《人間人形 デッドドヲル》 (2004年,アメリカ)


 ホラー映画とするには全然怖くないし,エロチックサスペンスとするにはエロっぽくないし(お姉さんのオッパイポロリのシーンだらけなのに),全ての面において中途半端で詰まらない映画です。78分と短いのに,その78分が長いこと長いこと。特に,最初の10分くらいで全てが予想できてしまい,その予想通りにストーリーが進行する点が最大の弱点ですね。

 で,どういう映画かというと,人形作り(ダッチワイフ作り?)を仕事にしている(?)男に恋人がいるんだけど,彼女が夜遊び好きの浮気者で,言い争いから男が女の首を絞めちゃう。男は彼女を離したくないので,死体をそのまま何かの液体に入れて人形にしちゃう。で,等身大のお人形の出来上がり。ところが,この人形を見たものは男でも女でもその魅力に魂を奪われ,お人形を側に置いてはダッチワイフとして使っちゃう。そしてその結果,錯乱して人を殺したり,殺されたりして,お人形はそのたびに新しい持ち主を見つけて・・・,というお話です。
 ストーリーを要約しただけで,いかにひどい映画かわかっちゃいますね。


 ツッコミどころだらけというか,突っ込みを入れる気力すらなくなるほどの悲惨さでした。

 まず,最初の男が女性を殺したんだか殺さなかったんだかよくわかりません。実際に起きたことなのか,想像の中の出来事なのか,悪夢の中の出来事なのか,区別できないシーンも多いです。何がどうなっているのか,もう一度見直せばいいのでしょうが,その気になれない映画なんでよくわからないままです。

 ダッチワイフと,その元になった女性の顔が違っているような気がします。お人形が動き出すシーンと黙って座っているシーンで顔が違うのはちょっとなあ・・・。それくらい,揃えとけよ。

 映画の真ん中あたりで登場する淫乱欲情系セレブ人妻さんは,お人形とエッチしているところを恋人(男)に見られ,彼がお人形に恋しちゃってお人形ちゃんを運び出し,セレブ系人妻さんは「持っていかないで!」と追いかけますが,パンティが足首に絡まって階段でけつまずき,派手に階段落ちして死んじゃいます。映画史上,もっとも滑稽で悲惨な死に方かもしれません。とりあえず階段を下りるときは,パンツをしっかり穿いてから走った方がいいよ,という教訓的シーンなんでしょう。皆さんも気を付けましょう。

 あとは場面が変わってもすることは同じ。延々と同じようなシーンが繰り返されるばかりです。これだったら28分ドラマでも長いくらいだったよ。

 ううむ,困ったなぁ。これしか書くことがないぞ。他は何も思い出せないぞ。


 ところで,邦題の「ドヲル」の「ヲ」って何ですか? これが最大の謎でした・・・って,お前の感想はそれだけかい!

(2006/10/30)

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