プラスモイスト:創外固定器での工夫

三草会クラーク病院 整形外科 高橋大介


 整形外科の骨折治療のひとつでイリザロフ創外固定術という手術があります。症例によって装着期間は様々ですが、短くても3ヶ月、長ければ1年以上装着していることもあります。
 ほとんどのピン刺入部はすぐに浸出液がなくなり、フリーにできるのですが、どうしてもストレスが集中するピンが何本かあり、そこからは浸出液が出てきます。
 今まではそこにさばいたガーゼやYガーゼを当てたりしていましたが、痂皮によって痛みが生じたり、固着したガーゼをはがす時に痛みを伴ったりと患者さんに苦痛を与えていました。

 そこで,ピン刺入部にもプラスモイストを当てればいいのでは?と思い、YガーゼならぬY-プラスモイストを作って試しにつけたところ患者さんは痛みがなくなり、しかも痂皮もほとんどできなくなりました。
 5年間イリザロフ創外固定器を装着している患者さんが「こっちの方が痛くなくてすごくいい!」とおっしゃっていたのでやっぱりいいのだと思います。

 ちなみに市販の穴あけパンチで真ん中に穴をあけてそこに切り目をいれて作ってます。
 看護師さんが大量に作ってくれるのでいつでも使える状態になってます。

 この方法は創外固定だけでなく、整形外科領域では術後のドレーン刺入部や橈骨遠位端骨折のピン刺入部などにも使えますね。


切れ込みを入れたプラスモイスト 使用法 貼付から16時間後


 以下,私(夏井)のコメントです。

 プラスモイストはこのような創には最適ではないかと思います。これで使えるなら,各種のカテーテル刺入部,ドレーン刺入部などで,いつまでも浸出液が少量出ている場合には使えそうですし,肉芽ができて治らない場合はリンデロンV軟膏を塗布したプラスモイストで対処できるかもしれません。
 このように,さまざまな使い方が可能と思われますので,皆様,いろいろ工夫してみてください。

(2006/04/04)

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