10ヶ月男。宇都宮市
 2015年1月2日,オーブントースターのガラスに右手を付けて熱傷受傷。直ちに〇〇病院救急外来を受診し,消毒してバラマイシン軟膏が処方された。翌日,宇都宮市内の病院がどこも休みだったため,池袋の△△皮膚科を受診し,ラップとワセリンで治療してもらった。5日,ネットで調べて湿潤治療を知り,湿潤治療をしている宣伝している宇都宮市内の◇◇形成外科クリニックを受診したが,「ヤケドにラップで治療するのは間違い。深いヤケドなので早期に皮膚移植が必要」と説明され,消毒と軟膏ガーゼの治療に逆戻り。両親がその説明に納得できず,再度ネット検索し,当科を発見。父親の実家(神奈川)に宿泊し,1月6日に受診。
 初診時,右手掌と右母指にやや深い熱傷を認めた。「生後10ヶ月であるため,瘢痕拘縮の発生は避けられないかもしれない。しかし,早期に植皮をしても瘢痕拘縮は避けられないので手術の回数は最低でも2回になる。しかし,湿潤治療で上皮化させれば,瘢痕拘縮になっても手術は1回で済む。とにかく,日中は両親が手指をひっきりなしに伸ばしてあげることが,瘢痕拘縮発生に対する最善の予防策」と説明。
 創部はミトン型にしたプラスモイストで被覆し,母指のみハイドロコロイド被覆材で被覆した。
 約1ヶ月で上皮化したが,瘢痕拘縮は生じなかった。

2015年1月6日 ミトン型にしたプラスモイスト 1月8日

1月13日 1月15日 同日のドレッシング

1月19日 1月23日 1月26日

2月2日 2月24日


【アドレス:http://www.wound-treatment.jp/next/case/hikari/case/1355/index.htm】

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