「チューハイと野菜炒めと焼き魚だけ」の食事もできるが,昼間ではかなり大変だ。
     コンビニで何か買って食べるかな,と思っても大変だ。主食系(弁当,サンドイッチ,焼きそばなど)を除くと唐揚げとかサラダとか漬け物くらいしかないからだ。糖質を制限するためには,「ゆで卵とチーズとサラダと枝豆で缶入りウーロンハイか糖質ゼロのビールを飲む」しかなくなってしまう。これは駅のキヨスクでも同じで,「買えるもの」の選択肢の幅は猫の額より狭いのである。
     日本の食の歴史を勉強すると,日本人は「いかにして少量のおかずで大量の米を食うか」を至上命題にしてきたことがわかる。何しろ,米は塩辛い味との相性が抜群なのである。塩さえあれば飯が食えるし,塩辛や漬け物があれば,何杯でも飯が食えるのが日本人だ。腹一杯に白い飯を食べるのが長年の日本人の夢だったのだ。それが体にいいか悪いかはどうでもいいから,とにかく白米を最上位に置くことで発達してきたのが近代以降の日本人の食事だったようだ。
     その結果,効率的に白米を食べるためのおかずが考案され,そういうおかずと白米を組み合わせが工夫され,その末裔がキヨスクやコンビニに並んでいるお弁当である。昭和37年をピークに日本の米消費量は減少しているが,「食事とは白米を食うこと」という基本設計(=屋台骨)はキヨスクでもコンビニでも外食産業でも揺らいでいないのである。
     かくして,「お米を食べないで外食で食事をする」ことはすごく大変なのである。

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     毎度の「糖質制限食」ネタです。私は数年前から「朝食と夕食ではデンプン(糖質)はほとんど食べない。昼食のお弁当だけごはんを食べる」という生活をしていますが,最近は昼食のご飯・麺類も半分も食べなくなりました(つまり,半分残しちゃう)。そういう私を見て,病院の看護師さんたちが「お腹減らないですか?」と不思議そうに言いますが,そんな昼食でも夜まで空腹を覚えることはありません。普通に仕事をしていますが,低血糖でフラフラ,なんてこともありません。
     そういえば最近,キムチ鍋とかちり鍋を食べることはあっても,「締めの雑炊・うどん」を食べていないです。せいぜい,野菜を追加して食べるくらいです。どうやら「鍋物の最後は雑炊かうどんで締めるもの」という事自体が「昔からの風習」に過ぎなかったようです。

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    【雑草のハトムギでお茶とご飯を作る 】
     最近,ことあるごとに「糖質制限食」を取り上げていますが,こういう実験系の記事を読むと,もともと雑草だった穀物の原種を食べるのがいかに大変だったのかがよくわかります。現代の道具を使ってもこれだけ大変なのですから,ろくな道具も容器もなかった時代ではものすごい努力をしなければ「飢えを満たせるだけの量の穀物」なんて食べられなかったのでしょう。要するに,麦類の栽培に成功したからといって,すぐに食べられたわけではないはずです。
     私たちの食事の栄養の4割が炭水化物(糖質)ですが,これは人類史の上では「つい最近」可能になった食習慣に過ぎないことがよくわかります。決して,穀物は人類本来の食物ではありません。

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     糖質制限食,つまり「糖質を制限した食事にするだけで糖尿病は良くなる」という治療について先週ちょっと紹介したが,それと併せて『物語 食の文化』『親指はなぜ太いのか』を読み返してみると,人類発祥以来,糖質(=炭水化物)を好きなだけ食べられるようになったのはつい百年前(甜菜がヨーロッパで栽培されるようになったのは19世紀末で,これにより砂糖は日常的に入手できる安価な商品となった),炭水化物や脂質,タンパク質を豊富に含む穀類(稲,小麦,大麦など)が安定して入手できるようになってからまだ5,000年しかたっていないことがわかる。類人猿からヒト属が分かれて600万年,ホモ・サピエンスが登場したのが20万年前だから,人類史のほとんどを通じてヒトは穀物も炭水化物も食べていなかったか,食べてもごく少量だったのである。
     なぜかというと,穀類という植物の原種は決して食べ易くなかったからだ。小麦も大麦も原種は種実も小さくて大量に採取できず,加熱しなければ消化もできず食用にはならない代物だったのだ。麦は一年草だから品種改良はしやすいとは言え,小さな実しか付けない麦の原種を見て,それが数百年後に小麦や大麦に変化するとは誰も予想できなかったはずだ。
     しかも,麦の原種が自生していた地域はメソポタミアなどごく限られた地域であり,原種が自生していなければ,そもそも品種改良もできないのである。
     しかも,小麦の原種から品種改良して現在の多収穫性の小麦ができたとしても,小麦の種実から外皮と胚乳を分離することは原理的に不可能であり,粉(=小麦粉)にするしか利用方法はないのである(これは現在も同じで,大麦は麦飯として粒で食べられるが,小麦は現代でも粒食できない穀物である)。となると,小麦の種実をすりつぶして小麦粉にする技術が必要になるが,小麦の製粉自体が大変な技術だし,できた小麦粉はそのままでは食べられないし,小麦粉を食料にするのには数え切れない技術的障壁を乗り越えなければならなかったのだ。
     同様に,コメも非常に栄養価の高い穀物だが,もちろんそのまま生で食べても栄養にならず,食物にするためには数々の技術の集積が必要なのである。要するに,稲の栽培に成功したからといってただちにご飯が食べられるようになったわけではないし,コムギの栽培に成功したから翌日からパンが食べられたわけでもないのである。

