48歳女性。
 5月26日に市販のお灸を背部に使ったが,翌朝,水ぶくれになっていることに気づいた。薬局で紫雲膏を薦められ,使っていたが治らず,逆に悪化した。
 知人からキズパワーパッドを勧められ,数日間張りっぱなしにしてみたが,次第に痛くなったため,皮膚科クリニックを受診。傷が化膿していると言われ,セフゾンとゲンタシン軟膏,カデックスを処方された。
 不安になり,インターネットでヤケドについて調べ,当科を受診した。
 当科ではハイドロコロイド被覆材の正しい使い方(最低でも毎日張替えが必要。何日も貼り続けないこと)を指導し,10日ほどで上皮化が得られた。

6月5日 6月5日 6月8日 6月18日 6月18日

 このような深い皮膚欠損創,ヤケドにハイドロコロイド被覆材を貼っていて,痛みを訴える人が時々いる。どうやら,ハイドロコロイドが融解するスピードが速いため,内部の圧力(内圧)が高まり,それが痛みの原因になるようだ。つまり,「深い傷なのに,何日も貼り続けていた」という場合に多いようだ。
 このような場合は,毎日張り替えるようにするか,吸収力のある被覆材プラスモイスト(R)など)に変更するだけで,痛みは治まることが多い。

【アドレス:http://www.wound-treatment.jp/next/case/tokyo/case/0043/index.htm】

左側にフレームが表示されない場合は,ここをクリックしてください