21歳女。
2019年7月19日,ケーキ店で仕事中,生地を切り分ける機械で右中指,環指指尖部切断。直ちに〇〇大学病院に救急搬送され,形成外科入院となり,同日再接着術が行われたが血管吻合ができず,両指ともにV-Y advancementが行われた。術後,痛みが強くて夜も眠れず,ノイローゼ気味になった。母親がネットで検索し,23日,母親が当院を受診。痛みの原因がV-Y advancement手術によるものであり,抜糸しない限り痛みが続くこと,抜糸して湿潤療法をしたほうがより自然な外見に戻ることを症例写真を見せて説明。同日,セカンドオピニオンで当院を受診。24日,退院を申し出て25日に退院となり,当院を受診。
受診時,皮弁の循環は不良で,指尖部はきつく縛られていた。中指の皮弁部は多少知覚があったが,環指の皮弁は知覚脱失状態だった。直ちに局所麻酔下に(痛みが強く,指尖部に触れなかったため)指尖部を全抜糸し,ズイコウパッドで指全体を被覆。その後,少しずつ抜糸を進めた。
同時に,メチコバール内服も開始し,中指の知覚はほぼ正常に戻ったが,環指の皮弁の知覚は現在も戻ってオラず,僅かに触っていることが分かる程度である。
関しの知覚鈍麻/脱失の原因は〇〇大学形成外科で行われたV-Y advancementである。指尖部消息の皮膚を皮弁にして伸ばし,指尖部の傷を縫い閉じる手術だが,恐らく皮弁作成時に両側の指神経を損傷したのだろう。明確なTinel's signはないので神経切断ではなさそうだが・・・。
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【アドレス:http://www.wound-treatment.jp/next/case/hikari/case/3376/index.htm】