25歳女性。
 9月末頃,朝起きたら右下腿遠位に水泡ができていることに気がついた。外傷の記憶も熱傷の記憶もないとのこと。近くの皮膚科を受診してリンデロン軟膏とアレグラが処方された。その後,血疱になり血を抜いてもらったこともある。
 傷が次第に深くなり,手術しなければ治らないと説明され,都立●●病院形成外科に紹介状を書いてもらったが,手術しない治療についてネットで調べ,当科を受診した。
 当科では壊死組織の中心を切開してドレナージ孔を確保し,プラスモイスト(R)で被覆した。完治までに4ヶ月を要した。

2012年11月15日 中心部を切開 11月26日
壊死組織の融解もいつもより遅い
12月10日

12月26日
きれいな肉芽で覆われ,これで
一気に治るかと思ったら
2013年1月17日
ここでなぜか白くなる
2月21日 3月28日


 所見から言えば典型的な低温熱傷であるが,そもそもの原因は全く不明だった。途中の経過も原因不明の一進一退があったりして,最後まで釈然としない症例だった。

【アドレス:http://www.wound-treatment.jp/next/case/tokyo/case/0138/index.htm】