     このようにして穀物栽培開始から数千年かけて人類は,日常的にご飯やパンを食べ,炭水化物をふんだんに食べられるようになったわけだが,それは人類の歴史の極々最近のできごとであり,人類史の大半は穀物とも炭水化物とも無縁の生活だったのである。となれば,私たちの消化管も消化器付属器官にしても,炭水化物を想定せずに構築されたものであり,炭水化物の消化は後天的に無理矢理付け加わった能力と考えざるを得ないのである。
     インスリンは元々,飢餓状態に適応するために体に備わっている酵素らしい。地上の生物は本来,飢餓状態,準飢餓状態が本来の状態であるからだ。そのインスリンが無理矢理,畑違いの「糖質過剰食」にも対応するように配置転換を言い渡されたようなものである。これは要するに,低所得状態を乗り切るために設立された部門を,高所得状態の資金運用部門に振り分けるようなものではないだろうか。
     このように考えると,「人間の三大栄養素は炭水化物,タンパク質,脂質です」という栄養学の基本中の基本も眉唾ではないかと思う。ホモ・サピエンスは元々,わずかな炭水化物しか食べられなかったからだ。だから,炭水化物を摂取すると様々なトラブルが起きるし,逆に,炭水化物摂取を制限すると体調がいいのだと思う(これは私自身が日々実感している。確かに,糖質を食べないほうが絶対に体調は良い)

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     今日の朝,「糖質を制限すると体調がいい」と書きましたが,早速,ある内科の先生から次のようなメールをいただきました。
     私自身平素から糖質を制限するよう心がけています。その代わりおかずと蒸留酒は好きなだけ摂っていますが。.糖質を制限していると,本当に体が軽いですね!体調もよいです。
     DMを中心とした生活習慣病の患者さんにも糖質制限を常々勧めているのですが,先日,医師会での糖尿病講習会に参加したところ,例により基幹病院の管理栄養師さんが登壇し,「糖質制限食はダメです!  糖質は50-60%カロリーベースで摂らないとだめです!脂肪を制限しましょう!」と声高になんども叫んでいました。最初から私は白けて聞いていたのですが。
     栄養師さんは,糖質大好き,コレステロールは下げすぎないように! 中性脂肪は下げましょう! ですね,例外なく。もちろん私は正反対が正解じゃないかと思ってます。
     記事にもあるようにグルコーススパイクが血管内皮の障害→糖尿病あるいは耐糖能異常のごく初期から高インスリン,大血管障害→脳卒中,心臓病というコースで,これは内科医にとっても常識となりつつあることで,栄養師さんの話はいつもなんだかなあと思ってます。
     看護師,栄養士さんを見ていると,自分が教えられたことや教科書に書いていることを絶対に疑わない,それが唯一正しいと考える人がいます。とりわけ,学会とか看護協会とか栄養士さんの学会とかで「これが正しい」と教わると,それを疑うなんて畏れ多い,という感じになっちゃうようです。もちろん,医者にも「学会は絶対に正しい」,「学会のガイドラインは神聖不可侵」と考えるタイプも少なくないですけどね。
     要するに,優等生タイプなんでしょう。教えられたことを覚えるのは得意だけど,教えられたことを疑うことができない・・・という優等生です。
     教えられたことが正しい間はこのタイプはとても優秀なんですが,その知識がを根底から否定する新常識(例:糖質が一番重要⇒糖質は摂らないほうがいい)が登場した時にうまく対応できません。

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    【ご飯・パンの糖質が現代病の元凶だった!】
     京都の高雄病院(以前,講演させて頂きました)の江部先生が書かれています。
     実は私,数年前から偶然にも,あまり糖質を取らない食生活をしています。朝は少量のシリアルと牛乳とお茶だけ,昼は仕出し弁当だけどご飯は半分以上残すし,夜はいつもの居酒屋さんでお酒を飲みながら野菜炒めと焼き魚を食べるだけで糖質は一杯だけ飲む日本酒のみです。(単身赴任中の)自宅アパートでは焼酎は飲みますが食べ物は一切取りません(と言うか,アパートに食べ物を置いてないから食べたくても食べられない)。お菓子類は一切食べないので,1日で取る糖質はおそらくご飯茶碗一杯分もないと思います。
     なぜかこれで体調がいいのです。むしろ,ごはんを多めに食べた後はすごく眠くなって仕事どころではなくなります。今までは「そんなものかなぁ」程度に考えていましたが,(江部先生から頂いた)この本を読んでその理由がわかりました。糖質をほとんど食べていないから調子がいいんですね。