66歳男。
2012年7月,急性大動脈解離で〇〇病院心臓外科で緊急手術を受けた。術後,当院心臓血管外科でフォローをしているが,ケロイドの治療を希望し,当科紹介となった。
初診時,前胸部正中にケロイドを認め,痛痒さを訴えた。ケナコルト®局注を行い,以後,2〜3週間間隔で通院してもらい,その都度,ケナコルト®局注を行った。
最初の注射から数日後には痛みなどの自覚症状は消失し,ケロイドも平坦になっていった。
9月2日 |
9月2日 | 9月22日 | 10月10日 | 11月21日 80日後 |
12月26日 115日後 |
2015年3月25日 184日後 |
4月14日 224日後 |
5月15日 255日後 |
6月19日 290日後 |
7月17日 318日後 |
12月10日 464日後 |
2016年 1月28日 513日後 |
3月8日 553日後 |
3月24日 569日後 |
6月3日 640日後 |
8月12日 710日後 |
11月11日 801日後 |
2017年2月3日 885日後 |
4月12日 953日後 |
「ケロイドに何度も注射してもらったが,全く効かなかった」と話す患者は非常に多い。そういう場合は,「今回の注射はそれらとは全く異なります。騙されたと思って,この薬の注射をしてみましょう」と説明して注射しますが,次の診察の時は[これはすごく効きますね。もう痛みがなくなりました]と話されることが多い。
違いは,水溶性ステロイドか,懸濁液かの違いだ。水溶性のステロイドはケロイドにはほとんど聞かないが,ケナコルトのような懸濁液はほぼ確実に効く。
【アドレス:http://www.wound-treatment.jp/next/case/hikari/case/1113/index.htm】