新しい創傷治療：全治療例

　42歳男。
　2016年3月26日，自宅で買っていたミニチュアダックスフンドに左中指を噛まれ，当院ERを受診。局麻下に創内を十分に洗浄して縫合。破傷風トキソイド注射と抗生剤処方。
　28日，当科を受診。痛みがひどくて指が動かせず，夜も眠れないとのこと。動物咬傷は洗浄しても抗生剤を投与しても感染が防げない理由と，大多数の医師はそれを知らないという事実を説明。局所麻酔下に全抜糸。大量の膿がたまっていた。止血を兼ねてアルギン酸塩被覆材を創内に挿入してプラスモイストで被覆。
　翌日，痛みは全くなくなり，指も動かせるようになった。以後はプラスモイスト被覆のみ行った。