30歳女。
 8月29日朝,味噌汁を両側大腿に落として熱傷受傷。〇〇医科大学病膠原病内科に通院中であったため,直ちに同院形成外科を受診した。フィブラストとゲンタシン軟膏が処方された。最初は「2度の浅い熱傷で痕は残らないでしょう」と説明されたが,9月1日に受診したところ,微熱(37.4℃)があったことから「傷が化膿しているので直ちに入院して点滴が必要」と説明され,その後,教授診察があり,教授から「直ちに皮膚移植しないと感染で死んでしまうほど深いヤケドである」と説明された。生後6ヶ月の乳児がいて授乳中のため,入院できないといったところ,形成外科医から「授乳しているどころの話ではない。死んだらどうするんだ。子供をどこかに預けてすぐに入院するように」と強く言われた。
 帰宅後,入院できないし子どもと離れることもできないので,熱傷治療についてネットを懸命に調べ,自分より重症熱傷が湿潤治療で簡単に治っていることを知り,翌日,当科を受診した。両側大腿熱傷で,ユーパスタとトレックスガーゼで治療されていたが,痛みで歩けない状態だった。
 当科では,「これは非常に浅いヤケドで,皮膚移植なんて論外。1週間で皮膚は再生し,1ヶ月で跡も残さずに治ります。創感染の所見もないのに微熱が出たくらいで感染したと騒ぐ医者は無知かアホかおバカさん」と〇〇医科大学病形成外科を笑い飛ばし,プラスモイストで治療。直ちに痛みがなくなり,普通に歩行して帰宅。

【左大腿全面】

9月2日
昭和時代の治療法
9月2日 9月5日

9月9日 9月19日

【右大腿内側】

9月2日 9月3日 9月5日 9月19日


 この〇〇医科大学形成外科からは,よく熱傷患者さんが逃げてこられるが,いずれも「すぐに皮膚移植しないと感染して死んでしまう]と脅されているようだ。「熱傷患者は逃さずに,全員植皮手術をすること」という医局の方針でもあるんだろうか?

【アドレス:http://www.wound-treatment.jp/next/case/hikari/case/1118/index.htm】

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