25歳男。千葉県
2016年3月,右第1趾の爪囲炎で自宅近くの〇〇皮膚科を受診し,抗生剤とゲンタシン軟膏が処方され,以後数ヶ月通院しているが治らずに悪化する一方だった。△△皮膚科を受診したが,手術(フェノール法)をしないと治らないと説明されたが,ネットでフェノール法について調べていくうちに疑問を持ち,さらにネット検索。
2016年11月29日,当科を受診。右第1趾の創縁両側には高度の肉芽形成を認めた。局所麻酔下に正常皮膚を含めて肉芽を大きく切除。術後は湿潤治療を行い,一時,炎症症状は治まったが,その後再発。テーピングと肉芽切除で一時治まるも,爪甲は正常な形態に戻らず,数ヶ月後に爪囲炎は再発。
2017年10月4日,当科を再受診。肉芽が再発していて,爪甲は爪床からほとんど浮いている状態だった。
爪甲が正常の形に戻らず,爪床から遊離している原因は爪床の瘢痕化(以前の治療での消毒と乾燥が原因と思われる)と考え,抜爪と同時に瘢痕化している爪床組織を全て切除し,湿潤治療で正常組織の再生を図る方法を説明。局所麻酔下に抜爪したが爪床の遠位1/2は瘢痕化していて,正常な爪床組織ではなかったため,瘢痕化した組織は骨膜上ですべて切除した。創部はヘモスタパッドで被覆し,翌日からはズイコウパッドでの被覆とした。
術後は痛みもなく普通に歩け,感染を起こすことはなかった。
2016年11月29日 |
2017年10月4日 | 10月11日 | 10月18日 | 10月25日 |
11月1日 28日後 |
11月11日 38日後 |
11月18日 45日後 |
12月2日 59日後 |
12月16日 73日後 |
2018年1月6日 94日後 |
2月3日 122日後 |
【アドレス:http://www.wound-treatment.jp/next/case/hikari/case/2754/index.htm】
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