32歳女。
2016年2月19日,母から手渡された湯たんぽ(ゴム製)が破裂し,両手,両下肢に熱傷受傷。〇〇大学附属病院に救急搬送されて処置を受けたが,ベッドの空きがないため,△△病院に転送され形成外科に入院となった。ゲンタシン軟膏とフィブラスト,シリコンガーゼでの治療を受けたが,毎日処置をする医師が変わり,治療に対する説明は全く無く,おまけに処置の際に乱暴にガーゼを剥がされ,そのたびに激痛で,毎日の処置が憂鬱だった。3月2日に退院し,通院するように説明されたがもう治療を受けたくないため,ネットで熱傷治療について検索。
3月10日,当科受診。痛みで歩けず,車いすで診察室に入ってきた。右大腿のガーゼは除去できたが,左大腿〜下腿のガーゼが固着し,ガーゼが除去できなかった。そのため,ガーゼの上からたっぷりワセリンを塗布し,その上は穴あきポリ袋で被覆し,吸収シートで覆い,その状態で帰宅してもらった。
翌日,車椅子でなく歩いて診察室に。「帰宅してしばらくしたら痛みがなくなり,普通に歩けるようになりました」とニコニコ。ガーゼも痛みなく除去できた。以後は両足ともに「穴あきポリ袋+吸収シート」で治療。
右大腿内側 | 左下腿前面:ガーゼ固着 | 穴あきポリ袋で被覆 |
【アドレス:http://www.wound-treatment.jp/next/case/hikari/case/2176/index.htm】