72歳女。
 2016年11月19日,知人宅の飼い犬に右手関節部撓側を噛まれた。直ちに当院ERを受診。担当した医師は,創部の流水洗浄後に創部をガーゼで覆い,内服抗生剤を処方。破傷風トキソイド投与。痛みがあったら受診するよう説明した。しかし,帰宅後に痛みが強くなり,痛みで箸も持てなくなって指も動かせなくなったため,21日に当科を受診。
 動物咬傷で感染が起こるメカニズムについて詳しく説明し,当直医の治療が不十分であったことを謝罪し,治療のために局所麻酔が必要なことを説明。以下のように治療。

11月21日。初診時の状態。
局所麻酔下に咬創の方向を探ると同時に,創内に膿が溜まっていることを確認。
ハイドロコロイド被覆材を貼布。
コヨリ状にしたナイロン糸数本挿入。
ハイドロコロイド被覆材でサンドイッチ状に固定。ズイコウパッドで被覆。
11月22日(翌日)の状態。このままの状態でズイコウパッドのみ交換し,11月24日に受診するよう説明。
11月24日の状態。ハイドロコロイド被覆材には変化はなく,固定力を維持していた。


【アドレス:http://www.wound-treatment.jp/next/case/hikari/case/2507/index.htm】

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