29歳男。
 2013年12月18日,千葉県の解体現場でガソリンを使う機械で作業中,ガソリンが漏れて引火しズボンに燃え移った。〇〇病院に救急搬送されて入院となる。その後,地元の△△病院皮膚科に転院し,2014年2月12日に皮膚移植が行われ,3月29日に退院。5月中旬に受診した際,「もう通院しなくてもいい。あとは自分で消毒してガーゼを貼っておけば治る」と説明され,通院終了となった。
 会社の同僚(以前,当科で治療を受けたことがあった)が当科受診を勧めてくれた。

 5月23日,当科受診。両側大腿にはアルギン酸塩被覆材と思われる綿が貼付され,乾燥して固着し,キシロカインゼリーを塗布しながら丁寧に剥がしたが出血した(△△病院皮膚科の医師は,「アルギン酸塩被覆材はフィルム材で密封する」という正しい使い方をご存じなかったようだ)。また,移植された皮膚と恵皮部の痛みと痒みがひどく,鎮痛剤と鎮痒剤の内服をしていたが,全く効かないとの事だった。

 当科では,穴あきポリエチレン袋(=台所三角コーナー用ゴミ袋)で両側大腿の創部を覆い,さらに吸収シート(=ペット用シート)で被覆した。これで痛みがなくなった。

5月23日
右大腿
右下腿 左大腿 左下腿
皮膚移植されている
ドレッシング

【右大腿】

5月26日 5月30日 6月2日 6月6日

6月9日 6月13日


【アドレス:http://www.wound-treatment.jp/next/case/hikari/case/880/index.htm】

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