68歳男。アスピリン内服をしている。
2015年7月14日,カッターナイフを使っていて左手指を切り,当院ER受診。カルトスタットを当てて止血し,その上はガーゼで被覆。
翌日,当科を受診。カルトスタットが創面に固着していて剥がせなかったため,無理して剥がすことはせず,ワセリンを塗布してプラスモイストで被覆。翌日にはカルトスタットは創面から遊離し,簡単に剥がすことができた。以後はプラスモイストで被覆した。
7月15日 | 7月16日 | 7月22日 | 7月29日 |
この症例を見ていると,アルギン酸塩被覆材としてのヘモスタパッドの有用性,安全性が見えてくる。カルトスタットは必ずフィルム材で密封しないと本例のように固着してしまうが,ヘモスタパッドでは気密性フィルムと一体型のため,フィルムが要らず,固着する危険性がないからだ。
また,前医でのガーゼが固着している場合,無理に剥がさずに密封しておくと,翌日には出血させずに剥離できることが多い。
【アドレス:http://www.wound-treatment.jp/next/case/hikari/case/1775/index.htm】