46歳M
 13年前、湯たんぽで右下腿に低温やけど。〇〇クリニックを受診し、軟膏で治療。上皮化後は患部の乾燥と痒みが続いていて、同院からサリチル酸ワセリンが数年間処方されたが全く効果なく、通院を止めた。知人からの当院を受診して見るようアドバイスされた。
 2025年4月12日、当院受診。ハイドロコロイド包帯 アドバンスで患部被覆。痒みは消失。ついでに、ワセリンの正しい使い方も指導。

4/12


 よーわからんけど、サリチル酸には「角質を軟化・溶解させて剥がす角質剥離作用」があると効能書きに書かれているらしいが、これって要するに、角質を破壊する作用がある、ってことだろう。だからこういう悲惨な症例を生む。
 処方をする医者は「医学的に効果は認められている治療薬だから、使用期間がまだ短いのだろう」と考えて治るまで同じ薬を処方し続け、仮にサリチル酸で悪化した症例を見ても「サリチル酸を使わなかったらもっと悲惨なことになっているだろう」と考えて、サリチル酸は有効だと考え、それを副作用とは絶対に思わない。治らない患者はいるが、「治ったから通院しなくなったのだろう」と考え、サリチル酸に対する信頼度はさらに高くなる。
 患者の方も、「効かないのは自分の塗り方が悪いせいだ」と考え、さらに心を込めてサリチル酸を塗り混むが、それをサリチル酸の副作用とは絶対に考えない。

 ちなみに私は、抗生剤も外用剤も「3日使って効果がない薬は効果がない」と判断します。3日使って効かない薬を1週間使い続ければ効くようになる、なんてことはないし、1週間使っても効果がない薬でも1ヶ月使い続ければ効果が出る・・・なんてこともないと考えています。

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