65歳男。
 11月8日朝,目が覚めたら右前腕〜右手背にヤケドをしていた。前日に自宅で酒を飲んでいて酩酊し,何かしたらしいが覚えていない。ヤカンの取っ手が壊れていたので,酔ってお湯を沸かしてヤカンを持ち上げた際に何かあったらしい。病院は受診せずに様子を見ていたが,痛みがひどくなったため,11月10日に当科を受診。
 右前腕の全周性熱傷と右手背尺側〜手指背側の熱傷を認めた。水疱膜を除去し,「穴あきポリ袋+紙おむつ」(勝手に鳥谷部先生のサイトにリンク)で被覆した。
 右前腕は初診時から全層壊死(3度熱傷)の状態で数日で白色壊死となったが,壊死組織のデブリードマンは行わずに,自然に融解させて自然除去した。12月初めより,潰瘍の中に「皮膚の島」が出現しては大きくなり,それが癒合して拡大するというのを繰り返し,それを見た患者さんは「まるで西之島新島みたいだな」と感想を述べられていた。

【右手背〜手指背側】

2014年11月10日 11月11日 11月17日 11月26日 12月17日

【右前腕屈側】

2014年11月10日 11月11日 11月14日 11月21日 11月28日

12月5日 12月12日 12月19日 12月26日 2015年1月5日

1月13日 1月20日 1月27日 2月4日 2月12日

3月3日


【アドレス:http://www.wound-treatment.jp/next/case/hikari/case/1238/index.htm】

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