32歳男性。
 7月27日,ゴルフ・カートが倒れて右足外果に怪我をした。ゴルフ場近くの病院で処置をしてもらい,その後は自宅近くの〇〇総合病院形成外科に通院。傷が治らないため,8月3日にデブリードマンを行い,その後は入院してVACを3週間行い,さらに24日に皮弁手術。くるぶしの傷は治ったが,皮弁の傷が開いて創縁が壊死した。
 もう一度手術が必要という形成外科主治医の説明に不信感をいだき,ネットで調べて当科を受診。
 9月18日,当科受診。元々は外踝部に直径4センチのくらいの皮膚軟部組織欠損があり,それに対し,下腿外側の回転皮弁+V-Y advancementを行い,V-Yの部分が壊死したと思われる傷跡だった。
 当科では「穴あきポリ袋+紙おむつ」による治療(勝手に鳥谷部先生のサイトにリンク)を説明。

9月18日 9月25日 10月2日
10月8日 10月22日 11月8日


 私の形成外科の先輩はよく「局所皮弁というのは結局,単純縫縮みたいなものだ。単純縫縮ができない傷は,どんな皮弁を振っても,いくつ皮弁を振っても,結局は傷が開くことが多い」と言っていたのを思い出した。下腿(特に遠位)の皮膚欠損で皮弁で閉じられるのは余程小さな傷か,reversed-sural-arterial flapのような遠隔皮弁の場合だけじゃないかと思う。

【アドレス:http://www.wound-treatment.jp/next/case/hikari/case/493/index.htm】

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