10歳男。神奈川県。
2020年12月30日，熱湯の入ったヤカンを倒して両側大腿熱傷。〇〇大学附属病院に救急搬送され，形成外科入院となった。石鹸洗浄，フィブラストスプレー®，イソジンゲル®で治療。「頭から採皮した部分が禿げるることはなく，網目状の皮膚もいずれきれいになる」と説明を受けたため頭皮からの分層網状植皮に同意。2021年1月12日に手術が行われ，1月下旬に退院となった。退院時には再度，毛はいずれ生えてくる，と説明された。
しかし，2ヶ月経っても毛が生えてこないため，両親はネット検索。
2021年4月5日，当院を受診。移植皮膚は網状の醜形を呈し，後頭部の採皮部は禿髪の状態で，産毛も生えていなかった。両親に次のように説明。
- 残念だが，頭部の禿の部分から毛が生えてくることはない。毛が生えてくるという医者の説明は嘘っぱちである。
- 小範囲のハゲでは風船を皮下に入れてゆっくり膨らませる方法があるが（Tissue Expander），この広さでは不可能と思われる。
- 大腿部の移植皮膚も残念ながら，網目の状態は一生変わらない。きれいになるという医者の説明は嘘である。
- 「禿になることはない」と説明された手術同意書があれば，医療訴訟が起こせるはずだ。
- 手術が行われる前に受診してくれれば大腿部の皮膚移植は必要なかったし，頭部が剥になることもなかった。
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| 大腿の移植皮膚 | 後頭部の採皮部 |