64歳女性。静岡県在住。
 2012年11月5日,バザーに出展するろうそくを作っていて引火し,左手に熱傷受傷。自宅近くの〇〇病院皮膚科に1ヶ月間入院した。現在も通院中であるが,手が動かないため,ネットを調べて当科を受診。
 当科では,瘢痕拘縮形成術の適応であり,手術をすればかなり動くようになると説明し,総合病院の形成外科を受診するように勧めた。


 言うまでもないが,このような手の背側の熱傷を従来通りの熱傷治療をすると,この症例のような屈曲障害を伴う瘢痕拘縮を生じる。治療としては形成外科での瘢痕拘縮形成術であり,機能的には著明な改善が得られるので,手術すべきである。手は機能してこその手であり,機能障害のある手では生活できないからだ。

 ちなみに,この症例では,示指と中指の間の瘢痕拘縮はZ形成だけで行けると思うが,母指と示指の間は植皮が必要と思われる。

【アドレス:http://www.wound-treatment.jp/next/case/hikari/case/234/index.htm】

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