57歳女。栃木県在住。
 昭和53年より慢性関節リウマチで〇〇大学病院呼吸器アレルギー科に通院している。
 2年前に右第1趾を擦りむいた。治らないため,〇〇大学病院皮膚科を受診し,ゲンタシン軟膏が処方され,通院はいらないので自宅で消毒して軟膏を塗るように指導されたが,治らず,痛みが強くなった。2013年4月に近くの外科医院を受診し,陥入爪と言われ,爪の先を切ってもらったが,痛みに変化なし。別の外科医院も受診したが,軟膏と消毒の治療でいいと言われた。5月に再度,〇〇大学病院皮膚科を受診し,ゲーベンクリームに処方が変わった。それでも治らないためアクトシン軟膏処方に変更されたが,潰瘍はさらに拡大し,痛みも増強。2014年2月に創部の悪化と痛みのために〇〇大学病院リウマチ科に入院し,「血流を良くする点滴」と抗生剤の点滴を2週間受けたが全く治らなかった。
 以前から,〇〇大学整形外科で人工関節の入れ替え手術が必要と言われているが,整形外科では傷があれば手術できないし,感染を起こすのが怖いので膝下で切断しましょう,と提案された。
 家族がテレビで湿潤治療のことを知り,ネットで探して当科受診。「穴あきポリ袋+紙おむつ」(勝手に鳥谷部先生のサイトにリンク)で被覆。
 9月10日に再受診していただいたが,創の状態が改善していなかったため,潰瘍の性状・周囲の皮膚の色調などから静脈鬱滞性潰瘍を疑い,当院心臓血管外科で検査予定となったが,検査当日は受診せず,それ以後も受診していない。

2014年8月26日


【アドレス:http://www.wound-treatment.jp/next/case/hikari/case/1037/index.htm】

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