41歳F
 20年前、隆鼻術でプロテーゼ挿入。2021年1月、鼻根部が腫れてきたため、〇〇クリニックを受診。粉瘤と説明されて手術。術後、袋は取り出したと説明され、手術の穴は自然に塞がると説明されたため、その後は通院しなかったが、いつまでも治らないため、2月末に△△皮膚科を受診。様子を見るようにと説明された。4月下旬に◇◇クリニックを受診。膿が溜まっていると説明され、変色している部分を含めて切除が行われ、アクアチム軟膏が処方された。それでも治らないため、ネットで病院検索。
 5月27日、当院を受診。鼻根部は瘢痕上皮で覆われ、中心部に小さな瘻孔があり、鑷子で探ると深部にプロテーゼと思われる異物を触知。異物による感染と診断し、異物除去が必要なことを説明。日本医科大学病院美容後遺症外来に紹介した。その後の経過については不明。

5月27日


 鼻根部・鼻背部はもともと粉瘤発生が少ない部位である。最初の〇〇クリニックは「粉瘤の袋を切除した」と説明したが、切除したのは粉瘤の被膜ではなく、リンパ液貯留でできた seroma の内壁だったと思われる。もしかしたら、この時点で深部にプロテーゼがあることに気付いたものの、これ以上手を出すのはヤバいと考えて「自然に傷は塞がるので通院不要」と説明したのかもしれない。この時点で「美容後後遺症外来」などに紹介していたら、その後の◇◇クリニックでの不要な手術を受けなくてよかったと思われる。

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