82歳男。
1990年ころ,下肢静脈瘤で手術を受けている。
2000年ころから右下腿に傷ができて,次第に深くなった。〇〇大学附属病院皮膚科に通院し,2度皮膚移植を受けたが皮膚は生着しなかった。今年に入り,同院循環器科で診てもらったが,医師から「浸出液が悪い。これが傷の周りの皮膚を腐らせ,潰瘍が拡大している原因だ。浸出液を止めないといけない」と説明され,カデックス軟膏が処方され,傷口をカデックスを埋めるように指導された。
患者の娘さんは以前から湿潤治療を知っていて知識も十分あったため,「浸出液は傷を治すサイトカインではないですか?」と質問したが,医者は質問の意味が理解できない様子で,逆ギレ状態で怒りはじめた。娘さんはこの医者はダメな医者だと診断し,ネットで調べて当科を受診。
10月29日,当科受診。傷口を覆っていたカデックスを除去して洗浄し,「穴あきポリ袋+紙おむつ」(勝手に鳥谷部先生のサイトにリンク)で被覆。治療法を説明。
12月10日まで通院したが,静脈瘤の治療を△△県の病院で受ける予定とのことで,しばらく通院できないとのことであった。
10月29日 |
11月6日 | 11月13日 | 12月10日 |
【アドレス:http://www.wound-treatment.jp/next/case/hikari/case/1960/index.htm】