腹部手術創離開:プラスモイスト使用例


 症例は60代後半の男性。10月23日,結腸穿孔による汎発性腹膜炎にて手術を受け,人工肛門造設となったが,術後,創感染から創離開し,11月2日,当科紹介となった。

11月2日 11月2日 11月4日

 初診時の状態。腹部縫合創の2箇所に創離開を認める。初診時,3本の太い筋膜縫合糸を除去した。その後,プラスモイストについて患者さんに説明して使用の許可を得て,創面をプラスモイストで覆った。プラスモイストからの液漏れはなかった。
 11月4日,さらに一本の縫合糸を追加除去した。これ以降は,一日一回,シャワー浴の前にプラスモイストを剥がして創周囲の皮膚を洗い,その後,プラスモイストを貼付するのみとし,その他の薬剤などは一切使用していない。


11月8日 11月15日 11月19日

 11月8日,創面は肉芽で平坦になり,縫合糸を除去した穴もふさがった。11月15日に退院となり,自宅で自分で処置をしてもらうこととなった。11月19日に受診し,線状の肉芽を残すのみとなったため,通院終了とした。


(2006/04/18)